「暑い……暑い暑い暑い暑いですぅ~……もうかすみん歩きたくありませ~ん!!」
「りなこちゃんボード……『止まるんじゃねぇぞ……』」
「彼方ちゃんも……もう、ダメ~……すやぴしたい~!」
かすみん、りなこ、カナタの3人が、エマにそう言った。
だがエマはニコニコしながら『もう少しもう少し!』と言い、元気よく歩き続ける。
何故この4人がこんなところを……大砂漠エリアを、徒歩で横断しているのかというと、それは昨日の練習中にまでさかのぼる。
~~
かすみ、璃奈、彼方、エマの4人は『QU4RTZ』という4人組ユニットを組んでいる。
この4人で部室で、『秋にはどこかへ狩りに行きたい』という話をしていた。
もちろん『狩り』とは、もみじ狩りや果物狩りの事なのだが、扉越しでそれを聞いていた栞子が動物の狩りの事と勘違いしてしまい、それによりエマが、
「狩りを、甘く見ないでーーーー!!」
と、叫んだことで、狩りの代わりに近くの公園にピクニックに行こうという話になった。(虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会11月度生放送スペシャルドラマ参照)
そんな時、璃奈がある提案をした。
「GBNでなら、狩りをしても危なくない。どんなに危なくても、ゲームだし。」
「お~!ナイスアイデアじゃんりな子!」
「それいいねぇ。彼方ちゃん、やっぱり秋はもみじ狩りとかきのこ狩りとかしたいも~ん!ねぇ、いいでしょエマちゃん?」
「うーん……でも私がGBNでやってた狩りって、マスダイバー狩りとか、Sランクダイバー狩りとか……そういうのしか思いつかないよぉ。」
「物騒ですよエマ先輩!?あなたそんなキャラじゃないじゃないですか!!」
「かすみちゃん、戦場では優しいだけじゃ命取りなんだよ?」
「別にかすみんそんな物騒な話してないですけど!?」
「じゃあ、やっぱり狩りは無し?しょぼーん……。」
「あぁ、落ち込まないで璃奈ちゃん!だったら私にいい案があるの。」
「へぇ。どんなどんな?」
「もみじ狩りならぬ、ガンプラ狩りだよ!ディメンションの中に『ペリシア』っていう町があるんだけど、この時期には腕に覚えのあるビルダーさん達がいろんなガンプラを展示するの!私、一度見てみたいんだ~!」
「おぉ~!いいじゃんいいじゃん!彼方ちゃんもいろんなガンプラ見た~い!」
「まぁ、どのガンプラも、かすみんのザクみんの可愛さに比べたら大したこと無いでしょうけどね!」
「じゃあ、明日さっそくみんなで行こう。璃奈ちゃんボード『キラキラ~☆』」
「ううん。ペリシアは結構遠いから、まずは下見に行った方がいいと思うの。明日はお休みだし、QU4RTZの皆で一回行ってみよう。」
こうして、QU4RTZだけでまずはペリシアに行く事になった4人。
まさか、この時はこれがどれほどの苦行になるのか、かすみ、璃奈、彼方は思いもしなかった。
~~
「って遠すぎますよエマ先輩!!!一体どれだけあるんですかーーーー!!!」
「えーっと……だいたい100キロぐらい?」
「ひゃっ……!?か、カナタちゃん壊れちゃうよ~!!」
「ガンプラに乗って行けないの?」
「ペリシアは中立エリアだから、ガンプラでの移動はランクによって制限されるの。それに、機体によっては間接に砂が入って動けなくなるから、かえって歩いて行った方がいいんだよ。」
「うぅ……かすみん、もうダメですぅ!」
「カナタちゃんも~!」
「えぇ!?が、頑張ろうよ二人とも~!あとたった100キロだよ!?」
「100キロは『たった』じゃないよ~!!」
その場に寝そべり、動かなくなってしまったかすみんとカナタ。
困って顔を見合わせるエマとりなこだったが、ガンプラで行けない以上、歩いていく他無い。
せめてエマがAランクのままだったらガンプラに乗れたが、アカウントを作り直した彼女は今はDランク……ヴェルデブラストガンダムは出せない。
「ど、どうしようりなこちゃん……。」
「私は行く。頑張る。」
「えぇ!?りなこ行くのぉ!?」
「行く。ペリシアはビルダーの聖地、行けば絶対勉強になる!りなこちゃんボード『むんっ!』」
「え……偉いねぇりなこちゃん……。」
「よしよし、いい子だねりなこちゃん!どうする?カナタちゃん、かすみんちゃん。」
「むぅ……りなこちゃんが頑張るなら、カナタちゃんも頑張らないとだね。」
「ありがとう、カナタさん!」
「え、え……あぁ、ちょっと!待ってくださいよぉ!かすみんも行きますよ~!!」
~~
そこからさらに時間をかけ、ついに4人はペリシアに辿り着いた。
砂漠の中にあるアラビアン風の街『聖地ペリシア』は、様々なガンプラビルダーが集まるガンプラの聖地。
そんな場所にも関わらず、死にそうな顔をしたかすみんとカナタは到着するや否や入り口近くの酒場に入ってテーブルの上に倒れこんだ。
「も、もう……動けません……。」
「カナタちゃん……もう、二度と歩かない……歩いてたまるか……。」
「二人ともよく頑張ったね!りなこちゃん、疲れてない?」
「凄く疲れた……でも、それ以上に早くこの町を見てみたい!」
「私もだよ!二人はどうする?」
「かすみんは休憩してから行きます……。」
「店員さーん、ソフトクリームくださーい……。」
この二人はもう動く気が無いようだ。
仕方なく、りなことエマは二人で街を回る事に。
何かあればメッセージを送るとの事で、二人は酒場を出ていく。
酒場を出てすぐに彼女たちの目に飛び込んできたのは、巨大なガンプラだった。
「わぁ~!す、すごいよ~!」
「これ……ガンプラEXPO限定 1/48のメガサイズモデルRX-78『ガンダム エクストラフィニッシュVer』!本物、初めて見た!」
そこにあったのは、PGをも超える最大サイズのガンプラであるメガサイズモデル。
GBNでは本来のガンダムよりもさらに巨大になっており、ペリシアにやってくるビルダーたちを出迎えてくれる存在となっている。
素組みではなく、色の塗り方や影のつけ方に、ビルダーのこだわりを感じる一品だ。
「これを見られただけでも来た甲斐があるね、エマさん!」
「うん!あ、りなこちゃんあそこ見て!撃墜されたウイングガンダムゼロのジオラマがある!!」
「街並みも凄くリアル!写真……写真を撮らなきゃ!」
翼を破壊され、ビルに倒れこむウイングガンダムゼロのジオラマは、毎年展示される作品。
何でも破壊されている箇所が毎年変わっているようで、今年はどこが壊れているのか予想して賭ける者までいるそうだ。
他にもプッチガイの行進や、デスティニーガンダムVSストライクフリーダムガンダムの再現ジオラマ、『機動戦士ガンダム』にてガンダムがジオングを相手に放った決死の一撃などの王道の物はもちろん、自分だけのガンプラを作って展示している者もいる。
エマもりなこもそれに目を奪われ、一心不乱に写真を撮りまくっていた。
「皆、すごく上手に作ってある。あ、ドムもある。」
「本当だねぇ。」
「このドムすごく丁寧……力強さを感じる……!」
「ビルダーは……『I・S』さん?聞いた事無い人だなぁ。」
「おーい!ヴェルダー!!」
「! あ……!」
その時、遠くでエマを昔のダイバーネームで呼ぶ男の声がした。
そっちを振り返ってみると、そこにいたのはエマより少し年上の青年と、メガネの女性。
二人ともAVALONの制服を着ている……つまり、エマの昔の仲間だ。
「か、カルナくんと……エミリアさん……?」
「へー、ホントにヴェルダーなんだ?まさか、あのコワモテがこーんな可愛い女の子だったなんて!」
「カルナ。」
「はいはい、すいませんねエミリアさん。」
男の方はカルナ、女性の方はエミリア。
GBN最強の男 チャンピオン『クジョウ・キョウヤ』が隊長を務めるフォース『AVALON』に所属するダイバー。
そして、この二人はそんなチャンピオンの両腕を務めるSランクの凄腕ダイバーだ。
「あの、エマさん……この人たちって……?」
「紹介するね。私の昔のフォースメンバーのカルナくんとエミリアさん。私をAVALONにスカウトしてくれたのもこの二人なんだよ!」
「ども、カルナっす!」
「エミリアです。」
「初めまして……りなこです。」
「二人はどうしてペリシアに?」
「そりゃもちろんデーt、」
「カルナ。」
調子に乗るカルナに、エミリアが軽く肘を入れた。
カルナは彼女に謝罪すると、一歩下がった。
「ガンプラビルダーたるもの、日頃から精進するものよ。そのためにここには時々勉強に来てるの。」
「そうなんだ~。」
「あなた達もそうでしょう?」
「ううん。私たちはピクニックの下見だよ~!今度、同好会の皆でここに遊びに来ようと思って!」
「あら、そうなの?」
「うん!ねー、りなこちゃん。」
「りなこちゃんボード『ワクワク!キラキラ!』」
「な、なんか……ヴェルダー卿の時からは想像できないぐらいホワワ~ンってしてるな……。」
ヴェルダー時代のエマは、狙撃の名手として名を馳せていた。
百発百中のスナイパー……有志連合戦でも、マスダイバーの討伐数は上位の戦績。
阿修羅の如き強さを誇っていたヴェルダー卿の正体が、実はこんなに柔らかい雰囲気の女の子だったことに、カルナは戸惑いを隠せていない。
だがエミリアはクスッと笑い、エマの肩に手を置いた。
「貴女が元気そうで安心したわ。困ったことがあればいつでも言って。力になれる事があるかもしれないから。」
「ありがとう、エミリアさん!」
「今度またAVALONにも遊びに来いよ。隊長も会いたがってたぜ。おっと、もちろん、りなこちゃんも大歓迎!」
「私もいいの?」
「当たり前じゃん!ヴェルダーの友達ならいつでもウェルカムだって!そうだ、そういや今度ヒロト達とフォース戦やるんだって?」
「うん。シドさんも入れて、5対5でやるんだ。」
「私たちも応援に行くわね。」
「俺も応援するよ!あ、でもヒロトも応援したいし、どっち応援すっかなー……。」
あんな事があって別れたにも関わらず、普段通りに接してくれる二人。
全く気を使わないその姿勢が、エマにはとても嬉しい。
嬉しそうなエマの顔を見ていると、りなこも嬉しくなった。
GBNの世界でなら、りなこちゃんボードが顔になっているため、とても表情豊かでいられた。
「そう言えば、隊長は一緒じゃないの?」
「隊長は今ちょっと忙しくてなぁ。ほら、もうすぐガンダムフェスが始まるだろ?」
「ガンダムフェスってなに?」
「ガンダムの大規模なお祭りね。隊長やロンメル大佐はそこのVIPに招待されてるんだけど、同時に実行委員としての仕事も任されてるの。」
「え?じゃあエキシビションマッチは誰がやるの?」
「エキシビションマッチ?」
「毎年、オープニングセレモニーで運営が選んだ二人のファイターが戦うんだ。いつもは隊長とロンメル大佐なんだけど、今年はなんと!あいつが出てくるんだぜ!」
「……あ、もしかして……!」
そこからしばらく、エマはカルナとエミリアと昔の好で思い出話に花を咲かせ始めた。
りなこも数分聞いていたが、途中からはエミリアの苦労話に移り、少し退屈な話になりはじめた。
辺りをきょろきょろ見渡すと、彼女の目にあるものが止まった。
「あの子……はんぺんに似てる……。」
それは、展示のドムの前にいた猫の様な電子ペット。
猫の様なそのペットは、りなこをジッと見ており、彼女が自分の存在に気が付くと同時に、逃げ出してしまった。
「あ、待って!」
思わずりなこはペットを追いかけた。
エマたちはそれに気が付かず、話を続けている。
~~
りなこがペットを追いかけて数分後、ようやくカルナがりなこがいなくなっている事に気が付いた。
「あれ?なぁエマ、りなこちゃんどうしたの?」
「え?あ、あれぇ!?り、りなこちゃん!?どこ行っちゃったの!?」
「迷子かしら。」
「ど……どうしよう……!」
「連絡してみたら?」
「そうだね!……うーん……通信に出ないよぉ……。」
「しょうがねぇ。俺たちも探すの手伝うよ。な、エミリアさん!」
「そうね。三人で探せば早いでしょう。」
「ありがとう二人とも!あ、かすみんちゃんとカナタちゃんにも知らせとかないと……じゃあ、私あっち探してくるね!」
かすみんとカナタにメッセージを送ると、エマはその場から走り去ってしまった。
取り残されたカルナとエミリアも、りなこを探すために動こうとした。
だが、カルナはエミリアを引き留めた。
「なぁエミリアさん、本当の事話さなくてよかったのか?俺たち、別に勉強しにペリシアに来てるわけじゃなないだろ?」
「いいのよ。今更、GBNのバグの調査の事なんて……。今のあの子は、友達と楽しくGBNで遊んでいる。もうあの子に、辛い思いはしてほしくないもの。」
「へー、エミリアさんやっさしー!」
「からかう暇があるなら、りなこさんを探しなさい。もちろん、バグの原因もね。」
「手厳しいねぇ……。で、バグってどんな奴なんスか?」
「資料を渡したでしょう?猫みたいな電子ペットの形をしてるって。ちゃんと目を通して無いの?」
「へへへ……すんません。」
~~
「よし!捕まえたぁ!フフフ……よしよ~し♪」
『にゃあ~』
逃げ出したペットを捕まえて撫でて、ご満悦のりなこ。
彼女は家では自作のペットロボ『アラン』とよく遊んだり、学校ではせつ菜が生徒会長の頃に生徒会の一員に迎え入れた捨て猫の『はんぺん』の世話をしたりと、かなりの猫好き。
この電子ペットは猫ではないが、耳が少し長いこと意外は猫とほとんど変わらないため、抱きしめて可愛がる。
「……あれ?ここ、どこ……?」
その時に初めて、自分が迷子になってしまった事に気が付いた。
ペリシアの街は広く、一度迷子になってしまうと中々会えない。
その為に地図があるのだが、何故かコンソールパネルを開いても地図も通信機能も使えない。
「ど、どうしよう……!?私、エマさんたちとはぐれちゃった……!?」
『にゃ?』
知らない土地で、一人ぼっちになる気持ち。
周りにたくさん人はいるが、自分の事を知る人は誰もいない孤独感。
迷子になった果林の気持ちがわかり、りなこは不安な気持ちでいっぱいになった。
だが、彼女のそんな気持ちは、目の前にあるガンプラが払いのけてくれた。
「……これ……このガンプラ……。」
そこにそびえ立っていたのは、赤いガンダムのガンプラ。
炎をイメージしたカラーリングに、青色のクリアパーツが際立ち、見る者の心を熱くさせてくれるガンプラだった。
製作者は先ほど見たドムと同じ『I・S』
そこに記されたガンプラの名は、『レイジングガンダム』
「……綺麗……!」
「気に入ってくれた?」
「わっ!?」
突然、背後から声を掛けられて、思わずりなこは前のめりになった。
そこにいたのは、青い髪の20代ぐらいの男性。
平均より身長は低く、童顔のためわかり辛いが、おそらく20代後半ぐらいだと思われる。
「もしかして……I・Sさん……?このガンプラを作った……?」
「うん、そうだよ。これはね、僕の自信作なんだ。」
「さっきのドムも、すごく良かった。でもこれは、なんだか特別な感じがする。」
レイジングガンダムと名付けられたそのガンプラは、今まで見たことのあるガンプラとは一味も二味も違う何かを感じる。
見る者の心を優しくし、熱くさせ、愛を感じさせる……そんなガンプラだった。
I・Sと名乗る男は照れ臭そうにすると、レイジングガンダムを見上げた。
「これはね、僕の親友のために作ったガンプラなんだ。」
「お友達……?」
「親友……ううん、相棒って言った方がいいかな?いつか、このガンプラに乗ったソイツと戦うのが、僕の夢なんだ!」
「そのお友達とは一緒じゃないの?」
「ソイツは今、すごく遠いところにいるんだ……だから、会いたくても中々ね……。」
「GBNの中なら、外国の人ともすぐ会えるのに?」
「外国……うーん……ちょっと違うかなぁ……。ところで、君はこんなところで何をしてたの?」
「友達とはぐれちゃって……。」
「じゃあ、僕も一緒に探してあげるよ。」
「いいの?」
「うん。後でここで奥さんと会う約束をしてるから、それまでの間なら。」
「ありがとう!私、りなこ!」
「僕はI・S……って、これじゃ呼びづらいよね。セイでいいよ。」
「お願いします、セイさん!」
セイと名乗ったその男と、エマたちを探す間いろんな話をした。
聞けば彼は、世界中にガンプラの素晴らしさを伝えて回っているビルダーらしい。
GBNが普及した今でも、奥さんと一緒にガンダムを知らない子供たちへガンプラの良さを伝えているそうだ。
元々は実機バトルをやっていたらしいが、GBNの普及でガンプラバトルへの敷居が下がった事を心から喜んでいた。
ガンダムの話をしているセイはとても楽しそうで、りなこも一緒にいて楽しかった。
『にゃー!』
「その子は?君の電子ペット?」
「ううん、違う。この子も私と同じ迷子。もし、飼い主がいるなら見つけてあげたい。」
「優しいんだね。」
「ねぇ、さっきの相棒ってどんな人?」
「うーん……なんていうか、常識知らずだし、口は悪いし、態度はでかいし……まぁ、喧嘩の絶えない奴だったなぁ。」
「性格悪そう……りなこちゃんボード『ゾゾゾ~』」
「でも、アイツのおかげで僕はこうやってガンプラバトルを続けていられるし、アイツには感謝しかないよ。」
「また会えるといいね。」
「そうだね……でもその前に、君の友達を見つけないと!」
「うん!」
~~
エマの依頼で、りなこを探し回っていたカルナとエミリアの2人。
エマからりなこのIDは聞いていたので、何度か通信を試みたが、何故か彼女にだけ通信が出来ない。
いくら人が密集しているからと言っても、通信エラーが出る事自体ありえない。
「どうすかエミリアさん?りなこちゃんいました?」
「いいえ。こっちはダメね……どうして彼女にだけ通信が繋がらないのかしら?」
「これもバグの影響……なんスかね?」
「全く……勘弁してほしいわね。ガンダムフェスは目前だっていうのに。」
「ッスよね~。当日も仕事は勘弁してほしいッスわー。」
「なんて事言うのカルナ。」
「だってエミリアさん!!エミリアさんは見たくないんスか!?ガンフェスのエキシビションの対戦カード!!あんなの誰だって注目するでしょ!?」
「そうね……じゃあ、当日しっかり見れるように、今仕事をしっかりこなしなさい。」
仕事に追われるカルナは、ガンダムフェスの詳細の載ったデータをエミリアに見せつけた。
そこに書かれているのは、ガンフェス最大の目玉であるエキシビションマッチ。
チャンピオン クジョウ・キョウヤと智将ロンメル大佐が毎年盛り上げていたそのイベントを、今年は別の対戦カードで盛り上げる。
『ミカミ・リクVSイオリ・セイ』の、GBN界期待の新星とガンプラ界最高峰ビルダーの対戦という、スペシャルなカードで。
~にじビル毎回劇場~
第12回:カルナとヒロト
カルナ「なぁヒロト。折り入って相談なんだが……。」
ヒロト「珍しいですね。カルナさんが俺に相談だなんて。」
カルナ「今度、エミリアさんと一緒にペリシアで任務なんだけどさ………何を着ていけばいいと思う?」
ヒロト「は?いや、普通に隊服でいいんじゃ……。」
カルナ「エミリアさんってクールで大人っぽいから、俺もそれに合わせた方がいいんじゃないかって思うんだけど。」
ヒロト「いやだから隊服で……、」
カルナ「どういう服装がエミリアさんが一番気を使わないんだろうな?」
ヒロト「隊服です。」
カルナ「お前はヒナタちゃんと出かける時どんな服着るのよ?」
ヒロト「なんでそこでヒナタが……。俺、帰ります。リクからガンプラの相談受けてるんで。」
カルナ「あー!ちょっと待てよ!先輩が困ってるのに見捨てるなんて冷たいぞこの薄情者ーーー!!」
ヒロト「任務なんだから隊服着てください副隊長。」