あけましておめでとうございます
アナザーノワール……ガンダムELダイバーによりついに動き出してしまったお台場の等身大ユニコーンガンダム立像。
その動きはゆっくりではあるが、あらゆる障害を踏みつぶしながら、着実に虹ヶ咲学園へと歩みを進めている。
それを阻止するため、セカイから受け取ったブレイクデカールと、バンシィ・ノワールの手引きによりGBNのユニコーンガンダム内部のディメンションへと侵入してきた虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会とリク、ヒロト、マリナの16人。
様々なガンダムシリーズのコロニーやバラバラに崩れた歴代量産機体の残骸、ELSに侵されたスペースデブリに宇宙空間へ放り出されたNPDなど、各作品の世界観を雑にごちゃ混ぜにしたような空間が広がっており非常に不気味で居心地の悪い場所となっている。
更に、本来GBNにログインすれば各自が設定したアバターの姿となるのだが、ガンダムELダイバーの影響のせいか、アバターの姿が反映されずに、全員元の姿のままでログインしてしまっている。
「ここ、前来た時と全然違う……前来た時は宇宙じゃなかったし、こんなに不気味でも無かったよ。」
『やはり、アナザーノワールの影響か。急ぐぞ。』
一度ここに来た事のある侑とバンシィ・ノワールが先頭を飛びながら、その後ろをリクとヒロト、その後ろを他の12人が追従する。
特に、殿を務めるのはもっとも実力のあるエマのスーパーヴェルデブラストガンダムと、果林のキュベレイ・ビューティー。
少しでも不測の事態にいつでも対応できるよう、常に周囲に気を配っている。
果林はレーダーの索敵範囲を最大まで広げ、片時も警戒を解かない。
そして、彼女のレーダーに反応があると、果林はすぐさま全員に通信をつなぎ、リアスカート内のクリアファンネルを全面展開した。
『上から敵機の反応を確認!!数は1!!戦闘態勢に入って!!』
叫ぶようにそう言うと、キュベレイ・ビューティーのクリアファンネルと、ヴェルデブラストのロングレンジライフルが上空を撃ち抜いた。
すると、何かに命中したのか、上空で爆発が発生し、徐々に敵の姿が見えて来た。
その敵は、『機動戦士ガンダムSEED』の技術であるミラージュコロイドシステムを使用していたのか、攻撃を受けて少しずつ姿を現し、その全貌を彼女たちの前に曝す。
『これって……ハシュマル……!?』
そこに現れたのは、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』に登場するモビルアーマー『ハシュマル』
人を殺すことを目的とした殺戮兵器であり、鉄血世界での300年前の厄祭戦を引き起こしたモビルアーマーのうちの一機。
『どうしてハシュマルがミラージュコロイドを使えるんですか!?』
『もう何でもありね……来るわよ。』
SEEDの技術を得たハシュマルのビーム砲が、驚いていたせつ菜のスカーレットクアンタへと狙いを定めた。
凄まじい威力のビームがスカーレットクアンタを襲おうとするが、そこへ彼方のガンダムビヨンドバルバトスリベイクが割って入り、その攻撃をメイスを使って受け止める。
とてつもない圧に押されそうになるが、ビヨンドバルバトスはエイハブ・リアクターをフル稼働させ、それを耐えしのぎながらせつ菜を守る。
『か、彼方さん!!』
『ぐぬぬぬ……!なんのこれしき~!』
メイスを振り下ろし、ハシュマルのビームをかき消したビヨンドバルバトス。
ビヨンドバルバトスは全員を後ろに下げてハシュマルの前に立つと、メイスとダブルリベイクライフルを構えた。
『皆は先に行って。ここは、私が食い止めるよ。』
「か、彼方さん……。」
『前にツカサさんから借りて鉄血全部見たんだけど、バルバトスの武器や装甲って、モビルアーマーを倒すために作られたんだって。だから、ここは彼方ちゃんが引き受けるよ。』
『だが、彼方一人じゃ!』
侑とヒロトがそう言いかけると、ジュピターヴとレインボーユニコーンを避けてヴェルデブラスト……エマがビヨンドバルバトスの隣に立った。
『じゃあ、私も残る。彼方ちゃんを一人にはしないよ。』
『心強いぜ~。』
「エマさんまで……。」
『……行こう侑。2人の覚悟を、無駄にするな。』
「ッ……!」
ジュピターヴがレインボーユニコーンの腕を引き、彼方とエマを抜いて再び陣形を組みなおした。
再び殿に戻っていくキュベレイ・ビューティーが最後にビヨンドバルバトスとヴェルデブラストに目配せをすると、2人は果林に向けて拳を突き出した。
『必ず追いついてね。約束よ。』
『もちろん!皆をお願いね、果林ちゃん。』
『彼方ちゃん達は止まらないよ。』
彼方とエマを置いて、去っていく仲間たち。
目の前に残った強敵を見て、ビヨンドバルバトスとヴェルデブラストは顔を見合わせる。
『なんか懐かしいねぇ、こういうの。』
『それってまだ同好会が5人だった頃?』
『そうそう。あの頃は上級生が私とエマちゃんしかいなかったから、よくこうやって2人で残ってミーティングしたりしたよねぇ。』
『フフッ、そうだね。』
『でもこれはミーティングじゃないからね。気合い入れていくよ~!』
『当たり前だよ!戦場での油断は命とりだからね!』
覚悟を決めてハシュマルに向かって行くビヨンドバルバトスとヴェルデブラスト。
ハシュマルのワイヤーブレードと、ビヨンドバルバトスのメイスが激しくぶつかる音は、宇宙空間には響き渡らなかった。
~~
「彼方さん……エマさん……。」
彼方とエマを置いて行った事への後悔に駆られながらも、先へと進む一同。
しばらく進むと、今度は目の前に突如ワームホールらしきものが出現した。
ディメンション移動用のワープゲートとも違うそれに戸惑いを感じていると、そこから黒いオーラのような物が噴出し、全員へと襲い掛かった。
『危ない!!』
とっさに愛参頑駄無大笑軍が軍配をかざすと、光のバリアが張られてその攻撃を防ぐ。
今の攻撃を放った者は、徐々にワームホールから出てくると、全員の前にその姿を現した。
その攻撃の主の姿を見て、愛は驚きのあまり声を失った。
『ようやく見つけたぞ……宮下愛!!』
『な……なんでここに……!?あの時、倒したはずじゃ!?』
そこから現れたのは、『闇皇帝』
SDガンダムシリーズ『戦国伝』のラスボスであり、以前愛がSDガンダムワールドで劉備達と共に戦った相手。
愛参頑駄無大笑軍の力で完全に消滅したはずの闇皇帝が、ガンダムELダイバーの力により復活し、愛への復讐のために現れたのだ。
『ワシはあの時よりもさらに強大な力を手に入れた!!すべては貴様へ復讐するため!!今こそこの力で、貴様を闇に葬ってくれるわ!!そして、世界の全てを闇で包み込むのだ!!』
『何度やっても、何度でもあたしが勝つよ!!そんな世界には、絶対にさせないから!!』
闇皇帝は再び黒いオーラを纏って、愛参頑駄無大笑軍へオーラを放ってきた。
愛参頑駄無大笑軍はそれを再び軍配でかき消すが、闇皇帝はかき消すよりもさらに速い速度で攻撃をはなってくる。
さすがにこのまま皆を守りながら戦うのは分が悪い、そう決断した愛は仲間たちへ声をかけた。
『皆、こいつの相手はあたしがするよ!!皆は先に行って!!』
『愛さん……。』
『心配しないでりなりー。コイツの狙いはあたしだ。だからここは、あたしが残って戦うよ。大丈夫!一度勝ってる相手だし!絶対勝つからだいじょーブイ!ってね!』
愛を心配そうに見る璃奈へピースサインを送ると、愛参頑駄無大笑軍は愛参命全開をスピアモードに変形させて闇皇帝と鍔迫り合いを行う。
愛の雄姿を目に焼き付け、璃奈は愛機のAEドムと共に先へと向かうレインボーユニコーンたちに続く。
全員がいなくなったことを確認すると、愛参頑駄無大笑軍は闇皇帝へと向かい合い、武器を向ける。
『ふははは!!!今回は劉備も馬超も諸葛亮もいないぞ!!たった一人でワシに勝とうというのか!!片腹痛い!!』
闇皇帝は手を振り上げると、今までよりもさらに巨大な闇のオーラを練り上げる。
それを愛参頑駄無大笑軍へと放とうと構えるが、次の瞬間、闇皇帝からいくつもの火花が飛び散った。
『な、なにぃ!?』
『一人じゃないわ。』
『あ……か、果林……。』
見上げると、そこにいたのは果林とキュベレイ・ビューティー。
今のは彼女がクリアファンネルで闇皇帝を攻撃した際の火花だったようだ。
キュベレイ・ビューティーは愛参頑駄無大笑軍の隣まで下りてくると、手のひらからビームサーベルを出現させる。
『どうして……皆と行ったんじゃ……!?』
『あなた一人だと無茶しちゃうかもしれないでしょう?それとも、お邪魔かしら?』
『ううん……すっごく頼もしい!!よろしくね、相棒!』
『えぇ、行くわよ、相棒!』
~~
彼方とエマに続き、愛と果林が離脱し、更に人数を減らしてしまった一同。
愛の事を考える璃奈は不安なのか、AEドムの出力が安定せず、時々スピードが落ちて皆と距離が空くことある。
璃奈を心配したミアがライトニングトールギスの出力を調整しつつ彼女のスピードに合わせて、璃奈が置いて行かれないように気を配ってくれていた。
『璃奈……大丈夫?』
『ミアちゃん……ううん、ごめんね、ちょっと考え事してた。』
『愛なら大丈夫さ!果林だってついてる!彼方も、エマも強い!』
『うん。……うん?』
先行していたメンバーたちが、中途半端な位置で止まっていた。
AEドムとライトニングトールギスが追い付くと、ミアが歩夢へ尋ねた。
『どうしたの?』
『壁があって進めないの……。』
『は!?壁!?何言ってんのさ歩夢、ここは宇宙だよ?壁なんてあるわけが……壁だ……。』
そう言ってブレイブインパルスの先を見て見ると、確かに巨大な壁のような物が立ちはだかっている。
何故このようなものがあるのか不思議に思ったが、今は時間が無い。
栞子の提案により、時間がかかるが壁を迂回してから進む事となり、ダブルオーとレインボーユニコーンが最初に動いた。
すると、突如ゴゴゴというけたたましい音が宇宙空間に鳴り響き始めた。
「? 何の音だろう?」
『何かが動く音……?いったい何が……ハッ!!』
リクが何かに気が付き、背中にマウントしていたインフィニティバスターソードを手に取る。
それと同時に全員の前に立ちはだかっていた巨大な壁が動きはじめ、その巨大な壁はクルリと振り返ると、モビルスーツ一体分と同じぐらいの大きさの巨大な拳をダブルオーへとむけて放ってきた。
ダブルオーはその巨大なパンチをインフィニティバスターソードで受け止めつつ、なんとか押し返そうとするもののパワーが圧倒的に違いすぎた。
『こ、こいつは!!』
『デストロイガンダム……馬鹿な、大きすぎる……!!』
そのあまりの巨大さに、リクもヒロトも驚愕した。
巨大な壁だと思っていたものの正体は、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場する巨大モビルアーマー……デストロイガンダム。
それも、本来の大きさをはるかにしのぐ、120メートル級の超巨大モビルアーマーと化している。
あまりにも大きすぎるデストロイガンダムは、その一挙手一投足が通常のガンプラの必殺技の威力を誇り、ただのパンチですらダブルオーインフィニティセイバーが防ぎきれないほどに強力な武器になっている。
再び拳を握り、ダブルオーへと攻撃を仕掛けるデストロイガンダム。
だが、ダブルオーが迎え撃とうとした次の瞬間、デストロイガンダムとダブルオーの間に一体のモビルスーツが割り込み、代わりにデストロイガンダムの攻撃を受け止めた。
璃奈のAEドムだ。
しかも、ダブルオーですら受け止めきれなかったデストロイの攻撃を、AEドムはかろうじて受け止めきれている。
『り、璃奈ちゃん!!』
『思った通り……私のドムなら、この攻撃を受け止められる!』
デストロイの攻撃を受け止め、全員を守ったAEドム。
これはAEドムが普通のガンプラと異なり、内部に電動フレームを内蔵している為。
バズーカを手に取り、デストロイに立ち向かう。
『璃奈、まさか君が残る気なのか!?』
『ミアちゃん、心配してくれてありがとう。だけど私、愛さん達を置いて行った事、落ち込んでたわけじゃないよ。』
『え?』
『愛さん達の事、凄くかっこいいって思った。あんなヒーローに、私もなりたいって思った。だから、ここは私に一人に任せてほしい。皆はユニコーンガンダムを止めてほしい!』
『り、璃奈……。』
デストロイの攻撃がAEドムに襲い掛かるが、AEドムはその攻撃をかわし、バズーカでデストロイを攻撃する。
その光景を見て、ミアは拳を握り、次に操縦桿を強く握りしめた。
ライトニングトールギスはテンペストスピアを構え、デストロイへと突き刺す。
『璃奈!!君はボクを一人にはしなかった!!最初は余計なお世話だって思ってた!!だけどボクはそれで救われた……君はすでに、ボクのヒーローだ!!』
『ミアちゃん……。』
『だからボクも君を一人にはしない!!ここは、ボク達二人のステージだ!!観客はデストロイ、お前だけだ!!』
ランページグリフォンと合体を果たし、ライトニングトールギスはランページトールギスへとパワーアップ。
超巨大なデストロイを相手に、璃奈とミアは互いに顔を合わせて立ち向かう。
『りな子!ミア子!』
『戻っちゃダメよかすみ!二人の覚悟を無駄にする気!?』
『ランジュ先輩は二人が心配じゃないんですか!?』
『やめろ中須かすみ。辛いのは、お前ひとりではない。』
『…………。』
ランジュとバンシィ・ノワールに説得され、先へと進むかすみとメンバーたち。
全員がその場を離脱すると、超巨大デストロイと璃奈・ミアの戦いはさらに激しさを増していった。
~~
璃奈とミアの事も置いていてしまい、かすみはすっかり落ち込んでしまっていた。
しかし止まるわけにもいかず、残していて行ってしまった仲間たちの為にも、全員全速力でガンダムELダイバーの下へと急ぐ。
だが、以前バンシィ・ノワールと戦う為にここに来た時よりも、最深部まで到達するためにかなり時間がかかっている。
『アナザーノワールがこのディメンションの時空を歪めているのかもしれない。』
「そうだね、前ならとっくに最深部に着いててもおかしくは無いけど。」
『だけど、ここがユニコーンガンダムのディメンションなら、その空間は無限じゃない。必ず最深部にたどり着けるはずだ!』
『リクの言う通りだ。先を急ごう。』
『……先に着くまでの間に……いったいあと何人……。』
『かすみさん……。ハッ!かすみさん危ない!!』
『しず子!?』
落ち込んでしまっていたかすみをしずくが励ましていると、突如O-ドリーがザクみんを突き飛ばした。
すると、O-ドリーの身体に触手のような物が絡みつき、そのままO-ドリーを引き寄せる。
全員がその触手の先を見ると、彼女たちから最も近いコロニーから伸びているように見えた。
更にそのコロニーから化け物のようなモビルスーツが生えてきて、その姿を現した。
『機動武闘伝Gガンダム』のラスボス……デビルガンダムだ。
『で、デビルガンダム!?しずくちゃんを放して!行って、ソードファンネル!!』
『私もお手伝いします!!SSPビット!!』
O-ドリーを救出するために、歩夢とせつ菜はブレイブインパルスとスカーレットクアンタのファンネルとビットを展開。
それでデビルガンダムの触手を切り裂こうとするが、触手が多すぎて思うようにO-ドリーを捕えている触手を切り落とせない。
そうやって手古摺っていると、ザクみんが勢いよく飛び出し、ブレイブインパルスが放ったソードファンネルを掴んだ。
『か、かすみちゃん!?』
『しず子を、はなせーーーーーーーー!!!』
ブレイブインパルスのような遠隔操作ではなく、直接ソードファンネルを触手に突き立てたザクみん。
確かにこれならばO-ドリーを捕えている触手を間違えはしない。
必死に自分を助けようとしてくれているかすみに対し、しずくが叫んだ。
『かすみさん!!私の事は放っておいて!!それより早くユニコーンガンダムを止めないと!!』
『うるさい!!しず子だって、かすみんの事助けようとしてくれたくせに!!もう、仲間を置いていくなんて嫌なの!!』
ソードファンネルを突き立て、更に腰に下げていたザクみん刀で、ついに触手を切り落とすことに成功した。
自由を取り戻したO-ドリーは、背中のクアトロフルセイバーを手に取り、周りの触手も全て排除。
ザクみんと共に仲間たちの下へと戻ると、デビルガンダムへ向けて剣を向けた。
『侑先輩!ここはかすみんとしず子にお任せください!!』
「かすみちゃん、しずくちゃん……。」
『私たちなら心配いりません!私とかすみさんのコンビは、無敵ですから!』
『しお子、最後の一年生として、先輩たちのことよろしくね!』
『……お二人の覚悟、無駄にはしません……行きましょう、皆さん!』
デスティニーフリーダムに続き、ジュピターヴとダブルオーとバンシィ・ノワール、その後ろをレインボーユニコーン、ブレイブインパルス、スカーレットクアンタ、クリムゾンフェネクスが追いかけていく。
全てのガンダムの中でももっとも凶悪と呼ばれるデビルガンダムを前にして、ザクみんとO-ドリーは少しずつデビルガンダムとの距離を詰めていく。
一瞬も気を緩める事が許されない状況ではあるが、しずくがかすみに尋ねた。
『ねぇ、かすみさん。ちょっとビビってる?』
『……うん、正直ちょっとビビってる。』
『フフ、私も!』
『だけど絶対に勝つよ!しず子が言ったんだからね!かすみんとしず子のコンビは、無敵なんだって!』
『当然!』
~~
16人いたメンバーも、半分の8人になってしまった。
次はいったい何が待ち構えているのか……そう考えると不安になる。
誰もがそう思っている中、せつ菜と栞子はある決意を固めていた。
そうして進んでいると、またしても目の前には巨大な影が待ち構えていた。
巨大な翼に悪魔のような姿を持つ超巨大モビルスーツ……『機動戦士ガンダムAGE』のラスボスであるヴェイガンギア・シド。
今まで出会ったあらゆるモビルスーツの中でももっとも異形な存在であるヴェイガンギアは、カチカチと翼を鳴らしながら、侑達を威嚇する。
戦闘態勢に入ろうとするレインボーユニコーンだが、彼女の前に、二機のガンダムが立ちふさがった。
せつ菜のガンダムスカーレットクアンタと、栞子のデスティニーフリーダムガンダム・エデンロードだ。
二人とも、次に何かあれば今度は自分たちが戦おう、そう決めていた。
GNソードSSPIIとコレクションアロンダイトを手にとり、二人はヴェイガンギア・シドに立ち向かう。
『皆さん、ここは私と栞子さんに任せてください。』
『そんな……せつ菜ちゃん!栞子ちゃん!!』
『心配しないでください歩夢さん。これは、私とせつ菜さんで決めた事なんです。次は、私たちの番だって。』
これまで強敵を前に、仲間たちの為に戦場に残ったメンバーの顔を思い浮かべながら、栞子は歩夢へ言った。
『侑さん、歩夢さん、ランジュさん、マリナさん、必ずユニコーンガンダムを止めてください!』
『リクさん、ヒロトさん、皆さんの事、お願いします。ここは、私とせつ菜さんで食い止めます。』
「……皆、行こう!!」
それ以上何も言わず、せつ菜と栞子の意志を汲み取り、侑達は先へ、最深部へと向かって行った。
残されたせつ菜と栞子は、目の前にいるヴェイガンギア・シドを見る。
ヴェイガンギアからは赤い粒子のようなものがあふれ出し、あれがGN粒子であることは一目でわかった。
『GN粒子……という事は、トランザムを使うかもしれませんね。』
『関係ありませんよ、せつ菜さん。その時はその時です。』
『フフ、珍しいですね。栞子さんがそんなことを言うなんて。投げやり、というわけじゃないでしょう?』
『えぇ。むしろ、その逆です。不思議なんです……こんな状況なのに、目の前の強敵と戦えることにワクワクしている自分がいるんです。』
『栞子さんも、相当なガンプラバトル馬鹿なんですね!』
『そうかもしれませんね。さぁ、行きましょうか、せつ菜さん!』
『はい!!うぉおおおおお!!!行きますよーーーーーー!!!』
『キシャアアアアアアアアア!!!』
ヴェイガンギア・シドの排熱音が、まるで悪魔の叫び声のような唸りを上げた。
全身を赤く光らせながら、目にもとまらぬ勢いでスカーレットクアンタとデスティニーフリーダムへと襲い掛かるヴェイガンギア。
それを迎え撃つため、同じくトランザムを発動させるスカーレットクアンタと、光の翼を展開するデスティニーフリーダム。
3機のぶつかり合いは、凄まじいほどの閃光を放った。
~~
彼方とエマ。
愛と果林。
璃奈とミア。
かすみとしずく。
せつ菜と栞子。
多くの仲間がそれぞれの戦場に残り、自分たちの道を作ってくれた。
この戦い、絶対に負けるわけにはいかない。
『NT-D』
「皆、ありがとう……ここまで私たちを導いてくれて……みんなの為にも、絶対に……!レインボーユニコーンガンダム!!変身!!」
侑の叫びと共に、レインボーユニコーンガンダムはユニコーンモードからデストロイモードへと変身を遂げる。
同じようにバンシィ・ノワールもデストロイモードへ変身し、いよいよ最深部へと突入していく6人。
いよいよ、最後の戦いが始まる。
~にじビル毎回劇場~
第148回:謹賀新年
侑「それじゃあ皆さんご一緒に!」
せつラン以外「「「あけましておめでとうございます!!」」」
歩夢「あれ!?せつ菜ちゃん!?ランジュちゃん!?」
栞子「2人とも、何をしているのですか!?」
せつ菜「何って、ライブの準備に決まってるじゃないですか!!」
ランジュ「ランジュはもう準備ばっちりだわ!!いつでもライブに行けるわね!!」
果林「フフ、気合入ってるわね、二人とも。」
彼方「そうだよね~、そりゃ気合も入るよね~。」
エマ「うん!だって今週は、私たちのライブだもんね!」
ミア「先月のライブもパーフェクトなパフォーマンスが出来たけど、今回はそれ以上の物を見せないとね。」
璃奈「璃奈ちゃんボード『やったるでー』!」
かすみ「かすみんの可愛さで、会場の皆をメロメロにしちゃいますよ~!!」
しずく「私もあざと可愛く頑張ります♡」
愛「あれ?でもせっつーもランジュも、用意するもの変じゃない?タオルとかはわかるんだけど……缶バッヂつけたリュックとか、ペンライトとか、スクールアイドルっていうより、むしろファンっていうか……?」
歩夢「2人とも……それ、何の準備してるの?」
せつ菜「決まっているじゃないですか!!来週公演予定のLiella!の5thライブの準備ですよ!!」
ランジュ「今回のライブは今までのLiella!の全てが詰まっているのよ!!見逃すなんてありえないわ!!」
侑「うんうん!!わかるわかる!!私も楽しみにしてるんだ!!」
歩夢「えぇ!?じ、自分たちのライブの準備してよーー!!」