とりあえず、スッキリした。
三浦さんが何かを思い出した。
「そういえば、結衣。雪ノ下さんのトコ行かなくていいの?」
「あわわわわ!行ってくる!!」
慌ただしい娘だなぁ。
さてと。
「比企谷、ご飯食べようぜ」
「お、おう」
「どうかしたか?」
「お前、すげぇな。ってか、後で面倒臭いことになりそうだがな」
「放課後にクラスメイトに囲まれてくれ」
「ひとごとだと思いやがって…」
お弁当を二人で食べはじめる。
「お弁当の味はどう?」
「…旨い…です」
「だろ?へへへ」
喧騒の中、昼休みがまもなく終わる時間。
「じゃあな、比企谷」
「次があったら、もっと静かに頼む」
「善処するよ」
自分の教室に戻る前に…。
「海老名さんだっけ?放課後、時間作ってもらえる?」
「わかった。いいよ」
海老名さんの顔は、悲しいとも苦しいとも、怒りとも違う形容しがたい表情だ。
「じゃあ、自動販売機の前で」
「わかった」
放課後、自動販売機の前で海老名さんを待つ。手にはMAXコーヒーが2本。
小走りで海老名さんが来た。
「ごめんね、待たせて」
「大丈夫。ほい、飲み物」
MAXコーヒーを渡す。
「これって…」
「比企谷曰く、千葉のソウルドリンクだってさ。場所変えようか」
「うん」
人気のないベンチに移動する。
「海老名さんは、私がなんで呼び出したかわかるよね?」
「わかるよ。これから私はどうすればいいの?大事にならないで、グループでいられそうだったのに」
「比企谷の犠牲の上で?」
「そ、それは…」
下向いちゃった。
「私…腐ってるから…」
「はい?」
ヤバい、ビックリして某警部殿みたいな返事しちゃった。
「優美子や結衣や隼人君達がいる、陽が当たるグループで楽しくやれてたのに…」
何言ってるの?
「そんなグループだったから、壊したくなかった…。隼人君にお願いしてもダメだったから、比企谷君にお願いしたのに…」
あの、エセ・イケメンは何も出来ないんだな。
「また、一人ボッチに戻っちゃう…」
「どうしてだ?」
「だって、私腐ってるんだよ」
「だから?」
「そんな人と友達になってくれる人なんて…」
「何言ってるんだ?私は腐ってはいないけど、オタクだぜ」
「え?」
「ウチの事務所なんか、オタクに同人作家、『攻め』とか『受け』って言葉に反応する腐ってるアイドルもいるぜ」
「ほ、本当に?」
「あぁ。ソイツらとも仲はいいぜ」
「それに、あの三浦さんがそんなことで友達やめるとは思えない。ちゃんと話せば親身になってくれるよ。なんか姉御肌っぽいしな」
姉御肌というより、オカンかな?
「そう…かな…」
「私だってオタクだから、友達が出来ない時期もあったから、不安な気持ちはわかるよ。だからこそ、ちゃんと話さなきゃね」
「そうなのかな…」
「それで離れてくなら、それまでだよ。凛や加蓮は離れなかったけどな。趣味のことを免罪符にしたらダメだよ」
「わかった、優美子や結衣と話をしてみるよ」
「それがいいと思う。不安なら一緒行こうか?」
「大丈夫」
「そっか」
「それとは別で、私と友達になってくれないかな?」
「おう、いいぜ」
「神谷さんにも、布教してあげるよ、愚腐腐」
「ま、間に合ってます」
「冗談だよ。アニメやラノベの話もしたいから」
「じゃあ、その時は比企谷も呼ぶか?」
「比企谷君で思い出した。教室でのことは本当?」
「半分は本当だよ。比企谷は私のファン第一号だからな」
「神谷さんは、比企谷君のことどう思ってるの?好きなの?」
「な、ななななな何を!!」
「あ~、もう言わなくても大丈夫」
うぅ、顔が暑い。
「告白はしたの?」
「…うん。嘘告白のあとの比企谷に会って、話を聞いてたら、勢い余って…」
「で、返事は?」
「待ってくれって…」
「比企谷君は果報者だなぁ」
「たぶんだけど、由比ヶ浜さんと雪ノ下さんもだよね?」
「たぶんね。でも、あの二人は告白しないんじゃないかな?」
「どうして?」
「なんとなく…かな」
「じゃあ、私が一歩リードだ」
「そうだね。私は神谷さんを応援するよ」
「どうして?由比ヶ浜さんと友達じゃないの?」
「結衣はここまで話してくれないから」
「私は友達になったばっかりの人に話しすぎかな?」
「そうかもね」
「ガツンと言ってやるつもりが、その相手と友達になっちゃったよ」
「神谷さんは優しいんだよ。比企谷君と一緒で」
「そうかな?」
「きっとそうだよ。二人に助けられた私が言うんだから、間違いないよ」
「そっか」
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