ライブ後、最初の登校。
あっれれ~、おっかしいなぁ。
某ショタ探偵のセリフを脳内再生中。私、アイドルデビューしたよね?もっと騒ぎになるのかと思ってた。…視線は感じるんだけどなぁ。346プロのアイドルの神谷奈緒はここですよ~。と、心の中で叫んでみる。
教室では、普段通り…を装うクラスメイト達。なんかくすぐったい。
昼休みに比企谷に聞いてみる。
「あ、それ。通達があったぞ。名前は伏せられてたけど、アイドルになった生徒がいるけど、騒がないようにってさ」
なるほど、そういうことか。
「その代わりに、ウチのクラスだと俺が視線を集めてる」
「ご、ごめん」
「いや、神谷は何も悪くないだろ」
「私が乗り込んだりしたから…」
ふえっ!比企谷に頭を撫でられてる。
「改めて、ありがとな」
「や、やめろよ、髪がぐしゃぐしゃになっちゃうよ」
でも、やめてほしくない私ガイル。
「わ、悪い、お兄ちゃんスキルが発動してしまった」
「八幡と神谷さんて、仲良しなんだね」
声がする方へ顔を向けると、汗ばんだ美少女…もとい、男の娘が立っていた。
「戸塚、お疲れさん」
「うん。神谷さんは、お話しするのは初めてかな。八幡と同じクラスの戸塚彩加です」
「えっと、神谷奈緒です」
「この前は、八幡を助けてくれて、ありがとう」
戸塚君は、深々と頭を下げてきた。
「えっ?」
「僕も何かしたかったんだけど、何も出来なくて…。そしたら、神谷さんが…」
「あ、あれは、頭に血がのぼったというか、ブレーキ壊れたというか…。こちらこそ、大騒ぎにして、ごめんなさい」
「そんな…。それに、八幡にこんなに心強い味方がいたなんて、知らなかったよ」
「そ、そんな…。照れるなぁ」
「それに、さっきの八幡の顔、クラスでは絶対にしない笑顔だったよ」
「そんなこと、ねぇだろ」
比企谷が赤い顔して、そっぽ向いた。
「これからも、八幡のことをよろしくね」
「任せとけ」
「いや、俺は大丈夫だからね」
「それと、神谷さんとも、もっとお話ししたいな。八幡が心を許してる人なんだから」
「レッスンとかが無い放課後なら空いてるよ」
「レッスン?」
「あっ!神谷!」
「戸塚君なら大丈夫だろ。先生から話があったアイドルって私なんだ」
「そ、そうなの!!」
「戸塚、声がデカイ」
「あ、ごめん。でも、神谷さんなら可愛いから納得だね」
戸塚君に言われると、微妙…。
「今度、三人でサイゼ行こうぜ」
やっぱりサイゼなんだ…。サイゼ好きだけどね。
「そうだね、修学旅行の話とかもしたいな」
「神谷、修学旅行行けるのか?」
「確認します…」