ニジガクビルドダイバーズ   作:バース・デイ

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ランジュ&ミア、同好会加入おめでとう!!


この作品、2ndシーズンの序盤から始めたせいで二人ともスクールアイドル部のままでごめんね……。




ツナガルコネクト

正直、ミオはミアが助けに来てくれるだなんて思ってもみなかった。

見るからに自分の事を毛嫌いしていたミアが、今まさに、自分の身を挺してミオを助ける為、ガンプラマフィアに立ち向かおうとしていた。

ミアのガンプラは『SDガンダム三国伝』の玄武装呂布トールギスを、『SDガンダムフォース』に登場するグリフォントールギスに似せて作られた機体であるランページトールギス。

自慢のスピードで彼女はここへと駆けつけてくれた。

ランページトールギスの特徴的な武装である大型の槍『テンペストランス』を構え、ランページトールギスはミオを拘束しているガンプラマフィアの男へと突っ込んだ。

 

 

「うわあああああ!!!」

「チッ……おい!!」

『了解。』

 

 

しかし、ランページトールギスの攻撃は、男へと命中する事は無かった。

突然起動した彼らの機体である、赤いジオングが、ランページトールギスと男の間に、ワイヤーのような物で繋がれた両腕を割り込ませてきたからだ。

この両腕はジオングの代表的な武装で、有線式準サイコミュ兵装の5連装メガ粒子砲。

割り込んできてそのまま両腕からランページトールギスへ向けて砲撃を繰り出し、至近距離でその攻撃を受けてしまったランページトールギスは格納庫の外へと弾き飛ばされてしまった。

 

 

「ぐっ……!くそっ!こんな攻撃……このランページトールギスに効くもんか!!」

『その割にはずいぶんとダメージを負ったようだな。』

 

 

ジオングは、『機動戦士ガンダム』におけるシャア・アズナブル最後の機体であり、ジオン公国最強のモビルスーツでもある。

当然その攻撃の威力は絶大であり、今の一撃でランページトールギスのフェイスマスクに亀裂が入り、呂布トールギスの隠しギミックでもあるトールギスマスクの奥のガンダムフェイスが一部剥き出しになってしまった。

そんな事は構わずに、ミアは再びランページトールギスの操縦桿を握り、テンペストランスをジオングに突き出す。

殺人的な加速『キラースピード』を持つにも拘らず、ジオングはその攻撃を見切ってかわし、あろうことかテンペストランスを掴んだ。

 

 

「この反応速度は普通じゃない……ブレイクデカールか!」

『今更気づいても、遅いんだよぉ!!』

 

 

テンペストランスごとランページトールギスを引き寄せたジオングが、ランページトールギスの胴体に向かって腰部メガ粒子砲を放った。

それにより吹っ飛ばされたランページトールギスは格納庫の壁に激突して沈黙、コックピットが強制的に開いて中からミアが転がり落ちてきた。

ジオングに乗っていない方のガンプラマフィアがミアに近寄ると、彼女の頭を掴んで無理やり起こした。

 

 

「くっ……そ……!」

「お嬢ちゃん、まさかあのガキを助けに来たわけじゃ無いだろうな?」

「え………ウチを……?」

「だったら、なんだって言うのさ……!」

「馬鹿な真似をしたもんだな。」

 

 

そう言いながら男はミアを引きずり、両手と両足を拘束。

ミオの隣に投げ飛ばして、背後のコンテナに体をぶつけてしまったミアはその場で蹲る。

ガンプラマフィアの男たちは、一人はそのままジオングに乗り続け、もう1人はミアのコンソールパネルを強制的に開き、彼女のログアウト機能にロックを掛けてしまった。

これで、ミアもミオと同様、ガンプラマフィアの人質というわけだ。

 

 

「な、なんでアンタがウチを助けに来るんや!?アンタ、ウチの事嫌いやろ!?」

「別に……ボクは君の事が嫌いなわけじゃない……ただ、責任を取りたかったんだ……。」

 

 

ジオングにランページトールギスごと痛めつけられ、拘束されたミアを心配そうに見るミオに、ミアは苦笑しながら答える。

男たちに聞こえないぐらいの声で、ミアはミオに呟く。

 

 

「あの時、君の声が聞こえたんだ。璃奈に助けを求める声が。」

「ウチ……うん、言った。りな姉ちゃん助けてって言った。それ、アンタが聞こえたん?りな姉ちゃんやなくて?」

「あぁ、聞こえた。もしかして、これが『Newtype』ってヤツなのかな。」

 

 

ガンプラマフィア達がミアとミオのアカウントを奪う為に、彼女たちのハッキングを続けている。

ハッキング自体はミオの方が進んでいるが、ミアは先ほどの戦闘のダメージがあるせいか、ハッキングをされていると意識が朦朧としてきた。

 

 

「君さ、璃奈の事大好きだろ……?」

「う、うん。」

「ボクもさ。璃奈は、ボクにとって大事な人なんだ。その璃奈が君と仲良くしてるのを見て、ボクは君にジェラシーを感じてしまったんだ……。」

「ジェラシー……ってなに?」

「……大きくなったらわかるようになるよ。ともかく、ボクも君も、璃奈の事が大好き。コレは、ボクと君の共通点だ。もしかしたらボク達は、似た者同士かもしれない。だからボクはきっと、君の声が聞こえたんだ。」

「そうなん?」

「あぁ、ボクも君も璃奈が好きっていう共通点があるなら、ボクらは多分、友達に……ぐあぁぁ!!」

 

 

言葉を言い終わらないうちに、ミアの身体を強烈な痺れに似た感覚が襲う。

ガンプラマフィアの男が、ミアに対するハッキングを高速で進めているからだ。

また抵抗されると困るからなのか、ガンプラマフィアはミオよりもミアを重点的に乗っ取り始めている。

このままでは、ミアのアカウントがガンプラマフィアに奪われ、彼女の今までの努力が全て無駄になってしまう。

もしかしたら、奪ったミアのアカウントを使って、ガンプラマフィアがまた悪さをするかもしれない。

それだけは、絶対に許してはならない。

 

 

「り……璃奈……!ボクは……!!」

 

 

 

 

~~

 

 

ミアとミオを探すりなことドージ。

相当慌てていたりなこだったが、そこは場数を踏んで冷静だったドージが、まずは運営に問い合わせて見ようと言う事で二人でELバースセンターを訪れた。

ここは生まれたELダイバーの登録を行うと同時に、GBNに発生したトラブルに対する窓口も兼ねている。

あいにくコーイチはいなかったが、代わりにアンシュ(シバ・ツカサのダイバールック)がおり、彼はりなことドージの姿を見かけるとつまらなそうな表情をしながら二人に寄って来た。

彼の姿は黒いハロなので、無愛想でもなんか可愛い。

 

「なんだお前ら、何しにきやがった。」

「ツカサさん!ミオちゃんとミアちゃんを探してほしい!」

「あん?急に何言ってんだお前。」

「りな子、説明しなきゃわかんねーだろ!」

「あ、そうか……ごめんなさい、取り乱しちゃった。」

「めんどくせぇヤツだな……まずは話を聞かせろ。」

 

棘のある言い方だったが、アンシュがこういう人物だと言う事はりなこもドージも知っている。

ミアとミオに関する話と、ドージの持っているガンプラマフィアの情報をアンシュへ提供すると、彼は難しそうな顔をしつつゴロゴロと転がる。

 

 

「ガンプラマフィアか。ソイツらの事は俺達も追ってる。」

「! 知ってる事があれば教えてほしい!」

「知ってる事があれば野放しになんてしちゃいねぇ。何もわからねぇから手がうてねぇんだろ。」

「そ……そうだよね………。」

「おい、アンタそんな言い方……。」

「ううん、いいのドージさん。私、ミアちゃん達を探すの頑張る。りなこちゃんボード『やったるでー!』」

「そうか。わかった!俺もりなこへの協力は惜しまないぜ!」

「嬉しい!ありがとう、ドージさん!」

「そうと決まれば手当たり次第だ!」

 

 

意気揚々よドージが飛び出そうとしたその時、りなこのダイバーギアに一通のメッセージが届いた。

もしかして、さっきミアに送ったメッセージの返事が返って来たのかもしれない。

そう思いながらりな子が恐る恐るメッセージを開いてみると、確かにそれはミアからの物だった。

ただし、内容は先ほどりな子が送ったメッセージへの返事などでは無かった。

何故ならその通知は赤文字で、これはいわゆる……、

 

 

「きゅ……救援要請……!?」

「おいおい……マジかよ……もしかしてアイツ、ガンプラマフィアと戦ったってのか!?」

「位置情報が送られて来てる……でもこのディメンション少し遠いかも……。」

「俺のスサノオで行こうぜ!お前のドムよりは早く飛べる!」

「う、うん!行こう!」

 

 

なんと、ミアから送られてきたのは救援要請。

これを送ることが出来るのは、ガンプラのHPが50%を切らなければ不可能。

つまり、ミアは今、相当なピンチと言う事になる。

そしてミアのライトニングトールギスはこれほどのダメージを受ける相手となると、相手はおのずと限られてくる。

 

すなわち、相手はガンプラマフィアと見て間違いない。

 

すぐさまりなこはドージの耀・スサノオに乗り込み、『俺トランザム』を発動して緊急要請先のディメンションへと向かって行った。

そして、その様子を見ていたアンシュはりな子とドージのダイバーIDを自身のコンソールパネルへ打ち込み、それをメッセージとして誰かに送った。

 

 

「今送ったIDの連中のいるポイントにガンプラマフィアが潜んでる可能性が高い。あとはアンタに任せるぜ。」

『わかった、ありがとうツカサくん。』

 

 

 

 

 

~~

 

 

「すっかり大人しくなったな。」

 

 

ミアのハッキングに成功し、彼女のダイバーポイントのほとんどを抜き取ったガンプラマフィア。

そのせいで疲労困憊したミアはその場でぐったりと横になり、ミオがそれを心配そうに見る。

あとはミアのアカウントとガンプラのデータを奪うだけだが、これには時間がかかる為、まずはミオのハッキングを再開する事に。

ガンプラマフィアがミオに手を出そうとした時、ぐったりしていたミアが再び大声を上げた。

 

 

「や、めろ……!その子に、手を出すなぁあああ!!」

「チッ……!まだ声を出す余力が残ってたのか……。本当に生意気なガキだぜ。」

「その子は璃奈の友達だ!!今に見てろ!!お前らなんて、璃奈が来てくれれば!!」

「うるせぇんだよ。」

 

 

ミアを蹴飛ばそうとするガンプラマフィア。

しかし、彼の脚にミオがまとわりつき、ミアを守ろうとする。

 

 

「やめてぇ!!」

「くそっ……今度はこっちのガキか……!おい、お前も降りてきて手伝え!俺一人じゃ手に負えん!」

『………おい、何か聞こえないか?』

「なに?」

 

 

ジオングに乗っていた方の男がそう言って、ガンプラマフィア達は耳を澄ませる。

同じようにミアとミオも耳を澄ませた。

このキーンという金属音に似ていつつも独特の音は、セツナやしずこ、ランジュのガンプラが稼働する時に聞こえる音と同じ。

GNドライブ搭載機の、駆動音だ。

この音を聞いたミアは、不敵な笑みを浮かべた。

 

 

 

「来た……!」

「何が?」

「僕らの、HEROさ!」

 

 

 

 

ミアがそう言った瞬間、格納庫の天井がぶち抜かれた。

 

 

崩れてくる瓦礫が、ガンプラマフィア達のジオングを襲う。

そして、そこから顔を出したのは、フォース『百鬼』に所属するSランクダイバー ドージの愛機である耀・スサノオ。

更に耀・スサノオのコックピットが開き、中から飛び出したりなこが、さらに自分のガンプラを呼び出し、それに乗り込んだ。

 

 

 

「りなこ!AEドム!!行きます!!」

 

 

 

「璃奈!!」

「りな姉ちゃん!!!」

 

 

 

空から落ちてきたAEドムは、そのまま拳をジオングへと振り下ろす。

ジオングはそれに対抗してパンチを繰り出したが、AEドムの背面の電池内蔵バックパックが作動、内部の電動フレームが唸りを上げ、その力を上乗せしたAEドムのパンチに力負けした。

その場に倒れたジオングへ、更にAEドムが馬乗りになった。

 

 

「り、りな姉ちゃんなんでここに!?」

「ボクが救援要請を出したのさ。さすがにボク1人じゃ、アイツらには勝てないからね……。」

 

 

元々ミアは、ガンプラマフィア相手に勝算があるだなんて思っていなかった。

だからこそ、わざと負けて自分の体力を減らし、りなこへ救援要請を出した。

確実にミオを、ガンプラマフィアの魔の手から救い出すために。

 

 

『くそっ……トランザムを使いすぎた……!』

「あとは私に任せてほしい、ドージさん。ミオちゃんは、私が助ける!私、ミオちゃんのお姉ちゃんだから!」

『このパワー……まさか、コイツ関節にモーターを仕込んでいるのか……!?だが、ドムごときで、ジオン公国最強モビルスーツであるこのジオングに勝てるはずが無いだろう!』

 

 

ガンプラマフィアがそう言うと、ジオングがAEドムを突き飛ばした。

AEドムは耀・スサノオに支えられたが、すぐにジオングの両腕が飛んできてAEドムの首を掴んだ。

そのままりなこは持ち上げられ、地面に思いっきり叩き付けられる。

電動フレームを搭載している分、りなこのAEドムは他のガンプラに比べて重量が重く、叩き付け攻撃はAEドムにとっては致命傷になりかねないほどの大ダメージを与えた。

 

 

「う、うわぁ!?」

「りな姉ちゃん!」

「璃奈……ドージ!ボクの手錠を壊してくれ!!早く!!」

『え?お、おう!わかったぜ!』

 

 

輝・スサノオがミアの両腕に手を伸ばし、軽く小突いてミアの手錠を壊した。

両手が自由になったミアはコンソールパネルを開き、そこから再び、瀕死状態のライトニングトールギスとランページグリフォンを呼び出す。

当然全身ボロボロであるが、ミアはそれでもミオを連れて二人でライトニングトールギスへと乗りこんだ。

 

 

『璃奈!ボクも戦うよ!』

「み、ミアちゃん……。」

『ボク、ミオに嫉妬してたんだ。でも、それはボクもミオも、璃奈、君のことが大好きだったからだ。璃奈って言う共通点があって、ボクはミオと繋がれた。だから、君をここに呼ぶことが出来た。』

「うん。私も、もっと二人と繋がりたい。ミアちゃんともミオちゃんとも、GBNの皆とも、もっともっと繋がりたい!」

『そのためには、コイツらを野放しになんてしちゃいけない!ここでこいつ等をぶっ倒して、ボク達を繋げてくれている、このGBNを守るんだ!!』

 

 

『TUNAGARU-CONNECT』

 

 

 

ミアがそう言った瞬間、ライトニングトールギスとAEドムのモニターに、『TUNAGARU-CONNECT』という謎の単語が表示された。

見覚えのない画面に一瞬狼狽えたミア。

しかし、ライトニングトールギスがAEドムの方を振り向くと、りなこはミアの方を見ながら小さくうなずく。

りなこの事なら……璃奈の事なら、どんなことだって信じられる。

ミアとりなこは、揃ってお互いの画面に表示されたそのボタンをタッチした。

 

 

 

『何をごちゃごちゃと……商品は商品らしく、おとなしく納品されていればいいものを……!!』

 

 

 

ガンプラマフィアの操るジオングが、両腕の5連装メガ粒子砲を、AEドムとライトニングトールギスへと放った。

慌てて耀・スサノオが2人を守るためにそこへ割り込もうとするが、間に合わずにその攻撃はりなこ達へと直撃。

巨大な爆発と共に、格納庫が吹き飛んだ。

 

『り、りなこ!!ミア!!』

 

 

「チッ……!おい!!やりすぎだ!!」

『………おかしい……。』

「なに?」

『手応えが無さ過ぎる……確かに直撃したはず……な、なんだアレは!?』

 

 

ジオングに乗っていた男が、爆炎の向こう側にいるモビルスーツを見て、驚きの声を上げた。

今、そこにいたのは、大型のガンプラが一体だけ。

つまり、SDのライトニングトールギスは倒して、残るはAEドム一体のみと言う事になる。

しかし、どうにも手ごたえが無さ過ぎる。

だが煙の向こうにいるガンプラが一体。

そしてそのガンプラがゆっくりと立ち上がると、その全貌をガンプラマフィアとジオング、そしてドージへと見せつけた。

 

 

『バカな……俺達が相手にしてたのは、ドムとSDのトールギスだったはずだ……!だ、だがあの姿は……ありえん……!!』

 

 

そこにいたのは、ライトニングトールギスでもAEドムでも無い、見た事無い姿のモビルスーツ。

手足はAEドムに似ているが、関節が伸びて延長されており、スマートな印象を受ける。

胸部が開き、そこにライトニングトールギスらしき胴体がすっぽりと収まり、頭部はライトニングトールギスそのもの。

バックパックになっていた電池内蔵バックパックは切り離されてAEドムの頭部がそちらへと移っており、更に背面にはランページグリフォンが変形したと思われるウイングガンダムの様な形状の翼が生えている。

AEドムらしき腕がライトニングトールギスの頭部に装着されているトールギスフェイスをゆっくりと取り外すと、そこから露出したその顔を見て、ガンプラマフィアが声を大きくして言った。

 

 

 

 

「ガンダムだとっ!?」

 

 

 

 

この姿こそ、りなこのAEドムが新たに搭載した、電動フレーム、アブソーブシステムに続く第3のシステム『ツナガルコネクトシステム』により誕生した彼女の新たなガンプラ。

 

SDガンダムとの連携により、戦闘能力を爆発的に上昇させた、ライトニングトールギスとAEドムが合体した姿。

 

 

 

「こ、このガンプラは……!?」

「ライトニングビルドガンドム。私とミアちゃんの、新しいガンプラ!!」

 

 

 

『ライトニングビルドガンドム』

 

愛参頑駄無、ザクみん、ライトニングトールギスとの連携を前提に作られたシステムにより誕生した『ビルドガンドム』のうち、ライトニングトールギスとの合体により生まれた姿だ。

 

 

ドムとトールギスが合体してガンダムになるという、前代未聞の合体を見せつけたライトニングビルドガンドムは、ジオングの攻撃を気にせずにズンズンとガンプラマフィア達に迫っていく。

その間もジオングはライトニングビルドガンドムへとメガ粒子砲を放つが、そんなもの、もはやりなことミアに傷一つつけることなど出来ない。

 

 

GBNにおけるガンプラの合体は、非常に大きい意味を持つ。

GBNではガンプラの出力は、各ダイバーの持ち込んでいるガンプラそれぞれに分散される仕組みとなっている。

それ故に支援機を持つガンプラは、自然とそれぞれ単体での出力が平均よりも落ちてしまい、ライトニングトールギスの様にスピードに極端に特化させたりしなければどうしてもパワーが低くなる。

 

だが、言い換えれば複数人で一つのガンプラを使えばその分だけ出力を上昇させられると言う事だ。

 

りなこのAEドムは他の同好会ガンプラよりも巨体であり、なおかつ仲間に小柄なSDガンダムが3機もいると言う事から着想を得たのがこの機構。

愛、かすみ、ミアと連携合体する事で、それぞれの能力を継承し、なおかつそれをさらに大きなパワーで相手にぶつける事が出来るAEドムの最強パワーアップ形態。

 

 

それがこの、『ライトニングビルドガンドム』だ。

 

 

『合体など……ブレイクデカールの前ではこけおどしに過ぎない!!』

「ミアちゃん!」

「あぁ、呼吸を合わせるよ、璃奈!!」

 

 

全身のメガ粒子砲を、ライトニングビルドガンドムへと浴びせるジオング。

しかし、ライトニングビルドガンドムは、ライトニングトールギスの能力である『殺人的な加速(キラースピード)』を継承しており、その攻撃を一撃も当たる事無く全て躱す。

 

 

「す、凄い!これがりな姉ちゃんのガンプラ!」

「ううん、違うよミオちゃん。コレは、私とミアちゃんのガンプラ!」

「そうさ。ミオ、君が繋いでくれたんだ。ボクと璃奈のライトニングビルドガンドムは、ブレイクデカールなんかに負けたりしない!!」

 

 

 

『FINISH MOVE 01』

 

 

 

りなことミアの画面にそう表示され、ライトニングビルドガンドムはテンペストランスを構えた。

更に両肩からAEドムの胴体内部に収納されていたライトニングトールギスの腕が出現し、ドムちゃんメガランチャーを二つ構える。

まずはドムちゃんメガランチャーをジオングに浴びせながら、突進していくライトニングビルドガンドム。

更にテンペストランスをジオングへと突き刺し、とどめの3撃目として、振り上げた拳を、ジオングの顔面に思いっきり叩き込んだ。

 

 

『ぐあああああ!!!!』

 

 

 

ライトニングビルドガンドムの必殺技『ジェットストリームビルドナックル』を叩きこまれたジオングはそのまま沈黙。

ガンプラマフィアの男がコックピットから投げ出され、その場に転がった。

勝利のポーズと言わんばかりに、ライトニングビルドガンドムは、その拳を空へと突き上げた。

 

 

『す、すげぇ……マジで勝っちまった……。』

「やったね、璃奈!!」

「うん。ミオちゃん、どうだった?」

「りな姉ちゃんのガンプラ、めっちゃかっこええ!!それにりな姉ちゃんもカッコいい!!」

「りなこちゃんボード『てれてれ』。」

「それと……ミア姉ちゃんも、カッコよかったよ。」

「ミオ……。」

 

 

勝利の余韻に浸るりなことミア。

その隙に、ミア達にハッキングをしていた方のガンプラマフィアが、元々ジオングに乗っていた男を蹴飛ばし、代わりにジオングへと乗りこんだ。

彼はコックピットの中で操縦桿に、自分の拳銃を押し当てる。

 

この拳銃には、ハッキング用の昏睡麻酔弾を撃つためのブレイクデカールが埋め込まれている。

二つのブレイクデカールが作用し、再びジオングの瞳に光が宿った。

 

 

『BREAK-BOOST』

 

 

『フフフ……お嬢ちゃん達……俺達を完全に怒らせたな……!!』

「!」

『あいつ、まだ動けるのかよ!!』

 

 

驚くドージとりなこ。

ゆらりと起き上がったジオング……すると、ジオングのバーニアが突然ひび割れ、そこから巨大な足が生え始めた。

その事に驚くりなこ達を気にせずに、ジオングは新たに出現した足で地面を踏みしめ、その巨大な体を空へと仰いだ。

 

 

 

『今までお前たちが相手にしていたジオングは、本来の力を80%も発揮してはいない……!このモビルスーツは、この巨大な体を支える足があってこそ初めて完成されるんだよ……!!無能な三下共にはわからんだろうがなぁあああああ!!!』

 

 

 

巨大な足を持った、ガンプラマフィアのガンプラの真の姿……パーフェクトジオング。

足を手に入れた事により、地面を踏みしめながらライトニングビルドガンドムへと駆け寄って来た。

そのボディに風穴を開ける為、両腕をライトニングビルドガンドムへと伸ばすパーフェクトジオング。

 

 

 

だが、その時、パーフェクトジオングの両腕が、空から放たれたビーム攻撃により一瞬で焼き切られた。

 

 

 

 

『なにっ!?』

「What!?何が起きてるんだ!?」

「………ビルドストライク……?」

「璃奈?」

 

 

 

りなこが上を見上げ、それにつられたミアも空を見た。

 

吹き飛ばされた格納庫の上空で、太陽を背にして空に浮かび上がる、赤と青のカラーを持つ一機のモビルスーツ。

その姿は『機動戦士ガンダムSEED』の主役機である、ストライクガンダムに酷似している。

しかし、ストライクガンダムにしてはシルエットがとげとげしくあり、背面には星型のストライカーパック『ギャラクシーブースター』を装着していた。

 

「あ、あのガンプラってまさか……!」

『あの姿は……間違いない……奴は……!!』

 

 

 

『国際ガンプラバトル公式審査員代理として、ガンプラマフィア、君たちの身柄を拘束させてもらうよ。行くよ……ビルドストライク……レイジングスター!!』

 

 

 

全身のクリアパーツから炎の様なエフェクトと、星屑の光の様なエフェクトを同時に発生させ、そのガンプラ……ビルドストライクレイジングスターは両腕に構えたシールドライフルから炎と光のビームサーベルをそれぞれ発生させた。

目にも止まらぬ速さで彼はライトニングビルドガンドムとパーフェクトジオングの間に接近すると、左手の光のサーベルを振い、まずはパーフェクトジオングの右足を斬りおとす。

更に右手の炎のサーベルで今度は左脚を破壊すると、パーフェクトジオングの胸部を蹴り飛ばした。

 

 

『ば、馬鹿な……ブレイクデカールを二つも使っているこのパーフェクトジオングの装甲を切り裂いただと!?このっ!!』

『!!』

 

 

パーフェクトジオングが体を捨てて、頭部だけになってビルドストライクレイジングスターへと迫って来た。

ブレイクデカールによる高出力の頭部メガ粒子砲が、ビルドストライクレイジングスターを襲う。

しかし、彼は冷静にシールドライフルをジオングの方向へと構え、そのエネルギーを全てシールドライフルに内蔵していたアブソーブシステムで吸収してしまった。

 

 

『なっ……ん、だと……!?』

 

『りなこちゃん。』

「は、はい!」

『また君に助けられたね。さぁ、行くよ……レイジングスター!!』

 

 

両腕を合わせたビルドストライクレイジングスター。

重なり合ったシールドライフルの先端に、光と炎のエフェクトが同時に発生し、やがて巨大なエネルギーへと変化。

そして、そこから放たれたそれはガンプラマフィアのジオングを胴体ごと飲み込み、彼らのガンプラは跡形も無く消え去った。

 

 

 

 

~~

 

 

 

そうして、拘束されたガンプラマフィアは、ドージがGBNの運営に引き渡す形で幕を閉じた。

彼らを追っていたビルドストライクレイジングスターのパイロット……すなわち、イオリ・セイは今回の件でりなこへと頭を下げた。

 

 

「ツカサくんから君たちの話を聞いて、君たちを追って来たんだ。それであいつらを見つけることが出来た。」

「セイさん……!」

「コイツがイオリ・セイ……。」

 

 

ミオの父親の永遠のライバルであるイオリ・セイ。

その圧倒的な強さに、ミオはさすがに度肝を抜かれてしまった。

ミアも、今までリクやヒロトのバトルは見た事があるが、一目で彼がリク以上の実力者であると伝わる。

 

 

「ミオちゃんだね?」

「うぅ……。」

「ハハハ、覚えてないよね……一応、赤ちゃんの時に会った事あるんだけど……マオくんは元気?」

「えっと……。」

「ちょっと、あんまり話しかけないでよ。知らないおじさんに話しかけられて、ミオが怖がってるじゃん。」

「お……おじさん……!?」

 

 

ミオの前に立ち、セイを威嚇するミア。

どうどうと、りなこがミアを抑えてセイに頭を下げる。

しかし、セイもまたりなこに謝罪をした。

 

 

「ごめん、僕達がもっと早くガンプラマフィアの存在を発見できていれば……。」

「ううん。大変だったけど、良い事もあったよ、セイさん。」

「良い事?」

「セイさんにまた会えた事。それに……、」

 

 

そう言いかけて、りなこが後ろを振り返った。

そこでは、出会ったばかりの時にいがみ合っていたミオとミアが、楽しそうに話していた。

 

 

「ミア姉ちゃんのガンプラ、SDなのに滅茶苦茶はやくてかっこええな!」

「サンキュー、ミオ。ねぇ、ボク、実はあんまりガンダム詳しくないんだ。璃奈や君の好きな事、ボクももっと好きになりたい。今度ボクにガンダムの事教えてくれないか?」

「ええよ!じゃあミア姉ちゃん、ウチにお歌教えてほしい!ウチ、大きくなったらりな姉ちゃんみたいなかわええスクールアイドルになりたい!」

「OK!でも、璃奈ぐらいのレベルとなると、少しハードなレッスンをしないとね。」

「ウチ、頑張る!」

 

 

ガンダムやスクールアイドルの事をお互いに教え合う約束をしていたミアとミオ。

その光景は、まるで姉妹のように微笑ましい。

 

 

「私とミアちゃんが繋がって、私とミオちゃんが繋がって、今日はミアちゃんとミオちゃんが繋がれた!」

「そっか……良い友達を持ったね、りなこちゃん!」

「うん!」

 

 

ミアとミオへと駆け寄り、りなこ達は3人で手を繋いだ。

その後ろ姿は、ミアよりも小さいが、どことなくりなこが一番お姉さんに見える。

3人で姉妹の様に仲良く手を繋いで、その場から去っていくりなこ達を見届け、セイも満足そうにGBNからログアウトして行った。

 

 

 

 





~にじビル毎回劇場~

第64回:ランミア加入おめでとう

侑「というわけで、スクスタ30章でランジュちゃんとミアちゃんが同好会に加入しましたー!」

ランジュ「これからは同好会で頑張るわ!よろしくね皆!」

ミア「璃奈、これからはずっと一緒だ!」

璃奈「嬉しい。璃奈ちゃんボード『にっこりん♪』」

侑「二人が加わってますます賑やかになるよ!」

ランジュ「当たり前でしょ!このランジュがいるんだから!あ、そうそう。ところで侑。」

侑「なに?」

ランジュ「アタシもミアもこの作品ではスクールアイドル部のままだけど、いつ同好会に入れるの?」

侑「え……えっと、それは……。」

ランジュ「ランジュ、早く同好会で皆と遊びたいわ!」

ミア「僕も璃奈と一緒に練習したいな。」

侑「そ、それはー……えーっと……、」

ガウマン「やってみせろよ、マフティー!」

ハサウェイ「何とでもなるはずだ!」



レーン「 ガ ン ダ ム だ と っ ! ? 」



璃奈「璃奈ちゃんボード『親の顔より見た連邦に反省を促すダンス』」

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