機動戦士ガンダムSEED 獅子の遺志   作:naomi

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第3話 孤高の戦い

とある施設へと戻った白いMS。パイロットは機体に内蔵されたシステムに話しかけた。

 

「ハナ。メンテナンス頼んだ」

 

「了解です。マスター」

 

「…その呼び方変えられないのか」

 

「マスターは私のマスターです」

 

「…わかった。好きにしてくれ」

 

「ありがとうございます。マスターお疲れ様でした」

 

機体を降りたパイロットは、じっと自分のMSを眺めた。

 

 

 

 

「ORB-X1『ゲッコウ』。ウズミ様の御意向で開発中のあるMSの試作機にあたる機体よ」

 

「試作機…ですか」

 

「えぇ。その機体はやがてオーブの理念を体現するMSとなるわ」

 

「オーブの理念を体現するMS…」

 

「ただね、完成させる為に導入予定の装備がこれまでに無い新しい装備でね、テストが必要なのよ」

 

「なんですかそれ」

 

「慌てない慌てない。順に説明するわね、先ずは基本装備のビームライフルとビームサーベル、頭部バルカン、バックパックは貴方の指摘通りM1アストレイと同規格のものを採用しているわ」

 

「やはり」

 

「あとは腰にアーマー・シュナイダーを2本。万が一エネルギー切れを起こしても抵抗出来るようにね」

 

「この辺りは特に目新しいものはありませんね」

 

「ここからよ。まずは実際に乗ってみましょう」

 

「…戦闘するんですか」

 

「違うわ。登録が必要なの」

 

「登録ですか?」

 

「いいから。乗った乗った」

 

なかば強引にコックピットに座らされたビャクヤ。

 

「自律制御型自動AI『ハナ』起動。…おはようございます。貴方が私のマスターですか?」

 

「マスター?」

 

視線を送るとエリカは頷いた。

 

「そうだ。俺がお前のマスターだ」

 

「お名前を教えてください」

 

「『ビャクヤ・ハラ・アスハ』」

 

「『ビャクヤ・ハラ・アスハ』。顔認証OK。声帯登録。貴方を私のマスターとして登録しました。これからよろしくお願いします。マスター」

 

「あっ、あぁよろしく」

 

「登録が終わったら降りて来て」

 

「了解。…またなハナ」

 

「はい。お疲れ様でしたマスター」

 

「なんですかあれ」

 

「自律制御型自動AI『ハナ』。これから1人で戦うことになる貴方をサポートする為のシステムよ、とある私のツテで同型のAIを参考に改良したものよ。機体のメンテナンスや戦闘フォロー。あとは戦闘データの送信を担うわ」

 

「戦闘データの送信って何処に」

 

「勿論私によ。M1アストレイはまだまだ戦闘経験が不足しているからね。私が宇宙に上がっても機体のチェックやM1アストレイの調整が出来るようにハナには頑張ってもらうわ」

 

「宇宙に上がるんですか」

 

「えぇキサカさんもね。クサナギの艦長として」

 

「そうでしたか」

 

「そう落ち込まないの、あとゲッコウの装備として注目して欲しいのは2つ1つは『ミラージュコロイド』」

 

「あの敵からの視認を防ぐステルス機能が搭載されているんですか?」

 

「えぇ、貴方は1人で戦うのよ。真っ正面から戦っては複数の敵からこの地を護りきれないわ。」

 

「確かに…」

 

「そして最大の特徴がこの専用の盾ね。これには試験的に『ヤタノカガミ』が内蔵されているの」

 

「『ヤタノカガミ』?」

 

「ビーム兵器による攻撃を相手に跳ね返すシステムよ、余りに高い出力だと相殺するので精一杯だけどMSに装備されるレベルならまず反射出来るは」

 

「凄い…」

 

「但し、ミラージュコロイドもこのヤタノカガミもゲッコウには大分高出力になるわ。ミラージュコロイドは展開出来て最大で30分。ヤタノカガミも試験段階の装備だから3回が限界よ」

 

「…胆に命じます」

 

「ビャクヤ。我々は必ずこの地に帰る。それまで頼んだぞ。」

 

「キサカ教官…はい」

 

 

 

 

(あれから一月は経つのかな…キサカ教官や皆は無事なのだろうか)

 

夜空にうっすらと光を照す月を少年は腰掛けながら眺めていた。

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