ヒロトとイヴとの出会いは、今から数年前にさかのぼる。
イヴはGBNに生まれた世界最初のELダイバーで、不思議な魅力を持つ彼女に惹かれたヒロトはすぐに彼女と仲良くなり、一緒にGBNの色んな景色を見て回った。
イヴはとにかくよく笑う少女で、ヒロトがその実力を認められてチャンピオン直属のフォース『AVALON』にスカウトされて入隊した時は本当に喜んでくれた。
しかし、GBNにブレイクデカールが蔓延し始め、世界の均衡が崩れようとした時、世界最初のELダイバーとしてその負荷の全てをその身で受けとめていたイヴは、いよいよその負荷を抑えきれなくなり、ヒロトに自分を消すように頼み込んできた。
当然ヒロトは断った。
だが、イヴの決意は固く、このままでは彼女どころかGBNそのものが消滅してしまうと悟ったヒロトは、コアガンダムのビームライフルで、イヴのその胸を貫いてしまった。
この事は彼の心に長いこと影を落とすこととなり、その闇が払拭される切っ掛けとなるBUILD DiVERSとの出会いまで2年の月日を要することとなる。
あの時、イヴは死んだ、そのはずだった。
『なのに……どうして……また、君が……!!』
そのイヴが、姿を変えて目の前にいる。
ガンダムエアリアル改修型として、ガンダムELダイバーの配下として、自分たち人類の敵として。
エアリアルはコアガンダムIIの胸ぐらをつかみ、何度もスペースデブリに叩きつけようとする。
その時、トランザムで駆け付けたダブルオーがエアリアルの腕をつかみ、コアガンダムIIから引き離して思いっきり投げ飛ばした。
それを見たヒロトはリクに向かって叫ぶ。
『ま、待ってくれ、リク!!』
『ヒロト……?さっき、トランザムを使った時に見えた光景……あれはいったい……。あのエアリアルは……。』
『彼女はエアリアルじゃない!!彼女は……イヴだ……!』
『なっ!?』
イヴの話はヒロトとメイから聞いてはいた。
そして先ほどバンシィ・ノワールとルブリスソーン・ウルの話が本当ならば、ガンダムELダイバーの操るモビルスーツやモビルアーマーはすべて、人知れず命を落としたELダイバー達。
一歩間違えれば自分とサラも同じ境遇をたどっていた、ヒロトとイヴの話は、リクからすればとても他人事とは思えない話だった。
思い返せば、エアリアルは開戦直後からダブルオーには一切目もくれず、コアガンダムIIだけを集中的に攻撃していた。
ヒロトに対して強い思い入れがあるイヴならばおかしい話ではないが、それならばイヴが自分たちの敵になっているのは意味が分からない。
彼女はGBNの未来を思って自ら命を絶ったのだ。
混乱しているリクとヒロトの前に、エアリアルは再び立ちはだかる。
彼女の周りを漂うパーメットの光が粒子になって人の形をかたどると、それはエアリアルの肩の上に立つように出現した。
『!! イヴ!!』
『あの子が……イヴ……。』
現れたのは、原初のELダイバー『イヴ』
その姿はリクと出会ったばかりのころのサラにどことなく似ており、彼女は悲しそうな顔でヒロトを見つめていた。
『ヒロト……。』
『君なのかイヴ……どうして……なんで君が!!』
悲痛な叫びをあげるヒロトに対し、イヴは首を横にふるう。
彼女は悲しそうな顔をしたままヒロトへ告げた。
『私はあの時、命がけでGBNを守った……守ったつもりだった……。だけど、ヒロトたちは私たちELダイバーを守ってはくれない。いまだに数えきれないELダイバーが命を落としている。だったら、GBNを本当に守るためには、あなたたちと戦うしかない。』
『何を言ってるんだイヴ……なんで君がそんなことを言うんだ!!』
『ごめんねヒロト、さようなら。』
それだけ言い終わると、イヴの姿は消えた。
それと同時にエアリアルのシェルユニットから白銀の光があふれ出し、ついにエアリアルのパーメットスコアは理論上最高値の『スコア8』へと到達した。
エスカッシャンはおろか、この空間にあるすべてのパーメット物質は彼女の思いのままとなる。
先ほどのバンシィ・ノワールとクリムゾンフェネクスとの戦闘により破壊されたルブリスウルとルブリスソーンのパーツすらも彼女のファンネルとして操ることが可能となり、バラバラになったパーツとエスカッシャンを合わせた計20基ものファンネルを、ダブルオーとコアガンダムIIへと放ってきた。
ダブルオーはそれをインフィニティバスターソードで叩き落すが、精神的ダメージの大きいヒロトのコアガンダムIIは回避が間に合わずに数発被弾してしまった。
『ぐああああ!!』
『ヒロト!!』
~~
戦闘中ながらもリクとヒロトの戦いを見ていた侑は、苦戦している彼らを見た後にガンダムELセイバーをキッと睨みつけた。
同じように歩夢のブレイブインパルスもレインボーユニコーンの隣に立ち、ガンダムELダイバーを見つめる。
「あれはどういう事……ヒロトくんの大切な人に、何をしたの!!」
『見ての通りだ。クガ・ヒロトのかつての想い人、原初のELダイバーをガンダムエアリアルとして再生させた。』
『ひどい……人の思い出を、あんなふうに弄ぶなんて!!』
『弄ぶだと?あれが彼女の本心だ。彼女は心から、自分を殺したクガ・ヒロトを憎んでいる。我々は、そんな彼女の想いを実現させるための手助けをしただけにすぎない。』
身勝手な言い分を述べるガンダムELダイバーの言葉に我慢ならず、侑と歩夢は同時に切りかかった。
レインボーユニコーンのビームトンファーとビームサーベルの4刀流とブレイブインパルスのレイピアの攻撃をSEEDドラグーンで受け止めると、そこから一歩も動かずに反撃。
だが、ガンダムELダイバーの攻撃はレインボーユニコーンがシールドファンネルを展開して受け止め切った。
「シールドファンネル!!」
『エクシードバーストモード!!』
シールドファンネルを展開してサイコフィールドを発生させるレインボーユニコーン。
そのサイコフィールドをエクシードバーストモードを発動させたブレイブインパルスが潜り抜け、二人は合体必殺技である『デュアルドリームアタック』を発動。
侑と歩夢が繰り出せる最大威力の必殺技であり、この攻撃を防ぐことのできるガンプラはGBNでもそう多くはない。
だが、ガンダムELダイバーはAGEウイングバインダーを前面に移動させ、さらにSEEDドラグーンを盾のように合体して自分の前に繰り出す。
すさまじいエネルギーをまとったブレイブインパルスの攻撃がガンダムELダイバーに直撃しそうになるが、ガンダムELダイバーは展開したSEEDドラグーンとAGEウイングバインダーの盾で受け止めた。
『!!? ま、まずい!』
『SEED』
攻撃が命中する寸前、歩夢はスキル『SEED』を発動させて種割れを行う。
すると思考がクリアになり第六感が研ぎ澄まされ、デュアルドリームアタックを防ぎ切ったガンダムELダイバーの反撃を寸前で回避することができた。
ブレイブインパルスの攻撃直後に相手のドラグーンの砲門がすべてブレイブインパルスを捉え、砲撃を行うが、歩夢はそれをすべて回避しつつ、よけきれない分はソードファンネルで受け止める。
『このカウンターを回避するか。上原歩夢、お前は虹ヶ咲の中でも、ガンプラバトルの才能がずば抜けている。』
なんとか反撃を受けずにすんだ歩夢だったが、無理やりの回避をしたためブレイブインパルスの駆動系が悲鳴を上げており、もう一度あの動きをやることは難しい。
しかも、エクシードバーストモードは本来は終盤に使う大技で、かなりのエネルギーを消費してしまう。
『バッテリー残量が……!』
フェイズシフトダウンこそしていないが、それでもブレイブインパルスがこれ以上前線で戦うのはかなり厳しい。
しかし、レインボーユニコーンだけで勝てるほど、このガンダムELダイバーはやわな相手ではない。
歩夢がレインボーユニコーンとガンダムELダイバーの戦闘を悔しそうに見ていると、黄金の光を放ちながらガンダムELダイバーに体当たりをしてくるモビルスーツが見えた。
ランジュのクリムゾンフェネクスだ。
『ランジュちゃん!』
『歩夢とマリナはそこで休んでなさい!!こいつはアタシと侑でやるわ!!』
ルブリスウルとルブリスソーンをバンシィ・ノワールと共に倒したクリムゾンフェネクスは、休む間もなくレインボーユニコーンの手助けに参戦。
体当たりはブレイブインパルスと同じように防がれてしまったが、かなり心強い助っ人だ。
「ランジュちゃん、マリナちゃんとノワールは……。」
『ノワールはとてもあれ以上戦える状態じゃないわ。リクとヒロトも……多分、こっちの援護は無理そうね。』
「私たちだけで戦うしかない。行こう!」
『えぇ!』
~~
そのころ、リアルの世界でセイ達がユニコーンガンダムを抑え込んでいるのと時を同じくして、カツラギはヤジマ商事のGBNのメインサーバーが存在する、コントロールルームへと足を運んでいた。
彼はバンシィ・ノワールに打ち込んだデリートシステムと同じデータをインストールしたメモリーカードをGBNのメインサーバーをコントロールするスーパーコンピューターへと挿入すると、そこからハッキングを始める。
「奴がこの程度のことで倒せるとは思えない……だが、マリナ達を助けることならば……!」
そうして、カツラギはゲームマスター権限とデリートシステムをフル活用し、ガンダムELダイバーを倒すためではなく、マリナ達を助けるためのプログラムを構築し始めた。
「頼む……間に合ってくれ……!!」
~にじビル毎回劇場~
第153回:METALROBOT魂
カザミ「 」
リク「ひ、ヒロト、カザミいったいどうしたの?」
ヒロト「あぁ、METALROBOT魂のインフィニットジャスティス弐式の予約戦争に負けたらしい。」
リク「あー……凄かったらしいね、あれ。」
ヒロト「俺もストライクフリーダム弐式を注文しようとしてみたけどダメだった。スマホからじゃサイトにも入れなかったよ。」
カザミ「なんで一般じゃねーんだよーーーー!!ライフリとかイモジャは一般だったろーがよーーーーー!!!」
リク「ざ、残念だったねカザミ。」
ヒロト「企業的には一般流通より受注生産にした方が販売しやすいんだろう。」
カザミ「受注生産なら全員注文できるんじゃねぇの!?」
ヒロト「それは完全受注生産だ。」
リク「一般だとしても予約を受け付けない店舗とかもあるし、発売日の当日に列を作って並ばれるのも店舗としては困るんじゃ……。」
カザミ「じゃあこのジャスティス欲はどこにぶつけりゃいいんだよーーーー!!!」
ヒロト「6月末にインフィニットジャスティス弐式のHGが出るし、そもそも3次受注もあるんだから、そっちで粘ればいいじゃないか。」
カザミ「うん……そうする……。」
リク「前よりカザミの扱い上手になったねヒロト。」