ニジガクビルドダイバーズ   作:バース・デイ

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ミオを探せ

「俺トランザム!!」

 

 

GBNの番人を務める百鬼のエースダイバーであるドージ。

彼は今日もこの世界の平和を守る為、今まさに目の前で悪事を働こうとしている男たちに愛機である耀・スサノオで立ち向かっていく。

相手の機体はかのシャア・アズナブルを思わせる赤い機体であり、『機動戦士ガンダム』でも実際にシャアが搭乗していた『偉い人にはわからない機体』、ジオン公国最強のMSであるジオング。

ドージの繰り出す攻撃はトランザムとXラウンダーの能力が合わさり、とても見切れるような物では無かったが、ジオングには奥の手があった。

 

 

「おい、ブレイクブーストだ。」

「了解。」

 

 

それはもちろん、違法ツールであるブレイクデカール。

 

これにより通常の3倍、いや4倍もの機動力を得たジオングは、耀・スサノオの攻撃を躱しながらなんとか逃げおおせる。

彼らには、ドージが絶対に追って来ないという確固たる自信があった。

 

 

「くそっ……逃げやがったか……おい!大丈夫か!!」

「うぅ……。」

 

 

ドージは絶対に被害者を見捨てない。

 

 

彼らの目的である『アカウント狩り』を目にしたドージは、被害者を助ける為に立ち向かったが、仕留める前に逃げられてしまい、その後被害者を救護。

その隙に彼らはジオングでその場から緊急離脱し、数秒も立たないうちに姿を消してしまった。

 

 

「無駄な正義感を仇になったな、百鬼のドージ。」

「しかし、どうする?このままじゃ今日の収穫は0だぜ。」

「なぁに、すぐに見つかるさ。何しろここはGBN、出荷できる商品なんていくらでもいる。」

 

 

そう言いながら彼らは目立たない場所にジオングを着陸させると、変装の為にダイバールックを変更。

人ごみに紛れ、売れ筋のよさそうな『商品』を探すことに。

彼らの探す商品のポイントは、『ダイバーポイント』、『ダイバールック』、『ダイバースキル』の三つがもっとも重要な要素。

特にスキルは特定のガンプラを製作し、乗り続けた場合に稀に発現できる要素になるので、どんなスキルであっても、スキルを持つアカウントという時点で人気が高く、高額で売れる。

 

 

「おい、あれを見ろ。」

「あれは……?」

 

 

そんな二人が目を付けたのは、ベンチで1人で座り、足をぶらぶらと指せている小さな女の子のダイバー。

彼女は少しふてくされた表情を浮かべ、ブツブツと独り言をつぶやいていた。

 

 

「なんでりな姉ちゃんあんなヤツ連れて来たん……うち、今日はりな姉ちゃんに会えるの楽しみにしとったのに……。あーあ、もう帰ろっかなー。」

 

 

その少女の姿は、彼らも知っている。

 

ガンプラバトルの大会における小学生の部でチャンピオンに上り詰めた、ガンダムDXの改造機である『ガンダムDX美王』を駆るダイバー、ヤサカ・ミオだ。

 

レジェンドビルダーであるヤサカ・マオの娘で、最近はスクールアイドルにお熱だというのは有名な話だ。

まだ子供だが、小学生の部とはいえチャンピオンであるためダイバーポイントは並のダイバーよりも高い。

彼女の姿を見た男たちはニヤリと笑い、懐から拳銃の様な物を取り出した。

 

その拳銃のグリップ部分には、ブレイクデカールの様な物が貼られている。

 

 

「コイツは上玉だ。アイツを狙うぞ。」

「わかった。」

 

 

拳銃をミオに構え、迷わず引き金を弾く男たち。

 

それは彼女に命中するが、特にミオは何の反応も示さず、首元に違和感を感じたのか周りをキョロキョロと見渡した。

数秒後、彼女が大きい欠伸をすると、ウトウトしながらベンチに横たわる。

 

 

「ふわぁ~……なんや……急にめっちゃ眠くなってきたん……りな姉ちゃん待ってなあかんのに……Zzz。」

 

 

そのまま目を瞑り、寝てしまったミオ。

すかさず男たちはどこからか取り出したソフトクリームを手にしてミオの前に出ていき、寝てしまったミオを抱きかかえた。

 

 

「おーい、お待たせ!……って、寝ちゃったのか~。パパが折角お前にせがまれてアイスを買ってきてあげたのに。」

「ハハハ、まぁまぁ兄さん。怒ると可哀想じゃないか。さぁ、安全なところで眠らせてあげよう。」

 

 

突然彼らは周りに怪しまれないように、ミオの父親とその弟のフリをし始めて、ミオをおんぶしてその場から去っていく。

広い場所で再び赤いジオングを呼び出すと、元の黒いダイバールックに戻った彼ら……ガンプラマフィアたちはミオをコックピットに押し込め、別のディメンションへと消えて行った。

 

 

 

~~

 

 

ジュースを買って戻って来たりな子とミアは、その場所にミオがいない事に疑問を覚えた。

確かに落ち着きが無い子供ではあるが、りな子の言う事だけは何が何でも聞く子だ。

そんなミオがりな子に黙っていなくなるなどありえない。

ログアウトの形跡は無く、かと言ってこの短時間で子供の足の速さで姿をくらますなど出来るはずが無い。

そんな時に、りな子とミアは最近GBNで噂になっているある事件の事を思いだす。

 

突然ダイバーが行方不明になり、その後彼らのアカウントが消失してしまう事件。

 

更に先ほど貼られていた『ガンプラマフィア』なる謎の組織に対する警告文。

 

 

「……いや、まさかそんな事……。」

「ミアちゃん、急いでミオちゃんを探そう!」

「あ、あぁ…!」

 

 

そんなはずは無いと思いながらも、りな子とミアは急いでミオを探し始めた。

この辺りはまだ他の場所と比べると人が少ない。

二手に分かれて探せばきっとすぐに見つかる……そう考えていた。

しかし、1時間ほど探してもミオの姿を見つけることは出来ず。

子供が行きそうな場所や、ミオが好きなガンダムX関連の店舗も全て見て回ったが、ミオはどこにも見つからない。

ログアウトしてくれていればいいのだが……フレンド登録しているダイバー間はお互いのオンオフライン状態を見る事ができるのでそれを確認しても、ミオは現在オンライン状態だ。

 

 

「ミオちゃん、どこにもいない……。」

「アイツ、勝手にいなくなるなんて……。」

「ミオちゃんは私に黙ってどこかに行ったりなんかしないよ。」

「けど、だとしたらどこへ……。」

「運営に問い合わせてみようよ。もしかしたら見つかるかもしれない。」

「………。」

 

 

元はと言えば、自分がミオと仲良くしなかったのが原因ではないか。

そのせいでりな子に迷惑をかけてしまっている事が、ミアは悲しかった。

ミオがいなくなってしまい、悲しそうにするりな子の顔なんて、ミアは見たくない。

落ち込んでいる二人……その時、彼女たちの上空を、見覚えのあるモビルスーツが飛んで行った。

 

 

 

「! あのガンプラは……!」

「百鬼のドージさんの、耀・スサノオだ。」

 

 

 

飛んでいたのはフォース百鬼のドージの愛機『耀・スサノオ』

GN粒子を放出しながら空を飛んでいたその機体も、りな子たちに気付いたのか方向転換して彼女たちの下へと戻って来た。

2人の下にやってきた耀・スサノオのハッチが開き、中からは小太りの鬼のダイバー、ドージが顔を覗かせた。

 

 

「りな子!こんなとこで何してんだ!」

「ドージさんこそ……。」

「俺は、まぁパトロールみたいなもんだ。あれ?お前ら、そんな浮かない顔してどうしたんだよ?」

「実は……、」

 

 

りな子がドージに事情を説明。

すると彼の顔色が変わり、一気に青ざめた。

もしかしたら彼は何か事情を知っているのか……そんな淡い希望を持ったりな子はドージに詰め寄る。

頭を掻きながら、りな子とミアに話をするか迷うドージ。

だが普段表情を顔に出さないりな子の真剣な目に、ついて折れたドージは、彼の知っている事を彼女たちに話した。

 

 

「お前ら……ガンプラマフィアって知ってるか?」

「ガンプラマフィアって……そう言えば街中にそんなのの張り紙してるね。」

「私、聞いた事ある。ガンプラを使って悪い事をする人達だよね。」

「あぁ。13年ぐらい前に、イオリ・セイが壊滅させたっていう組織なんだけど、そいつらが最近、ブレイクデカールを使って活動を再開し始めたって話なんだ。」

「セイさんが?」

「……でも噂だろ?あの子の場合はただの迷子だと思うんだけど。」

「いや、噂なんかじゃない。」

 

 

そう言いながらドージは耀・スサノオの脚部を二人に見せる。

そこには何者かによってつけられたであろう大きな傷跡があり、修復されていないところを見ると先ほどまで強敵と戦っていたのだと一目でわかった。

 

 

「あの傷は、ガンプラマフィアと戦った時につけられたんだ。」

「え、ドージさん、ガンプラマフィアと戦ったの?」

「あぁ。アイツら、最近噂になってるダイバー行方不明事件にかかわってる。俺はその現場を抑えたんだけど、逃げられちまった。」

「じゃあ、もしかしてミオちゃんは……!」

「その子、ヤサカ・マオの娘さんなんだろ?ガンプラマフィアの仕業で間違いないだろうな。」

 

 

今の話を聞いて、ミオが攫われたかもしれないとショックを受けたりな子。

だが、それ以上にショックを受けた者が、すぐ隣にいた。

それはもちろん、ミアだ。

 

 

 

「……もしかして、ボクのせいなのか……?」

「み、ミアちゃん……?」

 

 

 

凶悪な組織であるガンプラマフィア。

もしその組織にミオが攫われているのだとすれば、その責任があるのはおそらく自分である、ミアはそう考えた。

今回の事件が本当に誘拐事件であるならば、ミオの傍にりな子とミアがいればこんな事件は発生すらしなかったからだ。

 

 

 

「だってそうだろ……ボクがアイツと仲良くできなかったから、璃奈はボクと話すためにボクを連れ出した……その間にアイツは攫われたんだ……。」

「けど、それはミアちゃんのせいなんかじゃ無いよ!私もちゃんとミオちゃんを見ていなかったのもあるし……、」

「璃奈に責任なんて無い!全部ボクのせいだ!!」

「お前ら、自分を責めたって何も解決しないだろ……。」

 

 

 

りな子と言い争い始めたミアは、コンソールパネルを操作して愛機であるSDガンダム ライトニングトールギスを呼び出した。

彼女はそれに乗り込むと、支援機であるランページグリフォンも一緒に呼び出し、それに跨った。

 

 

「ミアちゃん、どこへ行くの!?」

『こうなった責任はボクにある!ボクが絶対にアイツを見つけ出す!だから璃奈は心配しないで!!』

「待って、だったら一緒に……!」

『行くぞ、ライトニングトールギス!!』

 

 

ディメンション間移動用のワープゲートを潜り、ミアはりな子が言い終わる前にライトニングトールギスで飛び立って行ってしまった。

その場に残されてしまったりな子は呆然と、先ほどまでライトニングトールギスが立っていた場所を見つめていた。

ほんの数時間前まで、ミアやミオと一緒にショッピングを楽しんでいたはずなのに、どうしてこんな事になってしまったのか……。

ミアもいなくなり、落ち込むりな子に、何と声を掛ければいいのか悩むドージ。

気まずい空気が、二人の間に流れた。

 

 

「ミアちゃん……ミオちゃん……。」

「……とにかく、俺も探すの協力するよ。皆で探せばすぐ見つかるぜ!」

「うん、ありがとう、ドージさん。」

 

 

攫われたミオと、それを追うミアを探し出すため、りな子も愛機であるAEドムを呼び出し、そこへ乗り込んだ。

ハッチが開き、中へ入っていくりな子を見て、同じく愛機の耀・スサノオに乗り込んだドージが首をかしげた。

 

 

「あれ?なんかコックピットの配置変わってないか?前は腹の所にあったよな?」

 

 

りな子が乗り込もうとしたのは、AEドムの頭部。

本来のドムのコックピットは腹部の辺りに存在し、AEドムも今まではその辺にコックピットがあった。

しかし今のAEドムのコックピットは何故か頭部にあり、よく見ると装甲の隙間から見える電動フレームも今までと少し形状が異なって見える。

 

 

「うん。少し改造したの。愛さんやかすみちゃんと一緒に戦う為の改造。」

「アイとかすみんって……SDガンダムコンビじゃねーか。」

「だからコックピットがお腹にあると邪魔になるから、頭の方に変えた。りな子ちゃんボード『いわゆるとっておき』」

「ふ、ふーん……。」

「急ごうドージさん、2人が心配。」

 

 

そう言うと、AEドムと耀・スサノオは、二人そろって他のディメンションへとワープして行った。

 

 

 

 

~~

 

「ん……?あれ……ここどこ……?」

「目が覚めたかい?お嬢ちゃん。」

「え、こ、ここどこ……?アンタら誰!?」

 

 

その頃、目を覚ましたミオが周りを見渡すと、見覚えのない格納庫の様な場所にいた。

彼女は手足を縛られていて、身動きを取ることが出来ない。

目の前には知らない黒ずくめの男が2人と、シャア・アズナブルを思わせる赤いカラーリングのジオングがいて、男たちはコンソールパネルを操作しながら何か話し合っている。

 

 

「この子供、まだ若いのにニュータイプのスキルを習得しかけているな。」

「そいつはいいな。高く売れる。」

「おい!!アンタら!!」

「お嬢ちゃん、少し静かにしててくれないか。」

「ウチにこんな事してただで済むとおもっとんのか!!ウチのおとんは世界最強ビルダーのヤサカ・マオやぞ!!アンタらなんかギッタギタに……、」

 

 

パンっ!!

 

 

ミオが叫んでいると、彼女の目の前で突然煙が上がった。

見ると、黒ずくめの男の一人が銃口をこちらに向け、ミオの足元へ発砲していた。

サーっと血の気が引くミオだが、男は淡々と彼女に話す。

 

 

 

「いいかいお嬢ちゃん。ここはGBNだ。いくら銃で撃たれようと死ぬことは無い。けど、お嬢ちゃんに一生消えない思い出を与える事は出来るんだぜ?」

「あ……ろ……ログアウト……!」

「無駄だ。お前をここに連れてくるまでの間にブレイクデカールでお前のログアウト機能にプロテクトを掛けた。大人しくしてればリアルには戻れるから、それまでお利口さんでいてくれよ……お嬢ちゃん。」

 

 

 

ニコッと不気味に笑う男。

彼はもう一人の男と共に、ミオのアカウントを彼女から切り離すためのハッキングを始めた。

この時点でミオは、今までに感じた事の無い恐怖を全身で感じていた。

 

 

(た、助けておとん……りな姉ちゃん……!)

 

 

 

~~

 

 

 

りな子たちと別れてから2時間が経過し、リアルではいよいよ日も落ちてきた時間帯。

1人でミオの捜索を続けるライトニングトールギスとミアだったが、それらしい姿は見つからない。

ドージから聞いた話では、赤いジオングがガンプラマフィアの機体らしいが、それも見つかる気配はない。

ため息をつきつつ、ミアはライトニングトールギスを一旦停止させ、コックピットの中でため息をついた。

 

 

「はぁ……全然見つかんないよ。こんな事じゃ、璃奈をガッカリさせちゃうな……。」

 

 

するとその時、ライトニングトールギスの前を、家族でGBNにログインしているであろう5人組が横切った。

父親らしき男と母親らしき女性、それと3人姉妹の女の子たち。

年齢はミオとさほど変わら無さそうに見える。

GBNなので実年齢はわからないが。

3人の中でおそらく次女と思われる少女が、長女の手を握った。

 

 

「お姉ちゃん、一緒に遊ぼう!ガンプラバトルやろう!」

「えーーー!!お姉ちゃん今日は私と遊んでくれる約束って言った!!」

 

 

末っ子らしき少女も長女の手を握り、涙目になりながら長女にすがる。

オロオロする長女と泣きそうな末っ子を交互に見ると、次女が長女の手を放した。

 

 

「いいよ、今日はお姉ちゃんの事、アンタにゆずってあげる。」

「いいの?」

「うん。私、アンタのお姉ちゃんだからね。」

 

 

 

「お姉さん……か。」

 

 

その様子を見ていたミアは、数時間前の事を思い出していた。

あの時、ミオにりな子を取られた気がして、ミアは心底悔しかった。

 

 

(私、ミオちゃんのお姉ちゃんだから。)

 

 

りな子の言った言葉を思い出す。

今までミアは自分の姉に甘えた記憶など無い。

けどりな子……璃奈は自分を対等な親友と扱ってくれたと同時に、自分がスクールアイドルとしても心から尊敬できる姉の様な存在でもあった。

だからそんな璃奈をミオに取られて嫉妬して、その為璃奈にそれを指摘されてミオをこうして探している間も、ミアの行動理由は『璃奈が心配するから』というその一点だけだった。

 

 

「大人げなかったな、ボク……いや、むしろ子供だったな……。これじゃ侑にベイビーちゃんなんて言えないよ。」

 

 

ミオは璃奈の友達で、スクールアイドルに憧れている女の子。

そんなミオが、自分と仲良くなれないわけがない。

もしミオを見つけることが出来たのなら、その時は……、

 

 

 

「アイツの話、もっとちゃんと聞かなくちゃ……。」

 

 

 

(助けて……りな姉ちゃん……!)

 

 

 

「!! 今の……アイツの声……?でも、どこから声が……!?」

 

 

 

その時、ミアの脳内に、突然ミオの声がした。

 

 

慌ててライトニングトールギスの操縦桿を握ると、その声が聞こえる方向へと機体を飛ばす。

りな子を呼ぶミオの声……それを感じ取ったのは他ならぬミア。

声に従い、飛び続けるライトニングトールギスは、やがて一つのワープゲートを見つけた。

 

 

 

~~

 

 

順調に進むミオのアカウントの解析。

2人いた男も、今は1人になっており、もう1人はどこかへと行ってしまった。

最初は強情な態度を取り、その後は泣き叫んでいたミオも今では恐怖ですっかりおとなしくなり、成す統べなくガンプラマフィア達からハッキングされる。

 

 

「さて……もうそろそろだな。ニュータイプのスキルにこれだけのダイバーポイントか……100万はいかないにしても、それなりに値は付きそうだな。良かったな、お嬢ちゃん。」

「……………。」

「すっかり大人しくなっちまって、可哀想に……。」

 

 

 

どの口が言っているのか、そのままハッキングを続ける男。

あまりにも上手く事が運んでいて上機嫌になり、鼻歌を歌い始めるのもつかの間……彼らのいる格納庫に、軽い地震のような物が発生し、周りが少し揺れ始めた。

何事かと思っていると、さらに外の方から激しい金属音と銃撃音が鳴り響き、やがて、格納庫の壁に少しずつ、ヒビが入り始めた。

 

 

「な、なんだ……?何が起きている……!?」

 

 

 

バアアアアアン!!!という激しい炸裂音と共に、砕け散った格納庫の壁。

その中に、翼とマントをはためかせた一機のガンプラ……それも、SDガンダムが飛び込んできた。

 

 

その姿はまさに、支援機ランページグリフォンと合体を遂げた、ミア・テイラーの愛機……ランページトールギス。

 

 

それを見て先ほどまでぐったりしていたミオが生気を取り戻した表情に戻り、思わず声を上げた。

 

 

「あ……アンタは!!」

 

 

「ミオを返してもらうぞ、ガンプラマフィア!!」

 

 

 

 





~にじビル毎回劇場~

第63回:妹自慢

彼方「遥ちゃんって本当に可愛いんだよ~♡優しくて気配りも出来て礼儀正しくて、その上東雲学院のスクールアイドル部のセンター!もう世界一!!いや、宇宙一可愛い妹ちゃんだよ~♡」

薫子「おっと、妹の話なら私の妹の事も聞いてもらおうかな。栞子だって可愛いところあるのよ。この前なんて寝ぼけて私の布団に入って来たと思ったら寝言で『お姉ちゃん待って~』って……小さい頃の夢でも見てたのかしら?」

美里(愛の幼馴染の近所のお姉さん)「愛ちゃんだって可愛いのよ!楽しい事があると毎日私のところに来て『お姉ちゃん聞いて聞いて!』って言いながら凄く楽しそうにその日の事を話してくれるの。ウフフ、愛ちゃんスクールアイドルを始めてからますます可愛くなっちゃって毎日本当に楽しそう!」

サラ「だったらメイの話も聞いてください。メイはね、とても優しい子。いつもヒロト達の事を気にかけていて、常に周りを見れる子。私の自慢の妹です。」

果林「なんの!かすみちゃんだって負けてないわよ!」



遥「お、お姉ちゃんはずかしいよ~!」

栞子「ねねね姉さん!?い、いい加減な事言わないでください!!私そんな事言った覚えはありません!!!」

愛「アハハ~、お姉ちゃんにはアタシの楽しい事全部知ってもらいたいからね~!」

メイ「? 姉さん、仲間を気に掛けるのは当然のことでは?」

かすみ「かすみんいつから果林先輩の妹になったんですかぁ!!まぁ~、かわいい~かすみんを妹にしたいっていう果林先輩の気持ちはわからなくもないですけど~♡」

果林「今度しずくちゃんの家のオフィーリアとどっちが可愛いか比べて見たいわね。」

かすみ「ってペット扱いじゃないですかぁ!!」

果林「冗談よ♪」

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