※ところで閃光のハサウェイ延期ってま?
※そしてガンダムSEED劇場版ま!?
※そろそろ新しいしおぽむの供給が欲しいです
※最近気を抜くとエマの事ばかり考えてます。
※しおエマぽむください。
※しおとぽむの間をとるエマとか最高やんけ
※マーリンガンダム可哀想だと思います
※皆も見よう、SDガンダムワールドヒーローズ!
7年前……全国ガンプラバトル選手権決勝戦。
その舞台で、周りからの歓声を浴びながら、己の全ての力を出し合って戦う二機のガンプラ。
キジマ・ウィルフリッドのトランジェントガンダム。
カミキ・セカイのトライバーニングガンダム。
それぞれの仲間たちのパーツで補強され、最後の戦いに挑む二体は、互いの全ての力を相手にぶつける。
一撃、また一撃と、少しずつお互いの攻撃で壊れるトランジェントとトライバーニング。
だが、それでもセカイとウィルフリッドは笑っていた。
(セカイくん!)
(楽しいだろ……?ガンプラバトルは!!)
「あぁ!」
(最高よね!)
「勿論です!!うぉおおおおお!!!」
チームメイトのフミナとユウマの応援を受け、全身から炎を噴き上げたトライバーニングガンダム。
ウィルフリッドのトランジェントガンダムの『トランジェントバースト』と、セカイのトライバーニングガンダムの『バーニングバースト』がぶつかり、トライバーニング最大の武器である拳が砕かれた。
それでも彼は諦めず、フミナのスターウイニングガンダムから託されたパーツで生成された『プラフスキーパワーゲート』を潜り、最大の攻撃をトランジェントへと叩き込む。
トランジェントガンダムは虎の、トライバーニングガンダムは鳳凰のオーラを纏い、ついにお互い最大の攻撃を繰り出し、決着がついた。
全身が砕け散り、崩れ去るトランジェントガンダム。
崩壊しながらも、その場に立ち、拳を突き出したトライバーニングガンダム。
そうして、セカイとその仲間たち『トライファイターズ』はついに成し遂げた。
全国ガンプラバトル選手権優勝……全日本最強のガンプラバトルチームとなった。
~~
「おかえりなさい!ランジュちゃん!?どうしたのその怪我!?」
「早く手当しないと!」
「無問題ラ、そんなに慌てなくても……。」
「何言ってんの!ばい菌入って取り返しのつかない事になってからじゃ遅いんだからね!」
カミキ・セカイと名乗る男に抱きかかえられ、侑とせつ菜と共に無事に別荘に辿り着いたランジュは、愛に連れられて奥の部屋で手当てをする事になった。
歩夢が侑とせつ菜から事の経緯を聞くと、野犬に襲われた彼女たちをセカイが助けてくれたらしい。
暴れる野犬を拳一発で退散させた事を、せつ菜が興奮気味で教えてくれた。
「本当に凄かったんです歩夢さん!!凶暴な獣に襲われる少女達……転んでしまい、絶体絶命のランジュさん……!そこへ、颯爽と駆けつけ、あの次元覇王流拳法で見事に私達を救ってくれたのが、このカミキ・セカイさんなんです!!」
「そんな大げさな。」
「大げさじゃありませんよ。本当に、助けてくれてありがとうございました!セカイさんがいなかったら、私達今頃どうなってたか……。」
「ホント、3人とも無事で良かったよ……。」
3人の無事を心から喜び、歩夢は胸を撫で下ろす。
侑達がお土産で釣って来た魚はクーラーボックスに入れたまま、キッチンへと運んだ。
全員が無事に帰れたことを確認すると、セカイはその場から立ち去ろうとする。
「それじゃあ、俺はコレで。」
「あ、待って下さい!助けてもらったお礼がまだ!」
「いいよそんなもん。困ってる人を助けるのが男だっていう、姉ちゃんと師匠の教えだからな。」
「いいえ!それでは私たちが納得できません!」
「と言ってもなぁ……。」
セカイが困り顔で言うと、その時彼の腹が鳴った。
相当間の抜けた音だったので一瞬全員キョトンとすると、侑、歩夢、せつ菜の3人は顔を見合わせて笑った。
「良ければ、お昼ご飯をご馳走させていただけませんか?」
「………いいのか?」
「もちろん!いいよね歩夢?」
「うん。侑ちゃん達の命の恩人さんなら大歓迎だよ。」
「それじゃあ……ゴチになります!」
~~
ランジュの治療を行っている愛の意向で、先にカレーをいただく事なった4人。
礼儀正しく手を合わせて『いただきます』と言うと、セカイはものすごい勢いでカレーを食べ始めた。
「うっ……うめぇ~……!!」
「お代わりもあるので、遠慮せずに食べてくださいね!」
「ありがてぇ……!ここ何日間か、まともに飯も食えてなかったんだ……。」
相当お腹が空いていたのか、少々張り切って作りすぎていたカレーは5人の分を残して全て平らげてしまった。
治療を終えたランジュと愛が戻ってくると、その食べっぷりに驚いた。
米粒一つ残さずに食べ終えたセカイは再び手を合わせ、食材と、ご馳走してくれた彼女たちへの感謝をこめて、『ご馳走様でした』と心を込めて言った。
「ふぅ……ご馳走様でした。」
「す、凄い食べっぷりですね……。」
「セカイさん、この山で何をしてたんですか?河原に会った焚き火の跡って、もしかしてセカイさん?」
「あぁ。俺は今、日本中を渡り歩いて修行の旅をしているんだ。」
「修行の旅!?か……カッコいいです!!」
「さっきの、じげんはおーりゅー?っていう拳法の修行ですか?」
「まぁ、半分正解ってところだな。俺が修行をしているのは、最強のガンプラファイターになる為だ。」
「次元覇王流……ガンプラファイター……?まさか……!」
二つのキーワードで、せつ菜が何かに気が付いたようだ。
侑達は『凄い人だなぁ』ぐらいにしか思っていなかったが、せつ菜の目は急にキラキラと輝き出す。
そして、彼女はセカイに凄い勢いで詰め寄った。
「あ、あの!もしかしてあなたは……トr、」
「思い出したわ!!あなた、トライファイターズのカミキ・セカイでしょ!?」
「なっ……!?」
せつ菜が尋ねようとした事と全く同じ質問を、まさかのランジュに被されてしまった。
同じようにランジュもセカイを見て目を輝かせていて、侑、歩夢、愛は首をかしげた。
「「「トライファイターズ?」」」
「君は、俺の事を知ってんのか?」
「えぇ、もちろん!7年前の全日本ガンプラバトル選手権で優勝したトライファイターズのエースパイロットのカミキ・セカイ!最高のガンプラファイターだったって聞いてるわ!」
「ら、ランジュさん!どうしてあなたがそんな事を知っているんですか!?うぅ……私が解説したかったのに……。」
『トライファイターズ』とは、7年前に行われた全日本ガンプラバトル選手権で優勝したチームの名前。
チームメンバーはカミキ・セカイ、ホシノ・フミナ、コウサカ・ユウマで構成されており、今大会で初の全国出場を果たし、そして優勝した戦績を持つ。
この大会の決勝戦はガンプラファイターの間では名勝負として今なお語り継がれており、イオリ・セイがビルダーとして注目されているのに対し、カミキ・セカイはファイターとして注目されていた。
しかし、高校卒業後は動向が一切不明となっていた。
そんな彼がこの山で修行していたなど、普通は考えないだろう。
「あなたの事はカワグチから聞いたのよ。」
「カワグチ……?もしかして、キジマの事か!?」
「カワグチさんって、前にキョウヤさんと一緒にいた人だよね?」
「ランジュ、あの人と知り合いだったの?」
「えぇ。アタシが同好会相手に使ってたガンプラを作ってくれた人よ。シランジュの作り方を教えてくれたりもしたわ!カワグチが言っていたのよ、カミキ・セカイっていう最高のライバルがいるって!」
「キジマ……そうか、君たちはアイツの知り合いだったのか……。」
懐かしい名前を思い出し、思わず笑みがこぼれたセカイ。
修行の旅に出てからというもの、セカイはウィルフリッドとは連絡を取っていなかった。
ウィルフリッドの活躍や彼がメイジンを襲名した事は耳に入っていたが、彼よりもさらに強くなるために、セカイはあえてウィルフリッドとは連絡を取らずにいたらしい。
(あれ……?でも、ガンプラバトルで強くなるためにどうして山籠もりするんだろう……?セカイさんが強くなったらガンプラが強くなるわけでもないだろうし……。)
「ねぇセカイ!アタシ、あなたとガンプラバトルをしてみたいわ!!」
「バトル?俺が君と?」
歩夢が首をかしげていると、突然ランジュがセカイにガンプラバトルを申し込んできた。
スクールアイドルにしてもガンプラバトルにしても、プロに揉まれて上達したいと考えるランジュからしてみれば、メイジン・カワグチに最高のライバルと言わせたセカイと戦いたいと思うのは当然のこと。
だが、ここで出来るバトルはガンプラが壊れる可能性のあるGPDのみ。
下手をすればシランジュが破壊される危険性があるが、それでもランジュは譲らない。
「ランジュ、バトルって言っても……今ここだと実機バトルしかできないよ?」
「アタシは構わないわ!壊れても絶対に修理してみせるもの!」
「……セカイさん、私もバトルしたいです。」
「せっつーまで……。」
「私はこの前の魔星大将軍とのバトルで、侑さんや歩夢さんの成長を目の当たりにして、思ったんです。私ももっと強くなりたいって……お願いしますセカイさん!」
「あぁ、もちろん良いぜ!ガンプラファイターたるもの、売られたバトルは買うのが礼儀だからな!」
せつ菜もバトルを申し出て、それをセカイは了承。
侑達が見守る中、3人はGPDの筐体へ行き、それぞれのガンプラをセット。
今回のバトルは、セカイVSせつ菜&ランジュの変則タッグバトル。
偶然にも、全員同じく赤を基調としたカラーリングのガンプラであり、セカイのガンプラは右肩に『覇』、左肩に『神』というエンブレムが刻まれている。
3人のガンプラを筐体から発生したプラフスキー粒子が包み、全員操縦桿を握った。
「ガンダムスカーレットエクシア!優木せつ菜!目標を駆逐する!!」
「鐘嵐珠!シランジュ!ショータイムよ!!」
「さぁ……久しぶりにやってやろうぜ!カミキ・セカイ!覇王カミキバーニングガンダム!!行くぜ!!」
~~
その頃、栞子の案内で侑達のいる山までやって来た同好会&部の8人組。
途中まで順調に山を登っていたが、かすみがハチに襲われ、ミアとしずくと共に逃亡。
更に道中でヘビを発見した栞子と璃奈が逃亡。
そして果林が普通に迷子。
残ったエマと彼方で手分けして迷子になった6人を捜し、再び集まった頃には登山道から大きく外れており、別荘への行き方も一切わからないまま全員で迷子になってしまった。
「あぁ……!お、思い出します……コレはあの時と同じ……暗くて、寒くて……うぅ…!」
「栞子ちゃん、トラウマ思い出して震えてる。」
「あー、もう!どうするんですかこれぇ!!かすみん山の中で遭難なんて嫌ですぅ!!」
「落ち着いてかすみさん!大声出しちゃダメだよ!」
「スマホがあるんだし、愛達に連絡取れないかしら?」
「んー……いや、難しいね。ほら、この辺圏外っぽいし。」
「……あれ?エマちゃんどうしたの?」
「しっ!皆、ちょっと静かに……。」
彼方が尋ねると、エマが何かを発見したようで全員に静かにするように促す。
彼女は姿勢を低くして茂みの奥を覗くと、そこから唸り声をあげて何かがゆっくりと出てきた。
「グルルル………!」
「ひぃぃ!!?」
その姿に、かすみが悲鳴をあげた。
それは、昼間に侑達を襲った、あの野犬だった。
~~
バトルフィールドへと飛び出したスカーレットエクシアとシランジュ。
今回の舞台は宇宙世紀シリーズに登場するサイド7。
ジオン軍との抗争により戦場と化したこの場所で、彼女たちの眼前に現れたのは赤いボディと青いクリアパーツを持つ、細身のMS。
ゴッドガンダムを彷彿とさせる外見だが、完全なフルスクラッチガンプラであるそれは、一切の武装を身に着けておらず、構えているのは拳のみ。
カミキ・セカイという男を知るせつ菜とランジュはその事に驚かないが、見物をしている侑、歩夢、愛の3人は素手で戦おうとする彼に非常に驚いていた。
「え、セカイさん武器無いじゃん!?あれでせっつーたちと戦うの!?」
「二人ともトランザム持ちだし……厳しいんじゃ無いかなぁ?」
「あ、セカイさんが動くよ!」
侑の言葉で、まず最初に動いたのはセカイの覇王カミキバーニングガンダム。
彼は背中のバックパックのブースターから炎を噴き上げ、一気にスカーレットエクシアとシランジュとの距離を詰めてきた。
カミキバーニングの拳がスカーレットエクシアを狙うが、その間に割り込んだシランジュがシールドでそれを防ぐ。
しかし、今までに受けた事の無いほどのパワーにより、シランジュはその一撃で押し返され、地面に倒れた。
「な、なによこのパワー!?」
「ランジュさんのシランジュを押し返すほどのパワー……彼方さんのバルバトスよりも一撃が重そうですね。ランジュさん、挟み撃ちです!」
「わかったわ!」
起き上がったシランジュと共に、スカーレットエクシアが走り、カミキバーニングの後ろへ。
カミキバーニングの前にはシランジュが立ち、すでにシランジュキャノンへと変形している。
シランジュキャノンが構えた5つの砲台でカミキバーニングを撃ち、スカーレットエクシアはGNソードSSPをまっすぐ突出し、カミキバーニングに突撃。
どちらも並のガンプラでは見切れないほど素早いが……、
「見切った!!」
二体を技を一瞬で見切り、カミキバーニングは飛び上がった。
当然スカーレットエクシアは突撃を止める事が出来ない為、シランジュキャノンの砲撃の直撃を受けてしまった。
「う、うわぁぁ!?」
「せつ菜!」
「大丈夫です!!それより、来ますよ!!」
二人が見上げた先では、カミキバーニングが構えを取る。
脚部へプラフスキー粒子を集中させ、そのまま彼はシランジュとスカーレットエクシアへと蹴りかかる。
「次元覇王流……聖槍蹴りぃぃ!!」
「「トランザム!!」」
『『TRANS-AM』』
カミキバーニングの技『次元覇王流』をトランザムにより避けた二機。
トランザムが切れないうちに勝負を決める為、スカーレットエクシアとシランジュは顔を見合わせて頷くと、自慢の武器を構える。
スカーレットエクシアはGNソードSSP、シランジュキャノンはシランジュバスターライフルを突出し、トランザムにより出力が3倍に跳ね上がった攻撃をカミキバーニングへと放つ。
だが、当然セカイはその攻撃を見切っている。
最低限の動きでその場を離脱し、再び二体の攻撃を回避したカミキバーニング。
トランザムでさえもとらえきれない彼の動きに動揺するせつ菜とランジュ……その背後をカミキバーニングが取った。
「次元覇王流!!疾風突き!!」
「「!!」」
必殺の次元覇王流で二体へ攻撃を繰り出すセカイ。
しかし、その攻撃が彼女たちに命中する事は無かった。
「! ゆ……侑さん……!?」
なんと、その攻撃が命中する寸前に、乱入した侑のレインボーユニコーンガンダムがカミキバーニングの腕を横から掴み、彼の動きを封じていた。
常人離れしたその技に驚くせつ菜とランジュ、それを見ていた歩夢と愛。
当然セカイも驚いており、侑はレインボーユニコーンでそのままカミキバーニングを背負い投げた。
「うぉりゃーーーーーー!!!」
背負い投げられたが、空中で体をひねり、カミキバーニングは華麗に着地。
スカーレットエクシアとシランジュの前にそびえ立ち、カミキバーニングの前にレインボーユニコーンガンダムが立ちはだかる。
ユニコーンモードのままだが、両腕と背面には計3つのシールドファンネルが取り付けられている。
「何してるのよ侑!?」
「いやぁ……二人とも楽しそうで我慢できなくて……。」
「ランジュさん、私たちはここまでのようです……後は侑さんに託しましょう。」
「もう!!悔しいわ!!」
「ハハハ……ごめんね二人とも。そんじゃ、気を取り直して……。高咲侑、レインボーユニコーンガンダム、行きます!!」
そのままカミキバーニングへと突っ込むレインボーユニコーン。
カミキバーニングは次元覇王流の構えを取り、彼女の攻撃を受け止める。
レインボーユニコーンの攻撃は、シールドファンネルを両腕に装着したまま繰り出す体当たり。
シールドにより激突面積が広がり威力が向上しているため、カミキバーニングでも直撃を喰らうと大ダメージを受けてしまった。
「! 今の攻撃……まさかこの子……。」
「実機バトルでNT-Dは使えないけど、私とレインボーユニコーンなら!!」
「……おもしれぇ……!来い、侑!!」
背中のビームサーベルを抜き取り、カミキバーニングへと斬りかかる。
カミキバーニングはやはり捉えれないぐらい素早い動きでそれをかわし、レインボーユニコーンの隙をついて拳を振う。
だがレインボーユニコーンも負けじとそれをシールドで受け止め、カミキバーニングを払いのけた。
「ゆうゆ、すっご……。」
「侑ちゃん、また強くなってる!」
「「…………。」」
拳を交えるごとに、セカイも侑も相手の力を感じる。
二人の意識がガンプラを通じて、相手に直接語りかけている。
セカイのカミキバーニングがレインボーユニコーンを攻撃するたび、侑は少し苦しそうな表情を見せるが、すぐに笑顔になり応戦。
攻撃が交わるたびにフィールドから発生した風圧が筐体の外にまでおよび、窓ガラスを鳴らす。
「!? GPDの筐体から風が吹いてる!?」
「ガンプラ同士の戦いで風が起きるだなんて……まるで、戦ってるのがガンプラじゃなくて、侑ちゃんとセカイさん自身みたい……。」
「……アシムレイト……。」
せつ菜がボソッとつぶやくと、いよいよ二人の戦いに決着がつこうとしていた。
ビームサーベルを捨て、シールドファンネルで殴り掛かるレインボーユニコーンガンダム。
全身から炎を噴き上げ、鳳凰のオーラを纏う覇王カミキバーニングガンダム。
一進一退の攻防を続け、ついに二機は全力の攻撃を相手へ繰り出した。
「おりゃーーーーーーーーーー!!!」
「カミキガンプラ流奥義!!!鳳凰覇王拳!!!」
ぶつかった炎の拳とシールドファンネル。
その瞬間、すさまじい風圧が歩夢達を襲う。
そして、ついに耐え切れなくなったレインボーユニコーンが、カミキバーニングの力に推されてしまい、そのまま風圧でフィールドの外へと思いっきり弾き飛ばされた。
「あ……ゆ、ユニコーン!!」
「愛さんにまっかっせっなさーーーい!!キャーーッチ!!」
弾き飛ばされ、壁に激突する寸前に、飛び上がった愛がレインボーユニコーンを何とかキャッチ。
幸い、ガンプラバトルでの多少の傷が残っただけで、目立つ傷はついていなかった。
バトルは最後までフィールドに残っていた覇王カミキバーニングガンダムの勝利……だが次の瞬間、カミキバーニングの頬に、小さな亀裂が入った。
それと同時にセカイの顔の同じ個所にも傷がつき、そこから血がしたたり落ちてきた。
彼は自分の頬から流れる血を手でふき取ると、愛からレインボーユニコーンを受け取った侑に近づいてきた。
「大丈夫か?」
「あ、は、はい。それよりセカイさん、その怪我……、」
「あぁ、気にしないでくれよ。」
「今、ユニコーンを通じて、セカイさんの心が私に伝わってきました。もしかして、セカイさんも……?」
「多分、俺と君の考えてる事は同じだろうぜ。」
「アシムレイト……。」
ガンプラが傷ついたところと同じところに、傷を負ったセカイ。
これは、侑がGBNで使うNT-Dと同じアシムレイトによるもの。
初めて見る自分以外のアシムレイト使いに侑は驚くが、せつ菜は知っていたのかそこまで驚いてはいない。
せつ菜とランジュもフィールドから自分のガンプラを回収し、傷が無いか確認した。
「あれがアシムレイト使い同士によるバトル……。」
「アタシ達じゃ、全然追いつけなかったわ。」
「そんな事無いって!せっつー、ランジュ!二人とも息が合ってたし、強くなってるって!」
「そうでしょうか……。」
アシムレイトはファイター自身とガンプラを一体化させることで発現する、ガンプラバトル専用の特殊能力。
セカイは長年の経験で、侑は歩夢やリク達との対話を経て、その能力を完全制御するまでに至った。
ランジュと二人で戦い、それでも手も足も出なかったセカイの覇王カミキバーニングガンダム。
思わずスカーレットエクシアを握る手に力がこもる。
そんなせつ菜を心配そうに見る歩夢が、彼女の肩に手を置いた。
「せつ菜ちゃん……。」
「歩夢さん。」
「今日は持ってきてないけど、帰ったらいくらでも特訓付き合うよ!」
「愛さんも!ゆうゆには絶対に負けないから!」
「! ありがとうございます!!」
「ずるいわ!ランジュも混ぜなさい!!」
「私も!私も!!」
悔しそうなせつ菜とランジュを励ましあう歩夢達。
その姿を見ながら、セカイはかつての事を思い出す。
7年前、チームメイトやライバルたちと競い合い、高みを目指していたあの頃を。
「君たちは、いいライバルなんだな。」
「……はい!!ライバルで、友達なんです!!」
「……俺も、久しぶりにアイツらに会いに行ってみようかな……。」
そう言うと、セカイは顔の傷を絆創膏で手当てし、荷物を抱えた。
去ろうとするセカイを、侑達が引き留めようとした。
「それじゃあな、昼飯、ご馳走さん。美味かったよ!」
「え?もう行っちゃうんですか!?」
「せめて晩御飯だけでも食べて行かない?ランジュが沢山お肉持ってきて来てくれたから、バーベキューをするつもりだったんだけど……。」
「いや、そこまで世話になるわけには……、」
ガサガサガサッ!!
「「「「!!」」」」
セカイがコテージの外へと出たと同時に、茂みの奥が揺れた。
それも相当大きい揺れだ。
咄嗟に身構え、侑達を守るようにセカイが拳を握る。
先ほど野犬に襲われた侑、せつ菜、ランジュの3人は歩夢と愛以上に警戒しており、セカイの後ろでジッと身を潜めた。
そして、やがてその奥にいる者が徐々に姿を現すと、侑達は小さく悲鳴をあげる。
「グルルルル………!」
「「「出たーーーー!!!」」」
「お、オオカミ!?」
「いやアレは野犬だねぇ。もしかして、ランジュを襲ったのってあの子なの?」
「俺達の匂いを追って来たのか!だったらもう一回追い払って、」
「待って!茂みの奥に、まだ何かいる!」
歩夢が野犬の奥を指差し、セカイもそちらへと視線を向けた。
確かに茂みがまだ揺れており、しかも先ほどよりも大きく揺れている。
さすがに野犬が群れで来られると、セカイと言えども分が悪い……そして、ついにその奥にいる者たちが、彼らの前へと姿を見せた。
「うわーーーーーん!!侑せんぱーーーーーい!!!」
「……え?かすみちゃん……?うわっ!?」
「会いたかったですーーー!!かすみんもうダメかと思いましたーーーー!!」
なんと、茂みの奥からあらわれたのは同じくスクールアイドル同好会の後輩である中須かすみ。
彼女は泣きながら侑へ飛びつき、侑を押し倒した。
更に、彼女に続けて続々とスクールアイドル同好会の面々が茂みの奥から顔を見せた。
「よ……ようやく着いた……璃奈ちゃんボード……『俺は不死身のパトリック・コーラサワー』」
「り、りなりー!?」
「ほら、栞子ちゃん起きて。ランジュの別荘に着いたわよ。」
「うぅ……ヘビ……虫……ランジュ……。」
「し、栞子ちゃん!?果林さんと、彼方さん、しずくちゃんも!」
「おぉ、歩夢ちゃんだ~、やっほ~!」
「やっと会えました!これで一安心ですね!」
「ミア、あなた達どうしてここに?それより、どうやってここに?」
「あぁ、それはエマのおかげさ。」
「エマの?」
ミアが指を指す先では、エマが先ほどの野犬を笑顔で撫でまわしていた。
野犬は嬉しそうに尻尾を振り、それがエマにとっても嬉しいのかどんどん撫でて、ついには野犬がその場にゴロンと寝ころんだ。
その光景にその野犬に襲われたせつ菜は唖然とし、恐る恐る野犬を撫でるエマに近寄る。
「ほーら、よーしよーし♪いい子だねぇ♪」
「わんっ!」
「あ……あのー……え、エマさん……?大丈夫なんですか……そのワンちゃん……?」
「うん!ほら見てせつ菜ちゃん!この子とっても可愛いの!」
「わおーん!!」
事の経緯を、彼方が説明してくれた。
2年生のキャンプを羨ましがった彼女たちは、栞子の案内でこの山までやって来た。
だが山の中で迷子になってしまい、その時に偶然にもせつ菜たちを襲った野犬に襲われた。
もうダメかと思ったその時、なんとエマが野犬を手懐けてしまったそうだ。
「この子に侑ちゃん達の匂いのついたものを嗅がせて、ここまで案内してもらったんだよ~♪」
「わん!」
「す……凄いですエマさん!!」
「褒めるならこの子にしてあげてほしいな。」
「凄いですよワンちゃんさん!!さっきは手荒な真似をしてしまってごめんなさい……。」
「くぅ~ん……。」
「そうだ!セカイさん!紹介させてください!!この人達は……あれ?」
「どうしたの?」
「さっきまでそこに……セカイさん!?どこですか!?セカイさーーーーん!!」
せつ菜がセカイにエマたちを紹介しようと思って振り返ったが、すでにそこにセカイの姿は無かった。
侑やランジュにも尋ねたが、誰もセカイが去っていくところを見ていなかった。
慌てて探したが、やはりどこにもいない。
野犬に匂いで追ってもらおうと思ったが、先ほどセカイに殴られているため、セカイの匂いを嗅がせると不機嫌そうに唸る。
「? せつ菜先輩どうしたんですかー?誰か探してるんですか?」
「うん、私たちの事を助けてくれた人がいたんだ。」
「大丈夫よ!きっとまた会えるワ!実はさっきのガンプラバトルをガンスタグラムにアップしたの!もしかしたら、この伝手でアタシ達に連絡をくれるかもしれないじゃない!」
「……そうですね。次会えたら、今度はたくさんお話を伺いたいものです。」
「え!?ここは電波通じるんですか!?」
~~
そこから、キャンプはさらに盛り上がった。
13人+1匹で開催したバーベキューは、とても楽しかった。
侑達が釣って来てくれた魚は彼方と歩夢で焼き魚やムニエルにしてくれた。
ランジュの持ってきた肉はどれも高級な物で食べ応えがあり、非常に豪勢なバーベキューとなった。
もちろんエマたちを連れて来てくれた野犬にもお礼として魚やお肉を出して、そのお返しと言わんばかりに野犬が寄ってくる虫やヘビを追い払ってくれて、とても頼もしいボディガードとなった。
「花火やりたいです花火!!かすみん持ってきました!!」
「ダメですよかすみさん。こんな山の中で花火だなんて……火事になったらどうするつもりですか?」
「えぇー、大丈夫だよ。」
「いいえダメです。周りは木々で囲まれていて、空気もとても乾燥しています。花火なんて言語道断です!」
「かすみさん、花火は出来ないけど、その代り星が凄いよ。ほら!」
「満天の星空、綺麗!璃奈ちゃんボード『あーのほーしに、なーりーたーいー(ウルフ隊長ぉおおおおお』」
「……璃奈さん、そのボード何?」
「見よう、ガンダムAGEアセム編。」
「おほぉ~、この子見た目よりもフカフカで良い抱き枕になってくれるよ~!」
「わんっ!」
「ちょっと彼方、一応野良なんだからあんまり触らない方がいいんじゃない?」
「くぅ~ん……。」
「そ、そんな目で私を見ないで……!」
「彼方、次はボクも撫でたいな。」
「いいよぉ、おいでぇ。」
「すっかり仲良しさんだね!」
途中参戦した1年生、3年生組も楽しそうに夜を過ごし、あっという間に楽しい時間は過ぎて行った。
そして、遅くまで別荘の中でトランプやガンプラバトルやカラオケ大会で盛り上がると、疲れ果てた彼女たちはそのまま深い眠りへ落ちる。
だが、考え事をしていたせつ菜は一人でベランダから空を見上げ、その美しさに目を奪われていた。
「眠れないのせつ菜?」
「ランジュさん。えぇ、少し考え事を。ランジュさんは?」
「ちょっと喉が渇いちゃったのよ。ココア飲む?」
「えぇ、いただきます。」
注ぐだけのインスタントココアを受け取り、一緒にベランダで星を見上げるせつ菜とランジュ。
隣でココアを飲んで眠そうにしているランジュに、せつ菜は話しかけた。
「強かったですね、セカイさん。」
「そうね。多分、エマ以上……ううん、GBNでも、あんなに強い人は中々いないでしょうね。」
「それに侑さんも……GBNでも無いのに、セカイさんを相手にあそこまで……。」
「えぇ。」
「私達では全然歯が立ちませんでした。やはり、悔しいです。どんなに大好きでも、それでも追い付けない物もあるんだなって思いました。」
「せつ菜……。」
「けど、だからこそ追い越そうと思いました!追いかけているだけじゃない……追いつき、追い越し、皆を引っ張って行けるようになりたいって、心から思ったんです!!」
ココアを飲み干し、せつ菜はランジュへ叫ぶ。
「同好会の皆は、仲間でライバル。それはスクールアイドルにおいても、ガンプラバトルにおいても同じです。もちろん、部のお二人も。」
「そう。」
「私は、皆で切磋琢磨して、皆で強くなりたい。だから、一つ提案があります。ランジュさん。」
「なに?」
「合同ライブをやりませんか?ただのライブじゃない、スクールアイドルとガンプラバトルを融合させた、虹ヶ咲学園の自由な校風だからこそ出来る新しいライブを!」
「合同ライブって……本気なの!?」
「勿論です!!私、以前から考えていました。スクールアイドル同好会とスクールアイドル部、その垣根を越えたライブを出来たらいいなって。今の私達は、スクールアイドルとしてだけじゃなくて、ガンプラファイターとしての共通点もあります。共に高みを目指すライバルとして、同じ大好きを共有する仲間として、私は全員でライブがやりたい。どうでしょうか?」
せつ菜の提案に、ランジュは一瞬驚いた。
だが、すぐに彼女は持っていたココアを一気に飲み干して、ニヤリと笑ってせつ菜を見た。
「面白そうじゃない!乗ったワ!」
「あとは、侑さん達が賛成してくれるかどうかですが……、」
「あの子たちが賛成しないわけが無いじゃない!それで、どんなライブにするの!?」
「それはまだ……追々皆で考えを出し合って決めていきたいと……。」
「ランジュは今すぐにでも話したいわ!皆を起こしてきましょう!!」
「だ、ダメですよ!!皆ぐっすり眠っているんですから!!」
~~
侑達の前から姿を消したセカイは、一人で修行の旅を続けていた。
侑やせつ菜たちを見て、久しぶりに懐かしい顔を見たくなったセカイの前に、一台の車が止まる。
そこから金髪のスーツ姿の男が現れると、彼はサングラスを取りセカイの前に立つ。
「よぉ、久しぶりじゃねーか、キジマ。」
「お前は相変わらずだな、セカイ。」
「メイジン就任、おめでとう。」
「フッ、ずいぶん遅い祝辞の言葉だな。」
「どうして俺がここにいるってわかったんだ?」
「これだ。」
セカイの前に現れた男……4代目メイジン・カワグチが、セカイにスマホを見せつけた。
彼の開いているのはガンスタグラムの画面で、そこにはランジュがアップしたセカイと侑のガンプラバトルの写真が掲載されていた。
いつの間に……と、苦い顔をするセカイに、カワグチは話を続けた。
「セカイ、力を貸せ。バンシィ・ノワールを捕える為に。」
~にじビル毎回劇場~
第50回:劇場版ガンダムSEED
歩夢「へー、ガンダムSEEDの映画やるんだー。」
エマ「SEED!?」
栞子「そ、そんなまさか……企画だけ立ち上がって、結局有耶無耶になっていたあの劇場版ガンダムSEEDが!?」
歩夢「うわっ!?びっくりしたよ二人とも……。」
エマ「もしかして劇場でヴェルデバスターガンダムの活躍が見れるの!?」
栞子「し、シンさんに救いはあるのでしょうか!?」
歩夢「わ、私に聞かれても~!」
エマ「見て見て栞子ちゃん!!エクリプスガンダムだって!!」
栞子「なんですかこのクスィーガンダムをSEEDの適正に合わせましたといわんばかりのデザインは……とてもカッコいいと思います!!」
エマ「可変機構搭載なんだね!!」
栞子「今から活躍が楽しみです!!」
歩夢「……AGEもキオ編の続編の映画やらないかなー……。」
キョウヤ「わかる。」