新規デビュー、プロジェクトの白紙…。私と加蓮のデビューが…。
「そのアメリカ帰りの常務の鶴の一声でか?」
「そうなんだよ…」
比企谷のベストプレイスでお昼ご飯を食べながら、担当プロデューサーから言われたことを話している。
「で、でも、クビになった訳じゃないんだろ?」
「まぁ、そうなんだけど…」
ステージに立つ私を比企谷に見てもらう夢が…。
「だったら、やるしかねぇんじゃねぇの」
「すげぇ、比企谷が前向きなこと言ってる」
「ほっとけ」
「しかも、常務も新プロジェクトの『プロジェクト・クローネ』の為にレッスンルーム使うから、レッスンの時間が少なくなっちゃったよ」
「アメリカ帰りなのに英語とドイツ語のチャンポンって、クククッ」
「クローネって、どんな意味なんだ?」
「英語の『クラウン』、日本語だと王冠だな」
選ばれてる人達を考えてみると、なんとなく納得出来た。アナスタシアさんとか鷺沢さんとか、あと速水奏…。本当に同じ歳なのって感じ。
「悔しいから、文化祭の実行委員でもやろうかな。比企谷も一緒にやらない?」
「やらない、働きたくないでゴザル」
「即答かよ。クラスの出し物とか参加しないのか?」
「俺は空気になる」
「じゃあさ、文化祭は一緒に見ないか?」
「気が向いたらな」
「それ、やらない返事だ」
数日後、実行委員になり初の会議へ。会議室に入ると…。
「なんで比企谷が居るの?」
「平塚先生の陰謀だ」
「まぁ、一緒に頑張ろうよ、な?」
「…善処します」
会議が始まり、実行委員長が決まったんだけど、比企谷と同じクラスの相模って娘が委員長になった。
…ヤバイ雰囲気しかしない。
数日後、今日はレッスンルームが使えるので、文実を休む。
委員長に欠席を伝える為に会議室へ。理由は『家庭の事情』だけどな。
「よっす比企谷!委員長は?」
「相模?まだ来てないな。どうかしたか?」
「今日はレッスン出来るから欠席の連絡」
「律儀なこった」
「普通だろ」
「まあな。雪ノ下と生徒会長に言っておけばいいだろ。あと平塚先生」
「了解。平塚先生には担任から話が行ってるはずだから」
「あそ」
雪ノ下さんと生徒会長に欠席の旨を伝える。
「そう、わかったわ」
「は~い。じゃあ神谷さん、またね」
なんだろう、生徒会長の感じ…。癒される…。
「神谷さん、ちょっと」
雪ノ下さんに呼び止められた。
「何?」
「あの、比企谷君とは…どういう…」
ん?
「え?友達だと思うけど」
まだ友達なんだよなぁ…。
「そ、そう…」
「なんで?」
「い、いえ、彼にも友人が居たのね…」
「少なくとも、私は友達だと思ってる」
「そう、わかったわ。引き留めて、ごめんなさい」
う~ん、どういうことなんだ?やっぱり、そういうことなのか?