冬休み突入。
はぁ…。クリスマスも初詣も誘えなかった。
だがしかし!!お年玉をもらって懐が暖かい今なら、比企谷を秋葉原デートに誘える!!
…、たぶん。
prrrrr
『あ、比企谷?』
『お客様がお掛けになった番号は…』
『自分で言うなよ』
『バレたか』
『バレるよ!あけましておめでとう』
『おめでとさん』
『懐は潤ってる?』
『まあな』
『なぁ、アキバ行かないか?』
『秋葉原か…。条件がある』
『条件?』
『昼飯、ラーメンでもいいか?』
『ラーメン好きなのか?』
『食べ歩きする程度にはな』
なるほど、比企谷はラーメン好きか。それなら、この情報はどうかな?
『それなら、中野行かないか?』
『ブロードウェイか?』
『それと、元ダイレンジャーがやってるラーメン屋が中野にあるんだけど』
『なん…だと…』
食いついた!!
『どうかな?』
『行く。いつ行く?今か?』
食いつき過ぎ。
『明日とかは?』
『大丈夫だ』
『じゃあ、明日10時に駅前で』
『了解した』
『じゃあ、また明日』
p!
やった!比企谷とデート♪
…比企谷はデートと思ってくれてるのかな?
※翌日
楽しみ過ぎて、早く来ちゃった。
比企谷は…、まだだな。
服、おかしくないよな?髪型も大丈夫だよな?
「なにやってんだ?」
「うわっ!急に声かけるなよ、妊娠しちゃうだろ!」
「しねぇよ。悪かったな、驚かせて。それと待たせたみたいだな」
「だ、大丈夫。私も来たばっかりだから」
「んじゃ、行くか」
電車の中では休み中に消化したアニメやラノベの話に、今季アニメの展望なんかを話していた。
中野ブロードウェイはお宝の山だった。お目当ての円盤もあった。私と比企谷って、まわりからどう見えてるのかな?カップルとかに見えてるかな?
ん?なんだろ、これ。
「なぁ、赤に白い線が入ったあれ…」
「聞くな」
「何の…」
「頼むから、聞かないでくれ、お願いします」
どうしたんだろう、顔真っ赤にして。
「なんて書いてあるんだ?『TENG…』」
「読むな!!頼むから、ラーメン奢るから」
「わかった」
なんだろう。あとで調べよう。
例のラーメン屋さんで昼食。美味しかった。話を聞くと、元ヒーローがたまに来るらしい。比企谷が目を輝かせながら話を聞いていたのが印象的だった。
「さて、ラーメンも食ったし帰る?」
「早いよ!新宿の紀伊国屋とか行ってみる?比企谷、本好きだろ?」
「本は好きなんだが…」
「何か問題でもあるのか?」
「人混み苦手なんだよな」
「大丈夫だよ、行こうよ」
「わかったよ」
嫌々そうだった比企谷も紀伊国屋に着くと人が変わったように本を見始めた。ラノベだけじゃなくて、ハードカバーも読むのだと初めて知った。
夕方、最寄り駅まで戻り近くの喫茶店で休憩。私も比企谷も欲しいモノが手に入りホクホクである。財布は寂しくなったけど…。
「比企谷、今日は付き合ってくれてありがとうな」
「いや、こちらこそ誘ってくれてありがとな」
そんな話をしていると、視線を感じた。ん?あのギャルっぽいグループ、ウチの学校だよな?
「ん?どうかしたか?」
「いや、あそこのグループ、ウチの学校の生徒だと思って」
「なんか、あのお団子頭、こっち見たな」
「知り合い?」
「知らんな。俺にあんなリア充グループの知り合いなんかいるわけねぇだろ」
「それもそうか」
「肯定されると、悲しいな」
まぁ、気にすることもないだろう。
「…」