ニジガクビルドダイバーズ   作:バース・デイ

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増援

 

 

レインボーユニコーンとクリムゾンフェネクスのタッグと、ガンダムELダイバーの戦いはかなりの劣勢を強いられた。

すでに長時間の戦いで疲弊した侑とランジュのメンタルは限界に近付いているが、ガンダムELダイバーの方はつねに無感情で戦っているため精神的な負担はほとんどない。

人間とELダイバーの違いが、長い時間をかけて戦っていることで顕著に表れ始めていた。

体力が有限の人間と、限界がないELダイバーでは、このまま戦い続けていると侑達に勝機は無い。

 

 

「それでも……!」

 

 

侑は心が折れそうになるたびに『それでも』と言い続け、なんとかガンダムELダイバーに食らいついていく。

3枚のシールドファンネルを飛ばし、腰に下げた最強武器のビームマグナムを手に取る。

ビームマグナムでガンダムELダイバーを撃ち抜くが、ガンダムELダイバーはSEEDドラグーンを前面に飛ばし、そこからドラグーンバリアを発生。

シールドファンネルとビームマグナムの攻撃を防ぐと、AGEウイングバインダーに仕込まれていたビーム砲をレインボーユニコーンとクリムゾンフェネクスに放った。

それで二人に命中し、レインボーユニコーンとクリムゾンフェネクスはすぐそばにあった小惑星に叩き落されてしまった。

バッテリーを消費してしまったブレイブインパルスと動けなくなったバンシィ・ノワールもその小惑星の上で倒れており、ガンダムELダイバーはその4人の前に降り立つと、レインボーユニコーン、ブレイブインパルス、クリムゾンフェネクス、バンシィ・ノワールの順で視線を落とす。

 

 

 

『お前たちがいくら力を尽くそうとも、お前たちの力だけで我々に勝つことは不可能だ。』

「そんなこと……!」

『ここまで戦ってきて、お前たちができたことといえばルブリス達を倒せたことのみ。しかもそれをやり遂げたのは、我々と同じELダイバーのバンシィ・ノワール。人間は所詮、GBNの真の命たる我々ELダイバーに勝つことは出来ない。あれを見てみろ。』

 

 

 

そう言ってガンダムELダイバーはダブルオーとコアガンダムIIを指さした。

エアリアルの正体がイヴだと知って戦意喪失してしまったヒロトとリクは、防戦一方で全く攻め込めていない。

 

 

 

『それに、残って我々の同胞と戦うお前たちの仲間が駆け付けないのは何故だと思う?お前たちでは、我々ELダイバーを倒せないからだ。』

 

 

違う、と侑は言おうとしたが言おうとした途端にガンダムELダイバーがSEEDドラグーンでレインボーユニコーンを撃ってきた。

それをシールドファンネルで防ぎ、レインボーユニコーンは再び立ち上がる。

 

 

「皆、あなた達と戦いたくなんてないんだ!皆優しいから、あなた達の命を奪いたくないから!私たちだって、本当はこんな戦いを続けたくないよ!それでも、みんなを守るために、戦わなくちゃいけないんだ!!」

『お前たちの力では何も守れない!実際人は、己の生み出した世界に生まれた我々ELダイバーを守り切れず、見殺し、救えなかった命に対して見て見ぬふりをする!!答えてみろ高咲侑、お前の言う『みんな』に、我々ELダイバーは入っているのか?』

 

 

 

そう言われた侑は言葉に詰まった。

その一瞬を隙をつかれ、レインボーユニコーンはガンダムELダイバーに思いっきり殴り飛ばされてしまった。

それによりエネルギーが完全に尽きてしまったレインボーユニコーンの姿はデストロイ・アンチェインドから通常形態のユニコーンモードに戻ってしまい、小惑星の上で転がって機能を停止する。

 

 

 

『侑ちゃん!!』

『しっかりしなさい侑!!……嘘でしょ……?』

 

 

通信が途絶え、返事のない侑に対して絶句する歩夢とランジュ。

マリナとバンシィ・ノワールもなんとか戦線復帰しようと操縦桿を動かしているが、デリートシステムの進行がかなり進んでいるバンシィ・ノワールは全く動けない。

 

 

『……ここまでか……。』

『ノワール……。』

『すまないマリナ、俺の力では……もう……。』

 

 

 

悔しそうにつぶやくバンシィ・ノワール。

ガンダムELダイバーは、まずは歩夢にとどめを刺すためにブレイブインパルスの前にやってきた。

レインボーユニコーンが落としたビームマグナムを拾い上げると、それをブレイブインパルスへと突き付けた。

 

 

『う、動いてインパルス!お願い!』

『まずはお前だ。上原歩夢。』

 

 

ビームマグナムの引き金を引き、ブレイブインパルスのコクピットを撃ち抜こうとするガンダムELダイバー。

思わずぎゅっと目を瞑り、その攻撃から目をそらした歩夢。

しかしその時……、

 

 

 

 

 

 

『月光蝶』

 

 

 

 

 

 

 

『………あ、あれ?』

『何ぃ……!?』

 

 

 

ゆっくりと目を開けると、ブレイブインパルスの前には虹色に輝く光が、まるでマントのように靡いていた。

光のマントはガンダムELダイバーの放ったビームマグナムの攻撃を完全に消滅させ、さらにガンダムELダイバーのSEEDドラグーンによるオールレンジ攻撃をも、マントの形状をドーム状に変化させて歩夢達を守るように展開、防御していた。

そして、それを展開しているのは歩夢がかつて激しいガンプラバトルを繰り広げた、好敵手のガンプラ。

 

 

 

 

『ターンZ……コタロウくん……?』

 

 

 

 

『もう、君達だけに戦わせたりしない。だから、助けに来た。』

 

 

そこにいたのは、ガンダムターンZ……『機動戦士Zガンダム』の主役機であるZガンダムと、『∀ガンダム』の主役機である∀ガンダムを組み合わせた、GBNでもトップクラスの性能を誇るガンプラ。

 

そして、それを操るのはフォース『ミュート』のリーダー……矢澤虎太郎。

 

 

 

『増援だと!?馬鹿な!!』

『GBNの神を名乗ってる割に、視野が狭いんだな。あんた達が戦ってる間に、俺たちの準備は出来てるんだよ。』

 

 

ガンダムELダイバーをそう言って煽ると、ターンZはビームサーベルを構えてガンダムELダイバーに斬りかかった。

同じように格闘戦で応じるガンダムELダイバーの懐に潜り込み、ビームサーベルでガンダムELダイバーの胸を切り裂くターンZ。

よろけたタイミングで素早くウェイブライダー形態へと変形をすると、シロッコを貫いたZガンダムのようにガンダムELダイバーへと特攻した。

 

 

『準備だと……?どういうことだ!!』

 

 

 

 

 

~~

 

 

その頃、ヤジマ商事本社のGBNのメインコントロールルームにはカツラギがいた。

彼はデリートシステムを使いGBNへハッキングを仕掛け、ガンダムELダイバーの仕掛けたプログラムの破壊を試みた。

もちろん、この程度のことでガンダムELダイバーを倒せるわけがない。

だから彼は、とあるプログラムへ向けて集中的に攻撃をしかけていた。

 

 

それは、GBNへのログイン制限プログラム。

 

 

ニジガクメンバーとリク、ヒロトしかログインできていない現状を打開し、増援を送り込むために、ガンダムELダイバーの構築したこのプログラムのみを破壊した。

もちろん簡単なことではなく、彼は侑達がログインした直後からこのプログラムの破壊を試みていたが、ついにそれが成功した。

 

 

「これも、イオリ・セイ達やあの子たちが、やつを抑え込んでくれた結果だ……私にはこのぐらいしかできないが……後は頼んだぞ、若きガンプラビルダーたち……。」

 

 

 

 

~~

 

 

 

『ログイン制御プログラムを破壊したというのか!!そこまでして我々を滅ぼしたいというのか!!』

『滅ぼすとか滅ぼさないとか、そういう話をしてるんじゃない。ただ守りたい、またGBNで遊びたい、みんなでガンプラを楽しみたい。そういう気持ちで戦ってるんだ。』

『お前ひとりに何ができる!!』

 

 

『一人じゃない。俺と同じ気持ちを持った、ガンプラビルダーは大勢いる。』

 

 

虎太郎がそう言ってターンZが腕を広げると、彼の頭上にゲートが出現した。

そこから数体のモビルスーツが姿を現すと、彼らは歩夢達を守るためにガンダムELダイバーの前に立ちふさがり、自分たちの武器で攻撃を仕掛けてきた。

 

 

重武装のフルアーマーサザビー

 

様々な火器を搭載したコマンドガンダムMK-II

 

実弾兵器に特化した装甲を備えた白銀装百式

 

そしてサイコザクの武装を積んだリック・ディアスの改造機サイコ・ディアス

 

 

ガンダムターンZの属するフォース『ミュート』の仲間たちだ。

 

 

 

『っしゃあ!!久しぶりに大暴れしてやろうぜ虎太郎!!』

 

 

サイコ・ディアスのパイロットであるタクヤが叫ぶと、ターンZを中心に集結したミュート。

ターンZは振り返ると、ブレイブインパルスの顔を見て、歩夢達へ通信をつなげる。

 

 

『そんなにつらそうな顔をするな。俺の姉ちゃんが言ってたんだ、アイドルは人を笑顔にさせる仕事なんだろ?だったら笑って、みんなを笑顔にして見せろよ、俺たちと戦った時みたいに。』

『コタロウくん……。』

 

 

 

『行くぞみんな……矢澤虎太郎、ガンダムターンZ……フォース『ミュート』出撃!!』

 

 

 

 




~にじビル毎回劇場~

第154回:スクールアイドルの先輩

かすみ「虎太郎先輩のお姉さんってスクールアイドルだったんですよね?」

虎太郎「うん。上3人全員スクールアイドルやってた。音ノ木坂ってところで。」

しずく「えぇ!?音ノ木坂っていえば、伝説のスクールアイドルのμ′sが在籍していた学校じゃないですか!!」

栞子「ぜひお話をお聞きしたいです!」

璃奈「最近の矢澤性のスクールアイドルだと、双子ユニットが有名。あとはμ′sの矢澤にこさん。」

虎太郎「そいつら全員俺の姉ちゃん。」

かすみ「ほんとですかぁ!?え、じゃあじゃあ、もしかしてお願いしたらμ′sのサインとかもらえたりするんですかぁ!?」

しずく「虎太郎先輩にお願いすれば、もしかして会う事も出来たり……!?」

虎太郎「いや、さすがに姉ちゃんの友達と個人的な交流は無いけど……時々姉ちゃんが返ってくる時に遊びに来るか来ないかだし、そういう時は俺タクヤん家に泊めてもらったりするし…。」

璃奈「じゃあμ′sさんのことで覚えてることとか無いの?」

虎太郎「覚えてること……確か……。」

栞子「あるんですか?」

虎太郎「8人全員……姉ちゃんのバックダンサーだったって事なら……。」

しずかすりなしお「「「「……え?」」」」


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