年末に事務所総出の大型ライブが決まった。その名も『シンデレラの舞踏会』だ。女の子は、みんなシンデレラみたいに王子様との出会いを夢見ている。
…比企谷が王子様。
…ぷっ!似合わない。
比企谷は王子様じゃなくていいんだ。私の隣に居てくれる、普通…よりは捻れてる高校生で。
と、いう訳でレッスンが増えていて比企谷と話が出来てないけど、生徒会長選挙は大丈夫なんだろうか。
「奈緒ちゃ~ん」
「おう、卯月。お疲れ」
卯月は可愛いなぁ…。ザ・アイドルって感じだよ。ん?母音だから『ジ』か?う~ん、比企谷に英語も教えてもらおう。
「ズルいです」
は?
「何がどうして、私がズルいんだ?」
「未央ちゃんは比企谷さんに会ったのに、私は会ってません」
「えっと…」
「凛ちゃんも未央ちゃんも、会ってるのに私だけ会ってないなんてズルいです」
「いやぁ、凛は加漣と一緒に突撃してきたし、未央と会ったのは偶々だぞ」
「むぅ」
頬っぺた膨らませて、可愛いのう。
「わかったよ。卯月が会いたいって言ってたことを伝えておくよ」
「はいっ♪」
うわぁ、天使だ。天使がおる。
っと、電話だ。
卯月が離れながら手を振ってるのを見送って、電話に出る。
「どうかしたか?比企谷」
『悪い、今大丈夫か?』
「さっき、レッスン終わったところだから、大丈夫だぞ」
『そうか。単刀直入に聞くが、次期生徒会長は誰がいいとおもう?』
ん?生徒会長?知名度とかを考えたら、雪ノ下さんとか葉山君なんだろうけど…。
「比企谷…かな」
『お、おう』
でも、なんでそんなこと聞いてきたんだ?
「比企谷、今度は何をしようとしてるのか?」
『べ、べちゅに…』
噛んだ。
「明日、聞かせてくれるよね?」
『いや、あの、それは…』
「聞かせてくれるよね?」
『はい…』
明日の事情聴取の予定を確定させて電話をきった。
ん?視線を感じる。振り返ると、ニヨニヨとこちらを見る凛と加蓮。
「な、なんだよ」
「別に~」
「口調は怒ってるのに、顔はニヤケてるとかねぇ」
なっ!!
「お、お前ら~!」
「きゃ~!奈緒が怒ったぁ!」
「怒った顔も可愛いんだけどね」
「う、うるさぁい!!」
そして、翌日の昼休み。
「雪ノ下さんが立候補しようとしてる??」
「ああ、そんで、何故か由比ヶ浜も立候補しようとしてる」
「なにそのカオス…」
「まったくだ」
「そんで。比企谷はどうして生徒会長になってほしい人を聞いたんだ?」
「いや、話すと長くなるというか…」
「いいから言って」
「はい…」
まったく…。
「俺は一色に生徒会長になるメリットを説明して、生徒会長になってもらうという解決方法にたどり着いた」
ふむ。問題ないというか、ベストなんじゃないかな?さすが比企谷。略してサスヒキ。
「雪ノ下と由比ヶ浜の立候補をやめてもらために、一色の支持者が多いことを示そうと思った訳だ」
「それで?」
「偽物の生徒会長候補の応援ホームページを作り署名活動をする。署名が集まったらそれを…」
「もういいよ」
なんか、頭痛くなってきた…。
「ん?大丈夫か?」
「私は頭が痛いよ…」
「どれ」
ひ、比企谷!!
「熱は無いな」
「きゅ、急におでこさわるなよ」
「す、すまん、熱が出てるのかと思って心配だったから、つい…」
あ~、ビックリした。
「と、とにかく、放課後に部室行くからね」
「わかったよ」
面倒臭い連中だなぁ…。
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若干、心が折れかかってましたが、再開します。