ニジガクビルドダイバーズ   作:バース・デイ

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ちかごろおしごとつらい




モモカプル攻略作戦

 

 

「お腹ビーーーーーム!!!」

 

 

「「うわぁ!?」」

 

 

戦闘開始から15分が経過したニジガクVSビルドダイバーズの一戦。

体力の低いSDガンダムがメインのこの大会において、15分は今大会における最長時間戦闘時間であり、多くの参加者がこの一戦に注目を集めていた。

予測不能な攻撃を繰り出してくるモモカのモモカプルの通常技の中で最大の威力を誇る『お腹ビーム』から必死に逃げ惑う愛参頑駄無大笑軍とランページトールギス。

そして、二人の逃げ場を読んで先回りをし、確実にダメージを稼いでいく零丸。

今まで隠れてやり過ごしていたモモカプルが、準決勝に来て本気を出してきたことに、ミアは驚愕していた。

いくらHG規格とは言え、SD並の体格に決して強力とは言えないカプルをベースに作られたガンプラのモモカプルが、ここまで手ごわいとは思わなかったからだ。

 

 

「ミアち!いったんばらけよう!固まってたらまずいよ!」

「あぁ……あんなの喰らったら、一撃でノックダウンだ……!」

 

 

愛の提案により、散開した愛参頑駄無大笑軍とランページトールギス。

こうなってしまっては、モモカプルでは追う事は出来ず、モモカは悔しさでその場で地団駄を踏んだ。

回り込んで挟み撃ちで、モモカプルを倒す……そう考えて旋回する2人。

だが、そんな2人の前に、同時にとあるガンプラが現れた。

 

 

影分身の術を使った、アヤの零丸だった。

 

 

「アヤメ流忍法、舐めないで!」

「ぶ、分身!?ミアち気を付けて!」

「言われなくても!!」

 

 

同時に出現した零丸を相手取る愛とミア。

本来分身の術と言えば、どちらかが偽物である場合がほとんどであるが、零丸は違う。

零丸のベース機は侑と同じくユニコーンガンダムであり、つまりはフルサイコフレーム機。

サイコフレームは超常的な能力を発動する事がガンダムシリーズの通例であるが、それとファンタジーな設定を取り込んだSDガンダムを組み合わせる事で、まさに魔法や忍術のような能力を発動できる。

つまり、零丸の生み出したこの分身は、全て本物という事。

同じガンプラを複数同時に操る必要があるため、本物の分身の最大数は二体までだが、愛とミアを相手に同時操作で互角以上に戦う事ができるのはアヤの技量あってこそだ。

二体同時に切り刻まれ、地面に落下する愛参頑駄無大笑軍とランページトールギス、そしてそれを見下ろす零丸。

高い防御性能と奇想天外な能力のモモカプルと、忍者のように素早くダイバー自身の圧倒的技量の零丸……相性のいい厄介な組み合わせだ。

 

 

「これは作戦を考えなきゃいけないね。分断して各個撃破……は、零丸相手には厳しそうだ……。せめてあいつらの弱点が付ければ……。」

「弱点……。」

「どうしたの愛?」

「モモちのカプル、確かに硬いんだけど、一か所だけ攻撃が通る所があるかも……。」

「ホント!?どこ?」

「あそこ……。」

「あそこって……。」

 

 

そう言いながら、愛が指さしたのはモモカプル。

正確には、モモカプルの中心……腹部だ。

 

 

 

「あそこはビームの発射口じゃないか。確かにあそこを直接狙えれば内側に攻撃ができるけど、そもそも周りの外装をはがせなきゃ攻撃できない。」

「うん、だから、さ。」

「……まさか、ビーム発射のタイミングを狙うのか……!?」

 

 

愛の提案は、モモカプルのお腹ビーム発射のタイミングで、モモカプルのビーム発射口を攻撃するというもの。

モモカプルのお腹ビームは非常に高威力であり、愛参頑駄無大笑軍やランページトールギスでも直接喰らえばひとたまりもない。

 

 

「無茶だよそんなの!ビームを撃たれたらどうすんのさ!」

「大丈夫!あたしが行くよ!愛さんの愛参頑駄無なら少しぐらい耐えきれると思う!そしたらあとはミアちがお願い!」

「……日本に来てから、日本人はクレイジーな奴しか見てないよ……。」

 

 

両者武器を構え、再びモモカプルと零丸に向き合った。

アヤとモモカも作戦会議が終了しており、今度は愛とミアの方から仕掛けていった。

愛はまっすぐとモモカプルへ突撃し、SDの身の丈にふさわしくないほど巨大な愛参命全開を突き出す。

モモカプルは腕の力で思いっきり空中へ飛び上がると、今度は両手を愛参頑駄無大笑軍へとむけた。

 

 

「お手てビーーーーム!!」

「もんじゃバリアーーー!!」

 

 

両手の指先全10門から放たれたモモカプルのビームを、取り出した軍配『MONJA-HERA』から発生させたバリアで防ぐ。

お腹ビームほどの威力ではないが、これも非常に威力が高い。

しかしこのぐらいの攻撃であれば愛参頑駄無大笑軍なら問題なく防ぐことが可能で、なんとかモモカプルにお腹ビームを使わせるために突撃を試みる。

 

 

「天翼!いっけーーー!!」

「ファンネルまであんのぉ!?愛ちゃんのガンプラいろいろ盛りすぎでしょ!!」

 

 

お前が言うなと言わんばかりに、フィンファンネル『天翼』を切り離し、モモカプルへと放つ愛参頑駄無大笑軍。

モモカプルは天翼から逃げ惑うが、機動力ならば天翼の方が上。

フィールドの端まで追いやられると、迎撃をするため、ついに主砲を開いた。

 

 

「しっつこいなぁ!だったら、愛ちゃんごと撃ち落としてあげるよ!!」

 

 

腹部の主砲が開き、両手の銃口もすべて愛参頑駄無大笑軍へとむけるモモカプル。

必殺技コマンドを入力し、モモカプル最大の必殺技を愛参頑駄無大笑軍へ放とうとした。

その隙を見逃さなかった愛は、愛参命全開を構え、モモカプルへ突撃。

 

 

 

「いまだ!!」

「それはこっちのセリフよ。」

「え?」

 

 

 

モモカプルの主砲を狙う為に、武器を構えた愛参大笑軍だったが、何故か身体が動かない。

辛うじて首だけが動いたので、振り返ってみると、そこにいたのは零丸。

見て見ると、零丸と愛参頑駄無大笑軍の影が繋がって、まるで零丸が愛参頑駄無大笑軍を縛り付けているように見えた。

 

 

「アヤメ流忍法……影縛り。」

「どうしてアヤがここに!?」

「あなたたちならきっと、何をしてくるかわからないモモちゃんから倒そうとするはず。あの子を倒そうと思ったら一番はお腹の主砲を狙う事だからね。モモちゃんにここまでおびき出してもらったの。」

「ミアちは!?」

「彼女なら今頃、私の分身と戦ってるわ。」

 

 

 

ミアはきっと、アヤの作った零丸の分身と交戦している。

ハッとした愛は慌ててモモカプルの方を見た。

すでにモモカプルは必殺技のチャージを終えており、全てのエネルギーが十分にたまり切っている。

 

 

 

「いくよ!!ひっさーーーーつ!!」

 

 

 

いよいよモモカプルが必殺技を放とうとする。

軍配を使ってバリアを張りたいが、零丸の影縛りのせいで動くことができない。

やられる……そう思った愛の耳に、聞きなれた声が聞こえた。

 

 

 

「愛ーーーーーー!!!」

 

 

 

「! ミアち!」

 

 

それは、全速力でこちらへ駆けつけてきたランページトールギス。

テンペストランスを構え、モモカプルへ突撃するランページトールギスに対し、モモカプルは照準を愛参頑駄無大笑軍からランページトールギスへと変更し、ついに必殺技を放った。

 

 

 

「スーパーウルトラハイパーお腹ビーーーーーム!!!」

 

 

モモカプルの必殺技を、ランページトールギスは真正面から受け止めた。

しかし、凄まじい威力のビームを正面から浴びている為、ランページトールギスのボディがみるみる破壊されていく。

それでも、なんとか突撃の威力を殺さないように全エネルギーをブースターに集中させながら、ランページトールギスはまっすぐにモモカプルの中心を目指す。

 

 

「う、うそ!?ミアちゃんとまんないんだけど!?」

「君たちの気に充てられて、ボクもクレイジーになったみたいだ……アヤは頼んだよ、愛!!」

「み、ミアちーーーー!!」

 

 

 

ビームを全身に浴びながらも、ランページトールギスのテンペストランスが、ついにモモカプルを貫いた。

必殺技の銃口に蓋をされたおかげで、ためていたエネルギーが詰まってしまい、逆流して爆発。

更にモモカプルの内部までランスが届き、ランページトールギスとモモカプルはそろって大爆発を起こしてしまった。

HPが0となり、バラバラになってその場から消滅してしまったランページトールギス。

更に、大爆発により周りに閃光が放たれ、強い光によって愛参頑駄無大笑軍と零丸をつないでいた影が消えた。

身動きが取れるようになった愛参頑駄無大笑軍はそのまま後ろを振り返ると、勢いよく零丸へと殴り掛かった。

 

 

「サンキューミアち……あとは、愛さんが引き受けた!!」

 

 

 

 




~にじビル毎回劇場~

第131回:こっちも幼馴染

ランジュ「遊びに来たわよ栞子ー!」

薫子「あれ?いらっしゃいランジュ。栞子ならいないわよ?」

ランジュ「あらそうなの?」

薫子「1年生でGBNやりに行ったけど、約束してたの?」

ランジュ「いいえ、エマが美味しいお菓子を作ってくれたからお裾分けに来たの。」

薫子「お、美味しそうなクッキーじゃん。後で渡しとくね。じゃあ今から私と遊ぼうよランジュ。ドライブ行こうよドライブ!


ランジュ「ツーリングじゃなくてドライブなの?」

薫子「最近車買ったんだー♪」

ランジュ(昔薫子の自転車の後ろに乗せてもらったけど、何度か死にかけた事あるのよね……でも薫子も大人だし、たぶん大丈夫よね。)

ランジュ「じゃあランジュと遊びましょう薫子!」

薫子「よし来た!さぁ、乗った乗った!」


~間~


薫子「いやー、栞子とばっかり遊んで全然私とは遊んでくれなくなったから寂しかったんだよねぇ。ねぇランジュ覚えてる?2人が小学生の頃さー!」

ランジュ「薫子前見て前!!後ろ見ながら運転したら駄目よ!!」

薫子「おっと失礼。あ、やべ赤信号。」

ランジュ「急ブレーキはびっくりするじゃない!」

薫子「えー?でも信号無視したら危ないじゃん。」

ランジュ「というか、どこに行くつもりなの……?」

薫子「名古屋だけど?」

ランジュ「名古屋!?」

薫子「味噌カツ食べたくてさー!」

ランジュ「あと4時間この車に乗ってなきゃいけないの?……大問題ラ。」

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