私、雛月六花は悩んでいた。
突然右手に令呪なる物が出現し、お爺ちゃんから聖杯戦争に参加するように言われたからだ。代々雛月家は赤神町の土地の管理を行っており、それなりに裕福な家系だ。
だが、魔術師としての権威は徐々に落ちており根源を目指すと言う一族の悲願は叶えられそうにない。
そんなことを父は理解しており、跡を継がずにサラリーマンとして働いている。
お爺ちゃんが雛月家の現当主で私も小さい頃から魔術は教えてもらっており、少しばかり使える。
「ねー、お爺ちゃん。この赤神町が突然聖杯戦争の地に選ばれて、聖杯?を手に入れるチャンスだから私を戦争に参加させようってことなんでしょ?」と疑念の眼差しをお爺ちゃんに向けた。
「違うぞ、六花よ。我々、雛月家は土地の管理者。セカンドオーナーとして神秘の秘匿を守らなければならない。」と六花の祖父である五花は答えた。
「なーんーでーよー!どうして華のJKの私がそんなことを⁈お爺ちゃんがやれば良いでしょ!」と言って六花は駄々を捏ねている。
ホッホッホッとゴネる孫の姿を見ながら五花は長く伸びた髭を触りながら「六花よ。儂ももう歳じゃ。それに魔術回路は六花が継いでおる。雛月家で聖杯戦争に介入出来るのはお前しかいない。」と言った。
「ーーーそれって、根源への到達を果たすため?」と六花は吐き捨てるように言った。
「・・・可愛い孫に一族の業を背負わせるなどと言う真似はせん。」
「ありがとうお爺ちゃん!魔術師らしくないって言われるだけあるね!」
「うぅむ…コレでも魔術師なんじゃが…」などと穏健な雰囲気だったが六花が五花の目を見て低い声で尋ねた。
「もし、私達が聖杯戦争に介入しなかったらどうなるの?」
「この町から死者が出てもおかしくないな。神秘を秘匿し、土地を守る。それが管理者の責務じゃ。不運にもこの町が戦争の地に選ばれてしまったが故に…」
「お爺ちゃん、聖杯戦争に参加するよ!私この町好きだし。」
「町を隠れて守る正義のヒーローとかチョーイカスじゃん?」
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「て言う経緯でキミを呼び出したの!」
「お嬢、意外にマトモな理由で参加してたんだな…」
「アサシン酷くない⁈」
黒いシルクハットに白いシャツを着こなし、黒いマント、黒いアイマスクを付けたアサシンはマスターである六花と茶会を嗜んでいた。
「という訳で私達は神秘の秘匿を守ることをメインに立ち回ります!」と六花は笑いながら言った。
「お嬢のそーゆーとこは嫌いじゃないぜ。俺も守る方がやりやすい。」
「アサシン、気配遮断Cだもん。隠密行動は出来ないよ。」
「悪かったな、目立ちたがりで!」と言うとアサシンは紅茶を勢いよく煽った。
そんな相棒の姿を見ながら六花は「アサシンって感性ていうかセンス若いよね。」と呟いた。
「そうかい?日本で言う伊達者?みたいなだけだと思うぜ。」
「よーし!タピオカ飲みに行こう!行くよアサシン!次いでにキミの服もコーディネートしてしんぜよう。」
「キメ顔で言われてもなぁ…まぁ、程々に頼むぜマスター。」とアサシンはドヤ顔の六花に対してヒラヒラと手を振るのであった。
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アサシンの召喚を赤神町 雛月邸にて確認。
ーーー真名■■・■■■■
情報取得完了
筋力B 耐久B 敏捷B 魔力E 幸運B
ーーー幻霊 鎌鼬により霊基数値が上昇、英霊として召喚に成功。
計画通りである。
須らく聖杯戦争を遂行させよ。
我らが使命を果たせ。
聖杯は我々の手に
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「アサシンどうしたの?タピオカ美味しくない?」と六花は虚空を見つめ、タピオカを啜るアサシンの腕を引っ張った。身長が165の六花よりアサシンは20cmほど高いため見上げてアサシンの顔を見た。
「いや、何、考え事をしていただけだ。タピオカ?はなんか粘っこくて歯に引っ付くな。」
「えー、ネバネバってよりモチモチでしょ!」
「そうかい?そのモチモチってのがよくわからんな。」
「と、言うか俺と一緒に歩いていて大丈夫なのかお嬢?」
「え?どうして?」
「年頃の女性が男と一緒に歩いてたらそれなりに人目を引くぞ。」
アサシンは高身長であり顔は整っている。六花も自分では比較的可愛い方だとは自負している。確かに周りの人がチラチラと見てくる視線を感じた。アサシンの指摘で初めて六花は気付いたのか顔を真っ赤にして駆け出した。
「アサシン行くよ!!!!」
「へいへい、困ったマスターだ。」とアサシンはニヤリと笑い六花の後を追いかけた。
ーーー残るサーヴァントは後5騎