ニジガクビルドダイバーズ   作:バース・デイ

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VSファラクト決着

 

「ミアちゃんもSDガンダムにしたんだね。とってもかわいい。璃奈ちゃんボード『きらりん☆』」

「かわいい、じゃなくて、カッコいいって言ってほしいな。」

 

ミアとランジュがガンプラバトルを始めた時に、当時まだスクールアイドル部だったミアと昼食をとりながら、璃奈は彼女にそう言った。

おばあちゃん特製ぬか漬けを持ってきてくれた愛も合流し、璃奈と一緒にミアのライトニングトールギスと、支援機として作られたランページグリフォンをマジマジと見た。

 

「うん、とってもカッコいいよミアち!コレ、エマっちと一緒に作ったんだよね?」

「あぁ。彼女は凄いよ。歌だけじゃなくてガンプラの腕も一流だ。部でマネージメントしたら相当化けるだろうね。」

「ダメ。いくらミアちゃんでもエマさんはあげられない。」

「わかってるよ。おっと、そろそろ行かなくちゃ。」

「練習?」

「作曲。歩夢とベイビーちゃんとバトルしてからランジュが相当張り切っちゃってさ。新しい曲が欲しいって毎日ねだってくるんだ。まいっちゃうよ。」

「頑張ってね。」

「ミアちファイトー!」

「Bye。」

 

 

ライトニングトールギスを持ってその場を立ち去っていくミア。

ミアがいなくなると、苺牛乳をストローで飲みながら璃奈がポツンとつぶやいた。

 

「私、嬉しい。」

「なにが?」

「ミアちゃんとランジュさんもガンプラ始めてくれたから。これであの2人とももっと気持ちを繋がれる。」

「そうだね!」

「私もミアちゃん達に負けてられない!もっとドムを強くしたいんだけど、これ以上どうすればいいか思いつかない……。」

 

 

AEドムは全身に電動フレームを組み込み、必要以上のパワーを持ったガンプラに仕上がった。

しかし、言ってしまえばそれ以上の強化は見込めず、単調な武装追加ぐらいしか出来ない。

伸び悩んでいる璃奈に、しばらく考えた後、愛がある提案をした。

 

 

「そうだ!そうだよりなりー!繋がればいいんだよ!」

「? どういう事?」

「だから、繋がるの!合体!」

「が、合体……?」

「りなりーのドムって大きいからSDガンダムぐらいなら入ると思うんだよね!そうだ設計図!えーっと、何か書くもの書くもの……。」

「はい、璃奈ちゃんボード。裏側に書いて。」

「サンキュ!だから、ここをこうして……ここのフレームを外しても、こっちの方とつなげれば問題なく動くっしょ?」

「確かに……そうすればここのスペースが空く……。合体……できるかも!」

「やってみようよ!」

「うん!いつか、愛さんのガンプラとも合体して、カッコよく活躍出来たらいいな!璃奈ちゃんボード『ほわわ~ん』」

 

 

 

 

~~

 

 

あの時から、璃奈はAEドムにSDガンダムとの合体させるためのシステムを開発した。

ミアとのライトニングビルドガンドム、かすみとのムテキビルドガンドムに続く、第3のビルドガンドム。

愛との合体こそが、本来想定されていたビルドガンドムの完成系。

しかしそのシステムが完成した直後、愛参頑駄無は未知のパワーアップを果たし、その願いは永遠に叶わないものかと思われた。

だが、ミアが愛と璃奈をつないでくれた。

 

AEドム、愛参頑駄無大笑軍、そしてランページグリフォン。

璃奈、愛、ミアの3人の力が結集した、史上最強のビルドガンドムが遂に完成した。

 

 

 

「「合体完了!!ハイパービルドガンドムMk-III!!!」」

 

 

 

ハイパービルドガンドムMk-III

 

その名の通り、モチーフとなったのはガンダムMk-III。

ライトニングがガンダム、ムテキがサザビーと、ビルドガンドムは合体する事でモチーフが変わり、愛参頑駄無大笑軍のモチーフがHi-νガンダムなのに対してこの形態ではガンダムMk-IIIとなっている。

ガンダムファラクトによるコラキの電磁パルスの包囲網を潜り抜けて合体完了したハイパービルドガンドムは、ゆっくりと地面に降り立つ。

その存在感は今までのビルドガンドムの比では無く、味方であるはずのレインボーユニコーンも思わずたじろいでしまった。

だが、ライトニングトールギスはそんなハイパービルドガンドムを見てニヤリと笑う。

 

 

「す、すごい威圧感……こっちが圧倒されちゃいそう……。」

「……当然さ!だって、璃奈と愛と、ボクが合体してるんだから!!」

 

 

自分の動きを確かめるように、ハイパービルドガンドムは何度も拳を握っては開き、首をぐりぐり動かす。

ずいぶんと隙だらけなハイパービルドガンドムに狙いを定めたファラクトは、コラキを彼女たちの周りへと解き放った。

それを見ていたセカイとカワグチが、璃奈達に思わず呼びかけた。

 

 

 

「あ、危ない!!」

「よけるんだ!!」

 

 

 

2人の呼びかけを無視し、璃奈と愛のハイパービルドガンドムは前へと突き進む。

そして拳を握り締めると、

 

 

 

「おりゃーーーーーー!!!」

 

 

 

愛の掛け声とともに、なんとファラクトのコラキを殴り飛ばした。

電磁パルスをもろともせず、ハイパービルドガンドムは次々とファラクトのコラキを殴り、蹴り、踏み砕き、ずんずんとファラクトへと進んでいく。

その光景を見ていた侑やソレスタルファイターズ、観客席にいる歩夢やビルドダイバーズの2人も、口を開けて唖然としていた。

ファラクトのコラキはレインボーユニコーンのサイコフレームですら無効化できない強力なビット兵器。

それを、拳一発で破壊するのは、規格外としか言いようがない。

 

 

「う、うっそぉ……。」

「当たり前だろベイビーちゃん!ボクたちのビルドガンドムは、誰が相手だって負けはしないさ!!」

 

 

スピード重視のライトニングビルドガンドム、パワー重視のムテキビルドガンドムに並び、愛参頑駄無との合体形態では防御重視の形態となるはずだったビルドガンドム。

本来想定されていた防御力が、更に愛参頑駄無大笑軍の鎧の力とランページグリフォンが合体した事により数十倍にも増幅されている。

この状態のハイパービルドガンドムMk-IIIは、ファラクトのコラキどころか、ミカエリスのアンチドートやガンダムナドレのトライアルシステムなどの相手モビルスーツに作用するシステムを一切受け付けない、完全無欠の耐性を持つ。

しかし、これだけ強力なガンプラではあるが、その代わり強烈なデメリットを持つ。

 

 

「愛さん!」

「わかってるよりなりー!これだけ強いガンプラだもん……持って、あと一分ってとこだね。」

「うん。だから、」

 

 

 

「「あと一分で、決着をつける!!」」

 

 

 

 

非常に強力な合体形態である分、代償として備わっているデメリット。

 

 

彼方のバルバトスの阿頼耶識とは比べ物にならない勢いで、HPが減少していく。

 

 

桁外れのHPを持っているハイパービルドガンドムでも、戦うことができるのは持って1分。

その間にファラクトを倒さなければハイパービルドガンドムは内部の愛参頑駄無と外装のランページグリフォンごと大破してしまう。

その為には、レインボーユニコーンとライトニングトールギスとの協力が必須だ。

 

 

「侑さん!ミアちゃん!今度は私と愛さんが道を作る!」

「OK!行くよ、ベイビーちゃん!」

 

 

ハイパービルドガンドムに電磁パルスが効かないと判断したファラクトは、コラキをレインボーユニコーンとライトニングトールギスへと放った。

だが、もちろんハイパービルドガンドムがそれを許さない。

内部の電動フレームをフル稼働させながら2人へ向かって行くコラキを迅速に破壊。

ライトニングトールギスほどまではいかなくとも、ランページグリフォンと合体している分スピードはけた違いに上昇しているハイパービルドガンドムならば、ファラクトがレインボーユニコーンたちへ攻撃をする前に対処することができる。

璃奈と愛がコラキを破壊し、侑とミアの道を作る。

 

 

 

「これで、全部のビットは壊した!」

「いっけーーー!!ゆうゆ!ミアちーーーー!!」

 

 

 

『NT-D/AC』

 

 

 

全身のサイコフレームを最大展開したレインボーユニコーンは、デストロイモードからデストロイ・アンチェインドへと大変身を遂げる。

ハイパービルドガンドムによりコラキを失ったファラクトへ向けて、ライトニングトールギスと共に全速力で突っ込んでいく。

だがファラクトもまだ諦めては無く、ビームアルケビュースをレインボーユニコーンへとむけて、引き金を引いた。

だが、レインボーユニコーンはシールドファンネルを素早く前面に展開し、ファラクトの攻撃を完全にガード。

ビームサーベルとビームトンファーの4刀流を構え、ファラクトへ斬りかかる。

対するファラクトも負けじとビームサーベルを構え、レインボーユニコーンの攻撃を受け止めた。

しかし、ファラクトはレインボーユニコーンばかりに意識が奪われており、ライトニングトールギスの存在を完全に失念していた。

 

 

「ミアちゃんお願い!!」

「OKベイビーちゃん!!これで、終わりだーーーー!!」

 

 

 

ファラクトのコクピット部分を、ライトニングトールギスのテンペストランスが完全に貫いた。

 

 

それにより、ファラクトの機能が完全に停止し、その場から消滅。

それと同時にバトルフィールドが消滅し、ハイパービルドガンドムの合体も解除された。

ファラクトにより支配されていたGVBのシステムが復旧し、強制終了することが可能になった証拠だ。

 

 

 

「ゆ、侑ちゃん!!」

「皆、大丈夫!?」

 

 

 

バトルが終わると同時に、歩夢、モモカ、アヤがすぐさま侑達へと駆け寄った。

通常とは違うバトルを繰り広げた彼女たちは一気に緊張の糸が切れて、侑とミアはその場にへたり込み、愛と璃奈は大きく深呼吸をした。

 

 

 

「「な、なんとかなった~!!」」

「ドムも愛参頑駄無も無事……ホントに良かった……。」

「君たち。」

 

 

安心していた璃奈達の元へ、カワグチとセカイが近寄ってきた。

カワグチは疲労しきった彼女たちを見ると、すぐさま頭を下げてきた。

 

 

「申し訳ない。私がついていながら、ファラクトの対処をすべて君たちに任せにしてしまった……これは、私の失態だ。」

「俺たち、ずいぶん情けなかったよな。」

「そんな事無いよ!セカイさんたち、自分のガンプラ使って無かったんだし、あんなの出てくるなんて思わないって普通!ね、皆!」

「ファラクトにはハイパービルドガンドムが相性が良かった。けど、合体できたのはミアちゃんのおかげ。ありがとう、ミアちゃん。」

「璃奈……うん。」

「ミアち照れてるー!」

「て、照れてないし!!」

 

 

~~

 

 

後の処理はカワグチ達が引き受ける事となり、その場は解散となった。

しばらくは海浜公園のGVBは使用中止となり、バリケードが張られることになった。

自分たちのガンプラのメンテナンスも必要だろうという事で、侑、歩夢も含めて、全員でいったんはガンダムベースの方へ向かった。

モモカはガンダムベースのスタッフであるため、特別にスタッフ用の工具を貸してもらい、得に璃奈と愛は入念に自分のガンプラのメンテナンスに励んだ。

するとアヤが愛たちに缶ジュースの差し入れを持ってきてくれた。

 

 

「愛ちゃん、璃奈ちゃん、ミアちゃん。優勝おめでとう。」

「Thanks。と言っても、有耶無耶になった繰り上げ優勝みたいなものだけどね。」

「でもメイジン達でも勝てなかったファラクトに勝ったじゃん!文句なしの優勝だよ!」

「あたしとゆうゆはホントは決勝のメンバーじゃなかったんだけどね。」

「それでも優勝は優勝!で、これはそのお祝い!」

「ただのジュースで申し訳ないけど、お祝いさせて。」

「ありがとうアヤさん、モモカさん。璃奈ちゃんボード『ペコリ』」

 

 

「………。」

「歩夢。」

「なんだったんだろうね、あれ……。」

「エマさんと栞子ちゃんのところに出たのと、たぶん一緒だよね?」

「……もしかして、他のみんなのところにも……。」

「情報は共有しておいた方が良いよね。でもコレ、似てるよね。ノワールの時みたいに。」

「でも、今回は違うよ。だってノワールは……マリナちゃんは私たちの友達なんだから。」

「一体、何が起こってるんだろう……。」

 

 

 

 

~~

 

 

 

「一体何が起こっているのか……。」

「キジマ、お前は何か知ってたんじゃ無いのか?」

 

 

ファラクト乱入の調査をしながら、セカイはカワグチへ尋ねた。

 

 

「今日突然、俺に力を貸せて言ってきたのも、この時の為だったんじゃないのか?」

「………。」

「キジマ?」

「……すまないセカイ。本当の事を言う。」

 

 

そういうカワグチの目は真剣そのもの。

その目を見たセカイは、黙って彼の話を聞いた。

 

 

「このガンフェスというのは史上最大のガンダムの祭典だ。メイジンたるもの、それなりに多忙の身にある。」

「そりゃ勿論知ってるぜ。今年は特にいろいろあったからな。」

「そこでだ……人間、そうなってくると、多少なりとも息抜きというものが必要となる……しかしメイジンとして顔が割れている以上、トランジェントで一般の大会にエントリーする事が出来なくてな……。」

「え?じゃあもしかして……、」

 

 

SDガンダムバトルトーナメントではSDガンダムが必須であり愛機のトランジェントは使えない。

それに仮面をつけていれば顔はばれないし、タッグバトルならば相方も仮面をつけていればガンダムファンからは『そういうもの』だと怪しまれることはない。

 

 

 

「単純に……ガンプラバトルがしたかったんだ……すまない……。」

「……大変だな、メイジンって。」

 

 

 

 

 

 

 




~にじビル毎回劇場~

第136回:NEXT SKY

歩夢「アニガサキOVA公開おめでと~!」

栞子「当初アニメ化が無かった私たちが、こうして劇場まで足を運んでいただけるほど成長するだなんて、身に余る光栄です……!」

歩夢「大げさだよ栞子ちゃん!でも、ここまで本当に頑張ったよね!」

栞子「えぇ。今月でついにスクスタのサービスも終了してしまうので先行きが不安でしたが……え?えぇぇええ!?」

歩夢「ど、どうしたの!?」

栞子「あ、大変です歩夢さん!たった今連絡があったのですが、なんと私たちの劇場版三部作が決定したそうです!!」

歩夢「えぇ!?み、三つも!?すごーい!!」

栞子「うぅぅ……光栄です……嬉しいですぅぅ~……!」

歩夢「わぁ!?栞子ちゃん泣いてる!?ハンカチハンカチ……。」

栞子「グスッ……そ、そういえばガンダムシリーズの劇場版も来年決定していましたね……SEEDとハサウェイが……。」

歩夢「ねー!SEEDなんて私たちが生まれる前に決定してようやくみたいだよ!」

栞子「………。」

歩夢「今度はどうしたの?」

栞子「いえ……ふと思ったのですが……先ほど決まった私たちの劇場版よりも、先に1部を公開している閃光のハサウェイの方が完結が遅くなりそうな気がするのは気のせいでしょうか……。」

歩夢「うーん……まぁ、あいいうのは時間かけてつくるものだし……ね?」
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