ハンター協会の飛行船内。次の目的地までは丸々12時間あるという。それまでは各自自由行動だ。
「ゴン!カオル!飛行船の中探検しようぜ!」
「うん!」
「行く!」
3人は飛行船内の探検を始めた。(レオリオとクラピカは流石に疲れて寝ることにした)
「うわすげ―――――」
「キラキラだ――――」
「宝石みたいだね―――」
美しい夜景に興奮する3人。するとゴンが「キルアとカオルの父さんと母さんは?」と聞いてきた。その問いにキルアとカオルは答える。
「生きてるよー多分」
「知らない。」
「「…………え?」」
カオルの言葉にゴンとキルアは固まった。
「捨て子だったの。拾ってくれたのが後の師匠。」
かなり重たい話だ。ゴンは話しをそらすために「何をしている人なの?」と聞く。
「殺人鬼」
今度はキルアが重たい話をした。
「「両方とも?」」
ゴンとカオルは真顔で聞いてしまった(その際キルアは大笑いだ)。キルアの家は暗殺一家でさらにはキルアは期待されている。人にレールを敷かれた人生が嫌ゆえに大喧嘩して家出したそうだ。
「ハンターの資格とったらまずうちの家族とっ捕まえるんだ、きっといい値段で売れると思うんだよね―」
「輝いてるねー」
「う、うん」
カオルの言う通りキルアの表情が輝いていた。自分の家族が物凄く嫌というのがよく分かる。
「カオルの師匠ってどんな人?」
「んー。色々やってる。竹や木で物作って売ったり、村人の依頼で暴れ猪退治をやったり(牡丹鍋になった)、師匠の実力を聞きつけた挑戦者を倒したり。この笛も師匠が作ってくれたんだよ!寂しくなったら此れを吹いて心を落ち着かせなさいって」
そう言ってカオルは懐から短めの竹笛を出す。
「師匠の事大好きなんだね!」
「うん!すごく好き!」
笑顔で答えるカオル。するとだ
ぞわ
「「「!」」」
3人は寒気がした方向を見たが誰もいない。その代わりに反対からネテロが現れる。
(か、会長さん)
カオルはすぐに分かった。先ほどの寒気は会長の悪戯だった。
「どうかな?ハンター試験初挑戦の感想は?」
その問いにゴンとカオルは答える。
「うん楽しいよ!想像と違って頭使うペーパーテストみたいなのないし。」
「初めてだらけだから面白いです」
しかしキルアは拍子抜けだったのかつまんなそう。「次のテストはもっと楽しませてくれるんだろ?」と聞く。
「さぁ、どうかの──?」
これは答えてくれなさそうだ。呆れたのかキルアはゴンとカオルを連れて去ろうとする。しかしネテロは待ったをかけた。
「まぁ待ちんさい。おぬしらワシとゲームをせんかね?」
突然のゲームの提案だった。ネテロは3人を広い部屋に案内する。ルールは簡単。目的地に着くまでにボールをネテロから奪う。ただそれだけだ。
「じゃ、俺から行くよ」
「御自由に」
するとキルアが増えていく。その様子にゴンは驚く。
「ゴン。キルアの家暗殺一家って言っていたでしょ?多分特殊な技術を叩きこまれたんだと思う」
「ああ」
その説明に納得した。しかしネテロは奪う事を許さない。キルアは直接奪う方法から目的を切り替えた。片足立ちするネテロの左足に向かって蹴りを入れようとする。
「キルア待った!!!―」
叫ぶカオル。しかしキルアの蹴りの方が速かった。
「いって~~~~~~」
キルアは思わず大声を上げる。メチャクチャ堅かったのだ。とりあえず今度はゴンがやる。ものすごい速さで迫るゴン。ただし
「ってぇ~~~」
フェイントかけようとしたみたいだがジャンプがすごすぎで頭をぶつけていた。
「うわ……痛い」
カオルは思わず頭を押さえてしまう。キルアは呆れていた。でもネテロは将来が楽しみといわんばかりニヤリと笑う。
(朝まで退屈せんで済みそうじゃ)
その後もゴンは挑戦するがやっぱり届かない
「あー!届かなかった!!」
「ゴン!選手交代!」
「うん」
パァン
「今度はお嬢さんか」
ゴオオオ
「? なんだ?」
「燃える音?」
キルアとゴンの耳に届く音。なんだか燃える音に聞こえる。
(……これはまさか)
バっ
カオルは一気に間合いを詰め、大きな半円を描くように腕を振るう
(おっと)
ネテロは避ける。すると
『炎舞』
「連撃!?」
キルアの言う通り、連撃だった。
「惜しい!掠めた!!」
「「えぇ!?」」
ボールを掠めたことにゴンとキルアは驚く。
「(間違いない。あの動きは間違いなく……)お嬢さん、タンジュロウは元気かの?」
「え?会長さん師匠の事知っているんですか?」
ネテロが師匠の名前を言ったことにカオルは驚いた。
「まあの」
「師匠は元気ですよ。頭突きで暴れ猪を退治しました」
「「頭突き!?」」
暴れ猪を頭突きで退治。その言葉に驚くゴンとキルア。ちなみにネテロはというと……
(相変わらずの石頭か)
みょうに納得していた。その後も3人はネテロに挑戦するがネテロの圧勝だったのは言うまでもない。