幻獣娘が幻想入り   作:知恵の欠片

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たとえ永遠の時があったとしても、刹那の瞬間に楽しみを見出したい。

今回は、月の頭脳のそんな葛藤の物語である。


お師匠様の御心

鈴仙たちに竹林の巡視もとい侵入者の迎撃を命じた1時間前のことであっただろうか。

 

永遠亭に妹紅が来て輝夜と弾幕勝負をしていた。

 

彼女らの言う弾幕勝負は「私闘」であり「死闘」だ。

 

自分たちの因縁で戦い、殺しあうわけだが、二人とも死とは無縁の生物である。

 

死のない彼女らにとってそういうことも一つの娯楽なのである。

 

だが、果たしてそれは娯楽でよいのだろうか?

 

私は輝夜よりも多く、もう数えきれないほどの変わりゆく季節を見てきた。

 

その中でも無常の命の変遷があり、様々な感情をもたらしてくれた。

 

それは時として悲しく、

 

時として虚しく、

 

時として嬉しい。

 

命が輝きを放つことはとても素晴らしい。

 

自然のままに生き、そして寿命を迎え終わるのは。

 

だから二人の死闘はある意味二人が輝く瞬間でもあったわけである。

 

だが、今回だけは二人の戦いは有益であるかという問いに対しなぜかクエスチョンマークがついた。

 

月の頭脳とも呼ばれた私ではあるが、きっと他の娯楽があるはずである。

 

そこであえて私は輝夜に戦いを止めさせた。

 

輝夜の負けということで妹紅から引っぺがすように永遠亭へと連れ帰った。

 

輝夜はすごく不満そうにしていたが、輝夜に考えてもらいたかった。

 

いや、一緒に考えてもらいたかったというべきだろうか?

 

私たちが永遠を生きる意味について……

 

だがそれを知る手がかりが欲しかった私は外部の者からそのヒントをもらおうとした。

 

あえて優曇華には外敵を追い払えという形をとって。

 

力なきものに輝夜や私を説得しかねるだろう。

 

だが、私たちの中でも信頼できる者と戦って、なおかつそれに対抗、上回る実力者であれば、万が一にも私の知りたい情報を得られるかもしれない。

 

果たして、来訪者が教えてくれるのだろうか。

 

いや、来訪者が鈴仙に勝てるのだろうか。

 

そもそも、来訪者はいるのだろうか。

 

だがそれは問題ない。

 

私たちの時間は永遠だから、その解が出るまで待ち続けよう……。

 

 

 

(1時間半後…)

 

霊夢+私VS鈴仙の戦いの第二幕が始まったのだが、

 

「あんたの実力は大体わかったわ。取り合えず後ろで何もしなくていいから見てて頂戴」

 

と霊夢に言われ待つこと数分。

 

あっという間に勝負はついてしまった。

 

「うぅ…私の幻視が破られるなんて…」

 

「あの、大丈夫ですか?」

 

私は鈴仙にケアルをかけながら聞いてみる。

 

「敵に介抱されて、更に気を遣われるなんて…」

 

なんか更に落ち込んでしまったのでもう声をかけるのは止めることにした。

 

彼女の波長を操る程度の能力により、新たな魔法、「コンフュ」が覚醒した。

 

これは私の世界にもあった魔法だから試す必要もないだろう。

 

「とりあえず私たちが勝ったんだから行っていいわよね?はい以外の答えは聞くつもりないけど」

 

「大丈夫よ、どうせ怒られるのは鈴仙だけだろうし」

 

先に回復させたてゐは我関せずとばかり鈴仙に責任を押し付けた。

 

「どうぞご自由に…」

 

悲しみに浸る鈴仙にかわいそうと思いつつも私たちは永遠亭へと歩みを進めた。

 

 

 

 

「ここが永遠亭…」

 

私たちは目的地へと到着した。

 

私にはあまり見慣れしてない壮大な建物がそこにはあった。

 

私たちが入ろうとすると、一人の女性が出てきた。

 

赤と青の少し奇抜なファッションではあるが、服には星座を思わせるような意匠が施されていた。

 

「霊夢、いらっしゃい。それとそちらは見慣れない顔ですね」

 

「あ、初めまして、ティナ・ブランフォードと言います。」

 

その女性は私を見て何か深部を見るような鋭い目をした。

 

「???どうしたんです?」

 

彼女の妙な視線に一瞬あわててしまった。

 

「あら、ごめんなさい。私は八意永琳と言います。竹林を歩いて来て疲れたでしょう?部屋を用意してあるから少し休んでから話しましょう」

 

永琳は永遠亭へと招き入れる。

 

「じゃ、行こう」

 

私が霊夢に声をかけるとなんだか難しい表情をしている。

 

「どうしたの?」

 

「いや、何も……」

 

霊夢は何か考えているようだが、永琳の招きもあり、私たちは永遠亭内の部屋へと入っていった。

 

 

 

部屋に入り、一息つく。

 

「ではしばらくしたらまた御呼びします。それまでゆっくりくつろいでください。お茶はそちらにありますので」

 

「ありがとうございます」

 

永琳はそう言って微笑み、部屋から出ていく。

 

永琳の足音が無くなってから、ようやく霊夢が口を開く。

 

「ねえ、ティナ。おかしいと思わない?」

 

「え?」

 

「私たちが一時間前何をしていたか覚えている?」

 

「んと、兎二匹と戦ったわ」

 

「そうよね、二人は永遠亭の兎。鈴仙の言ってたお師匠様ってのは永琳のことよ」

 

「…、あっ!そういえばお師匠様の命令~って言って追い返そうとした」

 

「そう、なのにこうあっさり中に入れてもらってくつろがせているってことは…」

 

「まさか、罠!?」

 

霊夢は大きくため息をつき、

 

「はぁ、あんた鈍すぎ。入る前に気付いてよ」

 

その霊夢の手はちゃっかりお茶の葉をポットに入れお湯を注いでいる。

 

「そう言いながらさりげなくくつろごうとしていない?」

 

「部屋にまで入ってしまったもの。せっかくだからいただいておくわ」

 

そう言って霊夢は茶碗にお茶を注ぎ、暢気にすすり始めた。

 

 

 

 

(一方その頃)

 

ふふ、まさか来訪者が本当に来るとは思わなかった。

 

しかも霊夢はともかく、今までに見たこともない人までいる。

 

深いところはわからないが、彼女がもたらすのは悪いものではないに違いないだろう。

 

さて…計画を始めるとしましょう。

 




哀れ鈴仙。君の活躍した部分は割愛させてもらったよ。

FF12まではあまり妨害魔法を使わず、ひたすら物理で殴るか攻撃魔法連打だったためさらに扱いが……

だって、

ボスに効くかどうかわからないじゃないっすか……

えっ、それを確かめる楽しみもある?

とにかく鈴仙の犠牲は忘れないよ…(鈴仙ファンの方、申し訳ありませんでした)

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