剣士×は×ハンター   作:WATAHUWA

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キルア×ノ×アニ

こうしてキルアの試合が開始されたのだが……

 

「あの顔はな…」

「確かにいくら何でも」

「鍼治療じゃないのに」

 

キルアの相手・ギタラクルの顔は針だらけ。とても怖い。そのせいなのか顔色が悪かった。するとギタラクルが「久しぶりだね、キル」とキルアに親し気に話しかけたのだ。

 

「え?知り合い?」

「しかし本人は分かっていないぞ」

 

クラピカの言う通り、キルア本人も分からなそうだ。

 

 

「あ、見ろ!」

 

レオリオが声を上げる。ギタラクルが耳の針を抜くとボンビキビキと鳴らしながら顔が変わっていくのだ。

 

「うわ…怖すぎる」

 

カオルの言う通り、怖い光景だ。

 

しばらくするとギタラクルの顔が止まった。黒髪・黒目、無表情の青年になったのだ。

 

「へ、変装」

「針でやるなんて!」

 

針で変装なんてありえない。しかも彼の正体が驚いた。

 

「兄…貴!!」

「「「え!?」」」

 

彼の本名はイルミ。キルアの実の兄なのだ。全然似ていない兄がいたことにカオル達は驚いた。イルミはカオル達を無視して「母さんと次男(ミルキ)を刺したんだって?」とキルアに聞く。

 

「あ?どいう事だ?」

「キルアの実家、暗殺一家なの知ってる?」

 

疑問符を浮かべるレオリオにカオルが確認する。「キルアが父親の事を言った」とクラピカが答えた。

 

「キルアはレールを引かれる人生が嫌になって家出したんだけど、その時お兄さんの言う通りお母さんたち刺したって」

 

イルミも「母さん泣いてたよ」とキルアに教える。確かに我が子に刺されたなら母は泣くだろう。レオリオも同意する。

 

 

「そりゃそうだろうな、息子にそんなひでー目にあわされちゃ」

「感激してた。“あのコが立派に成長してくれててうれしい”ってさ」

 

 

イルミの説明にレオリオはズッコケる。カオルはズッコケたレオリオを起こしながら説明した。

 

「暗殺者の常識と一般人の常識を比べちゃ駄目だよ」

「た、確かに」

 

一般人だったら泣くが、暗殺者だったら喜ぶ行動だ。クラピカは納得する。

 

「“でもやっぱりまだ外に出すのは心配だから”って。それとなく様子を見てくるように頼まれたんだけど…奇遇だね。まさかキルがハンターになりたいと思ってたなんてね。実はオレも次の仕事の関係上資格をとりたくてさ」

「別になりたかった訳じゃないよ。ただなんとなく受けてみただけさ」

 

キルアは緊張気味に答える。実力はイルミの方が上のようだ。しかもキルアのことを「熱を持たない闇人形」と例えていた。するとキルアは反抗した。

 

「オレにだって、欲しいものくらいある」

 

キルアははっきりと答えた。「ゴンとカオルと友達になりたい」と。

 

「もう人殺しなんてうんざりだ。普通に、2人と友達になって、普通に遊びたい」

 

そこらへんの男の子と変わりのない望みだった。でも当然、イルミは否定する。そんなキルアにレオリオとカオルはハッキリと言った。

 

「ゴンとカオルと友達になりたいだと?寝ぼけんな!!とっくにお前ら友達(ダチ)同士だろーがよ!!」

「第三試験に行く途中の飛行船でキルア私とゴンを探検に誘ったでしょ!?あれは何なの!?私と他の皆さんは分かるよ!!理由は私とゴンを友達だからだよ!!私とゴンを友達だと分かっているからキルアは探検に誘ったんだよ!!」

 

レオリオとカオルの言う通り、周りから見れば三人はとっくの前に友達になっていたからだ。しかしそれに文句があるのは当然イルミ。ゴンとカオルが友達のつもりなら「ゴンとカオルを殺そう」とあっさり言ったのだ。理由は簡単。殺し屋に友達なんていらないからだ。まずこの場にいるカオルを殺そうした。カオルは鉄刀を構え、クラピカとレオリオも彼女を守るために前に出た。ハンゾーやハンター協会の黒服たちはゴンを守るために扉を塞いでくれた。

 

「(頼りになるな)キルア!私は簡単に殺されないよ。私の師匠は普段は優しいんだけど修行になると容赦ないの。小刀飛んでくるし、落とし穴には包丁が仕込んであるし、受け身の修行は泥だらけになるまで転がされたよ。そう簡単には死なない」

 

しかしキルアはまいったと言ってしまった。「合格してからゴンとカオルを殺す」等、イルミによる精神的な脅しにやられたからだ。

 

 

「お前に友達をつくる資格はない。必要もない。今まで通り親父やオレのいうことを聞いて、ただ仕事をこなしていればそれでいい。ハンター試験も必要な時期が来ればオレが指示する。今は必要ない。」

 

 

「キルア!」

「おいしっかりしろ!!」

「キルア!」

 

カオル達は座り込んでしまったキルアの下へ駆け寄る。

 

「キルアしっかりして!私もゴンも生きているよ!!」

「そうだぜ!ちゃんと生きてる!!」

「だから少しでも反応してくれ!」

 

3人が必死に声をかけるがキルアは抜け殻の様に動かない。

 

 

「うーん精神科に連れて行った方が良いかもな」

 

レオリオとボドロの対戦が終ったら大急ぎで精神科医に見せようと決めた。しかし

 

ザシュ…

 

『え?』

 

レオリオとボドロの対戦が始まった瞬間、キルアがボドロを殺したのだ。いきなりのことに固まる周り。そんな皆を無視し、キルアは去っていき……不合格となった。

 

 

 

 

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