神谷奈緒は総武高生   作:おたふみ

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34話

ここは千葉県内の喫茶店…。

 

「戸塚さん、テニスやってるんですね♪」

 

「僕のことは『彩加』でいいよ、島村さん」

 

「私も『卯月』でいいですよ」

 

「じゃあ、卯月ちゃん♪」

 

「なんですか彩加くん♪」

 

なにこれ?私、帰っていい?

 

「神谷…」

 

「何?」

 

「俺の戸塚が…」

 

「比企谷の戸塚じゃないし。第一、連れて来たのは比企谷だろ?」

 

「はい、そうです…」

 

卯月に比企谷を会わせるのに、戸塚君が卯月のファンだということで、戸塚君も一緒に来たんだけど…。

 

「じゃあ、今度テニス教えてください♪」

 

「もちろん、いいよ」

 

すっかり意気投合…、というか付き合い始めたばかりのカップルみたいだよ。比企谷はガッカリしてるし…。

 

「神谷、俺はどうすればいい?」

 

「コーヒーでも飲んでれば?」

 

「そうする…」

 

「でも、良かったよ」

 

「ん、何がだ?」

 

「卯月、少し前まで元気なかったんだよ」

 

「そうは見えないけどな」

 

私は正直、卯月と会うのは少し心苦しい。卯月の不調の一端は私にもあったからだ。私達がニュージェネから凛を奪ったカタチになったのだから。

でも、卯月はそうじゃないと許してくれた。そして、私にもニュージェネやシンデレラプロジェクトのメンバーのように接してくれている。

 

「奈緒ちゃん、どうしました?暗い顔して」

 

「ん?なんでもないよ」

 

「ほら、スマイルですよ。ピース♪」

 

「ぴ、ピース…」

 

本当に…、卯月は凄いな。

 

「か、神谷、なんか島村に浄化されそうだ…」

 

「ほら、彩加くんも比企谷さんも、ピース♪」

 

「ピース♪」

 

「ぴ、ピース…」

 

ぷっ!

 

「神谷、笑っただろ?」

 

「だって、比企谷が…ぷっ」

 

「八幡って、神谷さんと居ると笑顔のことが多いよね」

 

え?戸塚君、本当?

 

「そ、そんなことねぇだろ」

 

比企谷も否定してるし…。

 

「だって、お昼休み二人を見かける時は大抵笑顔だよ。それに、お弁当も時々受け取ってるよね?」

 

ば、バレてる…。

 

「奈緒ちゃん、そうなんですか?」

 

「え?あ?あの…」

 

「素敵です♪」

 

「あ、うん…」

 

は、恥ずかしいぃぃ!!

 

 

 

恥ずかしいことを暴露されながらも、話は進み帰る時間。

駅で別れる時に、卯月と戸塚君は連絡先を交換していた。

 

卯月と戸塚君と別れ、比企谷に送ってもらう。

 

「悪いな、比企谷」

 

「ん、気にすんな」

 

「あっちはどうなんだ、『極東魔術昼寝結社の夏』だっけ?」

 

「奉仕部な。ウチに中二病はいないからな」

 

「いるじゃん。なんだっけ?ざ、ざ、ざ、ザムザザー君?」

 

「どこのモビルアーマーだ。材木座な。アイツは部員じゃねぇ」

 

「そうなんだ。で、どうなんだ?」

 

「今は生徒会の手伝いで、クリスマスイベントの会議に参加してるんだけどな。…なんか、気持ち悪い…。違うな、くすぐったい感じだ」

 

「くすぐったい?」

 

「おう、雪ノ下の罵倒は少ないし、由比ヶ浜もキモイって言わないし…それと…」

 

「それと?」

 

「なんか、ボディータッチが増えた…」

 

二人とも攻めてるな。

 

「それで、比企谷はデレデレしてると」

 

「してないからね」

 

私だって、負けないよ。

自転車を押している比企谷の腕をとる。

 

「お、おい、マズいだろ」

 

「大丈夫だよ、暗くて顔なんかわからないから」

 

「知らねぇぞ」

 

比企谷も振り払おうとはしない。いいってことだよね。

 

「ねぇ、比企谷」

 

「ライブ、楽しみにしててね」

 

「あぁ」

 

 

 

 

 

 

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