ニジガクビルドダイバーズ   作:バース・デイ

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奇想天外モモカプル

 

SDガンダムバトルトーナメントもいよいよ大詰めとなってきた。

愛たち同好会とアヤたちビルドダイバーズは順調に勝ち上がり、いよいよ準決勝というところまでコマを進めてきた。

ここまで、タッグを入れ替えながら様々な戦い方を披露してきたニジガクと、零丸のスピードと手数を活かした戦術で勝ち進んできたビルドダイバーズは、今回の大会の優勝候補筆頭と言えるだろう。

しかし、そんな彼女たちも警戒すべきチームがいた。

 

 

それが、圧倒的な強さで準決勝までほとんどノーダメージで勝ち上がってきた謎の2人組……チーム名は『ソレスタルファイターズ』

 

 

武者號斗丸とナイトストライクガンダムという、改造も何もしていない墨入れと塗装を行っただけのガンプラを使っているにもかかわらず、凄まじい強さを見せながら準決勝まで勝ち上がってきた。

準決勝第一試合は、そんなソレスタルファイターズともう一組、準決勝まで勝ち進んできたチームとのバトルではあるが、相手も決して弱いわけでは無いのに、俊敏な動きで相手を翻弄しながら的確にダメージを与えて言っている。

號斗丸は何故か刀を使わずに徒手空拳のみで戦っているが、それでも相手の蚩尤ガンダムが手も足も出ていない。

この蚩尤ガンダムはSDガンダムが5体合体をした大型のガンプラであり、SDの中ではかなり強力な部類に入る。

その蚩尤ガンダムの攻撃が全く当たらず、號斗丸とナイトストライクガンダムだけが相手にダメージを与え続ける。

やがて蓄積したダメージに耐えきれず、蚩尤ガンダムがその場に倒れ、それと同時にソレスタルファイターズの決勝進出が確定した。

 

 

「ヤバすぎでしょあの人たち……。」

「あの二体、何の改造もしていないのになんであんなに強いんだ?」

「単純に操作が上手いんだと思う。」

「いや、限度があるでしょアレは。」

「……次勝ったら、あの人たちと戦うんだよね。」

 

 

凄まじい強さに思わず息をのんだ璃奈達。

すると、そこへアヤとモモカがやってきて、彼女たちへ話しかけた。

 

 

「そういう心配は、私たちに勝ってからにしてよね!」

「モモち!」

「そろそろ私たちの試合が始まるわ。行きましょう。」

「うん!行こう、ミアち!」

「ボクと愛のタッグか……っていうか、ついにビルドダイバーズと戦うのか……。」

 

 

いよいよ始まる愛たちの試合。

相手はアヤとモモカの2人。

 

つまり、ビルドダイバーズとのバトルという事になる。

 

今までニジガクでビルドダイバーズと戦った事があるのは、侑のレインボーユニコーンとリクのダブルオーセイバーだけで、それ以外は練習試合みたいなもの。

公式の試合でニジガクがビルドダイバーズと戦うのはこれが初。

 

 

「私たち、ぜーーーーったい負けないからね!愛ちゃん!ミアちゃん!」

「愛さんたちも負けないよ!ね、ミアち!」

「あぁ。やるからには全力で勝ちにいかせてもらうよ。」

 

 

そう言ってミアはモモカの後ろでクスッと笑っているアヤを見た。

 

 

「さぁ、行こうか、愛。」

「OK!頑張ろう!」

「愛さん、ミアちゃん、応援してるね。」

「ありがとう璃奈!璃奈が応援してくれれば絶対勝てるよ!」

 

 

ミアが璃奈の手を握って気合いを入れると、4人はそれぞれの配置についた。

自分たちのガンプラを筐体にセットすると、GVBのフィールドが形成され、そこに自分たちのガンプラが出現。

すでにミアはセット前にライトニングトールギスとランページグリフォンを合体させて、ランページトールギスの状態にしている。

璃奈がいないとライトニングビルドガンドムにはなれないため、これがミアの最大戦力だ。

 

 

「いきなりランページなんて、気合十分だねミアち。」

「愛こそ。前にミュートとバトルした時に露呈してた弱点は克服したんでしょ?」

「もち!最初から大笑軍でとばしていけるよ!」

「OK。勝つよ、愛。」

 

 

全員が操縦桿を握り締め、いよいよバトル開始。

アヤとモモカも気合は十分だ。

 

 

 

「ミア・テイラー!ランページトールギス!Ready go!」

「宮下愛!愛参頑駄無大笑軍!!いざしゅつじーーーん!!」

 

 

「ヤシロ・モモカ!モモカプル!いっきまーす!」

「フジサワ・アヤ、RX-零丸、行きます!!」

 

 

 

4人同時に掛け声を発し、ついにバトル開始。

バトルフィールドに降り立つと、ミアは真っ先に狙いを零丸に定めた。

彼女のスピードは同好会随一であり、狙われた相手は何も抵抗できずにそのままやられてしまう、『キラースピード』を持つ。

バトル開始直後から零丸を打ち取ろうという作戦だ。

 

 

「み、ミアち!?」

「アヤは、ここで討ち取るよ!!」

 

 

ミアは今までのバトルを見てきて、ビルドダイバーズに勝つためには真っ先にアヤを倒すべきだと判断した。

これまでのバトルではどれもほとんどの相手を零丸が担当し、モモカプルの撃破数は0。

モモカプルは戦闘のほとんどを隠れてやり過ごしており、戦力はビルドダイバーズの中でも低いと思われる。

だから零丸さえ倒すことができれば、自動的にニジガクの勝利となる……という考えだ。

 

 

「させないよーーーーーー!!!」

 

 

「なっ!?」

 

 

圧倒的なスピードのランページトールギス……しかし、そんなランページトールギスを上回るスピードで、零丸とランページトールギスの間にモモカプルが割り込んできた。

テンペストランスはそのままモモカプルに突き刺さるが……全く手ごたえが無い。

モモカプルを弾き飛ばし、いったん地面に着地したランページトールギス。

テンペストランスを見て見ると、切っ先が欠けていた。

 

 

「あーーーーれーーーーー!!」

 

 

「なんだあの防御力……?あのスピードで突っ込んだのに、全く手ごたえが無い……!?」

「モモちゃん、助かったわ!」

 

 

ランページトールギスに攻撃されて、遠くまで吹っ飛ばされてしまったモモカプル。

モモカプルの想像以上の防御力にあっけに取られているミアの隙をついて、いつの間にか零丸がランページトールギスの目の前までやって来ていた。

背部のシールド手裏剣を握り締め、それでランページトールギスを斬り飛ばした。

 

 

「うわっ!?」

「ミアち!このーーー!!」

 

 

ランページトールギスと入れ替わりで愛参頑駄無大笑軍が零丸に向かって行った。

巨大な槍である愛参命全開を握り締め、零丸のシールド手裏剣にぶつける。

アヤはこれまでに何度かニジガク……特に、同じSDを使う愛のバトルは見てきた。

しかし、今回初めて彼女とバトルして、改めてそのパワーを思い知った。

PG級の武器を、こうも軽々と扱う事の出来るSDガンダムなど、本来あり得ない。

パワーアップ前の愛参頑駄無の時は各部位のスラスターによる姿勢制御でなんとかこの巨大な武器を振るっていたが、愛参頑駄無大笑軍はそんなことをせずとも愛参命全開を軽々と振るう。

しかし、バグやチートの類ではない。

 

 

「とんでもないパワーね、愛ちゃん!」

「まだまだこんなもんじゃないよ!ミアち!今だよ!」

「!!」

 

 

愛参頑駄無大笑軍の巨大な翼で、彼女の後ろからこちらへ向かってくるランページトールギスの姿を隠していた。

愛参頑駄無大笑軍の後ろから飛び上がったランページトールギスが、切っ先の欠けたテンペストランスで零丸をつく。

今度こそは手ごたえがあり……これで仕留めた。

そう確信したミアは、操縦桿を握りながらにやりと笑う。

だが、次の瞬間零丸が『ポンッ!』という音を立てて消えて、代わりにテンペストランスには零丸とよく似たガン消しが突き刺さっていた。

 

 

「What!?」

「身代わりの術!?アヤはどこに……。」

 

 

「うりゃーーーー!!」

 

 

「「うわっ!?」」

 

 

零丸の姿を見失っていた愛参頑駄無大笑軍とランページトールギス。

辺りを見渡していると、突然地面から突き出てきた腕が、二体の足を掴んだ。

そして、地面から飛び出てきたモモカプルが二体の足を掴んだまま飛び上がり、岩陰に忍んでいた零丸が忍者刀でモモカプルが掴んでいた愛参頑駄無大笑軍とランページトールギスを切り裂いた。

 

 

「じ、地面から!?どうなってるんだあのガンプラ!?」

「モモちのガンプラ、まるでモグラじゃん!」

「むきー!モグラじゃないもん!可愛いペンギンちゃんだもん!!」

「え……あれペンギンだったの?パンダかと思ってた……。」

「どこがパンダなのよ!!どっからどう見てもペンギンちゃんでしょーが!!」

 

 

そう言うと、モモカプルはどこから取り出したかもわからない謎の大きな木箱を取り出した。

それを愛参頑駄無大笑軍たちへと投げつけると、それは彼女たちの前に落下。

特に何も起きずに愛とミアが首をかしげながらその木箱をマジマジと見ていると、突然その木箱が大爆発。

今までで一番のダメージを負ってしまい、爆風に吹き飛ばされた二体は近場の岩に激突した。

 

 

「な、なんだよモモカのカプル!?やってることがめちゃくちゃだよ!!ねぇ愛!!」

「あ、アハハ……さすがだねぇモモち……。」

「やっぱり、頼りになるわね、モモちゃん。」

「えっへん!」

 

 

モモカのモモカプルは、ビルドダイバーズ随一の防御力を誇るガンプラ。

だが、それだけではない。

このガンプラの一番の特徴……それは、『なにをしてくるかわからない』事。

基本的にガンプラバトルのガンプラは、ベース機となるモビルスーツが存在し、その発展形の能力を使用する。

完全オリジナルの機体であっても、ガンダムタイプならばガンダムの、ザクタイプならばザクのと言った、基本的な機能は設定に遵守してある。

しかし、このモモカプルは違う。

 

飛行ユニットを持っていないため空こそ飛べないが、それ以外のどんな環境でも活動できる異常なまでに強固な装甲。

 

HG規格であるにも関わらずSD並の体格しかないのに、先ほどの謎の木箱や爆弾や罠を本体に格納できる収納性。

 

その機体サイズを活かした奇襲性。

 

そして、この見た目にもかかわらず必殺技の『お腹ビーム』はビルドダイバーズどころか全ガンプラの中でも上位に来るほどの破壊力。

 

 

そこにモモカの奇想天外な発想が加わる事で、ビルドダイバーズを最強のフォースへと導いた立役者。

 

 

 

それがこの『モモカプル』だ。

 

 

 

「本当に警戒すべきは、モモカの方だったってわけね……。」

「相手は強い方が燃える!絶対に勝つよ、ミアち!」

「あぁ……全力でいかせてもらうよ!!」

 

 

 

 

 




~にじビル毎回劇場~

第130回:ついに第二期

エマ「いよいよ水星の魔女の二期が放送開始だね~!楽しみだね~!」

しおせつ「「そうですね……。」」

エマ「どうしたの2人とも?あんまり嬉しそうじゃないよ?」

栞子「いえ……だって……。」

せつ菜「あの衝撃のラストの続きですからね……一体どうなることやら……。」

エマ「大丈夫だよ~!先週までやってた作品を思い出してみて!」

栞子「先週まで……。」

エマ「そうそう!」

せつ菜「宇宙世紀の中でもかなりの鬱展開に定評のある閃光のハサウェイに……。」

栞子「残酷な描写や設定盛りだくさんのサンダーボルト……。」

エマ「そしてNTだよ!水星の魔女はラスト以外は歴代ガンダムに比べれば平和だと思うよ?」

せつ菜「なるほど?」

栞子「……いえ騙されないでくださいせつ菜さん!水星はあのスレッタさんが人を殺めてしまったのにあっけらかんにしていてラストのミオリネさんの『人殺し……!』が衝撃的なのであって、歴代のガンダムシリーズの残酷さとは方向性が少し違うと思います!」

エマ「じゃあ栞子ちゃんは楽しみじゃないの?」

栞子「そ、それは…………今週の宿題が手に付かないぐらい気になるレベルには楽しみです……。」

せつ菜「めちゃくちゃ楽しみにしてるじゃないですか。」

エマ「当日は皆で見ようね~♪」

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