次の日
《皆様大変お待たせいたしました。目的地に到着です》
目的地に到着した。飛行船が降りたのは、どこかの塔の上。
「わー高いなー」
カオルの言う通り、高かった。
「ここはトリックタワーと呼ばれる塔のてっぺんです。ここが三次試験のスタート地点になります。」
ビーンズが試験官からの伝言を伝える。
「試験官の伝言です。生きて下まで降りてくること…制限時間は72時間。」
そう言って彼は飛行船に乗り《それではスタート!頑張って下さいね》と伝えて去っていった。残された受験者は塔を観察する。塔の側面は窓一つない壁。ここを降りるなんて自殺行為だ。しかしある男が前に出る。
「これ位のとっかかりがあれば、一流のロッククライマーなら難なくクリア出来るぜ」
楽々に降りていく男。ただし…
「あ」
「なんだありゃ!」
合格第一号は自分だと余裕の男に、怪鳥が食らいついたのだ。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
こうして男は合格第一号ではなく犠牲第一号となってしまった。しばらくして…
「カオル!」
「ゴン?」
ゴンが話しかけてきた。ゴンは小声で説明しはじめた。
「隠し扉があった」
「ホント!?」
ゴンはカオルを連れてキルアの下へ行く。
「ほらここだ」
キルアが床を押すと確かにわずかに動いた。
「確かにあるね。でも一回限りか」
「でも降りれるのはわかったよね」
「3人で探そうぜ」
3人はさっそく探しに行く。そうしている間にも一人、また一人と隠し扉を見つけた。半数近くが居なくなった時だ。
ガコ
「あ、見つけた」
カオルがまだ使ってない隠し扉を見つけた。少し離れたところでゴンが「こっちも見つけた!」と教える。キルアも「こっちもあったぜ」と教えた。
「全部で6個かあ」
「しかも5個は密集しているし」
「とりあえず二人に教えたら?」
キルアの提案にゴンは「そうだね」と頷き、レオリオとクラピカに隠し扉が6個も見つかったことを教えた。
「1、2の3で行こうぜ、ここで一旦お別れだ」
レオリオが皆に確認する。1回につき1人がくぐるので精一杯だから。カオルは自分が見つけた扉。4人は5個の内の一つの傍による。
「1」「2の」「「「3!!!」」」
ガコン
5人が扉へ入った。
***
「あれ何?」
壁にあったのは扉。その隣には腕時計があった。
『障害の道』
「障害の道?」
壁にある文字に疑問符を浮かべるカオル。するとだ。
《その通り!》
アナウンスが入る。この声の主がおそらく試験官だ。
《階ごとに色んな障害物がある。ステージに到着したら説明文があるので読むように》
「分かりました」
カオルは残り時間を教える腕時計をつける。
《それでは第三試験・トリックタワー開始!健闘を祈る!》
すると扉が開いた。カオルは扉の向こうへ行く。
「うわーこれはすごい」
その部屋には深い川が流れていた。川の向こうには扉がある。
「えーとまず川。助走をつけて、ジャンプし進むように。」
カオルはこの階の説明文を読む。まずは深い川をジャンプして通るだ。
「水」
簡単なステージのはずなのだがカオルは何を思ったのか風呂敷包みに入れていた非常食を投げてみる。すると
ザパァ
「!!?」
ハンターが教えてくれた巨大ピラニアが現れた。助走およびジャンプが足りなかったら確実に喰われる。これは秘境をイメージしたステージのようだ。それを理解したカオルは鉄刀を用意する。
ゴオオオオ
川に向かって走るカオル。強く踏み込みジャンプした瞬間、巨大ピラニアが現れた。
『火車』
飛び上がり、円を描くようにして素早い攻撃で巨大ピラニアを倒したカオルは扉へ向かった。川には巨大ピラニアが哀れに浮かんでいた。
***
階段を下りるカオル。次の部屋は5個のハンマーが揺れていた。
「5連ハンマー。5つのハンマーをかわしつつ進む。」
カオルは説明文を確認した後5個のハンマーを見る。揺れる動きを観察するカオル。
「今!」
カオルは走った。
1個目、2個目は上手く避ける。しかし3個目に入る途中、
カチ
「!」
足元が無くなった。落とし穴だ。しかし
ガシガシ
ガシガシ
「ふーあぶなかった」
カオルは両手を伸ばしたおかげで落ちなかった。
(ハンマーは…)
カオルは周りを確認する。3個目のハンマーは時々、頭上を通り抜けていた。
(よーし)
頭上を通り抜けた瞬間、カオルは走った。4個目、5個目も通り過ぎる。こうしてカオルは苦労しつつも『障害の道』を進んでいった。
(時間も残り3時間。残りの試練は1,2個ぐらいかな?)
すると次の部屋の入口が見えてきた。入るとそこは何もなし。でも確実に何かが起こる。
「なんだ今年は小娘かよ」
現れたのはガラの悪い大男だ。
「今度はあんたが相手?」
「俺は審査委員会に雇われた『試練官』である!!ここでお嬢ちゃんは俺と戦わなければならない!!」
試練官というが超長期刑囚である。かなりの狂悪で前科100以上もあるほどなのだ。でもカオルは気にしていない。むしろ「わかりました」と落ち着いている。
「よーしじゃあ始めるか」
カオルは鉄刀。男は刃物を出す。
「オラアアアアアア!!」
斬りかかる男。しかしだ
『陽華突』
バキィ!!
「が…!」
ドサ…
カオルの一点集中の突きを顎に喰らい倒れた。カオルは気絶した男の顎に触れる。
「……うん。折れてない。良かったねーご飯が重湯にならなくって」
そう言ってカオルは次の部屋へ進んだ。
「うん?扉が…」
扉があったのだが今までの扉の構造と違う。カオルは扉の前に立つ。するとゴゴゴゴゴゴ…と扉が開いた。そこにいたのはトリックタワーから降りてこれた者達。ただし……
(ゴンたちいない)
ゴンたち4人が居なかったのだ。おそらく手こずっているのだろう。カオルは必ず時間内に来てくれると信じ、待つ。しかしだ。
(………視線がいや)
ヒソカからの視線が嫌だった。あまりにもイヤの為「うー…う―…」となる。確実にストレスが溜まるだろう。周りも流石に心配するが原因であるヒソカを注意出来ない。彼自身が怖いからだ。
「だ、大丈夫か?」
「……スシを暴露した人」
「言うな!!!」
カオルの言う通り、スシを暴露し、挙句の果てに怒鳴られたハンゾーだった。
「俺はハンゾー。お前もジャポン出身だろ?」
「私はカオル。ハンゾーさんも?」
「ああそうだ。お前機嫌悪そうだな。気分転換できそうなことやらねぇか?」
様子からして不機嫌になっていく同郷のカオルを心配して話しかけてきたようだ。
「気分転換……そうだこれ」
「笛か!いいなそれ!吹いてくれよ!」
カオルが出したのは師匠が作ってくれた笛。
ピヒョロロロ―ピヒョロ―――♪
器用に吹くカオル。師匠が作ってくれた笛の音色のお陰で機嫌が直って来たようだ。
後1分の時だった。
「ケツいてー」
「短くて簡単な道がスベリ台になってるとは思わなかった」
「キルア!ゴン!」
キルアとゴンが降りてきたのだ。更には同じ扉からレオリオ、クラピカ、ついでになぜかトンパも現れる。
《タイムアップ―――!!》
こうして5人は三次試験も合格できた。
試練はSASUKE、笛は篠笛をイメージしてください