【完結】戦姫絶唱シンフォギア ~キミに決めた!~   作:カンさん

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第十一話「キミだけに」

「これは……」

 

 未来で見せられたその記録は――響を絶句させた。

 

「お姉ちゃんは神殺しの力を持ちながら、神の力をその身に宿して戦ってきた。つまり、この世界で一番神の力を使いこなせる存在」

 

 コマチと融合し、ディアルガの時の力を使いながらも、響が神殺しの力でそれらを跳ね除けなかったのは――彼女には才能があるという事だろう。

 神の力を――世界を支配する力を扱う才能に。

 そして、その力を使えば……この未来に行きつかない世界に変える事ができる。

 

 それは可能性だ。

 彼女が選ぶ事ができる可能性であり――選ばない事を選んだ末に辿り着いた袋小路。

 

 しかし響はそれを許容する事ができない。だからこそこの時代の響も妹に見せないようにしていたのだろう。

 

「わたしが思うに、未来は……世界はたくさんあると思うんです」

 

 だから。

 

「お姉ちゃんは――お姉ちゃんだけの世界を作って」

 

 小町はそうして大好きな姉の背を押して――永遠に自分が生まれない、大好きな姉と出会えない可能性を作り出した。

 

 

 そして響は――全てを拒絶する世界を作り上げた。

 

 

第十一話「キミだけを」

 

 

 響は神殺しの力でディアルガ、パルキア、ギラティナを殺し、自分の身に吸収させた。かつてのシェム・ハの様に。

 アルセウスも取り込もうとしたが――逃げられてしまう。しかし響はそれに構わず、次に出会った時は逃がさないと決めた。

 

 響は三体の神の力を使って世界を書き換えた。

 パルキアの力で空間的閉鎖を行い、ディアルガの力で時間的閉鎖を行い、ギラティナの力でそれを循環させる様に世界全てを反転世界に置き換える。

 そしてコマチを――否、アカシアを神殺しの力で分裂させ、三体に分かれた彼らをこの世界を安定させる為の軛にした。偶然にもその姿は――リッくん先輩、光彦、そしてコマチとなった。しかし彼らにその時の記憶はなく……ただの獣当然だった。

 

 それでも響は構わなかった。これで――全てが止まるのだから。

 

 世界はこれから何度も同じ時間を繰り返すだろう。滅びの歌が再始動したあの日から、全てが死に絶える最期の時まで。

 死んだ魂は永遠に世界に囚われ続けるだろう。この世界に閉じ込められた為に。

 そして人はこの反転した世界で夢を見続ける。

 自分が望んだ世界を。愛する者との世界を。優しい世界を。

 生と死。現実と夢。過去と未来。希望と絶望。始まりと終わり。

 全てが曖昧となった世界で死んだ人間も生きている人間も始まりからやり直し、永遠に終わらない夢を現実として、希望も絶望もなく、過去も未来も関係なく――眠り続ける。

 

 

 こうして世界は終わった。壊れた。――滅んだ。

 しかし滅びの歌は紡がれず――この世界から消えた。

 コマチが好きだと言っていた歌と共に。

 

 

 

 

「おはようございます、フィーネ」

「ええ、おはよう」

 

 平日の朝、クリスはリビングに降りて同居人のフィーネに朝の挨拶をする。フィーネは新聞片手にコーヒーを飲みながら穏やかに挨拶を返した。

 

 全裸で。

 

「もう……わたしとフィーネしか居ないけど、服を着てって言っているのに」

「なんだ? 照れているのか?」

「呆れている……」

 

 しかし今に始まった事ではないのか、クリスは諦めた様子でそれ以上言わず、キッチンに入り朝食を作りつつ弁当も作る。

 朝食は自分とフィーネの分。

 弁当は四人分。

 その光景を見たフィーネがニヤニヤしながら彼女を揶揄う。

 

「いつもいつも健気で微笑ましいなクリスは」

「……別に」

「しかし別に同性婚を否定する訳ではないが、もう少し男に興味を」

「ひ、響とはそんな関係じゃないから!」

「ん? 私は一度も立花響の事とは言っていないが???」

「――フィーネの弁当の分は無し。翼にでもあげるか」

「ちょっと待って! それは無いだろう!」

 

 ぎゃあぎゃあと騒ぐフィーネを無視し、クリスは弁当を仕上げていく。

 彼女の言う通り、クリスは家族の分とは別に響とコマチの分も作っている。

 クリスは、自分が作った弁当を彼女達に食べて貰うのが好きだった。

 美味しい美味しいと明るく元気に分かりやすく食べてくれるコマチも、静かに黙々と、しかし綺麗に全て食べてくれる響も、二人が大好きだった。

 だからこうして作り、学校で渡して食べて貰っている。

 

「人の事をどうこう言う前に、フィーネもいい人見つけたら?」

「あら? 小娘がこの私に恋路の話で説教するつもり?」

「一途なのも良いけどそのまま行き遅れ続けるのもどうかと思う」

「逆さ鱗に触れたぞ、その言葉……!」

 

 そんな風に二人で騒ぎながらも楽しく食事をし。

 

「そういえばソネットと雅律からメールが来ていたぞ。息災だそうだ」

「そう、良かった。ソーニャお姉ちゃんも一緒だし」

 

 家族の様に当たり前の日常を過ごし。

 

『クリスー! 学校に行くデース!』

「あ、キリちゃん」

「全く、毎度毎度煩い奴だ白い方は」

 

 しかしそれは彼女が望んだ幸せな世界で。

 

「それじゃあ行ってきます」

「ああ、行ってらっしゃい」

 

 残酷な程に優しい――夢だった。

 

 クリスは夢を見続ける。

 

 

 

 

「ピカピ! ピカピ! ピッピッピカ!」

「あははははは! 光彦なんだよそれ!オタ芸って奴か?」

 

 二課にある奏の部屋にて、光彦が奏と翼の顔が描かれた団扇を持って踊っていた。それを見た翼は腹を抱えて笑い転げ、奏は呆れた様にため息を吐いた。

 可愛らしいピカチュウの姿のおかげで微笑ましく見えるが、もしこれが脂ぎった成人男性なら普通に引かれる動きだった。

 それだけ洗練されており、故に翼のツボにハマった。クリスのクソ寒ギャグで呼吸困難する感性故に。

 

「ピッピカ!」

「あ〜ん?最高のライブには最高の応援だとぉ? 一丁前な事言いやがって」

 

 そう言って奏は光彦を抱き上げ、「ほれほ〜れ」と頬擦りする。赤く柔らかい頬っぺたが心地よく、光彦の照れたような鳴き声もまた愛おしい。

 その光彦は奏の豊満なお胸様にタジタジになっているが。

 

「なんだよこいつ、オレたちの事好き過ぎだろ」

 

 そう言って翼は奏から光彦を取り上げて、奏と同じ様に頬擦りをする。やっぱり彼の頬は柔らかく、ツヴァイウィングの二人はこの感触の虜になっていた。

 光彦も翼の柔らかなお胸様に……お胸様に……。

 

「……ピッ」

「ふんっ!!」

「ピカチュウ!?」

 

 鼻で笑った光彦を、翼が米神に青筋を立てて彼の頬っぺたを引っ張り伸ばした。

 痛みに悲鳴をあげる光彦だが、翼はお仕置きをやめてくれず、奏はそんな二人を笑って見ていた。

 

「誰が絶壁・アメノハバキリだこら! 丘くらいはあるわ!」

「ピカ」

「何が整理された後の平野だゴルァ!!」

「ピカァ!!」

 

 15分程してようやく光彦は解放され、赤く腫れた頬っぺたを抑えてサメザメと泣く。しかし自業自得な為、彼のお姉ちゃん達は放置していた。

 

「次のライブが終わったら休暇があるんだっけ」

「ああ。奏はどうするんだ? オレは師匠と一緒にお父様とお母様の所へ帰る予定だ」

「あたしも実家に帰省だな。妹が早く会いたいと煩いんだ」

「……という事は」

「……ああ、分かっている」

 

 そこで二人は真剣な表情を浮かべ――それぞれ右手を繰り出した。

 

『ジャンケンポン!アイコでしょ!しょ!しょ!しょ!』

「よしあたしの勝ち! という訳で今回はあたしが光彦を連れて行くからな!」

「ちくしょおおおおおおお!!」

「ピカピー」

 

 自分を賭けてジャンケンで争う二人を見て呆れた声を出す光彦。

 しかし二人は本気で、勝った事に死ぬほど喜び、負けた事に泣くほど悔しがっていた。

 そして勝者である奏は機嫌よく光彦を抱き上げて彼に言う。

 

「妹も喜ぶぞー。最近はあたしの話よりもお前の話に興味津々だ」

「ピカピ?」

「ヤキモチ? ははは。それよりもあたしは嬉しいかな。妹と弟がこんなに嬉しいんだから――さて、そろそろ飯にしよう。今日もケチャップたっぷりオムライスを食べような」

「ピカ!」

「……いや、二人ともほど程々にな? 健康的にもそうだけど、最近食堂のおばちゃんの視線がこえーんだよ……」

 

 残酷な程に優しい――夢だった。

 

 ツヴァイウィングは夢を見続ける。

 

 

 

 

『甘いぞマリア! もっと早く!』

「はい!」

 

 何処かの草原にて、リッくん先輩とマリアが組み手を行なっていた。

 お互いに波導を駆使し、相手の動きを読み、自分の攻撃を届かせようと手を伸ばし続ける、

 しかし力量差は歴然で、リッくん先輩はマリアに指導する程の余裕があり、マリアは汗だくになりながらその指導に従って辛うじて喰らいつける程。

 五分程経つとマリアの動きに精細さが欠け、そこを突かれた彼女はリッくん先輩に負ける。

 

「……参りました」

『うん。お疲れ様』

 

 そう言ってリッくん先輩はマリアの頭を撫でる。

 お互いに体が大きくなり、幼いあの頃と比べると二人は強くなった。

 それでも変わらないものがある。

 マリアは恥ずかしく思いながらも嬉しく、されるがままにリッくん先輩に撫でられ続ける。

 

「ねえさーん! リッくんせんぱーい! お昼にしましょー!」

 

 そんな彼らに、丘の上にある大きな木の下でセレナが大声で呼びかける。

 ビニールシートを広げて弁当箱を開いており、それを見た二人のお腹から「ぐー」と腹の虫が鳴り響く。

 

『……行くか』

「ええ、そうね」

 

 リッくん先輩はセレナに手を振って応えると、当たり前の様にマリアの手を握って歩き出す。マリアはそれにされるがままで、しかし全く嫌ではなくむしろ嬉しくて、思わず繋いでいる手を見つめる。頬を赤く染めて、心臓の音を煩いほどに高鳴らせながら。

 

「は〜……尊い」

「セレナ……」

 

 その光景を蕩けた表情でセレナが見つめ、そんな彼女にナスターシャが呆れる。

 四人は、家族の時間を大切に過ごしていた。

 セレナが作った弁当を食べるリッくん先輩は、いつもの様に彼女を褒める。

 

『また腕を上げたなセレナ。前よりも美味しくなっている』

「えへへ。ありがとうございます! ここ最近だとその味が気に入っているみたいでしたし」

『セレナは優しいな。見るところ、皆の好みに合わせて弁当の中身を変えている』

 

 リッくん先輩の言う通り、セレナが作った各弁当の中身はそれぞれ食べる人の事を考えて作られていた。手間暇掛かるだろうに、彼女はそれを苦だと思わず一生懸命に作っていた。

 愛情が込められている。それが分かる弁当だった。

 

「えへへ。ありがとうございます」

『――しかし』

 

 ヒョイっとリッくん先輩がセレナが飲もうとしていた水筒を取り上げる。

 それにセレナが「あっ」と声を出し、いたずらがバレた子どもの様に表情を浮かび上がらせる。

 

『ピクニックに酒を持って来るなよ……』

「いや、その、こんなに気持ち良い所で呑んだら美味しいかなーって」

『セレナ』

「うぅ……ごめんなさい」

 

 しょぼんとするセレナだが、リッくん先輩は構わずに酒を没収した。

 家に帰れば返してくれるだろう。

 

『ナターシャ。貴女も注意してください』

「ナスターシャです。それに貴方も少し厳しいのではないですか? 良いではないですか、こういう日くらい羽目を外しても」

『限度というものがあります。それにセレナは最近飲み過ぎて少し肝臓の数値が悪い。嗜む程度なら何も言わないが、泥酔する程飲むなら――家の酒全部水に変えてやる』

「わー! それだけは勘弁をー!」

 

 リッくん先輩の言葉にセレナが泣きつき、彼はため息を吐いた。

 これから気をつける様に、と言ってやめてくれた。

 つまりこれ以上目に余る様なら本当に実行するつもりなようで、セレナは涙を流した。

 そして次の矛先はナスターシャに向けられる。

 

『ナターシャ。貴方もですよ。肉ばかり食べて……野菜も取ってください』

「ナスターシャです。良いじゃないですか、それくらい」

「貴方はそうやって! 貴方がそんなだからセレナもその辺緩いのですよ! そもそもですね、貴方は――』

 

 そんな光景をマリアは幸せそうに見ていた。

 弱さを自覚して強き姿で居られないといけなかったあの日とは違い、マリアはただのマリアで居られる。

 勇者で居なくても良い。

 自分に厳しくしなくても良い。

 正しくあろうとしなくても良い。

 ただ、好きな人の隣で、時々甘えて、普通の少女で居られる――そんな後輩で居られる世界に浸り続ける。

 

 残酷な程に――優しい夢だった。

 

 彼女達は夢を見続ける。

 

 

 

 

研究所の一室で大爆発が起きた。すぐに扉が開けられ、モクモクと黒煙が廊下に流れていき、咳き込みながら髪をアフロに身体中を煤だらけにしたウェルとキリカが抜け出してきた。

 

「……どうやら失敗の様ですね」

「ケホケホッ。も〜う。何をやっているデスか博士!」

 

 白い髪だからか煤が目立っており、キリカがプリプリと怒り出す。

 しかしウェルは気にした様子も見せず、一つ咳払いをし彼女に教える。

 

「良いですかキリカくん?そもそも失敗なき成功は無いのですよ。つまりこの失敗は布石。成功への一歩。ゆくゆくは僕の研究も――」

「――それで何度も爆発させるな。その度に起こされるこっちの身にもなれ」

「痛い!」

 

 長々と自慢げに語っていたウェルだが、物凄く不機嫌な調が背後から現れて彼の尻を思いっきり蹴った。ウェルは悲鳴をあげて廊下に投げ出され、そんな彼を調が冷たく見下ろす。

 

「この馬鹿博士。もっと上手くできるでしょ」

「か、過大評価です……」

「評価?違う。命令だ」

「横暴!」

 

 そんな漫才みたいなやり取りをしている二人を尻目に、キリカは調と一緒に駆け付けた切歌によって体を綺麗に拭かれていた。

 

「あまり無茶させたら駄目デスよキリカ。博士は頭の何処かのネジが行方不明なのデス」

「面目無いデス。でも博士なら、と思うと……」

「相変わらず博士に甘々デスね」

 

 デスデスデースと同じ声で、同じ顔で話している光景はまるで双子のよう。髪の色が違うのですぐに見分けがつくが、目隠しをされて声を掛けられて当てられる者はウェルと調以外には居ないだろう。

 尻の痛みが治ったウェルがよっこらせと立ち上がり、腕時計で時間を確認する。そして切歌と戯れているキリカに言った。

 

「キリカくん。体を綺麗にした後、朝ごはんにしましょう。そろそろ学校に行く時間です」

「オヨヨ!もうそんな時間デスか!? それじゃあちょっと行ってくるデス!」

「あ!待つデスよ!キリカは烏の行水ですから、アタシがしっかりと洗ってあげるデス!」

 

 切キリコンビは元気に姦しくシャワールームへと駆けて行った。

 それをウェルと調は見送り、調がジロリと彼を見上げる。

 

「……爆発を目覚まし時計代わりにしないでくれない?」

「はて、何の事やら」

「それとキリちゃんに経験を積ませる為なんだろうけど、もう少し安全にして」

「ふふふ。ええ、心得ています」

「でしょうね。……じゃあわたしもシャワー浴びてくる」

 

 調は言いたい事を言いたいだけ言うとマイペースに切キリコンビの元に向かい、三人仲良くシャワーを浴び、キリカの作ったご飯を食べて、ウェルに見送られながら学校に行き、思い出を作っていく。

 休みの日には何処かに行くのだろうか。動物園。水族館。遊園地。もしかしたら友達の家。

 もしくはウェルや調の研究を進めるのだろうか。それで世界中の困っている人を助け、笑顔にしていく。

 どちらでも良い。何故なら、家族全員が揃っているのだから。

 

 残酷な程に――優しい夢だった。

 

 彼女達は夢を見続ける。

 

 

 

 

 みんなが夢を見続ける。

 子どもも。大人も。赤ん坊も。老人も。男も。女も。

 優しい人も。厳しい人も。愛の深い人も。憎しみの深い人も。良い人も。悪い人も。

 夢を見たいと思う人も。夢を見たくないと思う人も。

 皆平等に夢を見続ける。それはアカシアも例外ではなく、人々の夢に溶け込んで、優しい夢を見続ける。

 

 

 響以外は。

 

「……」

 

 響だけは眠る事を許されない。

 響だけは夢を見る事は許されない。

 この世界の管理者となった彼女は、この世界を維持する為に、彼女だけが起き続けなくてはならい。

 

 たった独りで。孤独で。

 

 何故なら、彼女がこの世界を選んだから。決めたからだ。

 世界を壊し、未来を閉ざし、産まれて来る筈だった命を――妹を、人々の将来の夢を捨てた――その咎を背負い、まるで罰を受けている罪人の様に。

 

「――」

「……コマチ」

 

 響の肩にイーブイの姿をしたアカシアが乗る。

 彼女はそれをコマチと呼んだ。

 しかしそのコマチの鳴き声は――聴き慣れたものではなく、まるで獣の鳴き声で文字にするには簡単で、難しい鳴き声。

 コマチと呼ばれたイーブイは、響に興味を失ったかの様に肩から飛び降りて気ままに世界を歩き続けた。反転し、何も無い世界を。

 響はそれを止めず、視線も向けず、ただ空を見続けた。

 

「これで良いんだ」

 

 響は永遠にこの世界に君臨し続ける。

 

「これで良かったんだ」

 

 それがコマチを救う唯一の方法だと。

 

「……これで」

 

 響は――翳り堕ち、歌が消えた世界で独りで居続けた。

 彼女に寄り添う日陰は……居なかった。

 

 




 キミ決め第八部を終えて。

 この度は、『戦姫絶唱シンフォギア 〜キミに決めた! 〜 第八部 LOST SONG編、並びにこれまでの物語を読んで頂きありがとうございました。
 こちらにてキミ決めについて、私なりの想いを語らせて頂こうと思います。

 第一部。滅亡のカウントダウン。ずっと昔からカウントダウンは始まっていたというキャッチコピー。
 ポケモンといえばピカチュウ! という訳で、初めはピカチュウスタート。ポケモンになってしまった! と伝えやすい配役だと思い決定。サブタイトルもポケモンゲーム風にしてみました。そして奏さんの声ってサトシと同じやん! 良いネタだ! ……と勘違いしたアホが私です、はい。コナンとサトシがごっちゃになったみたいですねちくせう。
 後、奏は原作で主人公である響に想いとガングニールを託す重要なキャラな為、本編に入る前の交流するキャラとして相応しいと思いこうなりました。
 そして此処で変化点。翼のアナザー化。母が死に、父に捨てられ、そして厳しくも優しかった母を死なせた風鳴家を恨んだ彼女は、弦十郎について行き風鳴の家を出て行く。そしてその先で出会った奏に憧れ、口調を真似、不器用ながらも独学で調べた結果こうなった。どうしてこうなった……。髪もバッサリと切り少年のような服を、言動した結果女の子にモテて、女の子にモテる男らしい。男らしいという事は強い。つまりもっとモテれば強い、という。野生動物みてぇな思考で暴走した結果女たらし(笑)になりました。そして、奏を慕っている為にユニットを組みながらも「姐さん」と呼び、それ故に対等な関係ではなく、奏はモヤモヤしていたり。
 そんな中、了子さん事フィーネもチラリ。大抵二次創作だとオリ主を利用する事に定評がある彼女ですが、今作では友情ルート。フィーネさんアカシアの事大好き。どれくらい好きかと言うとエンキとアカシアでハーレム築いても良いくらい……。
 なので彼の名前には人一倍思い入れがあり、光彦と命名された時はブチギレてました。
 ちなみに光彦はコナン繋がりです。
 その後は二課で過ごす光彦。すっかりツヴァイウィングの弟枠を獲得。
 まぁライブで死にかけた奏と響を救って死にましたが。
 このシーンはとある作品を読んで私もやってみたいと思い、書きました。
 そして背後に目の前が真っ暗になったで終わり。これは、冒頭でも書いてあり、つまり光彦になる前にも誰かを救って死んだ事を示しています。
 此処から奏は光彦の幻覚が見える様になります。翼とも対等になるけど失ったものはあまりにも大きかった。
 フィーネはアカシアの死に心を痛めながらも過去のアカシアとの約束を優先して……。
 ラスボスはカルマノイズ。コイツが居なければ光彦は死ななかった。
 此処で序章が終わり、次からメインヒロインのグレ響の登場です。

 第二部。歌には血が流れ、詩には魂が宿る。歌う事で血が流れる。つまり死を意味し、詩には魂が宿る。は人類はずっと滅びの歌を抱えていたという事。
 サブタイトルは無印を意識したものがチラホラ。この章は主人公とメインヒロインであるグレ響の出会い、すれ違い、主人公の格の部分、そして手を繋ぐまでの物語。
 本編響ともXDグレ響との違いは、やはり力と境遇。奏のガングニールの破片で死にかけたのは同じですが、主人公の力で回復した為生死を彷徨う事は無かった。しかし光彦の力が減衰していた事もあり傷痕が残る。
 此処からが相違点。今作の響は傍から見れば無傷でライブの生還しており、本編よりも翳り裂く閃光よりもイジメが激化。それにより未来両親が巻き込まれるのを恐れて引っ越し。此処でグレルート突入。さらに家族にも被害が及び出し、家を飛び出し──響の時間逆行により、響の事をずっと探していたアダムが接触。アカシアを救う為に彼女を利用する為、フィーネの事を伝え、衣食住、そして情報を提供して響を駒にしました。翳り裂く閃光のグレ響は学校に通っていたので家族との繋がりはあると思いますが、こちらでは無し。断ち切ってしまっており、それが彼女のストレスを増大させていました。
 ちなみに! アダムの金で食いたい物をいっぱい食べて! ノイズとの戦いで動きまくったこの響は! 出るとこは出て! ひっこんでるところは引っ込んでる! それはもうムチムチでエッチィナイスバディなんですよぉ! ははは! 
 そして紫電のちからですが、これは当然光彦の遺した力。しかし復讐に囚われて黄色の閃光から紫電へと変質、さらに融合症例により効率化してその強さは作中トップクラス。ぶっちゃけ瞬間火力はラストシンフォニーよりかと。ちなみにこの紫電はエレクライトを基に構想を練りました。
 後は故郷のクラスメイトに適度に虐めて貰いつつコマチと繋がりました。ラスボスはアダムのカルマノイズ。花咲く勇気でぶっ飛ばせ。
 これによりグレデレ響の出来上がり。

 第三部。幾千超えて変わらぬ恋、幾千超えて変わる愛。これはフィーネの事であり、響の事であり、アカシアの事でもありました。
 サブタイトルは続投で無印イメージ。
 此処でツヴァイウィング、響、フィーネクリスキリカの三つ巴と未来さん曇り展開。そしてアカシアの名をお披露目。ツヴァイウィングと響の衝突、クリスとフィーネの関係。チラつくキリカ。お陰様でフィーネを魅力的に書けました。響さん相変わらず曇ってますね。未来さんも曇ってますね。アナザーキャラによる無印再構成は大変楽しかったです。そしてラストバトルではXVラストをイメージして書きました。ラスボスはフィーネ。

 第四部。喪失──さよならバイバイ。わたしの光。わたしの光、つまり未来が喪失しているという意味でもあります。サブタイトルは喪失──融合症例第一号みたいな形式。
 此処でアカシアの過去をチラリと乗せるスタイル。マリア達の所にも居たという形式。そして当然アナザー化。しかしロリマリアではアイドルは難しい。ならば可変式や! 波導? なんか強そうやな! どうせなら精神的にも強くさせたろか! こう、愛した人からの影響とかマシマシ! 
 はい、G編におけるヤベー奴第一号の完成です。どうしてこうなった……。波動込みの戦闘能力は弦十郎並で、時限式で戦いで弦十郎に負けるレベル。それでも二課からしたら勘弁して欲しい存在。覚悟ガンギメで最後まで止まらなかった。エロさと迷いとかはセレナに譲った。
 そしてもう一組は調とキリカ、そしてヤベー奴第二号ウェル博士。この世界のウェル達はロボ系ではなく生態系なので作ったのもアンドロイドではなくホムンクルス。色々いじって全シンフォギア使えるぜ! と思ってたら原作の方で何かみんなの歌を集めてて草生えたんですよね。
 そしてキリカの存在からウェル博士が超有能に。何人か泣かせる罪な男になりました。フロンティアのキリカとのシーンは書きながら泣きました。キリカ共々お気に入りです。
 そしてまーた曇る響さん。コマチさよならバイバイして暴走して、未来さんと繋がる。そしてマリアと決着して取り戻す日陰。正直響の曇るシーンは書きやすかったですね。ここら辺で己の性癖を自認しました。
 ちなみにルカリオ映画の主題歌バトルフロンティアでして、なんか運命感じるなーと。そして歌詞が何となくマリアとリッくん先輩みたいで。
 ラスボスはネフィリム……ではなくマリア。

 第五部。世界を殺す為の歌がある。滅びの歌の事。サブタイトルは〇〇の〇〇形式。
 この章は三つ巴に見せた叙述トリックを用いたり、イグナイトの代わりにアカシアの力を入れたり、イーブイフレンズ出したり、奇跡の完遂者したりと込み込みでした。そして出てくる響パパ。ホームレス時代にコマチ食おうとしやがった響パパ。グレてるから原作以上に響との関係がやーばい。さらにキャロルと関わった事で絵面がやーばい。でも響も家族から逃げたからね……結局曇るのよ。それでも絆の力で乗り越えてようやく出せたアカシック・クロニクル。つまりアカシアの記録。響とコマチが到達した最高の力ですね。仮面ライダーで言うといきなり最終形態出してるんですよねこれ。変身の台詞ウルトラマンジードなんですよねこれ。属性的にはきずなへんげキャロル(感想欄より借りパク)と同じ。奇跡の力。お借りします! 
 ラスボスはブラックナイトネフィリム。

 第六部。死を灯す永遠の輝き。つまりアカシアが生き続ける事で滅びの歌もまた灯り続けたという意味。サブタイトルは四つの漢字。
 おら出番だぞヒトデナシ! そして出てくるのは錬金術師協会とサンジェルマン、そして御三家。イグニスは読者さんのを借りパク。やられたぜ……。この会ではヒトデナシが大暴れし、ガングニールのファウストローブが火を吹いた。みんな響好き過ぎて死ぬ事を恐れなかったの怖いですね。そして再び頑張るウェル博士。腹に穴を空けながら響を救いに。正直ウェル博士がパヴァリアに居なければ詰んでましたね。ナイスウェル。そして響の過去の決着とアカシアの闇に触れ始める回。その事に気づけたのはプレラーティのみ。
 ラスボスはアダム。

 第七部。繋ぐこの歌には──人を殺す力がある。はい滅びの歌滅びの歌。サブタイトルは逆光、虹色、未来へのフリューゲルの歌詞から。
 此処では一足先に洗脳されたノーブルレッド、防人ジジイ、マスターサイコゴッドマスターサイコ事シェム・ハの登場ですね。だいたい原作沿いの展開をしつつ目的とか心情とかコネコネ改変しました。此処で物語の革新にサワサワしつつXVを乗り切りました。そして初めて出てくる本物のポケモン。最終章の伏線を撒きつつ最終回ぽく仕上げてみました。
 ラスボスはシェム・ハ。

 第八部。明かされる罪と罰。サブタイトルは各装者とポケモンの曲名です。そしてLOST SONGなので、その曲の意味が失うというメッセージがあります。
 第八部で語りたいことは一言だけ。
 凄く楽しかったです。


 さて、ここまでお付き合いいただきありがとうございました。縁がありましたらまた何処かでお会いしましょう。
 この作品を読んだ方、この活動報告を読んでくださったお礼に少しだけおまけを載せます。スクロールして閲覧ください。では、どうぞ。


















 閉ざされた世界──そして、未来。
 人を殺す歌は廻り続け、奇跡は絶望へと変わる。
 それでも、彼女は大切な日陰を生かす為に、世界を捧げ、未来を捧げ……ゆらゆらと揺れ動く。
 これが正解だと、これが救いだと信じて。
 大好きな日陰の悲鳴に耳を塞ぎ、大好きな日陰の泣き顔に目を閉じ、大好きな日陰の願いを……心を翳し、踏み躙って──。

「──だとしても!」

 そんな彼女に──手を差し伸ばす一人の少女が現れた。

「もうやめて! もう一人のわたし! こんな事をしても、アカシアさんが悲しむだけだよ!」

 その少女の名は──立花響。
 人と手を繋ぐ勇気を持つ、並行世界のガングニールの装者。

「わたしも大切な人を失いかけた事がある! 気持ちは分かるつもり! だから他の方法を──」
「黙れ……! 取り戻せたお前に、わたしの気持ちが分かるなんて絶対に言わせない!」

 しかしこの世界の響は、並行世界の響を拒絶し、戦いは人と人から──世界と世界同士の戦いへと大きく捻れていく。

「世界を、人を守るのが防人の努め! それを忘れたか!」
「防人防人って──イラつくなぁお前!」

 風鳴翼。

「何でお前が──あたしが生きるのを諦めているんだ!」
「何も知らないお前が──好き勝手言っているんじゃねぇ!」

 天羽奏。

「人は何度だって間違える! けどな、それを殴ってでも止めるのが友達じゃねぇのか!」
「うるさい……! 耳障り……! もう放って置いて!」

 雪音クリス。

「アナタ──本当にマリアなの?」
「質問の意図が分からないわ──わたし」

 マリア・カデンツヴァ・イヴ。

「あなたはそれで良いの? 本当に──」
「わたしだって、本当は嫌ですよ。でも……でも……!」

 セレナ・カデンツヴァ・イヴ。

「大切な人が居なくなると苦しくなる。アナタはその事を誰よりも理解している筈。それなのに!」
「黙れ偽善者──刻んであげようか?」

 月読調。

「アナタまでそんな調子じゃ、お気楽者のアタシ達がそんなんじゃ、みんな間違えちゃうデスよ! しっかりするデス!」
「それでも、どうにもならない事はあるのデス!」

 暁切歌。

「ねぇ、あなたはそれで良いの? 大切な人が間違って、苦しんで──それで良いの?」
「……」

 小日向未来。

 相対するはもう一人の自分。
 突き付けられるのはどうしようも無く正しく、だからこそ受け入れられない。

「わたしは……わたしは……!」
「ねぇ、手を差し伸ばして──大丈夫。へいき、へっちゃらだよ!」

 何故なら──。

「──わたしはその為にこの世界に来たんだ」


 戦姫絶唱シンフォギア 〜キミに決めた! 〜

 第九部 戦姫絶唱シンフォギア LAST SONG編

「コマチ……なんで──」
「ありがとう響ちゃん──大好きだよ」

 近日公開。
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