Historia~彼女を救う彼女の物語~   作:瞬く陰と陽

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大変遅くなってしまいましたが…

アイドルマスターシンデレラガールズサマフェスお疲れサマー!!

すっごい楽しかったです!!


本編もだりなつプラスみくにゃん(綺麗な方)で悶えてましたww

実は最終的にはシンデレラガールズの世界にもログインWするつもりだったんですが

あんまりにも胸圧なんでちょっと書き始めておりますW

まぁなにはともあれ本編どうぞ


Give a reason

「まさかこっちで本物の忍者に会えるとはね…」

 

宙を舞うように移動しながら思わずつぶやいた。

博士を撃った襲撃者はビルの屋上を飛猿の如く駆けている。

行く手を阻む配管を滑り込んでくぐり、腰ほどの高さの障害物なら飛び越えていながらそのスピードは一切落ちる気配がない。

 

 

「…って感心してる場合じゃなかったわ。」

 

大きくスイングさせて襲撃者を飛び越すとその前に降り立つ。

白のスニーキングスーツに黒のサポーターやボディアーマーを着けた襲撃者は一瞬怯んだがすぐに戦闘態勢に移行していた。

 

 

「さーて忍者さん…どうして博士を狙ったのか聞かせてもらいましょうか?」

 

忍者モドキが私の言葉に答えるわけもなく素早い跳び蹴りを放ってきた。

 

「Uh~やっぱそう来るわよね。…でもッ!」

 

右手からウェブを飛ばす。後転して躱されたけれど追撃に接近して拳を繰り出す。

身をかがめるようにあえて懐へ飛び込んでくる。

うまく対応してくる。並みの鍛錬ではこうはいかない。

…うら若き乙女に頭突きをぶちかまそうとするデリカシーの無さはいただけないけど。

頭突きをスウェーバックで躱した勢いのまま正面飛びのドロップキックをお見舞いする。

今の私はシンビオートを纏ったシーヴェノムモード。その常人の数十倍の力がある脚力で襲撃者は吹き飛ばされた。

長い滞空時間を経て屋上の縁ギリギリに転がった襲撃者は呻きながらも立ちあがってくる。

 

「…Wow…ほんとよく鍛えてる。おっと!!」

 

首の後ろに走った痛みに従い飛び退くと同時に銃声が鳴る。

どうやらまだ奥の手を残していたらしい。隠し持っていた拳銃をこちらに向けて引き金を引く。

私が回避行動に移る隙を狙って駆け出した襲撃者は私のいない方向、しかしそちらには出入り口らしきものは無い。

どうするのかと見ていると屋上の縁を踏切り、そのまま飛び出した。

驚く私の目の前でまるで翼が生えたかのように一瞬浮遊した襲撃者は数メートル離れた隣の建物の窓を突き破り飛び込んでいった。

 

 

「…おまけに度胸も満点とは…」

 

肩を竦めながらも鼓動が高鳴る。…やっぱり血は争えないか…

 

「だ・け・ど…-壁を這うもの-の異名は伊達じゃないのよね。」

 

私は小さく呟くと襲撃者の後を追うためにウェブを飛ばした。

 

 

~~~~~

 

「次は左‼」

 

フルスピードで交差点に進入した二人乗りのオートバイは速度を落とさぬまま煙を上げて強引に曲がった。信号を完全に無視した暴走車に周囲は大惨事一歩手前の惨状だ。

 

「よし‼見つけたよ‼」

 

数ブロック先にターザンのようにコンクリートジャングルをスイングしている小さな黒い人影がある。

間違いなく紫苑だろう。

大きく反動をつけてビルの屋上に消えた紫苑を追って加速するバイクから引き剥がされないようにしっかりとトップに抱き付いたウルスラ。

 

(聞いてトップ。)

 

(…これはテレパス!?)

 

(紫苑のいるビルの手前に立体駐車場が見えるでしょう?そこへ行って!)

 

(…だけどあのビルより3フロアは低いよ。いったいどうするつもりだい?)

 

(大丈夫。私に任せて。)

 

伝わるウルスラの想いに肚を決めたトップは大きくハンドルを切って駐車場のバーを飛び越える。

らせん状のスロープを猛スピードで駆け上ると屋上へと出た。

やはりこの屋上は紫苑のいるビルよりも10mは低い。

 

「で、この先は?!」

 

「…私を信じて…飛んでくれる?」

 

一瞬呆けたトップだが不意に笑いだした。

 

「全く…無茶を言うのは紫苑だけで充分だってのに‼」

 

エンジンの鼓動が大きく高鳴った。

 

「これだから…アイツについてきてよかった!!」

 

人馬一体となったトップの駆るバイクは一瞬で最高速まで到達すると屋上に停めてあった車へと真正面から突っ込んでいく。

ぶつかる直前に車体を強引に持ち上げると車のバンパーを踏切台にしてすべての運動エネルギーを空へと向けた。

 

それでも向かいのビルには届かない。

 

「お願い!!届いて!!Levitation-浮遊-!!」

 

自身のESPを全開にして数百キロもあるバイクごと浮き上がらせる。

 

 

鋼鉄の軍馬は重力から解き放たれて、空を駆ける天馬となる。

 

 

「「いぃぃぃっっけぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」」

 

 

 

 

~~~~~~

 

 

護りたいものがあった。

其の為ならばどんな汚れ仕事だってしてみせる。

私の家族の為、そして私自身の自由の為。

 

けれど…

 

「…ッ!?冗談じゃない!!」

 

痛む体を無視して立ち上がる。

砕けたガラスの破片が体から舞い落ちる。

部屋の木製扉を体当たりでぶち破る。

飛び出した廊下をふらふらと歩き出す。

階段は上の階を目指す。

 

「…-イカロス―は空へ…空へ…」

 

譫言の様に呟く。

そうだ…私はこんな所で躓いているわけにはいかない。

あの子たちを守るために。

 

階段を上り屋上へと出る。沈みゆく夕日に照らされたそこは涼しげな風が吹いている。

 

 

 

「鬼ごっこは終わりにしましょうか?」

 

沈む太陽を背に女が立っている。私を追ってきた蜘蛛女。

 

「雄弁は銀、沈黙は金ってとこ?…どうして博士を狙ったの?」

 

雰囲気が変わった。真っ直ぐに燃える瞳で私を見る、これがこの子の性質。無垢で幼気で…

 

「…気に入らない…」

 

零れ落ちる言葉に黒い女が戦闘態勢に移る気配がした。

その身に纏う色とは裏腹に、綺麗なままでこの薄汚れた世界と自分を切り離す。

装備していた拳銃を抜き、銃口を向ける。

しかしほんの一瞬の間に距離を詰めると銃の上部を左手で掴むとスライドを分解し、その勢いのまま右の掌底を打ち込んできた。

 

凄まじい衝撃と共に宙に浮いた私はもう立っていることすらままならなかった。

 

「いいセンスをしているよ、あなた。

 

 でも私にはまだ届かないわ。

 

 さぁ、あなたを寄越したのは一体誰?」

 

銃は使えない。だが情報を渡すわけにはいかない。

這いつくばりながら距離を開けようとする私に地鳴りのような音が耳に届く。

 

飛び上がってきたのは大型バイクに跨がった二人の女。屋上に着地したバイクのハンドルを握っていた女が素早く銃口を私に向けてくる。

 

 

…イカロスは地に墜ちる運命-サダメ-か…

 

足首に取り付けていたタクティカルナイフを取り出す。

 

すぐに私の意図に気づいた蜘蛛女が手から糸を飛ばそうと動くがナイフが私の喉を貫く方が早いだろう。

 

…ゴメン、みんな…

 

 

「諦めるにはまだ早い‼」

 

 

 

~~~~~~

 

 

 

紫苑と襲撃者の間に一陣の風が吹き、影がその姿を現した。

その鍛え上げられた肉体を持つ長身の男は右手で襲撃者の命を絶たんとした刃を握り留めていた。

驚くべきは銃弾並みの速さで飛来する紫苑のウェブをすべて手にした刀で切り落とした剣術の腕前だ。

油断ならない強敵の登場にトップ、ウルスラにも緊張が走る。

 

 

「…立てるか。」

 

「…どうして…ここに…」

 

ふらふらと立ちあがりながら襲撃者が問うと男は懐から一枚の札を取り出す。

梵字のようなものの書かれたそれは青い炎に焼かれて消えたが一目見て襲撃者は何かを察したらしい。

 

「あの子が…もしかして今も?」

 

「あぁ。-見て―いる。…だからここは…」

 

血の滴る右手を振り上げると地面へ何かを叩き付けた。

刹那、閃光と煙が上がり二人の姿は消えていた。

 

 

「Ooh…逃げちゃった…」

 

「逃げちゃった…じゃないよ全く!!一人で飛び出すなんて…何考えてんだい?!」

 

「トップの言う通りよ。無謀にもほどがあるわ。」

 

襲撃者が逃げ去った後、トップとウルスラからお叱りを受ける紫苑。

肩を落としてはいるがその表情は何処となく嬉しそうで…

どうやら二人から心配をされることが何か琴線に触れたらしい。

 

「…はぁ…とにかく一旦アマデウスに戻るよ。」

 

「そうだね。博士も心配だしレイブンも到着しているかもしれないわ。」

 

屋上を後にしようとした3人だが、ふとウルスラが立ち止り虚空を見上げた。

 

「どうしたのウルスラ?」

 

「…ううん。何でもない。」

 

 

 

 

 

 

「…私の式-シキ-に気付くなんて。ホント厄介な奴らを敵に回したわね。」

 

「…ごめんなさい神楽。みんなを巻き込んでしまったわ。」

 

パラダイム社のビルの一室、退避してきた襲撃者に自分の式に感づいたウルスラをそう評した神楽。

美しい長い脚を組み直すとフンと鼻で笑い冷たく見下ろす。

 

「自分がなんでも汚れ仕事をすれば良いとでも思ってるの?…ハンッ…救世主気取りとはね。」

 

「そのような言い方は慎みなさい神楽!!」

 

「陽炎姉様の言う通りやで神楽姉!!セレステ姉ちゃんに謝り!!」

 

 

「いい加減にしろ!!」

 

 

ヒートアップした女達を鎮めたのは襲撃者、セレステを救出した男だった。

 

 

「セル…お前が俺達を思って動いたことは分かっている。

 

 だが何故何も言わずに危険に飛び込んだ?誰がお前を焚き付けた?

 

 神楽、陽炎、立羽、…俺達は何故セルの行動に気付かなかった?

 

 

 俺達は-家族-だ。だからこそその罪も背負わなければならない。」

 

「龍丸…本当にゴメン…」

 

小さく呟いたセレステの手を陽炎が優しく握る。

 

「…貴女の痛みは私の痛み。いえ私達の痛みよ。」

 

「ホンマゴメンなセレステ姉ちゃん…うちらのために…」

 

泣きそうな立羽に首を振るとその頭をゆっくりと抱きしめるセレステ。

それは彼女たち家族の絆が垣間見えた瞬間だった。

 

「…とにかくあいつ等をどうにかしなくちゃいけないんでしょ?」

 

「神楽、奴らの動きは分かるか?」

 

「…今はあの店に帰ったようね。」

 

目を閉じた神楽が告げる。

 

「…なぁ、あの女の子返したらアカンのかなぁ…」

 

「立羽…それはできないわ。」

 

「せやけどお館様にも言えへん後ろめたいことなんやろ!?そんなん「立羽。」…龍兄…」

 

 

「既に賽は投げられた。これは俺達の問題だ。俺達で解決する。」

 

「龍丸!何処へ行くの!?」

 

一人部屋を出ようとした龍丸を呼び止めた陽炎には分かっていた。

不器用な兄はきっと一人で乗りこむつもりだろう。

そしてそれに気付いたのは彼女だけではない。

 

「ハァ…アンタ本当に面倒な性格してるわね。…さっさと車回してきなさい。」

 

溜息をつきながら立ち上がった神楽と龍丸は部屋を後にしてしまった。

 

「行ってしもたな…あの二人に限って万一ってことは無いやろうけど…」

 

「…あいつらは普通じゃない。私も…ッッツ!?」

 

「ダメよセル!!貴方は絶対安静よ。」

 

立ち上がろうにも体に負ったダメージが大きすぎてセレステは倒れこんでしまう。

素早く立羽と陽炎が支えると部屋のソファーに横たえた。

 

「大丈夫。私達が協力すれば誰にも止められないわ。」

 

「そうやで!!なんかあったらうちも頑張るさかい、心配せんとき!!」

 

 

頼もしい家族の言葉にもセレステの心は晴れなかった。

それは自分はきっと触れてはならないものに触れてしまった気がしたから。

 

 

 

” 人間は生まれるのも死ぬのもひとり。

 

 愛と友情によってほんのつかの間、

 

 自分はひとりではないという幻想を抱くだけだ”

 

-オーソン・ウェルズ (アメリカの映画監督、脚本家、俳優)




ちなみに今後予定している時系列

PW

GZ(たぶん一話くらい)

TPPまでの間に1~2事件

TPP本編

MGS1

MGS2

MGS4

その後(シンデレラガールズ含めたいろいろな話)

ただTPPのストーリー次第ではPW編からいろいろ変えていこうかと思います

今現在救済したいMGキャラ達
パス・ウルフ・エマ・フォーチュン・サニー・ナオミ



あえて女だらけのハーレム宣言
あ、あとエマとサニーをアイドルにしたいです!!
こうご期待!!
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