ニジガクビルドダイバーズ   作:バース・デイ

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初めてのステージへ

いよいよ、翌週の日曜日という目前に迫ったベアッガイフェス。

フェスに向けて、ニジガクメンバーのテンションは最高潮に達していた。

来る日も来る日も学校やGBNでの練習に明け暮れ、パフォーマンスにさらに磨きをかけていく。

 

「はい!1、2、3!1、2、3!彼方!腕が下がってるわよ!しずくちゃん、今の感覚忘れないで!」

「は、は~い!」

「ありがとうございます果林さん!」

「ぜぇ……ぜぇ……!ふぅ~……。」

「侑、大丈夫?そろそろ休憩にしましょうか。」

 

ダイエット目的で練習に加わっていた侑も、だいぶ踊れるようになってきた。

勿論ライブなどで披露する予定は無いが、練習自体は楽しくて、今では侑も自然と練習を楽しんでいる。

休憩時間になると同時に侑はその場に倒れ込み、歩夢から水を貰っていた。

 

「お疲れ様侑ちゃん。どう?」

「うん、すっごくキツイ。皆は凄いな~、こんな練習を毎日やってただなんて。だけど、これを乗り越えたからこそ、皆あんなに素敵なライブが出来るんだよね。」

「ウフフ、侑ちゃんもスクールアイドル、やってみたくなった?」

「えぇ!?い、いやぁ……私は……。」

「冗談だよ♪」

「もう、歩夢!」

「ところで、今日はマギーさんに会いに行くんだよね?」

「うん。私たちを推薦してくれたガンダムベースの店長さんも交えて、ライブの段取りの話合いをするんだ。良かったら皆も来る?どうせこの後GBNに行くでしょ?」

「いいの?」

「もちろんだよ!っていうか、マギーさん達も会いたがってるみたい!」

 

マギーに最後に会ったのは龍虎祭の時、電話で会話したのも1週間以上前の話。

いくらリアルに比べると準備が簡単なGBNでのライブと言えど、そろそろ打ち合わせをしないとまずい。

ガンダムベースの店長とも初体面と言う事で、同好会の全員で行く事にした。

 

「このままゆうゆもライブ出ようよ!練習ばっちりしたっしょ!」

「も~、皆最近そればっかり言う~。」

「愛さん、無理言っちゃダメだよ。」

「璃奈ちゃ~ん!よしよし!」

「でも、私も侑さんとライブやってみたい。璃奈ちゃんボード『わくわく♪』」

「り、璃奈ちゃ~ん……。」

 

放課後の予定が決まり、その後少し練習をすると、全員制服に着替えてガンダムベースへと急いだ。

 

 

 

 

~~

 

11人でガンダム縛りのしりとりをしながらガンダムベースへとやって来た同好会一同。

なお、エマとせつ菜以外は割と早めに脱落した。

到着してみると、いつも以上に店内がせわしないように見える。

 

 

「こんにちわー。」

「あ、皆いらっしゃい!ごめんね、ちょっと今手が離せなくて!」

 

 

いつも店内でガンプラ作りの手伝いをしたりしているモモカが、ガンプラの箱を抱えながら大慌てで商品の位置替えをしていた。

店長代理のコウイチも同じように棚を作り替えたりしていて、もはや店休日にした方がいいのではないかと思うほどの大作業。

良く見て見るとユッキーやリク、アヤといったビルドダイバーズのメンバーも仕事を手伝っていて、何事かと侑達はちょっと引いた。

丁度ダブルオーライザーのMGのガンプラを運んでいるリクを、申し訳ないと思いながらも引き留めて見た。

 

「リクくん、忙しいところごめん。コレ何事?」

「あぁ、侑!それにみんなも!うん、実は店長が出張から帰ってきて、棚の並べ方にダメだし喰らっちゃったみたいで、モモとコウイチさんに頼まれてビルドダイバーズの皆で手伝ってるんだ。」

「私たちで良かったら手伝うよ?」

「ありがとう歩夢。でも、皆はお客さんだから!まぁ、俺達もお客さんなんだけど……あ、マギーさんはもう来てるから、あとで呼んでくるね。」

 

 

店長が帰ってくると、こんなにも忙しい物なのだろうか。

同好会はガンダムベースで良く買い物をしたりするが、棚の並べ方に特に不満を感じた事は無い。

全員で首をかしげていると、彼女たちを発見した一人の長身の男が同好会に向けて大きく手を振って来た。

 

 

 

「こっちよ~ん♡みんな~♡」

 

 

 

「マギーさん!」

 

 

『アダムの林檎』のマギーだ。

リクが呼んでくれるよりも先に、彼が同好会の存在に気づいてくれた。

彼の隣には侑達より少し年上の女性がいて、どことなく雰囲気がコウイチに似ていた。

女性はスーツを着ていて、胸元には『GBN』と書かれたバッジが。

 

 

「マギーさん、この子たちが噂の?うわ~!話で聞くより皆可愛い~!」

「そうでしょ!もうアタシもビンッ!ビンッ!にトキめいちゃったのよ~!ナナミちゃんなら絶対気に入ってくれると思ったわ!」

「あの、マギーさん……そちらの方は……?」

「あら、ごめんなさい。紹介するわね。今回、あなた達にベアッガイフェスでのライブを斡旋してくれた、このガンダムベースダイバーシティ店の店長さん。」

「初めまして、ナナセ・ナナミです!皆、本当に可愛い!」

 

 

彼女の名はナナセ・ナナミ。

今年からガンダムベースダイバーシティ店の店長となった若きビジネスウーマン。

年齢はアヤより少し上程度で、ガンプラに関する知識も全然無いが、商売上手な性格。

ビルドダイバーズの一員で、現在のGBNのイメージガールも務めている。

 

 

「挨拶が遅くなっちゃってごめんね皆。あ、ちょっとお兄ちゃんその商品そっちじゃなくてこっち!ビルドゾーンを広めにとるのは良いけど、それで商品を置くスペース圧迫しちゃったら元も子も無いでしょ!」

「わ、わかってるよー!くそっ……相変わらず可愛くない妹だなお前は……。」

「お兄ちゃん?妹?あの、店長さんはコウイチさんの妹さんなのですか?」

「うん、そうだよ。苗字も同じ『ナナセ』でしょ?」

「確かに……。」

 

 

数年前までは、コウイチの立場の方が上だったのだが、ナナミのおかげで売り上げが急増したこともあり、あっという間に抜かれてナナミが店長に就任してしまったそうだ。

ここの客にも、ナナミ目当てでやってくる者は多い。

ナナミはここ数か月ほど、ガンダムベースの店長としてガンフェスやベアッガイフェスなどの大きなイベントの企画会議に参加していた。

その為ずっと店を留守にしていて、その間は兄のコウイチが店長代理として責任者を務めていた。

しかし今回、ベアッガイフェスで虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会にライブを依頼すると言う事で、特別に戻って来たらしい。

戻って来た際に棚の配列がガンダムマニアばかりを意識していてライト層を意識していないので、侑達を待っていた間に店の陳列を配置変え中。

 

 

「このたびは、我々スクールアイドル同好会にライブをさせていただけて光栄です!」

「私も皆の事はリクくんやモモちゃん達から聞いただけだけど、凄く素敵なライブをしてくれるそうじゃない?私もマギーさんも皆楽しみにしてるから、よろしくね!」

「勿論です!皆さん!気合を入れますよ!!うぉおおおおおお!!!」

「あ、店内だから静かにお願いしまーす。」

「そうだ!マギーさん、セトリ持ってきました!」

「あら!ありがとう侑ちゃん!さっそく確認させてもらうわね!」

 

 

侑が差し出したのは、皆と相談して決めたセトリをまとめた紙。

それぞれの持ち時間を計算して、この日に歌うのに相応しい曲を並べた。

1st、2nd、3rd、その他など、様々なナンバリングから寄せ集めたセトリだ。

 

 

1番:しおこ(三船栞子)……『決意の光』

 

2番:りなこ(天王寺璃奈)……『ツナガルコネクト』

 

3番:エマ(エマ・ヴェルデ)……『声繋ごうよ』

 

4番:セツナ(優木せつ菜)……『DIVE!』

 

5番:カナタ(近江彼方)……『My Own Fairy-Tale』

 

6番:アイ(宮下愛)……『楽しいの天才』

 

7番:カリン(朝香果林)……『Starlight』

 

8番:しずこ(桜坂しずく)……『やがてひとつの物語』

 

9番:かすみん(中須かすみ)……『ダイアモンド』

 

10番:アユム(上原歩夢)……『Awakening Promise』

 

11番:全員曲……『TOKIMEKI Runners』

 

 

 

全員で考えに考え抜いて決めた曲だ。

 

代表曲を歌うと決めたかすみんとカリンとしおこ。

ガンプラバトルで皆と楽しい気持ちを共有したいアイ、エマ、りなこ。

初ガンプラバトルの際の『わがままお姫様』を皆に見せようとしたカナタ。

スクールアイドルやガンプラファイター以外の、演者としての自分を見せたいしずこ。

GBNライブなので、それに関連するような単語を含む歌が歌いたいセツナ。

自分の想いが一番詰まった歌を歌うアユム。

そして最後は全員の代表曲。

 

自信満々に決めたセトリを、マギーが受け取る。

ナナミと共にそれに目を通すと、キョトンとして侑を見る。

それに対して侑も何があったのかと不思議に思い、二人の顔を見た。

すると、次にマギーから出た言葉は、彼女には予想外の物だった。

 

 

 

「ねぇ、侑ちゃんの曲はいつやるのかしら……?」

「え?」

 

 

 

 

~~

 

 

「ごめんなさーーーーい!!!知らなかったのよ~!!ほんっっとーうに申し訳ないわーーーー!!!」

「い、いえ……もう大丈夫なので、そろそろ泣き止んでください……。」

 

 

泣きながらテーブルに頭をこすりつけ侑に謝罪するマギー。

どうやら、彼もナナミも、侑を含めた11人が参加すると思っていたらしい。

元々マギーはユニットライブは用事で見に来れておらず、侑がスクールアイドルではないという事実を知らなかった。

動画も見て見たが侑の姿を発見できない事に違和感を覚えてはいたようだが、11人もいて1人だけ歌わない人間がいるだなんて思いもしておらず、それで全員1曲ずつの計11曲分のステージを用意してくれていたそうだ。

だが、当然侑はスクールアイドルではないのでライブには参加しない。

なので同好会側はこの11曲目のステージは全員曲用として用意してくれていた物だと、双方勘違いをしていた。

 

 

「でも、ありがとうマギーさん。おかげで皆でのステージが披露できるよ!」

「そうね……残念だけど、あなた達の為になったのなら良かったわ。」

「も~、しっかりしてよマギーさ~ん。おかげで侑ちゃんの分の衣装データ、無駄になっちゃったじゃーん!」

「衣装データ?」

「そうそう。ナナミちゃんに依頼して、あなた達全員分の衣装のデータを作ってもらったのよ。」

 

 

そう言いながら、マギーは衣装のデータを見せてくれた。

全員の最初のステージ衣装をモチーフにした衣装が多く、その完成度の高さに全員驚く。

侑の衣装は全員おそろいの『Love U my friends』と全く同じ衣装で、形状は歩夢の物と全く同じで色だけが違う。

 

「このデータはどうするの?」

「勿体無いけど、廃棄するしかないわね。」

「それは悲しい。璃奈ちゃんボード『しくしく』」

「んー……じゃあさ、1つ提案なんだけど。」

 

全員で悩んでいると、ナナミが手を挙げた。

すると彼女は侑の肩を掴んで自分に引き寄せ、全員に侑と侑用の衣装データを見せつけた。

 

 

「出ちゃえばいいじゃん、ライブ。最後は全員でやる曲なんでしょ?だったらそこを10人じゃなくて11人全員でさぁ!」

「え……えぇ!?」

「嫌なの?」

「い、いや……その、嫌ってわけじゃ……」

「皆はどう思う?」

 

 

ナナミの提案は、なんとそのまま侑をライブに出すという物。

今まで誰もこういう真剣な話し合いの場でこの話題を出す事はしていなかったため、全員突然のことに困惑した。

だが、その中で一人……真剣な表情で侑とナナミを見つめる者が一人。

侑の幼馴染で一番の親友、上原歩夢だ。

 

 

 

「私は……侑ちゃんと一緒にステージに立ちたい!」

「あ、歩夢!?急に何言ってるの!?」

「急じゃないよ!私、ずっと思ってた!ねぇ、初めてガンプラを作った時の事、覚えてる?」

「初めて……?あ……、」

 

 

(なんか、嬉しいな。)

 

(え?何が?)

 

(侑ちゃんと、こうして同じ目標に向かって一緒に頑張れるのが。)

 

(スクールアイドルだってそうじゃん。)

 

(でも、侑ちゃんは私たちのサポートはしてくれるけど、一緒にステージにはあがらないでしょ?だからこうやって、同じ事を同じ様に頑張れる事がすごく嬉しいの!)

 

 

「あの時、約束したよね。すごく強くて最高にかわいいガンプラアイドルを目指そうって。私たち、11人全員で!」

「うん……約束した。覚えてるよ。忘れるわけ無いじゃん。」

「皆はどう思う?」

 

 

歩夢が尋ねると、全員顔を見合わせて頷く。

聞くまでもなく、全員答えは一緒だった。

 

 

「かすみんも侑先輩とライブやりたいです!ずっと!ずっと!ずーーーっとそう思ってましたもん!」

「私も勿論賛成です!侑さんと一緒だなんて、一段と気合が入りますね!」

「練習の成果、見せる時が来たわね侑。今日からまたビシバシ頑張るわよ!」

「ゆうゆとライブ出来るなんて超テン上げじゃん!これなら『ゆうしょう』確定だね!『ゆう』だけに!」

「愛ちゃ~ん、ライブに優勝は無いぞ~。だけど彼方ちゃんも嬉しい~!帰ったら遥ちゃんにも教えてあげなきゃ!」

「これは燃えてきましたね!!今まで以上の本気の本気で臨まなければ!!」

「そうだねせつ菜ちゃん。本番までたくさん練習しないとね。ウフフ♪嬉しいなぁ。」

「侑さんの登場演出は私が考える。レインボーユニコーンに乗って登場とか、どうかな?」

「初めてのステージで不安な気持ちはわかりますが、皆さんと一緒なら大丈夫です!やりましょう侑さん!」

 

 

満場一致の賛成。

これには侑もさすがに折れ、頬を掻きながら苦笑した。

 

 

「侑ちゃん、一緒にやろう!これが、侑ちゃんと私たちの、初めてのステージだよ!!」

「歩夢……これは、断れる雰囲気じゃ無くなったなぁ……。」

「断らせないよ!私、ちょっと強引な所あるの、知ってるでしょ?」

「知ってるよ、もちろん。わかった……やるよ、私も。皆と一緒に。」

「侑ちゃん!」

「あ、でも今回だけ!今回だけだからね!!次は絶対無いんだからね!!」

 

 

 

 

~~

 

 

そこから、本番まで果林、エマ、愛、しずくによる侑の強化期間が幕を開けた。

GBNでは基本リアルの体力を必要とはしないが、果林と愛に練習のための基礎トレーニングをつけてもらったり、しずくとエマに発声練習をしてもらったり。

元スクールアイドル部の伝手で、時々ランジュとミアも練習を手伝ってくれた。

 

「まさかあなたまでスクールアイドルをやるだなんて。」

「アハハハ……なんか成り行きで、今回だけ……。」

「ふーん、災難だね。」

「無問題ラ!プロ仕込の練習法で、すぐに上達させてあげるワ!」

「ありがとう二人とも。当日は招待するから、見に来てね。」

「GBNのライブか。興味はあるな。璃奈たちのステージが見れるんなら、僕は是非参加させてもらうよ。」

「新生スクールアイドル同好会のお手並み拝見といったところかしラ!あ、そろそろシランジュのお手入れの時間ね。アタシ、部室戻るわね。」

「お手入れの時間……?」

「あぁ。自分で作ったガンプラだからだいぶ愛着沸いちゃったみたいで、練習の合間によくやってる。気持ちはわかるけど。」

 

今度バトルする時は絶対に勝つと息込んでいるらしい。

それを聞いて、侑も負けじと練習を頑張った。

初めてのライブを、大成功で終わらせるために。

 

 

 

~~

 

 

同じ頃、GBNの広大なディメンションで3VS3のバトルを繰り広げるスクールアイドル同好会の6人。

スカーレットエクシアとデスティニーフリーダムの生徒会長コンビの攻撃を受け止めながら、仲間のザクみんとAEドムがビヨンドバルバトスと戦うのを援護するドリームインパルス。

トランザムを発動したスカーレットエクシアのGNソードSSPを回避し、デスティニーフリーダムの腕を切断。

2体を蹴り飛ばすが、その隙にビヨンドバルバトスに殴られてしまった。

 

 

「うわっ……!」

『あ、アユム先輩大丈夫ですか!?』

『ご、ごめ~ん!少し強かったかなぁ?』

「大丈夫ですカナタさん!もう一度お願いします!」

 

 

先ほどのビヨンドバルバトスの攻撃はアユムは見えていた。

だが、にもかかわらずに反応が間に合わなかった。

以前は気づいた時点ですぐに反応で来ていたのに。

最近はそのせいで戦績も揮わず、ランクも中々上がらない。

 

『だけど、侑さんが練習を頑張ってるのに、私たちはガンプラバトルをしていていいのかな?ドムちゃんボード『はてな?』』

「うん。それが侑ちゃんや私たちの為になるの。私たちが目指すのは、一番のガンプラアイドルなんだもん!ガンプラバトルでも、手を抜けないよ!」

『アユムさんの言う通りです!さぁ、しおこさん!必殺技で決めますよ!』

『はい!セツナさん!』

『ひ、必殺技~!?アユム先輩!りなこ!逃げましょう!』

『逃がさないよ~!』

 

ライトニングトールギス戦以降、顕著になってきたドリームインパルスの不調。

今回はそれを確かめるべく、チームバトルを提案したアユムだったが、ビヨンドバルバトスに動きを封じられている間に『デスティニースカーレットストーム』を正面から受けてしまってあえなく撃墜。

そのエネルギーを吸収したAEドムがザクみんと連携し、なんとかバトルそのものには勝利出来たが、バトルを重ねるごとに調子が悪く感じる。

バトルを終え、アユムの下にセツナがやって来た。

 

「アユムさん、どうかされたんですか?インパルスに、いつもキレが無いように感じました。」

「やっぱりセツナちゃんにはわかっちゃうんだね。皆の動きを目で追う事は出来るんだけど、機体の動きがそれに追いつけないの。今までこんな事無かったのに……。」

「うーん……湿気などでプラがキツくなってるんでしょうか?でも、その割にはムーブはスムーズでしたし……。」

「壊れてるのかなぁ?」

「帰ってから侑さんに相談してみては?」

「そうだね。そうしてみようかな。ありがとうセツナちゃん。」

 

 

何度も確認したが、機体そのものにこれといった変化は見られないアユムのガンダムドリームインパルス。

結局何の成果も得られないまま、アユム達はログアウトして行った。

 

 

 

 

~~

 

いよいよ翌日にベアッガイフェスを控えた歩夢と侑は、いつも通りベランダで話し合っていた。

その手にはそれぞれの愛機が握られていて、歩夢は最近のドリームインパルスの不調を侑に話す。

二人で一緒に見て見たが特に異常は見られず、『そっかぁ』とこぼして歩夢はドリームインパルスを引っ込めた。

 

「明日はいよいよライブかぁ!楽しみだね、侑ちゃん!」

「う……うん……。」

「侑ちゃん?」

「……ごめん、ちょっと、怖くなってきちゃって……。失敗したらどうしようって……最近、そればっかり考えてるんだ……。私のせいで、皆のステージが台無しになっちゃったらどうしよう……迷惑かけたらどうしようって……。」

「侑ちゃん、手を出して。」

 

言われるままに、手を出した侑。

歩夢がその手を握り、優しく包んでくれた。

すると侑の不安もすーっと消え、心が落ち着いていく。

 

 

「失敗したっていいんだよ。私たちだって、何度も失敗したけど、そのたびに侑ちゃんや皆が支えてくれて、成長出来たよ。何度も繰り返して、そうしていくうちにもっと素敵な自分になれる。スクールアイドルっていうのは、ガンプラに似てるかもね。」

「そうだね。歩夢の手、あったかい。」

「明日のステージ、絶対素敵なものにしようね!」

「………うん。ありがとう、歩夢。おかげで勇気がもらえたよ!」

 

 

 

 

 

~~

 

 

同時刻

 

GBNの危険地帯サーバー『ヴァルガ』で、危険を求めてやって来た上位ランカーのガンプラを、たった一機で

全て殲滅させたMSがいた。

倒したガンプラを踏み砕き、黒いボディをディメンションに差し込むわずかな光で輝かせるそのガンプラのベース機は、『ユニコーンガンダム2号機バンシィ』

侑の持つレインボーユニコーンと似ているが、決定的に違うのは、バンシィ特有の左腕のアームドアーマーと、必要以上に装甲を厚くして鋭利なパーツを取り付けた左足。

そのバンシィのコックピットに乗るダイバーは、モニターでベアッガイフェスの広告に目を通す。

そこには、大きく『虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会、ライブ決定』と書かれていた。

 

 

「スクールアイドル同好会……お前たちは……潰す。」

 

 

 

体中に漲る『悪意』に震えながら、バンシィはその場から姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 




~にじビル毎回劇場~

第36回:SDガンダムヒーローズ

パル「アヤメさん!三国創傑伝見てますか!?」

アヤメ「えぇ、もちろん!毎週楽しみにしているわ!」

パル「趙雲はいったいどうなってしまったんでしょうか!?ボク、それが気になって夜も眠れないんです!」

アヤメ「私もよ!でも、三国伝とは全く違う独自の展開で毎週とてもワクワクするのよね!」

パル「わかります!それに、終わってしまってもアレがありますからね!」

アヤメ「アレね!」

パルアヤ「「SDガンダムヒーローズ!!」」

パル「信長ガンダムエピオンは以前発売の織田信長ガンダムと全く違うデザインですね!」

アヤメ「武者頑駄無風の信長に、ガンダムフォース風のサージェントヴェルデバスター!デザインがファンを飽きさせないわね!」

パル「とても楽しみです!」

アヤメ「もちろんよ!」

パル「ところで思ったんですが!」

アヤメ「なに!」

パル「SDガンダムヒーローズの主人公は劉備ユニコーンガンダムと悟空インパルスガンダムなので、実質ゆうぽむでは無いでしょうか!モルジアーナもそう言ってます!」

エクスヴァルキランダー「言ってない。」

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