ニジガクビルドダイバーズ   作:バース・デイ

136 / 158
ソレスタルファイターズ

 

 

「SDガンダムの大会かぁ……。」

「私たちは2人ともHGのガンプラだから出られないね。」

「そうだね。愛ちゃんたちは出てるのかな?」

 

 

『水星の魔女』のステージで栞子とエマのバトルを見終えた侑と歩夢は、目的も無くガンフェスの会場を歩いていると、SDガンダムのバトルトーナメント会場までたどり着いた。

この大会に出場するには必ずSDガンダムをエントリーさせる必要があるため、侑はユニコーンガンダム、歩夢はインパルスガンダムと、どちらもHG規格のガンプラなので出場は出来ない。

それにすでに大会も大詰めになっており、ちょうど今準決勝が終わったばかりだった。

海浜公園に数台設置されたGVBの筐体でバトルを終え、握手をしている両チーム。

彼女たちの顔を見て、侑も歩夢もお互いの顔を見合わせて驚いた。

 

 

「ありがとう愛ちゃん、ミアちゃん。とても楽しいバトルだったわ。」

「こっちこそ!さすが、ビルドダイバーズは強いね!」

「く~!悔しい!あとちょっとだったのにな~!ミアちゃんにモモカプル壊されて無かったら最後まで戦えたんだけど。」

「でも驚いたよ、モモカのカプルには。あれは凄いガンプラだ。尊敬に値するよ。」

「うん、なかなか思いつかない発想のギミックだった。璃奈ちゃんボード『びっくり』!」

「褒められても悔しいものは悔しい~!!」

 

 

 

「おーーーい!」

「愛ちゃーん!璃奈ちゃーん!ミアちゃーん!」

 

 

 

 

「あ、侑さんと歩夢さん。」

 

 

 

筐体の前で握手していたのは、愛、璃奈、ミアの3人と、ビルドダイバーズのアヤとモモカ。

彼女たちの姿を見つけた侑と歩夢は愛たちへ大きく手を振り、すぐさま駆け寄った。

 

 

「愛ちゃんたち、この大会に出てたんだ。」

「うん。さっき準決勝が終わったところだよ。」

「準決勝!?凄い!もしかして、アヤさんたちと戦ったの?」

「えぇ。とても手ごわい相手だったわ。」

「決勝戦、頑張ってね!皆!」

「え?もしかして……愛ちゃんたちが勝ったの?」

「そう!愛さんとミアちゃんがタッグを組んで、アヤさんとモモカさんに勝った!すごい試合だった!璃奈ちゃんボード『むんっ』!」

「「えーーー!?」」

 

 

侑と歩夢は璃奈から試合結果を聞いて、思わず大声で驚いてしまった。

なにせ、ビルドダイバーズはAVALONや百鬼と並ぶ、上位トップランカーフォースの一角。

そのメンバーであるアヤとモモカに勝利するという事が、どれだけ凄い事かはガンプラバトルを齧った者ならば嫌でもわかる。

それが自分たちのフォースメンバーとなれば、驚くのは無理もない。

 

 

「ボクは途中で自爆したけどね。実質愛が勝ったようなもんだよ。」

「アタシのモモカプルぶっ壊しといて何をーーー!!」

「あそこでモモちゃんがやられたのは痛かったわ……。」

「す、すごいよ皆!ビルドダイバーズに勝っちゃうなんて!!」

「次は決勝戦!相手はすっごく強い人たちだから頑張ろうね、ミアちゃん!」

「あぁ。なんたって璃奈とのタッグだ。負ける気がしないね。」

「ねぇ、次の試合、私たちも見て行っていい?私たちも璃奈ちゃんたちの試合見たいな。」

「もちろんさ。応援、よろしく頼むよ歩夢、ベイビーちゃん。」

「ところで次の対戦相手って、誰?」

「えっと……確か……って、そろそろガンプラの調整しないと時間ヤバいよ2人とも!」

 

 

愛が時計を見ると、ミアと璃奈は慌ててガンプラの調整を始めた。

次の対戦相手……ソレスタルファイターズも自分たちのガンプラの調整を終えて、彼女たちよりも早くGVBの筐体についた。

応援をするために侑、歩夢、愛、それとアヤとモモカはGVBの筐体から少し離れた位置へ移動。

対戦相手のソレスタルファイターズの2人組を見て、侑と歩夢はぽかんと口を開けた。

 

 

「あの2人、どうして仮面なんてつけてるんだろう……?」

「仮面はガンダムのマストアイテムよ?」

「そうそう。」

「え、アヤさんとモモちゃん的にはありなんだあれ……。」

「んー……。」

「どうしたの愛ちゃん?」

「いや、あの2人どこかで見た事ある気がするんだけど……誰だったかなぁ……?」

 

 

ガンプラの調整を終えて、璃奈とミアがGVBの筐体についた。

自分たちのガンプラ、AEドムとライトニングトールギスをセットすると、筐体の中にそれぞれの機体が出現。

同じくソレスタルファイターズも愛機である武者號斗丸とナイトストライクガンダムをセットし、フィールドにその二体が出現した。

 

 

 

「え?あれが対戦相手のガンプラ?」

「素組……じゃないよね?」

「部分塗装とトップコートはしてるみたいだけど、基本的には素組に近いかも。」

「だけど、あの2人はここまで圧倒的な強さで勝ち上がってきた実績があるから、油断は出来ないわ。頑張って、璃奈ちゃん、ミアちゃん。」

 

 

 

アヤの言う通り、ソレスタルファイターズはビルドダイバーズやニジガク以上に、凄まじい強さを発揮してここまで勝ち上がってきた。

どの試合でも、まともなダメージ一つ負っていない。

ガンプラの性能に頼らず、純粋に操縦技術だけでここまで強いプレイヤーはそうそういない。

璃奈もミアも元々ゲームが得意という事もあり高い操縦技術を持ってはいるが、彼らはそれをはるかに上回る。

勝機があるとすれば、AEドムとライトニングトールギスの性能でソレスタルファイターズの操縦技術を越えなければならない。

 

 

 

「行くよ璃奈!ライトニングトールギス&ランページグリフォン!Go!!」

「うん、頑張る!AEドム、行きます!」

 

 

「ナイトストライクガンダム、出る。」

「武者號斗丸!!行くぜ!!」

 

 

 

いよいよ、璃奈&ミアと、ソレスタルファイターズによるSDガンダムバトルトーナメント決勝戦の火蓋が切って落とされた。

戦闘が開始するなり、まず最初に動き出したのは、以外にもナイトストライクガンダムだった。

凄まじいスピードでライトニングトールギスに斬りかかり、ライトニングトールギスはそれを受け止める。

テンペストランスと剣で鍔迫り合いをするが、その剣圧に、ミアは一瞬恐怖心を抱いた。

 

 

「な、なんだこの気迫!?このままじゃまずい!」

「ミアちゃん、私が行く!」

 

 

ライトニングトールギスを助ける為、AEドムがナイトストライクガンダムに向かって行った。

しかし、ライトニングトールギスとAEドムの間に、ジャンプして一気に距離を詰めてきた號斗丸が割り込んできた。

刀を使わずに拳だけでAEドムを牽制し、璃奈はダメージを受けないように素早い操縦捌きでAEドムを一歩下がらせた。

 

 

「璃奈!ボクの事は良い!號斗丸に気を付けて!」

「わかった!ごめん、ミアちゃん!」

 

 

ミアに言われて、AEドムは號斗丸と距離をとるために一旦後ろへと下がっていく。

それを號斗丸が追い、AEドムへ拳でラッシュを仕掛ける。

現在のAEドムはSDガンダムとの合体機構の為に腕の中に電動フレームが通っていない為、以前ほどのパワーは無い。

その代わりにフレームがプラ材に変更されたおかげで軽量化されており、璃奈の細かい操縦に対応でき、それで號斗丸のラッシュを的確に捌いていく。

今までの対戦相手は號斗丸のこのラッシュになすすべなく敗北していたため、この攻撃に対応できたのは璃奈のAEドムだけ。

號斗丸のファイターはそれが嬉しいのか、更にスピードを上げていく。

 

 

「まだまだ早くなる……!?」

「へへっ……やるな!これならどうだ!!」

「ッ……!」

 

 

號斗丸の力を込めた渾身の一撃が、AEドムのど真ん中をとらえた。

だが、力を込めた分、ほんのわずかだが隙が生まれる。

それを見過ごさなかった璃奈はすぐさまAEドムの脚部に指令を送り、電動フレームをフル稼働。

脚を大きく振り上げ、號斗丸を空高く蹴り上げた。

 

 

「なっ!?」

「ドムちゃんメガランチャー!!発射!!」

 

 

主兵装であるバズーカ砲『ドムちゃんメガランチャー』を構え、それで號斗丸を狙撃。

見事に命中すると、上空で大きな爆発を起こした。

 

 

「よし!」

「エクセレントだ璃奈!!ボクだって……ランページグリフォン!!」

 

 

いまだにナイトストライクガンダムと鍔迫り合いをしていたミアが叫ぶと、背後からライトニングトールギスの支援機であるランページグリフォンが飛んできた。

ナイトストライクガンダムはその事に気づき、いったん剣を引っ込めると、地面を蹴り上げてジャンプ。

ランページグリフォンの攻撃をかわしたが、かわした先に向かって、ライトニングトールギスがテンペストランスをぶん投げてきた。

シールドでガードはしたが、衝撃には耐えきれず、ナイトストライクガンダムはそのままフィールド端の壁に激突した。

 

 

これが、今大会でソレスタルファイターズが負った初ダメージだ。

 

 

傷ついた自分のガンプラを眺めて、ナイトストライクガンダムのファイターは自分の仮面を押さえながらうつむき、肩を震わせた。

 

「フッ……フフフ……。」

「何がおかしいんだ?」

「これが笑わずにいられるものか……なぁ、そうだろう!?」

 

 

ナイトストライクガンダムのファイターが顔を上げると、それと同時に、先ほど號斗丸が爆発した上空を見上げた。

すると、爆炎が徐々にその場に収束していき、爆炎の中から、先ほど倒されたはずの號斗丸が姿を現した。

どうやら直撃に見えて、ギリギリのところで刀を抜き、それでガードしていたようだ。

爆炎をすべて自分の身体へと吸収した號斗丸は、全身からエネルギーを放出しながら、AEドムへ向かって攻撃を放った。

 

 

 

 

「あぁ!!次元覇王流……聖槍蹴りぃぃぃぃ!!!」

 

 

 

 

「「「次元覇王流!?」」」

 

 

 

その技を見た侑、歩夢、そして愛は思わず客席から立ち上がった。

AEドムはその攻撃をガードしきれず、直撃を喰らって地面を転がった。

地面に着地した號斗丸は、立ち上がったナイトストライクガンダムと並ぶ。

そして、ソレスタルファイターズの2人はお互いに顔を見合わせると、自分たちの付けていた仮面をゆっくりと外す。

その顔は、侑達がよく知っている男たちで、その顔を見た侑は彼に叫んだ。

 

 

 

「あ!!セカイさんと、メイジンさん!!」

 

 

 

仮面をとったソレスタルファイターズの正体。

 

 

それは、覇王カミキバーニングガンダムのファイター……カミキ・セカイ。

そしてもう1人はトランジェントガンダムVre.IVのファイター……4代目メイジン・カワグチことキジマ・ウィルフリッド。

 

メイジンの登場に、一気に会場がざわついた。

それは対戦している璃奈とミアも同じで、同時にただのSDガンダムが何故異常なまでに強いのかに納得した。

 

 

「まさか、セカイさんとメイジンさんだったなんて思わなかった。璃奈ちゃんボード『びっくり』!」

「強すぎるはずだよ……メイジンが相手なんじゃ……。」

「でも、なんで正体を隠していたんだろう?」

 

「正体を隠していた事については謝罪させてもらう。理由あって、そうせざるを得なかった。」

「キジマの言う通りだったな。こんな仮面ひとつで正体隠せるなんて思わなかったぜ。」

「君たちの強さに、正体を隠したままでは無礼に思い、こうして素顔を晒した。ここからは、さらに本機でいかせてもらう!セカイ、行くぞ!」

「おう!ぜってぇ負けねぇ!!」

 

 

正体を隠していた理由までは教えてくれないカワグチとセカイ。

しかし、二人が本気で戦うと決めた以上、璃奈とミアも半端な戦いは出来ない。

一層気を引き締め、操縦桿を強く握りしめた。

 

 

 

「凄い!このバトル、どうなっちゃうんだろう!」

「侑ちゃん、あんまりはしゃぐと周りの人たちの迷惑になっちゃうよ!」

「あ、ごめんごめん……ん?」

「どうしたの?」

 

 

 

璃奈達とセカイ達のバトルに心を躍らせている侑。

その時彼女は、カバンが若干熱くなっているのを感じた。

見て見ると、その中に入れていたレインボーユニコーンガンダムが熱を帯び、装甲に隠れて目立ってはいないが、内部のフレームが若干光っているように見えた。

 

「ユニコーン……?」

「あれ?アタシの愛参頑駄無もなんかおかしいんだけど……。」

「愛ちゃんのも?」

 

同じように、愛の愛参頑駄無大笑軍も、何かに反応しているかのように額の結晶鳳凰が光っていた。

侑は、少し前にこれと似た現象を体験している。

あれは確か、栞子とエマがガンダムエアリアルに襲われた時と同じ。

 

 

 

「……まさか!」

 

 

 

 




~にじビル毎回劇場~

第133回:夏川マイと加藤ツムギ

マイ「は~い!皆さんこんにちわ~!夏川写真館の看板娘、元和風系スクールアイドルこと夏川マイで~す!あたしは虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の宣言用写真の撮影を頼まれて、今、ニジガクにきていまーす!え?あたしが誰かわからない?気になるそこのあなたはスクスタでエマちゃんのキズナエピソード読んできてね!」

ツムギ「あの……。」

マイ「はい?」

ツムギ「部室棟の前で何をしてるんですか……?その恰好、ニジガクの生徒じゃないですよね……?さっきスクールアイドル同好会がどうのって聞こえましたけど……。」

マイ「あなたここの生徒さん?」

ツムギ「あ、はい。ライフデザイン学科3年の加藤ツムギです。」

マイ「ライフデザイン学科っていうと、果林ちゃんとか彼方ちゃんと同じ?」

ツムギ「近江さんの事知ってるんですか?」

マイ「もちろん!エマちゃんのお友達で、あたしのお得意さんだからね。あなたは彼方ちゃんのお友達なの?」

ツムギ「はい。近江さんは私の恩人なんです。スクールアイドル同好会に用事なら案内しますよ。」

マイ「助かる~!それにしてもこの学校広いね~。迷子になっちゃうよ。」

ツムギ「私も1年のころはよく迷いました。さすがに今は迷いませんけど。」

マイ「そりゃ3年も通ってて迷う人はいないでしょ!」

ツムギ「あ、もうそろそろ着きますよ。」

マイ「部室棟の入口からだと案外近いんだね。」


エマ「マイちゃんいらっしゃーい!待ってたよ!」

彼方「あれー?ツムギちゃんもいる~。珍しい組み合わせだね~。」


マイ「案内してもらったの。ありがとねツムギちゃん。」

彼方「ツムギちゃんも入りな~。そろそろマイちゃんが来るからお茶の準備してたんだ~。」

ツムギ「え!?い、いいのかな……。」

エマ「もちろんだよ!さぁ、入って入って!」



※夏川マイと加藤ツムギの活躍が見れるのはスクスタだけ!2023年6月30日までにキズナエピソードとメインストーリーを進めて彼女たちの活躍を見よう!

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。