第51話 霞隠れ
ーーーー記録ーーーー
呪詛師・菅谷長月に関する記録。
菅谷家跡地にて、準二級呪術師・狗巻紡を殺害した後、逃走。
その際、元準一級呪術師・針倉優誠が同行しており、状況から彼も呪詛師と認定し、処刑対象とする。
また、菅谷長月の実妹である菅谷霞が、9月30日夕方に高専前で倒れており、保護された。
菅谷霞の喉は声帯ごと取り除かれているが、命に別状はない。
家入術師による反転術式で治療を施され、今後、高専の管理下に置くこととする。
ーーーー高専医務室ーーーー
「調子はどうだい、霞」
「!」
家入さんの問いに頷く。
声が出せなくなったと分かったその時こそ混乱したけど、今は平気。
それよりも、お姉ちゃんの居場所が知りたい。
「長月はまだ見つかってない」
「…………」
「そんな悲しそうな顔をするな」
何人かの術師が彼女の行方を探している。
直に見つかるさ。
そう言って、家入さんはわたしの頭を撫でてくれた。
「…………」
「……はぁ、その目はまだ自分で姉を探そうとしているね」
「っ!」
そのために家入さんから呪力の操作を学んだんだ。
……半分くらい擬音でよく分かんなかったけどね。
それでも覚えた!
「君自身の術式はよく分からない。だから、くれぐれも戦おうなんて考えてはいけない」
「!」
さて、と言って。
家入さんはベッドに腰かけた。
ここからが本題と言わんばかりの雰囲気。
「霞。倒れていた君が手にしていたものは呪具ーー簡単に言えば『呪い』が込められた道具だ」
「その中でも最高の危険度、特級に分類されるものだった」
特級呪具。
あの子から渡されたもの。
「名を『降霊杖』という」
これを持って走れ。
わたしはそう言われて、誘拐されていたあの家から逃げ出した。
わたしと変わらないくらいの歳の女の子だった。
不幸中の幸いで、声は失ったものの筆談はできる。
だから、わたしが見たものは全部伝えた。
ただ……誘拐された前後の記憶は朧気で、わたしを誘拐したのが誰かまでかはわたし自身も分からない。
ふと感じた不安に少し俯いていると、家入さんはコトンとコーヒーカップを差し出してくれた。
「…………辛いか」
「…………」
ふるふると首を横に振る。
今は自分の置かれてる状況を知りたい。
「強い子だ……じゃあ、話を続けよう」
「君の見た外見の特徴から、恐らく君にそれを渡したのは『無常』と名乗る呪詛師だろう。目的は不明だが、それを君に託した」
一時期、長月と行動を共にしていた人物だが、現在消息不明だ。
家入さんはそう言った。
なら、その人を探すのがお姉ちゃんを見つける近道ってこと?
「……まぁ、そうだが」
「っ!!」
「そう興奮するな……探しに行くって言いたいんだろ」
「!」
頷く。
すると、家入さんはため息を吐き、スマホを手にした。
なんだか誰かに連絡してるみたい。
しばらくして、家入さんのスマホが震える。
返事がきたのかな?
「交流戦が終わったタイミングでよかったな」
「探しに行くって話はどうにかしよう。ただ、同行者を2人つける。いいね?」
「!」
もちろん、と頷く。
ーーーーーーーー
その夜、家入さんから連絡がありました。
出発は2日後。
呪術高専の寮の前に集合だそうです。
これで、お姉ちゃんに少しでも近づければ……。
そんな思いを抱きながら、その日は眠りについた。
ーーーー呪術高専内 2年生教室ーーーー
「はぁ? なんだよ、その任務は?」
「まぁまぁ、そういうな、真希」
「呪詛師の妹の護衛なんて、私らがやる義理ねぇだろ。しかも、その呪詛師、棘のいとこを殺した奴なんだろ?」
「だから、棘を外した俺たち2人なんだろう」
「……なのに」
「明太子!」
「着いて来ようとしてるし」
「いいのか、棘」
「しゃけ」
「いや、お前がいいならいいけどよぉ」
「ともかく、護衛対象が録でもない奴なら私は降りるぞ」
「ツナマヨ」
「まずは会うだけ会う。話はそれからだ」
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次作でもアンケートとってますが、主要キャラ落書き(デフォルメ絵)してもいいですか? ※未経験者なので雰囲気だけ伝わればよいものとする
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よい・やってみせよ
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完結したんだからNG
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いや、むしろ私が書こう(有能絵師)