ゴオオォォ
カオルは最近長く「全集中の呼吸」を行っている。そのおかげか重たい物も大分楽に持てるようになった。ゴン、レオリオ、クラピカも極限まで高めるために予め決めといた動作「反復動作」を決めたのか、3人も大分動きが良くなってきた。そのおかげで掃除が綺麗に早く終わるようになった。
「大分動きが良くなってきましたね」
ゼブロも嬉しそうに言う。
「どうだ!頑張ってるぜ!!」
「カオルのお陰だがな」
「うん!カオルありがと!」
「どういたしまして!」
そんな4人にゼブロは言う。
「今度は掃除に加えてまき割りもしましょうか」
外に出る5人。ゼブロはまき割り用の斧を渡す。そして斧は当然
ずし…
「お、重てぇ」
レオリオの言う通り重たかった。
「うおぉぉ」
ごす
レオリオは斧を振り下ろす。ただし斧はまだ太い薪に刺さった。
「ち、ちくしょ」
「薪は割ったことないからね」
「お前達斧は垂直振り下ろすんだ」
クラピカは上手く薪が割れないレオリオとゴンに説明する。
「垂直って縦にするあれ?」
「まあそうだな。カオルを見てみろ」
今からやるようだ。
「ふ!」
ガコン
見事割れた。ゴンとレオリオは彼女の動きを観察して薪を割っていく。こうして数日後…
ギギ…
片方200キロある家の扉も余裕で開けれるようになった。その様子を見てゼブロは言う。
「大分力がついてきました。そろそろやってみますか?」
「「「「!」」」」
試しの門をとうとう自分自身の手で開けることになったのだ。
「よし!まずオレから行く!」
「ゴン頑張れ!」
門に触れるゴン。そして
「う…ぐ…」
ギィオオオォォン
「やったぁ!!」
「よっしゃぁ!!」
「ゴン!力を抜くな!」
クラピカに言われ、ゴンはすぐに扉の向こうへ行った。
「次私が行く」
「頑張ってね」
「俺たちに繋げろよクラピカ!!」
クラピカは決めた「反復動作」をする。
ギィオオオォォン
「「おおぉ!!」」
クラピカも門を開けることが出来た。
「じゃあレオリオ私行くね!」
「気合入れろよ!」
「うん!」
レオリオの応援を受け、カオルは門に触れる。24時間・起きている時も寝ている時もできるようになった全集中の呼吸を行う。
ゴオオォォ
「う~~ん」
ギィオオオォォン
「3かよ!!Σ(・□・;)」
キルアと同じ3の門を開けてしまったのだ。
「レオリオがんばれー」「早くー」「さっさと来い」
試しの門の向こうから聞こえる3人の声。
「よ、よし」
門に触れるレオリオ。そして
ギィオオオォォン
レオリオは2の扉を開けた。
「わ―――すごいやレオリオ」
「レオリオやった―――」
ゴンとカオルは喜ぶ。ちなみにゼブロは驚いていた。たったの2週間で開けたので驚くのは無理もない。
こうして試しの門を突破した4人はゼブロの助言に従い道を進む。すると執事服を着た少女が杖を持って現れた。少女・カナリアは言う。
「出て行きなさい。あなた達が居る場所は私有地よ……断りなく立ち入ることはまかり通らないの」
そんな彼女にゴンは言う。
「ちゃんと電話したよ。試しの門から通ってきたし」
ゴンの言う通り、確かに試しの門を開けた。
「執事室が入ることを許した訳では無いでしょう」
「……確かに」
カオルは納得する。確かに執事に拒否された。彼女たち執事にとって試しの門を開けても執事室が許さなければ侵入者なのだ。
「この線を1歩でも越えたら実力で排除します」
ゴンが試しに通ろうとすると
ゴン!!
勢いよく杖で殴った。それを見たカオルは「ゴン手伝う?」と聞く。
「カオル、クラピカ、レオリオ!手を出しちゃ駄目だよ。俺に任せて」
「うん。わかった」
ゴンのお願いにカオルはしっかり答えた。こうしてゴンは再挑戦するがやっぱりカナリアに殴られた。何度進んでも殴られる。
「いい加減にしてよ!無駄なのは分かるでしょ?!あなた達も止めてよ!仲間なんで…………!?」
「あなた執事なのに忘れちゃだめでしょ」
「え?」
カオルはそんな少女に答えた。
「ゴンは言ったでしょ?手を出しちゃ駄目って。私たちは友達のお願いに応えているだけ」
「何でかな?友達に会いに来ただけなのに、キルアに会いに来ただけなのに!なんで、こんな事しなきゃならないんだ?!」
ゴンは樹海の門の片方の小さな柱を粉々に砕いた。
「ねえ……もう、足……入ってるよ。殴らなくていいの?」
ゴンの言う通り、線を越えていた。
「……君はミケとは違う」
「え……」
「どんなに感情を隠そうとしたってちゃんと心がある」
するとカオルはある気配を感じた。「カナリアを攻撃する」。そんな気配だ。
「お願い…………キルア様を……助けて……。」
カナリアがそう言った瞬間、カオルは鉄刀を用意した
パン
ガキン
『え!?』
その場に銃声と弾丸が弾かれる音が響いた。カナリアの隣には鉄刀を持ったカオル。彼女の足元にはしゃげた弾丸が転がっていた。
「人が話している時になにしてるの?」
カオルが話しかける。
「全く……使用人が何を言っているのかしら。まるで、私達がキルをいじめているみたいに……ただのクソ見習いの分際で失礼な。」
ゴーグルと包帯で顔が見えない女性とジャポンの民族衣装を着た女の子だった。
「顔の包帯……キルアのお母さん?」
「はい。申し遅れました。私、キルアの母です。この子はカルト」
母は自分と子供の紹介をする。
あなた達がゴンとカオルね?イルミから話を聞いています。あと、あなた方が邸内に来ていることキルは知っていますよ。」
しかし母が伝えてくれた伝言は「今は会えない。」だった。聞くと兄を刺し、家出に反省するために独房に入った事。いつ出てくるかわからないと教えようした時だ。
「まぁお義父様ったらなんで邪魔するの!?」と慌て始めた。彼女たちが屋敷に戻ろうとした時、ゴンは「10日くらいこの町にいます」と伝言をお願いした。彼女たちが去った後、レオリオが言う。キルアが「自分から」というのが嘘臭いからだ。
「ムリにでもついていかねーか?」
「でもそれはやめた方が良いよ」
「きっと彼女が責任をとらされるような気がするから」
確かにこのまま着いて行ったらカナリアが責任を取らさせる。良くて折檻、悪かったら殺されてしまう。するとカナリアが執事室まで案内すると言った。
「ゼノ様がお出になられればあるいは」
「ゼノって誰?」
「キルア様のお祖父様よ。あの方はキルア様に理解があるから」
「「「「あー成程」」」」
しばらくして執事室と言う名の屋敷に着いた。5人の執事が頭を下げて出迎える。キルアも少ししたら来るそうだ。
「「良かったー!」」
「良かったな二人とも!」
「苦労したかいがあったぜ!」
4人はやっとキルアに会えることに喜ぶ。執事長・ゴトーがゲームで時間を潰そうと提案した。
コイン1枚上に投げパシッと両手でキャッチする。
「コインはどちらの手に?」
どっちの手にあるかを当てるゲームだ。4人は素直に「左手」と答える。これは簡単だ。しかしこれはキルアを奪っていく4人を地獄に落とすためのゲーム。だんだんどちらの手の中にあるか分からなくなってきた。ゴンとカオルが頑張って当てていく。
「じゃこいつはどうだ」
今度は3人の内誰が持っているかだ。そんなゴトーにゴンとカオルは言う。
「後ろのこっちの人でしょ?」
「意地悪ですね」
ゴンたちの後ろに立っている人を示した。彼の手には間違いなくコインがあった。
「すばらしい!!」
パチパチパチパチ
ゴトーと周りの執事たちは拍手を二人に送る。するとゴーンと呼び鈴がなった。
「「キルア!!」」
やっとキルアが来てくれた。ちなみにこれはゴトーの悪ふざけである。
「ゴン!!カオル!!あとえーとクラピカ!!リオレオ!!」
キルアはゴンたちに会えてすごく嬉しそうだ。キルアはさっそく4人に出発しようという。ゴトーに何を言われてもついてくるなと釘を刺すことを忘れずに。
これからどこへ行こうか考える。ゴンは父・ジンではなくヒソカに会いに行くという。かくかくしかじかで渡された番号札をヒソカに顔面パンチのおまけつきで叩き返すためだ。しかし彼がどこにいるか分からない。しかしクラピカが代わりに教えた。ハンター試験でクラピカに「クモについていいことを教えよう♥」「9月1日ヨークシンシティで待ってる♦」と言ったのだ。。クラピカは本格的にハンターをするために雇い主を探すらしい。
「オレも故郷へ戻るぜ」
レオリオは故郷へ帰る。ハンター試験に受かった。無料で治療する医者への一歩が踏み出せるのだ。
「国立医大に受かればこれでバカ高い授業料は免除されるからな」
なのでレオリオはこれからは猛勉強だ。
「そうだな……次は」
「「「「「9月1日、ヨークシンシティで!!」」」」」
こうして5人は9月1日、ヨークシンシティで再会することを約束したのだ。