『データ修復率……12%……エラー無し……正常に動作中……。』
等身大ユニコーンガンダムのディメンション内のデータを喰らいながら、自身のボディの修復を続ける異形の巨大モビルアーマー『アナザーノワール』。
バンシィ・ノワールから生まれたそれは、彼により破壊されたデータを拾い集め、来るべき時に備えて力を蓄えつつあった。
身体を修復する過程で、さまざまなアナザーガンダムのラスボスをつなぎ合わせて作ったようなそのボディは、少しずつ形を変え、新たな姿を獲得しようとしていた。
まるで最初からそういう風にデザインされていたかのように各ラスボスの要素がアナザーノワールに溶け合い、新たなモビルアーマーとして生まれ変わろうとしている。
『入力された命令を再確認。命令『虹ヶ咲学園の破壊』及び『GBNデータの全削除』。目的達成可能状態まで、残り約40時間。』
無機質な電子音声を鳴らしながら、アナザーノワールはユニコーンガンダムのディメンションの中で、静かに体をうずめた。
~~
その頃、地球へと降下を続けるリクのガンダムダブルオーインフィニティセイバーと、セイのビルドストライクレイジングスター。
地球へと降下……と、言葉にすると簡単ではあるが、これがいかに難しい事であるかはGBNをプレイしている人間であれば誰でも知っている。
GBN内にも重力と無重力といった概念は存在し、文明が発達している地球や『鉄血のオルフェンズ』『AGE』などの火星では重力が働いている。
そして地球には重力圏と無重力圏との間には大気圏が存在し、ここの突破が通常のモビルスーツではかなり困難を極める。
専用のシャトルなどを使わなければすぐに機体が燃え尽きてしまうからだ。
もちろん、セイのビルドストライクはこの対策をしており、大気圏も問題なく突破できる。
これは、アブソーブシステムで限界以上のエネルギーを吸収しても機体が耐えきれるように耐超高熱コーティングを施している副産物だ。
対するリクのダブルオーの方は大気圏突破の対策は完璧とはいえず、気休め程度の耐熱コーティングにとどまっている。
ダブルオーインフィニティセイバーでは武装を今まで以上に積載しているため、そこまでの対策は出来ていなかった。
徐々にボディが赤くなるダブルオー……しかし、リクは慌てない。
慌てずに、レバーを操作し、彼は背面のジョイントを切り離し始める。
「ボルトアウト!!ダブルオーセイバー&インフィニティライザー!!」
リクが叫ぶと同時に、ダブルオーの背中からインフィニティライザーが切り離され、ダブルオーインフィニティセイバーはダブルオーセイバーの姿へと戻ってしまった。
ダブルオーのコクピットからインフィニティライザーの操縦系に無線で接続し、遠隔操作でインフィニティライザーの向きを調整するリク。
さらにその上にダブルオーセイバーが乗り、ゆっくりと地球へと降下を始めた。
「よし!これなら、地球に降りれる!」
『なるほど。支援機を遠隔操作して大気圏突破の勢いを殺したのか……機体の性能……というより、あれはリクくんの操縦技術があってこその技だ……!』
今のリクのように、本来戦闘中に二機以上の機体を操ることは、不可能ではないがかなりの操縦技術を要する。
かすみんのヤミちゃんやミアのランページグリフォンなどの自立行動型の支援機ならば問題ないだろうが、インフィニティライザーのようなパイロットを必要とする支援機を無人で運用するのはかなりの高等テクニック。
それを大気圏突破中という土壇場で披露できるものなど、チャンピオンやメイジンを除けばおそらくはリク以外いないだろう。
だが、いくらリクであろうとも大気圏突破中にインフィニティライザーを操作しながらの攻撃は難しいのか、ビルドストライクへの攻撃はしかけずに少しずつ距離を放していく。
もちろん、セイがそれを見逃すはずが無く、操縦に集中するリクに対し、シールドライフルから発動させた炎のビームサーベルで、ダブルオーセイバーへと斬りかかっていった。
「うわっ!?」
『!』
しかし、不安定ながらもリクの方も全く対処できないわけでは無い。
インフィニティライザーから分離したダブルオーセイバーには、両腕に武装した専用装備『GNOOセイバー』がある。
これは腕に直接装備しているため剣として抜き取る必要がないため、ビルドストライクの攻撃に素早く対応できる。
これによりビルドストライクのシールドライフルサーベルを防ぎ、なんとか大気圏突破をやり過ごす。
追撃をしようとするが、その時セイのコンソールパネルに危険を知らせるアラートが表示され、彼は眉を細めた。
『いくらビルドストライクでも、こんなところで長時間戦ってたらさすがに機体が熱に耐えれそうにない……まずはこの熱を冷ませるところに……!』
「! ビルドストライクが急降下を始めた?そうか、海か!」
『PLANETS SYSTEM:OO INFINITY SABER』
「インフィニティセイバー!!ドッキング・ゴー!!」
ついに大気圏を抜け出したダブルオーセイバーは、すぐさまインフィニティライザーと合体してダブルオーインフィニティセイバーへ。
ビルドストライクと違い、インフィニティライザーでゆっくりと降下していたダブルオーは熱によるダメージがビルドストライクに比べて少なく、緊急を要するほどではない。
熱を冷ますために海へと飛び込もうとするビルドストライクに向かって急接近すると、インフィニティバスターソードを手に取りビルドストライクへと斬りかかる。
『このままオーバーヒートを狙う作戦か!?だけど、そういうわけにはいかないよ!』
「え?」
ビルドストライクの背面をとった次の瞬間、突然ビルドストライクの背面のバックパックが分離。
それは支援機であるギャラクシーブースターIIへと変形すると、近づいてきたダブルオーを押しのける。
バックパックを切り離したことで自然落下していくビルドストライクはそのまま海の中へ。
この攻撃方法は、セイとレイジの最初の愛機であったビルドストライクガンダム・フルパッケージの物と同じ。
スタービルドストライク以降はこの手法は使ってはいなかったが、ここにきての原点回帰の攻撃はリクも予想していなかった。
「くっ……!逃がさない!!」
ギャラクシーブースターIIをかわしながら、ダブルオーも再びインフィニティライザーと分離。
海の中での戦闘となると、大型の支援機を背負ったままではダブルオーもビルドストライクも互いに戦い辛い。
再びダブルオーセイバーの姿となったダブルオーは海の中までビルドストライクを追い、水の中へと沈んでいく。
セイの方もリクが追ってくる事を想定していたようで、海の中で拳を構えて待ち構えていた。
『海の中でなら、格闘戦特化型のレイジングガンダムをベースにしたこのビルドストライクの方が有利だ!!』
「俺とダブルオーだって、負けちゃいないさ!!」
素手での戦いを仕掛けてくるビルドストライクに対し、ダブルオーはインフィニティバスターソードによる武器での戦いを仕掛ける。
水中での戦いとなると、格闘戦に特化したレイジングガンダムのフレームを使用したビルドストライクの方に軍配があがる。
ビルドストライクのパンチをインフィニティバスターソードで受け止めつつ、反撃の隙を狙うダブルオー。
しかし、隙を見て攻撃するも、ビルドストライクの両腕に装備されているシールドライフルで受け止められてしまう。
いったん体勢を立て直すため、不利となる海の中から出ようとするダブルオーだったが、ビルドストライクがそれを許さない。
何故かダブルオーの右足が動かなくなってしまっており、慌ててリクがダブルオーの右足に視点を向けると、水中の中にいくつかトラバサミが設置させれおり、ダブルオーの足はそれに掴まってしまっていた。
「水中にトラップ!?」
『ここでの戦いなら、ボクたちに軍配があがる!悪いけど、ここで決めさせてもらうよ!』
ラッシュをしかけ、一気にダブルオーへ勝負を決めに来るビルドストライク。
インフィニティバスターソードで応戦するにも、シールドライフルがあまりにも硬すぎる。
「あのシールド……硬すぎる……!せめて海から出ないと、勝負にならない……!」
~~
「あーーーー!!もう!なにやってるのよリっくーーーん!!トランザムで一気にやっちゃえばいいでしょ!!」
リクとセイのバトルを見ながら、モモが吠えた。
苦笑しながらも、ユッキーが彼女に現状を説明。
「あ、あのねモモち。イオリ・セイさんのビルドストライクはエネルギーを吸収するアブソーブシステムっていうのがあって、簡単にトランザムは使えないんだよ。」
「アブソーブシステムって、ビームとか吸収するだけでしょ?トランザム使って剣で斬ったら問題なくない?」
「そう簡単な話じゃないのよモモちゃん。トランザム発動中はGNドライブから高濃度圧縮粒子が散布されるから、たとえビーム兵器を使わなくてもそのGN粒子をアブソーブシステムで吸収されたらリクの方が不利になっちゃうの。」
途中からアヤメも説明してくれて、モモはとりあえずなぜリクがトランザムが使えないのかには納得。
しかしどうにも不満があるみたいで今度はその不満を口にする。
「じゃあリっくんだけパワーアップしないまま戦わなきゃいけないって事?それずるくない!?」
再び吠えるモモ。
ユッキーとアヤメがモモを落ち着かせようと宥めていると、その間にヒロトが割って入ってきた。
ヒロトはダブルオーとビルドストライクの戦いを眺めながら、首を横に振った。
「いや……リクだけじゃない。ビルドストライクの方も、同じリスクを背負っている。アブソーブシステムで吸収したエネルギーをすべて自分へと還元するRGシステム……あれを使うためには、リクがトランザムを使う必要がある。」
「じゃあトランザムさえ使わなければ、勝負はイーブンって事?」
「だけど、もしもリクがトランザムを使えば……勝負はわからない……。」
組み合う二機のモビルスーツをスクリーン越しに眺めながら、ごくりとつばを飲み込む一同。
彼らのすぐ隣で、リクの勝利を願いながら手を合わせるサラは、戦場にいるリクへと想いを馳せた。
「……リク……。」
~~
水中での戦いはダブルオーへはかなり不利に進み、みるみるHPを削られていく。
まずは海からでなければならないが、それをするためにはまずこのトラバサミを破壊する必要がある。
だが自由に身動きがとれないこの状況では、それすらもままらない。
かといってトランザムを使ってしまうとビルドストライクに……と、リクにとっては不利な状況が続く。
「せめて、ほんの少しだけでも身動きがとれれば……ん?」
ふと目線をインフィニティバスターソードへとむけると、リクは少し考えた。
すると、『そうだ!』と大声で叫び、ビルドストライクの攻撃をいったんインフィニティバスターソードでガード。
突然動いたダブルオーに驚いたのか、ビルドストライクは一瞬攻撃の手を止め、ほんの少し後ろへと下がった。
『なんだ……?いったい何を……!?』
「身動きがとれないのなら……無理やりにでも動くだけだ!!」
リクが叫ぶと同時に、ダブルオーの太陽炉が一気に稼働。
全身を赤い光が包み込み始め、ついにダブルオーは『あれ』を発動。
『TRANS-AM』
トランザムだ。
しかし、このままではビルドストライクに吸収されてしまう。
リクも、対峙するセイもそのことはわかっている。
「だったら……剣先だけにトランザムを集中して発動すれば……!!」
ダブルオーの身体が一瞬だけ赤くなると、すぐさま元に戻った。
すると今度はインフィニティバスターソードが赤く輝き、ダブルオーはそれを構え、振り下ろした。
「これで、どうだあああああ!!」
ダブルオーが剣を振り下ろした瞬間、剣先から放出されたGN粒子が、インフィニティバスターソードの切れ味を最大まで高めた。
それにより振り下ろされたインフィニティバスターソードは、ダブルオーとビルドストライクを中心に、なんと海を真っ二つに裂いてしまった。
衝撃によりダブルオーをとらえていたトラップも同時に破壊され、ダブルオーは一気に踏み込む。
トランザムを解除してビルドストライクをインフィニティバスターソードでとらえると、海が元に戻る前に上空へと飛び出した。
空高くジャンプしたダブルオーに、飛んできたインフィニティライザーが合体してダブルオーは再びインフィニティセイバーの姿へ。
斬り飛ばされたビルドストライクのもとへもギャラクシーブースターIIが飛んできて合体し、二機は再び空中戦へ。
リクにとっては最大の好機……のはずが、リクは喜ぶどころか額に汗をかいている。
「……今の攻撃……手ごたえが無かった……まさか!!」
剣のみにトランザムを発動した攻撃は完全に決まったはず。
しかし、手ごたえは無かった。
見てみると、ビルドストライクは正面にシールドライフルを構えており、先ほどリクが散布したGN粒子をすべてシールドで吸収してしまっていた。
「あの一瞬で防御を……!?」
『今のは危なかった……だけど、これでボクたちの最大の強みを発揮できる……!見せてあげるよリクくん!ボクとビルドストライクレイジングスターの力を!!』
セイはそう言うと、ビルドストライクの両手を重ね合わせた。
それにより吸収したエネルギーがシールドライフルを通じて前進へといきわたり、ビルドストライクの真の力を解放させる。
『RGシステム……スターシステム……完全開放!!』
ビルドストライクから青白い光が放たれ、全身のフレームが青く染まる。
ギャラクシーブースターIIからは光のマントが広がり、全身から炎と閃光があふれ出す。
この状態こそが、ビルドストライクレイジングスターの最強形態。
レジェンドビルダー イオリ・セイの作り上げた究極のガンプラの究極の姿。
『これが、RGスターシステム……いくよ、ここからが本当の戦いだ!!』
~にじビル毎回劇場~
第110回:5thライブ目前!
侑「今日はいよいよ5thライブ!あ~!もう楽しみで待ちきれないよ~!!」
栞子「アニメメインでのライブへの参加は初めてなので、いつもよりも緊張してしまいます……。」
ランジュ「無問題ラ!ランジュに任せておけば全部うまくいくわ栞子!」
ミア「こういう時は君のそういう図太さが心底うらやましいよランジュ。」
エマ「フフ、緊張する事無いよ。いつも通りライブを楽しめばいいんだから!」
彼方「そうそう~、リラックスリラックス~……すやぁ……。」
しずく「彼方さんリラックスしすぎですよ!!まだ寝ちゃダメです!!」
愛「愛さんは逆に、楽しみすぎて昨日は全然眠れなかったよ!めっちゃ楽しみぃ~!!」
せつ菜「私もです!!眠れなかったので、昨日は夜通しで1~4thライブのBDを見てました!!」
果林「せつ菜、愛……あなたたち、身体壊すわよ……。」
かすみ「そうですよぉ!夜更かしはお肌の天敵です!」
璃奈「だけど、気持ちはわかる。璃奈ちゃんボード『わかるってばよ』」
歩夢「さぁ、皆行こう!私たちの、次のステージへ!!」