神谷奈緒は総武高生   作:おたふみ

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14話

スローガン決めの会議の後は順調に準備が進んでいった。

それに嬉しいことがもうひとつ。

 

「デビューが決まった!!マジか?」

 

「マジだよ」

 

「おめでとう」

 

「ありがと♪ちなみに、事務所以外だと比企谷が最初だからな」

 

「親とか先生とかには?」

 

「まだ」

 

「おいおい、俺が最初とかいいのかよ…」

 

「いいんだ。比企谷に最初に言いたかったんだ」

 

「まぁ、なんつうか…光栄…です」

 

恥ずかしそうに言って、昼御飯のパンをかじった。

 

「まだ驚くことはあるんだぜ、旦那~」

 

「なんだよ、その言い方」

 

「プロジェクト・クローネから三人のユニットでデビューするんだけどさ、一人は加蓮」

 

「おぉ、噂のポテトジャンキー」

 

「もう一人は…」

 

「もう一人は?」

 

聞いて驚け!!

 

「渋谷凛だ!」

 

「マジか」

 

「マジもマジ。ニュージェネの渋谷凛だよ、すげぇだろ」

 

「すげぇ…」

 

比企谷が呆然としてる。…あれ、なんか寂しそう。

 

「そうか、神谷も遠くへ行っちまうんだな…」

 

あぁ、そういうこと。

 

「何言ってんだ。私は転校とかもしないし、どこにも行かないぜ。仕事やレッスンで休んだり一緒に本屋とかは減るかもしれないけどな」

 

「そうか」

 

「それに比企谷の味方って言っただろ?」

 

「そう…だな」

 

ちょっと嬉しそうな顔になった。

 

「デビューは文化祭の後だから、今は文化祭を楽しもうよ」

 

「そうだな」

 

「あと、デビューライブのチケットを確保するから、見に来てくれよな」

 

「いいのか?」

 

「もちろん。比企谷に見て欲しいんだ」

 

「わかった」

 

 

 

大変なこともあったけど、文化祭が開幕した。

 

…何、比企谷と雪ノ下さんのインカム漫才。ムカつく。後で比企谷に一言言わないとな。てか、委員長、ダメダメだなぁ。

 

 

実行委員の仕事で巡回中、カメラを持った比企谷に会った。

 

「よっす」

 

「神谷か、お疲れ」

 

「仕事か?」

 

「記録雑務の仕事だ。神谷も撮ってやろうか?」

 

「う~ん、デビュー前だから大丈夫だと思うけど、念のためやめておくよ。一応、アイドルだしな」

 

「違いない」

 

あ、いいこと思いついた。

 

「比企谷、携帯出して」

 

「ん?ほれ、何するんだ?」

 

携帯を受け取りカメラを起動して比企谷の横に並ぶ。

 

「はい、チーズ」

 

シャッターを切って、撮れた写真を確認する。

 

「うん、バッチリ」

 

「バッチリじゃねぁよ。ビックリするだろう」

 

「ほら、ちゃんと撮れてる」

 

「俺の目が死に過ぎてる…」

 

「そんなことないよ。後でメールで送って」

 

「了解」

 

文化祭は順調に進んだ。

 

比企谷のクラスの劇を観に行ったら、比企谷と由比ヶ浜さんが二人でハニトー食べてたんですけど…。許すまじ、由比ヶ浜さん!!

 

なんで、雪ノ下さんと比企谷が一緒に巡回してるの!副委員長権限なの!

許すまじ、雪ノ下さん!!

 

 

ヤキモチを妬きながらも、楽しく文化祭は終わっていく。

…そう思っていた。

 

 

 

 

 

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