ソードアート・オンライン フェイタルバレットー切札の弾丸ー   作:トライダー

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今年ももう終わりですね、初めて二ヶ月皆様の応援のおかげで続けられています。

来年になっても投稿は続けていきますのでどうぞ宜しくお願いします。

皆さんよいお年をお迎えください。


 道化師と毒鳥

 

 

 

 

「どうするの?リョウ」

 

「まずは相手の様子を探ろう、いや〜ローンした甲斐があるなぁ」

 

「確かに助かったけど、あんたの浪費癖が許された訳じゃ無いからね!」

 

「わ、分かってるよ……」

 

 リョウは先程狙撃されたバイクの部分をチラッと見てみる、少し跡は残っているがライフルの狙撃にも関わらず凹みすら付いていない。

 高いバイクである分防御力は折り紙付きだ、対物ライフルでようやく傷がつくレベルだろう。

 

「攻撃は来ないか……少し誘ってみるか、クレハはそのままでいろ」

 

 姿を隠してから追撃の射撃が来ない、どうやら弾幕を貼るタイプでは無いようだ。

 リョウはクレハをそのままで待機させ、少しだけ頭を出そうとする。

 

 ドクッンッ!

 

「っ!」

 

 その瞬間鼓動が強くなる、バレットラインは出ていない、だがリョウは己の本能に従い素早く頭を下げる。

 

「大丈夫!?」

 

「心配無い、掠っただけだ」

 

 頬に赤く細い一本線が作られる、バレットラインを過信して避けなければ脳天を撃ち抜かれていた。

 

「クレハ頭を出すな、奴の狙撃バレットラインが出ていない。狙われるとヤバい」

 

「バレットラインが出ていない? それってどう言う事?システムアシストを使って無いって事?」

 

「別におかしい事じゃ無いさ、リアルで出来ることは此処でも出来る。現実で何らかの形で銃を撃った事があるんだろう、例えば狩猟とかな」

 

「アタシが走り回って狙撃を引きつけようか?」

 

「いや、狙撃は二回とも同じ地点から撃ってきた、つまり狙撃手は移動していないって事だ。そしてこの精密な射撃、恐らく寝そべって撃ってるな」

 

「移動せずの狙撃……つまり仲間の援護の為の狙撃って事ね」

 

「ああ、隠れている間に追撃が来なかったところから一人か二人かの少人数だろうな、それも火力重視じゃ無くて隠密型かAGI型か……」

 

「なら、やっぱりアタシが狙撃手を倒すわ。急所さえ庇えば回復薬を使えばゴリ押し出来ると思うし、他の仲間のヘイトも集められるかも」

 

「よし俺が合図したら全力で走れ、後ろから援護する」

 

 リョウは緑色の特殊弾を取り出しコルト・パイソンへと装填する。

 

「お気に入りの出番だな」

 

 彼らから離れた千メートル程離れた岩場でエムはスプリングフィールドM14EBRのスコープを覗きながら二人の動向を探る。

 

(距離が離れているとは言え今の射撃であの程度の傷、オレの盾と同じ素材で全体をコーティングしてあるのだろう。オレたちの武器では破壊は不可能か……だがまぁいいオレの目的はピトの援護だ)

 

 破壊は出来ないが彼の目的はピトフーイが向かうまで逃さないように足止めをする事、このままリョウ達が動かないのであればそれで十分。

 

(風が吹いてきたか……しかしソロなら兎も角、コンビで()()()()を使うのはやめて欲しいものだ)

 

 もし彼女に掠らせでもすれば後でどんな目に合わされるか分かった者じゃない、吹いて来た風を計算し銃身をずらして合わせる。

 

(ん?……痺れを切らしたか)

 

 スコープで覗いていると大きい影の方が僅かに動いている、あと数秒もしない内に頭を出すだろう。

 エムはリョウの頭部が出るであろう場所に標準を合わせ、得意とするバレットラインの出ない狙撃を試みる。

 

(いい風だ……どんな世界でも風ってのは良いものだ心が澄み渡る)

 

 リョウは吹いて来た風の流れに身を任せ呼吸をし精神を統一させる、自分の中の直感が最高に達しているのが分かる。

 

(……よーく狙えよ、狙撃手のお前には俺が美味しいエサに見えてる事だろうさ)

 

 リョウはバイクの影から飛び出した、ドクッンと心臓が高鳴る、バレットラインは出現していない。

 だがリョウには見えているエムから放たれる弾丸の軌道が、リョウはその軌道に沿うようにコルト・パイソンを構えると引き金を引く。

 

(風を射抜く弾丸《サイクロン(バレット)》!)

 

 ほぼ同時、いや僅かにエムの狙撃の方が早かった。

 互いの弾丸が相殺し合うかと思ったがその予想は外れる。

 

「なにっ!?」

 

 エムの放ったライフル弾はリョウが放った風を纏ったマグナム弾によって弾かれる。

 エムの弾を弾いた緑色の弾は真っ直ぐ彼へと向かって行く。

 スコープを覗いていたエムは急激に巨大化していく弾丸に対し必死で首を引っ込める。

 そのおかげか直撃は避ける事は出来たが代わりにスコープが撃ち抜かれる。

 

(馬鹿なっ!ハンドガンでこの距離を狙撃したと言うのか!? しかも奴の射撃バレットラインが出ていなかった……!)

 

 ハンドガンの有効射程距離は20メートルから50メートル、しかしリョウの放った緑の弾丸は強風に煽られる事なく寧ろより速度と威力を増して向かって来た。

 そしてリョウもまた現実にて銃を握る者、システムアシストが無くとも射撃は可能だ。

 

「そのぐらいの手品なら俺だって出来るぜ……よしクレハ行けっ!」

 

「うんっ!」

 

 リョウの指示に小さく頷くとステータスを全開にしてエムがいる方へと走り出した。

 

「よし、後は……」

 

 

 

 

 

 後に残ったのはリョウ一人とバイクが一台、しかしリョウは無人のはずの荒野で何かを感じ取っていた。

 

「……………そこかっ!!」

 

 突然リョウは何も無い地面へと向けて銃弾を撃ち込む、放たれた弾丸は勿論虚空へと……

 

「危なっ!」

 

 飛んで行かず背景がズレ透明の物体が弾丸を回避する、その姿は人の形のように見える。

 しかしそれだけでは終わらない着弾した弾丸は大きく反射し再び透明の人影へと向かって行く、リョウが撃ったのは反射する特殊弾、リクレクト弾であった。

 

「うおっと!?」

 

 人影は全力で腰を逸らしブリッジをするようしにて弾を避ける、しかし避けきれずに透明の顔の一部が切り裂かれ実体が露わになる。

 それは先程リョウ達を見ていたピトフーイと呼ばれたプレイヤーであった。

 

「ありゃ〜バレちゃったか〜」

 

「光学迷彩か……」

 

「ご名答♪かなりのレアアイテムなんだけどね、何で分かったの?」

 

「あんだけ殺気を溢れ出しておいてよく言う」

 

「あっははっ!!良いねぇそのセリフ♪やっぱりお兄さん本物でしょ?」

 

「は?本物?何がだよ?」

 

「本物の戦場を味わった事があるって事よ、軍人?傭兵?それとも〜♪」

 

「ただの探偵だ。お前が思ってるようなもんじゃ無い」

 

「うっそだ〜、立ち振る舞いが他のプレイヤーと明らかに違ったもの」

 

「何じゃそりゃ……」

 

「にしても亡霊の噂を調べてたらこんな大物に会うなんてラッキーね、初めてグロッケンで見てからすっかりファンになっちゃったんだから〜」

 

「だったら握手でもしてやるからとっとと帰れ」

 

「それも良いけど〜握手より…………こっちでしょっ!!」

 

「チッ!」

 

 柔らかい作り笑顔を狂気に満ちた笑みに変え、両手にサブマシンガンを構えると一斉に斉射し始める。

 笑顔の間も戦闘体制を解いていない事が分かっていたリョウは舌打ちをしながら跳びのいて回避する。

 

 

 

    ⭐︎

 

 

「くっ……」

 

 細身の体に似合わず彼女との戦いは予想以上に激しいものとなる、サブマシンガンを撃ち終えるとすぐさま捨てアサルトライフルを取り出す。

 それを撃ち終えるとライトマシンガン、さらにそれを捨てミニガンを取り出す。

 

(コイツ《ウェポンマスター》か……)

 

 その特性はストレージの武器の素早い換装、あらゆる武器を切り替えて使いこなしさまざまな状況に対応するスキルだ。

 

(ならステータスは俺と同じオールラウンダーか)

 

 このスキルを取得するには全ての種類の武器の技能値を鍛える事が必要になる。

 その為には特化型ではまず不可能ステータスを均等に振る必要がある。

 

「ひゃっはははっ!!そらそらそら!!!」

 

「くそっ!馬鹿みたいに撃ちやがって」

 

 ばら撒かれる弾丸を岩場に隠れ悪態つく。

 いくらミニガンとは言えここまで乱射していては直ぐに弾は尽きる、予想通り一分もしないうちに弾は切れ投げ捨てられる。

 これをチャンスとリョウは考えた。

 

「そらっ!」

 

「あっ!」

 

 ウェポンマスターの弱点である切り替えの瞬間の開いた手を狙いUFGをウィップモードに変えショットガンを叩き落とす。

 そしてその隙を見逃さずワイヤーモードに戻して距離を一気に縮める、これ以上武器の火力でやり合うのは部が悪い、両光剣を取り出し勝負を決めようとする。

 

「待ってたよ!」

 

 しかしタトゥーの女は寧ろ此方へと向かって来る、もう片方の手に細長い棒状の物を持っているのが分かる、多少形は変わっているがリョウそれが剣だと察した。

 取り出そうとするリョウと既に振るおうとしているピトフーイの得物、攻撃が間に合わないと思ったリョウは防御に回ろうと両光剣を構える。

 

 ドクンッ

 

(なに?)

 

 鼓動が強くなる、剣術などやっていない素人の大振りの剣、防御は簡単に間に合う、しかしリョウは己の直感を信じて剣の軌道から無理矢理首を逸らす。

 

「なっ!?」

 

 それは正解だった、防御に回した両光剣の光の刃をピトフーイが持っていた鉄の棒がすり抜け首を掠める。

 もし防御を過信していたら首から上が吹っ飛んでいた。

 リョウは首を押さえ距離を取る、僅かに先端が掠っただけらしく特に問題は無い。

 

「あら?よく避けたわね、大抵のやつは今の手で殺せるのにやっぱ流石ね〜」

 

「何だよそのオモチャは……」

 

「良いでしょ〜エストックって言って宇宙船の装甲の素材で出来てるのよ、光剣じゃ切れない素材で出来てるからすり抜けちゃうのよ♪」

 

「ここはGGOだぞ?剣なんて捨てて銃使えよ」

 

「イ・ヤ、それにお兄さんもこっちの方がやり易いんじゃ無いの? ()()S()A()O()()()()としてさ!!」

 

「ぐっ! はぁ?何言ってんだよ!」

 

「初めから分かってたのよ!SAOを!本物の命の掛け合いをして来た者の目立ってねぇ!!」

 

 よりその顔を狂気に染め向かって来る、どうやら彼女はリョウの事をSAO生還者だと思っているようだ

 リョウは防御を止め回避に専念する。

 

(くそっ!やり辛い)

 

 攻撃の瞬間に殺気が出るなら兎も角彼女の場合常にドス黒い殺気が溢れている、そのせいか常に攻撃を受けている気分になりそれがフェイントとなっている。

 彼女にそのつもりは無さそうだがある意味才能なのかも知れない。

 

「もっと剣を振るいなさいよ!SAOの戦いを私に味合わせなさいよっ!!」

 

「くっ!……」

 

 すり抜ける剣、殺気による無意識のフェイント、この状態で剣でやり合うのは危険だと考えたリョウは距離を取り銃撃戦に持ち込もうとする。

 

「逃さないわよっ!!」

 

 スモークを地面に投げつけ視界を覆う、リョウはバックステップで素早く煙から脱出すると左手で両光剣を構え右手で特殊弾を取り出そうとする。

 しかし煙の中から人影が飛び出し此方へと向かって来る、リョウはその影へと両光剣を振るうが……

 

「かかったわねぇ!」

 

 リョウが切り裂いたのは先程の光学迷彩のスーツ、ピトフーイはスーツを囮とし背後へと回り込んでいた。

 

 既に距離を詰められ回避が不可能、そして防御不能の剣。

 ピトフーイはこれ以上無い笑顔を見せる、自分が憧れとしていたSAOを生き延びた者を剣で殺せるのだ、これ以上の快感はない。

 

 しかしその笑顔が完璧な物へとなることは無かった。

 

「なっ!?」

 

 リョウは取り出した銀色の特殊弾を両光剣へと差し込む、すると両光剣のエネルギーの刃が実体のある鋼の棒へと変化する。

 彼女の持つエストックは鉄すら切り裂いてしまう、しかし鋼鉄棍(メタルシャウト)へと変化した両光剣はその斬撃を難無く受け止めた。

 

「やっぱ剣術(チャンバラ)より棒術(こっち)の方がやり易いな」

 

 エストックを背中で受け止めたシャウトをテコの原理で回しかち上げ空いた胴体に先端を突き付ける。

 

「くっ、そんな隠し球があったなんて流石は道化師って言ったところかしら?」

 

 別に隠してるわけじゃない、この世界で使うには両光剣の方が威力があるし使う機会が無かっただけ、理論上は可能だったがまさかこんな形で使うとはなリョウも思っていなかったのだ。

 

「……ひとつ聞かせろ、お前はSAO生還者なのか?」

 

「ん?んー少し違うかな〜β版はやったけど本編はリアルが忙しくて行けなかったのよ、だから羨ましいのよ〜お兄さん見たいに殺して殺されかけて本物の戦いが出来る人が」

 

「羨ましい……だと?」

 

 ピトフーイの狂気に満ちたままの羨ましそうな笑顔にリョウの眉がピクリと動く、リョウの頭に思い浮かぶのはSAOと言う物を少なからずトラウマに感じ涙を流していたアルゴの姿。

 それを羨ましいなと言う者に負けたく無い。

 

「礼を言うぜ……お陰で負けれない理由が一つ増えた」

 

「良いねぇ、そうじゃないとね!」

 

 互いに得物を構えるピトフーイの心は歓喜していた、リョウの周りを取り巻く気のようなものが大きくなったように感じたからだ。

 それはリョウが本気になった証拠だと本能で察した。

 

「うぉらぁっ!」

 

 互いに距離を詰めるがリョウの方が僅かに早い、両手に構えたシャフトを上段から振り下ろそうとするのをエストックで防ぐ。

 

「うぐっ……」

 

 しかしそれはフェイント、左手を軸にシャフトを回転させふくらはぎに叩きつける。

 右足への痛みに僅かに顔を歪ませるが直ぐに体制を立て直しエストックを振るうがシャフトのリーチを生かした防御に捌かれる。

 

「どんどん行くぜっ!」

 

 防御の合間に突きや払いを織り交ぜる、光剣としての攻撃力を失っている為ダメージは少ないがひるみはする。

 

「はっ! うぉらぁっ!!」

 

 リョウの強固な守りにイラついて来たのかより深く踏み込もうとする、リョウはその動きに合わせ自らも踏み込むとシャフトの腹の部分を押し付ける。

 カウンターの要領で喰らい体制の崩れたピトフーイへとコマのように回転し飛び上がるとその遠心力のまま叩きつける。

 エストックでガードするが大きく弾かれ膝をつく。

 

「くぅ……はぁっ!!」

 

「メタル(バレット)!」

 

 立ち上がり突っ込もうとするピトフーイへコルト・パイソンを引き抜き銀色の特殊弾を放つ、伸びるバレットラインに素早く反応しエストックを構えるが先程の一撃のせいで右腕が痺れておりメタル弾の重量と衝撃に耐え切れず得物を手放してしまう。

 

「これで決まりだっ」

 

 勝機を見出しコルト・パイソンをしまうと、代わりに緑の特殊弾を取り出すと距離を詰めていく。

 

「まだまだぁっ!終わらないわよっ!!」

 

 しかしピトフーイは空いた左腕にグレネードランチャーを装備する、この距離ならギリギリ自分は助かると考えたのかそれとも自分ごと吹き飛ばそうと考えたのか、もしくは何も考えていないのかピトフーイは引き金を引く、ポンポンポンと軽い空気が抜ける音が鳴り丸いグレネードが放たれる。

 だがリョウは顔色一つ変えずに取り出したサイクロン弾をシャフトに差し込みながらグレネードへと突っ込む。

 三度の爆発が轟く。

 ピトフーイは爆風に巻き込まれながらも後ろへ跳び直撃を避け、その衝撃に弾け飛ぶリョウの姿を想像しニヤリと笑う。

 

「……………なっ!?」

 

 しかし彼女の目論見は外れる、リョウは無傷のままシャフトを風車のように回しながら煙を突き破り脱出する。

 その体は緑色の強風に包まれていた。

 リョウはサイクロン弾をシャフトに差し込み、その風の特性によって爆風を爆炎を衝撃を吹き飛ばしたのだ。

 流石のピトフーイも呆気に取られ動きが硬直する、そんな彼女へ全速力で向かう、纏っている風の力かいつも倍の速度となっている。

 距離を詰めコマのように回りシャフトを振り回す。

 

「《メタル・ツイスター》っ!!」

 

 小さな台風の如くの五連撃がピトフーイへと叩きつけられる。

 六撃目に入りそうになったところで攻撃を止めシャフトをしまう、シャフトと風の力で吹き飛ばされたピトフーイは体力を一割残し気を失ったのか倒れたまま動かなくなった。

 

 

 

 

 

「ふぃ〜、さてどうするかコイツ……「リョウー!」……ん?」

 

 戦闘態勢を解いたリョウの耳にクレハの声が聞こえる。

 振り向くとクレハと拘束された厳つい大男がやって来る。

 

「ようクレハ、そっちも済んだか……その男は?」

 

「アタシたちを狙撃してたスナイパーよ、色々あって見逃してあげることにしたの」

 

「エムだ、都合の良いことを言ってるのは分かるが出来れば見逃してもらえると助かる……」

 

「まぁ別に良いけどな、倒すつもりなら最初から手加減なんてしないし」

 

 リョウとしても殺すつもりはない彼女達は亡霊の噂について何か知っている様子だったし話を聞く必要があると考えた。

 

「すまない助か……ピト!?」

 

「リョウ危ないっ!!」

 

 リョウがクレハたちの方へと歩き出そうとした時、倒れていたピトフーイが体を起こしハンドガンを構えている。

 その射線はリョウの背中に向いている、二人が声をかけるよりも早くその引き金は引かれる。

 

 ガオッンッ

 

「ぐぅっ……」

 

 銃声の後に映ったのは腕を押さえ疼くまるピトフーイ、彼女の拳銃は変形し後方へと転がっている。

 リョウは呆れたようにため息を吐きながらコルト・パイソンをしまう。

 

「あ、相変わらずの早撃ちねぇ……」

 

「ピト!大丈夫か?」

 

 後ろを向いていたにも関わらずクレハたちが声をかけるよりも早くピトフーイの拳銃を撃ち落としてしまう。

 疼くまっているピトフーイへエムが駆け寄る。

 

「………なんで撃たなかったの?さっにの攻撃といい今なら簡単に殺せるのに……」

 

「たかがゲームで物騒な言い方すんな、それにお前にはまだまだ聞きたい事がある。休んでもらっちゃ困るんだよ」

 

「え〜私全身ボロボロなんだけど〜道化師さんは女の子に優しいんじゃなかったのぉ?」

 

「確かにレディに優しくは俺の拘り(プライド)だ、けど依頼人の涙はプライドを超えるんだよ。悪いが手伝ってもらうぜ?こんな所にいるぐらいだ亡霊の話何か知ってるんだろ?」

 

「あっはっはっ!!良いねお兄さん気に入ったよ! 良いよ私たちが知ってる事ならなんでも聞いてよ」

 

 突然大笑いしたピトフーイは立ち上がり手を差し伸べる、その笑顔に先程までの狂気を感じない。

 

「………とりあえず手に仕込んでる針をどけろ」

 

「ありゃ?バレた?」

 

 彼女の手の平から小さな針が落ちる、そこから流れる紫色の液体、確かに狂気は抜けたが毒は抜けていなかったようだ。

 いや決して抜けることはないのかも知れない、彼女は毒鳥(ピトフーイ)なのだから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




サイクロン弾

リョウの作った特殊弾、風の力を宿すことで貫通力とライフル弾にも負けない射程を与える。
どんな強風にも煽られず素直に真っ直ぐ飛んでくれるのでリョウが一番気に入っている弾丸。


メタル弾

リョウの作った中で最も頑丈で最も重い特殊弾、貫通力が低く撃ち抜くと言うよりは撃ち込まれた衝撃で相手を弾き飛ばすと言った方が正しい。
素材にGGOの中で最も硬い宇宙戦艦の装甲を使っておりその分コストも高い上、反動が大きく銃への負担も大きいのでリョウが最も使いたくない弾丸。


鋼鉄棍(メタルシャフト)

両光剣にメタル弾を差し込むことで変化する近接武器、強度は高く光剣をすり抜ける性質があるが攻撃力は光剣の時よりも低く使い勝手はあまり良くない。


ライン無し射撃

システムアシストを使わずの射撃、故にバレットラインが出ずGGO慣れしているプレイヤーにはかなり有効。
しかしアシストが無い分現実で銃を使えるような者にしか使用は不可、リョウも使えるが裏の仕事を秘密にしているのと現実で撃つときに変な癖をつけたく無い為仕様を控えている。



第四部 誰のサイドケースから見たい?

  • キリト
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  • エギル
  • シリカ
  • リズ
  • リーファ
  • シノン
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