神谷奈緒は総武高生   作:おたふみ

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6話

正月の中野・新宿デート(?)も成功し、三学期が始まった。

 

三学期始まったら、すぐに2月…。2月っていったら…、なぁ、あれだよな、バレンタイン…。

今、『ボビー』って言ったヤツは千葉愛があるな。

 

で、私は比企谷にあげたい訳なんだが、どうしたものか…。

 

手作りとかガチ過ぎて引かれそうだし、既製品も味気無いしなぁ…。

 

「また、百面相してんな」

 

「うわっ!」

 

「そんなに驚くなよ」

 

「ちょっと考え事をしてたから」

 

「ほ~ん」

 

お弁当食べながら、ボーっとしてしまった。

 

思いきって聞いてみるとか…。

 

「なぁ、比企谷って甘いモノって好き?」

 

「まあ好きだな」

 

「ち、チョコとかは?」

 

「好きだぞ」

 

よ、よし、第一関門突破だ。

 

「もうすぐバレンタインだよな」

 

「また監督やるのか?」

 

「違う!それはボビーの方!」

 

比企谷の千葉愛はわかった。

 

「あれだろ、煮干しの日とかぶってる日だろ?」

 

「煮干しの日?」

 

「気にするな。お菓子業界の陰謀の日だろ。俺には関係ない」

 

「そ、そうなのか?」

 

「妹と母ちゃんに貰うだけだからな」

 

そうなんだ。

 

「じゃ、じゃあ、今年は私もあげるよ」

 

「本当か?」

 

「ああ、いいぜ」

 

「いやぁ、義理でも嬉しいな。あ、後で『お前にあげる訳ないだろwww』とかやめてくれよな」

 

「しないよ!」

 

義理じゃないし…。

 

「300倍返しとかも無理だぞ」

 

「そんな悪徳商法みたいなことしないよ!」

 

まったく、私を何だと思ってるんだ…。

 

「ま、神谷はそんなことしないよな」

 

わかってるならいいけど。

 

バレンタイン当日、比企谷の云う『ベストプレイス』でお昼休み。

 

「ひ、ひきぎゃや!」

 

噛んだ!うぅ…。

 

「ん?」

 

「こ、これ…。約束しただろ?」

 

「俺にか?」

 

「他に誰が居るんだよ」

 

「あ、あの、…、いいのか?」

 

「いいに決まってるだろ」

 

「食ってもいいか?」

 

「もちろんだよ」

 

手作りはまだ早いと思ったから、ちょっと高めのチョコだぞ。

 

「うん、旨い」

 

「べ、別にアンタの為に都内まで行った訳じゃないんだからね」

 

「何そのツンデレのテンプレは。都内まで行ったのか?」

 

「と、友達の付き合いでな」

 

「ありがとな、神谷」

 

うぅ、その笑顔はズルい。

 

あと、これを都内に買いに行った時にあったこと…。比企谷はどう思うだろうか…。

 

「それでさ、比企谷に聞きたいことがあるんだけど…」

 

「ん?なんだ?」

 

「私…、アイドルになれると思うか?」

 

「は?どうしたんだ、急に」

 

「いや…、スカウト…された」

 

「そりゃ、神谷ぐらい可愛いかったらな」

 

か、可愛いなんて…。

 

「んで、どう思う?」

 

「まぁ、本人の気持ちと努力次第だろ。それと、本当にアイドル事務所だったのか?」

 

「本当だった。346プロって知ってるか?」

 

「すげぇ、超大手じゃねぇか」

 

「で、どう思う?」

 

「さっきも言ったけど、神谷のやる気と努力だと思うぞ」

 

「そっか…」

 

「ちなみに、親御さんには?」

 

「勉強と両立出来るならいいってさ」

 

「理解があるんだな」

 

ここからが重要だ。

 

「比企谷はさ、私がアイドルになったら、ファンになってくれるか?」

 

「当たり前だろ。デパートの屋上だろうと、武道館だろうと行くよ」

 

「それと、アイドルになっても友達でいてくれるか?」

 

「先のことはわからん。だが、俺から友達やめるつもりはねぇよ」

 

「そっか。ありがとな、比企谷。決心がついたよ」

 

 

私はアイドルになった。

 

 

 

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