鎧武外伝「仮面ライダー黒影・真」   作:七夕祝

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一気にネタが頭から湧いたので書いちゃいました。
2、3話で完結させようと思ってるのでゆるゆる書けたらな、と。
少なくともライオットよりかは短期シリーズ。
ちょくちょく文が気に入らないって感じで編集入れまくるので、あれさっき読んだのに全然文が違う、なんて事があるかもしれませんがそれは七夕の実力不足なので許して…


鎧武外伝「仮面ライダー黒影・真」1話

かつて、神になろうとした亡霊とアーマードライダー達の物語があった。

白銀の英雄の介入により、この死闘は幕を閉じたのだが…

 

その時生まれた『悪意』が新たな騒乱を引き起こす。

 

これは彼らを後ろから見続けた者が、彼らと並び立つ為の物語である。

 

 

ヘルヘイムの侵食。メガヘクスの侵略。狗道供界の救済。

この沢芽市には色々な災厄が訪れ、その度に街に傷跡を残した。

そんな傷も復興と共に薄れていき、ようやく平和が戻ってきたと誰もが思っていた。

「チームバロン」のNo.2、ペコもそう考えている1人だった。

 

時に争い、協力し合い、裏切る事もあった。そんな色々な困難を超えて今という平和を掴んでいる。

 

これも全て鎧武やバロン、ナックルにグリドン、そして光実達のようなアーマードライダー達のおかげだろう、だからこそ今を創った彼らには感謝している。

 

だが時に思うのだ、自分も彼らと一緒に背を並べて戦いたい、自分も彼らのように誰かを救いたい、と。

 

そんな事考えるだけ無駄か、とペコは思う。

 

現にこの街は平和であり、それ以前に変身に使うロックシードとベルトが無い。

 

ヘルヘイムの一件以降、戦極ドライバーを大量量産する計画は凍結され、ドライバーとロックシードはあらかた処分された、かつてアーマードライダーだった者には新造のドライバーが手渡されたという話もあったが、自分には関係のない話だ。

 

だがやはり夢想してしまう、自分がアーマードライダーになり、人を救うーーーそんな姿を。

 

そんなことを考えていた矢先、ペコのいたガレージの扉が開いた。

ここはチーム鎧武の本拠地で現在は色々なビートライダーズのメンバーがここを使用している、扉を開けて入ってきたのは呉島光実だった。

 

「ペコ、今すぐこの場所に行って欲しい…」

 

来て早々そんな事を言う光実にペコは怪訝な表情を浮かべながら扉の方に振り向く、がすぐにその言葉の重要性に気づいた、光実の体は全身ボロボロであり酷い有様だった、幸い命に危険のある傷はなさそうだったが早急に休ませる必要があるだろう

 

「ど、どうしたミッチ!?なんでこんな…」

 

「ザックが…連れていかれた…僕も…やられた…今やれるのはペコだけだ…」

 

どうやら街にザックとミッチでも敵わないような敵が現れたらしい、その事実に愕然としつつ、

 

「俺に…何をやれって言うんだよ…?」

 

と光実に聞く、すると光実は無理して笑顔を作りつつ

 

「変身だよ、ペコ。君にしか頼れない、君があいつと戦ってくれ…」

 

そういったっきり光実はがっくりと意識を失った。

 

「おい…?ミッチ…?おい!!ミッチ!!」

 

ペコは意識が無い光実に呼びかけるが反応はない、どうやら気を失っているらしい、自分の携帯に通知が来ている事に今気づいた、その通知は光実からでポイントが記されたマップが添付されていた。

 

「ここに行けば…俺が戦えるのか…?」

 

位置を確認しつつペコは呟く、確かにアーマードライダーとなって誰かを救いたいという夢はあった、だがミッチやザックでも勝てない相手に自分が敵うのだろうかーーーと考えてしまう。

それでも、ミッチは俺を頼った、その意味を、理由を、蔑ろには出来ない。

 

ペコはその場所に向かったーーーー。

 

 

「ここか…?」

 

車を走らせペコは目的地に辿り着いた。辺りを見渡すが、ただの空き地で何もない、そう思った矢先ガガガとけたたましい音をたてながら足元の地面がせりあがってきた、

 

「うぉ!?」

 

慌ててペコが飛ば退く、せりあがった地面から扉が出てきた、こんな仕掛けを用意するのはおそらく光実だろうとペコは扉の前に立ち、

 

「そこまでして…守る物ってなんだ…?ミッチ…」

 

扉を開け、地下へと続く階段を下りながら自分をここまで導いた光実が何を残したのか考える。階段が終わり小さな部屋に出た、部屋の中央にあったのはーーーーーー

 

「これって…ベルトと…ロックシード…?」

 

果実ジューサーのようなベルトといつもの形状と違うロックシードのだった。

 

 

ベルトとロックシードを持ち、その場を後にしたペコは、助手席にそれらを置き、車を走らせていた。

 

「これって…ミッチの兄ちゃんが使ってたやつだよな…?そもそも、これで何と戦えって…どわっ!?」

 

突然前に人影が飛び出し、慌ててブレーキを押しその数メートル前で停止した。

 

「危ねーだろーが!!」

 

堪らずペコが声をあげる、ただでさえいっぱいいっぱいな状況なのにこれ以上余計な事を考えさせないでくれ、と、だがその声は人影には届いていないようだ、否、それは人影にあらずーーー本当に人の形をしたただの影のような黒い『もや』だった。

 

「ッッッッ!!」

 

慌ててアクセルを踏み車を再び走らせる、あれはやばい、ペコの今までの戦いの知識が漠然と危機を知らせていた。バックミラーを見るとすぐ側にもやがーーー

 

「なんなんだこいつ!?ッ!」

 

車がそのもやに包まれ、車体を揺さぶっている。車はどんどん減速していき、これに取り込まれる事も明白だった。

 

「…こいつと戦えって言うのかよ、ミッチ」

 

だが、ペコは冷静だった。自分が倒すべき敵、それを今、確認した。

ハンドルの制御を右手に任せ、左手で助手席に置いてあったベルトを腰に押し当てる、ベルトが使用者の固有データを登録し、自動でベルトが巻かれる、そのままロックシードを起動させ、ベルトに装填する。

 

『マツボックリエナジー!!』

 

電子音が鳴り響いた瞬間、車の真上にクラックが開き、そこから展開前のアームズが回転しながら現れ、そのまま回転で車に張り付いたもやを払っていく。

 

「よし!今なら!」

 

車をもやを振り払うようにスピンさせながら急停車させ、ドアを飛び越えるように降りて影と相対する。

 

「お前がミッチ達を…やったのか?」

 

「…」

 

それは何も答えない、だがもやの形がどんどん変わっていく、黒を晴らしながらもやの全容が露わになるーーーー

 

 

かつて葛葉紘汰が多くのライダーの力を借りて打ち倒した者。

 

自分の息子を甦らせる為に世界の生と死を逆行させようとしたライダー。

 

その名は仮面ライダーフィフティーン。

 

無数の骨に覆われ、数多のライダー力を使う。

 

『悪に堕ちた者』である。

 

 

もやから現れた、仮面ライダーフィフティーンをペコは知らない。

それでも倒すべき相手という事は理解している、

 

「そうか…それがお前の姿か…!」

 

『ロックオン…!』

 

再びクラックが頭上に開かれ、アームズが現れる。

 

(本当に、俺があいつに勝てるのか…?)

 

ペコの中にはまだ迷いがあった、ずっと後ろにいた自分ではこの敵とまともに戦うことなど出来ないのではーーーと。

 

(でも…それでも…!!ミッチが俺にこれを託したのなら…!俺は!!)

 

「変身!!!」

 

弱気の自分を吹き飛ばす為、そして自分を頼ってくれた光実の為、彼は変身する。

 

『リキッド!!マツボックリエナジーアームズ!!!』

 

巨大な鋼の木の実がペコの体を覆い、アーマーを展開する。

左手に、影松・真と呼ばれる槍を持ち、悠然と構えるそのライダーの名は「黒影・真」

まさに今、彼の夢でもあったアーマードライダーへと変身した瞬間であった。

 

「これが変身…!うぉぉぉぉぉ!!!」

 

変身後すぐさま黒影・真がフィフティーンに飛びかかり、鋭く槍を突き出す。その攻撃をフィフティーンの剣「黄泉丸」が弾く。そのまま自分の間合いに入り込もうとするフィフティーンだが、黒影・真が後ろに飛び退き、それを阻止する。

 

「そっちは剣か…!ならこっちの方が!!」

 

黒影・真は相手の踏み込みを回避でき一方的に槍の攻撃を繰り出せる位置を保ちながら槍を打つ。腕脚腕脚腹腕脚腕腹横腹腕腹と目にも止まらぬ速さでフィフティーンの骨の装甲にダメージを蓄積させる。

やはりアーマードライダーとなった際の筋力や速さの増強は凄まじいらしく、攻撃が決まる度に気持ちが昂り、どんどん強く、早くなっていった。

 

『ォォ…オオオオオオオ!!!!!」『フィフティーンスカッシュ!』

 

剣が届かない距離から攻撃を繰り出す敵に痺れを切らしたのか、フィフティーンは自らの腰に巻いてあるドライバーのカッティングブレードを降ろしフィフティーンスカッシュを放つ、黄泉丸に骨が集まり、全長4メートル程度にも伸ばした剣を黒影・真に振り下ろす、だが、

 

「遅せぇ!!」

 

と黒影・真は言い放ち、2回ドライバーを絞った。

 

『リキッド!!マツボックリエナジースパーキング!!』

「うぉりゃぁあ!!」

 

フィフティーンに向かって、スパーキングで発生させたエネルギーを纏わせた影松・真を投擲する、スカッシュを発動させていて防御行動が取れないフィフティーンの胴体を影松・真は的確に貫く。

 

『ァァァァァァァ!!!オオオオオオ!!』

 

声にもならないような断末魔を上げながら、フィフティーンは爆散した。

フィフティーンだった黒いもやはどこかに散体していく、

 

「これが…アーマードライダーの力…!」

 

ロックシードを取り外し変身を解除したペコは2つの理由で震えていた。1つは戦いの恐怖、もし、あのスパーキングが決まらず剣を振るわれていたらどうなっていたか、考える事は容易い。そしてもう1つの理由は、アーマードライダーとして戦闘をしたという昂りだった。

 

「俺でも戦える!!!ザックやミッチ!!紘汰に…戒斗さんみたいに…!!」

 

だがこれでひとまず、ミッチ達の敵は取った、あとは囚われの身となっているというザックを探すだけだーーーと

 

だが、そんな恐怖と歓喜がごちゃ混ぜになったペコの心を沈めるかの様に、自分以外の誰もいない筈だったこの静謐に靴音が響く。

 

「なるほど君か、実験体2を倒したのは」

 

そう言いながら、ペコの前に現れたのは、黒色のスーツに身を包み、手にアタッシュケースを持った40歳ぐらいの男だ。

いきなりなんだこいつはと思いつつも、ペコは直ぐに別の事に考えがいった、諸悪の根源である筈のあの敵を倒したのに、街の様子が一方に戻らない、辺りをきょろきょろと見渡すペコの考えを見抜いたのかの男はペコに向かって笑いながらこう言う、

 

「ここら一帯は私の部下に人払いをさせていてね、今ここには私と君以外、誰1人として存在していないよ」

 

それは人を気にせず戦えて助かったありがとう!とはペコの中ではならない。ペコは一旦思考を止める。ならさっき戦った奴はこいつの…?

 

「急ですみませんが、私もデータが取りたくてね、もう一戦、私と頼みますよ」

 

いつのまにか、手に持っていたアタッシュケースを開き、男が戦極ドライバーとロックシードを取り出していた。

 

「っ!なんで…それを持ってんだ!」

 

「君には関係ないですよ、君はデータを私に与えてくれるだけで良い。経験値という、芳醇で…甘美な…データを」

 

『モロヘイヤ!!』『ロックオン!』

 

「変身」

 

『モロヘイヤアームズ…!毒…腐り…蝕み…』

 

男は見た事のないロックシードを戦極ドライバーに装填し、変身した。クラックからは紫色のアーマーが出現し、彼を包み込み、展開する。

全身グロテスクな紫色に包まれ、身体中から針のような棘が生えているなんともの毒々しい見た目をした、アーマードライダーだった。

 

「クッソ…!なんなんだよ!!変身!!!」

 

状況を察したペコも即座に黒影・真に変身する。

 

相対する2人のライダー。どちらかが動けば、直ぐに戦闘が始まる。

そんな状況で相手は悠長そうに

 

「そうですね…折角です、データを取らせてもらう代わりに私のコード名を教えましょう」

 

そう言いながら自らを指差し、

 

「私はラグナ、アーマードライダーラグナです、以後お見知り置きを」

 

そう、自らの名前をペコに伝えた。 

 

「もう良いでしょう、早急に済ませましょう」

 

「ラグナだろうがなんだろうが知らねぇ!俺はお前の好きになんてならねぇよ!!」

 

そういうやり取りがあり、互いが同時に動き出すーーーー戦闘が始まった。

 

To Be Continued…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回!仮面ライダー鎧武外伝!

「なるほど、良いデータが取れそうですねぇ!」

ペコを襲う『悪意』

「諦めんじゃねぇ!ペコぉ!」

「これはペコ用にチューニングしたロックシードだ」

「そのロックシードほんとに使って大丈夫なんですかねぇ?」

『懐疑』や『恐怖』を振り払い、仮面ライダーとなれ!

「ここからはバロンのステージだ!!」
『ジンバーマツボックリ!!!ハハァ!」
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