地元についにガンダム立像が来る!!!!
しかもνガンダム!!!!
コレは嬉しい!!!!
「「「流しそうめん同好会の手伝い!?」」」
「うん、皆でお手伝いするって約束しちゃった!」
「無問題ラ!このランジュが手伝うんだもの!きっと何もかも上手くいくわ!」
「あなた達……よくもまぁ次から次に問題を運んでくるわねぇ……。」
満面の笑みで仲間たちに事の説明をする侑とランジュに、果林は呆れて頭を抱えた。
部でランジュの面倒事に慣れているミアと、幼馴染なので侑の行動力を理解している歩夢は割とすんなり受け入れてくれてはいた。
なお、果林も決して嫌なわけではもちろん無い。
流しそうめん同好会と言えば、スクールアイドルフェスティバルを開催していた時も大きな流しそうめん台で盛り上げに一役買ってくれた、同好会にとっても恩人である。
その流しそうめん同好会が無くなってしまうのを見過ごせるほど、彼女たちは薄情では無い。
「絶対に流しそうめん同好会を守るわよ!」
「だけど、具体的にはどうするの~?」
「相手は麺料理部との事ですが、料理対決をするんですか?でしたら任せてください!!実は昨日読んだ漫画にそうめんを使ったとても美味しそうな料理のレシピが載っていたんです!けど私としてはもう少しパンチの利いた隠し味が欲しいなーと思ったので、タバスコを一本まるごと使って最高の刺激を……、」
「それはとっても魅力的ねせつ菜!」
「せつ菜、ランジュ……流しそうめん同好会を守る気があるなら今回は少し大人しくしておいてね……。」
料理対決にせつ菜とランジュを手伝わせてはいけないと、果林と歩夢が必死に止めてくれた。
その間に、侑が流しそうめん同好会部長と麺料理部部長のヒノ・サヤカから聞いた今回の対決のルールを教えてくれた。
基本的なルールは非常にシンプル。
流しそうめん同好会と麺料理部、双方がそれぞれメニューを披露し、それをニジガクの生徒たちに食してもらう。
その上で流しそうめん同好会と麺料理部、どちらが良かったか投票。
その結果で勝敗が確定する。
「わかりやすいね。シンプルなルールでボク好みだ。」
「うん。ルールはとっても簡単なんだ。でも、問題があるの。」
「問題?」
「……実は今回の対決、品数に制限が無いんだよ。」
「? それのどこが問題なのよ?」
「……あ、そっか……!」
「え?愛はわかったの?」
今回の対決の勝敗を決めるのは投票。
そして、品数に制限は無い。
それを聞いて何がまずいのかよく理解していない果林と、あらかじめ知っていた侑とランジュ以外は顔が青ざめた。
「麺料理部はきっとたくさんの麺料理を用意してくると思う。」
「でも流しそうめん同好会が出せるのは……、」
「そ、そうめんだけ……!?」
「Bat、そんなの勝ち目が無いじゃないか。バトルする意味がまるで感じられない。出来レースだ。」
「そんな事言っちゃダメよミア!!料理の数で勝てないのなら、他の方法で勝つのよ!!」
「どうするのさ。」
ミアが諦めたような声で尋ねると、ランジュはどこから取り出したのか巨大なポスターの様な物を取り出してそれを広げた。
そこに書かれているのは、まるでガンプラの説明書の様な複雑な設計図……それを見た一同は、これが何かすぐに理解してくれた。
「これって、流しそうめん台の設計図かな?」
「そうよ!さすがエマ、すぐわかってくれたわね!!」
「コレ書いたのランジュでしょ。描き方が雑。」
「ごめん……。」
「え!?べ、ベイビーちゃんが描いてたの!?」
「とにかく!!料理そのもので勝てないのならランジュ達は『目』で楽しませるのよ!!観客を楽しませるのはスクールアイドルの得意分野でしょ!!」
「でも、こんなアスレチックみたいなそうめん台、彼方ちゃん達だけで作れるかな~?」
「大丈夫ですよ彼方さん!皆で頑張りましょう!」
「おぉ、歩夢ちゃん頼もしい~!」
こう見えて、ここにいる全員、ガンプラビルドの腕を磨いているため工作には自信がある。
そうと決まれば後は善は急げ。
侑が流しそうめん同好会部長から聞いた流しそうめん台の材料を手に入れるため、果林、愛、エマ、せつ菜の4人で木工建築同好会へと急ぐ。
歩夢、彼方は当日に用意するそうめんに工夫をするため、流しそうめん同好会へと向かった。
「ミアは何するの?」
「ボクは料理も工作もあんまり得意じゃないから。」
「そんな事言わないでランジュ達と一緒に果林達のお手伝いするわよ!」
「あー、もうわかったよ。わかったから袖引っ張らないでくれ。」
ミアを無理やり立ち上がらせ、彼女を木工建築同好会へと強制的に向かわせた。
そうするランジュの目はいつも以上に燃えており、それに気づいた侑がランジュに声を掛けた。
「ランジュちゃん、張り切ってるね。」
「当然!このランジュがお手伝いするんだから負けるわけにはいかないわ!」
「本当に?」
「どういう事?」
「なんだか、それだけが理由じゃ無いような気がするんだよね。あ、ごめん、私の勝手な思い込みなんだけど……。」
「……侑、あなた本当にニュータイプなんじゃないの?」
「アハハ。」
「まぁいいわ。さぁ、ランジュ達も頑張るわよ!」
「おー!!」
~~
そこから、ランジュと侑を筆頭に、打倒麺料理同好会の為の準備が始まった。
愛達がもらってきてくれた木材を削り、大きな流しそうめん台を作っていく一同。
途中でミアが疲れてサボろうとするたびにランジュが連れ戻しに来た。
木工建築同好会から借りた工具を使い、エマと侑が率先してそうめん台の部品を作る。
「エマ、やっぱりこういうの得意なの?」
「うん。実家でヤギが逃げないように柵とか作ってたから、こういうの得意なの~♪」
「あぁ、それでエマっちってガンプラも上手なんだね!」
「ガンプラはお父さんに教えてもらったけど、工作は幼馴染のお姉ちゃんに教わったんだ~。」
「それってこの間結婚したって言ってた人ですか?結婚式、どうでしたか?」
「すっごく綺麗だったよ!花嫁さんのドレス、とっても輝いていて、私もいつかああいうの着るのかなーって思うとワクワクドキドキしちゃうよ~!」
「エマはまだ嫁には出さないわよ!!!!」
「果林、手を動かしなよ。」
侑の設計図は、流しそうめん同好会の部長が以前から考案していた物を書き起こしたもので、かなり複雑なパーツ構成となっている。
恐らく、完成するとかなりの規模の流しそうめん台になるに違いない。
しかしこれを作って組み立てるとなると、勝負の当日まで間に合うかどうかわからない。
「やっぱり人手が足りないわ。」
「そうですね……木工建築同好会の皆さんの協力も得られてはいますが……このままのペースで間に合うかどうか……。」
「せめてかすみん達がいてくれればなー。」
「璃奈がいてくれたら全自動流しそうめん台組み立て機とか作ってくれそうだ。」
「いやそれはどうだろう……。」
どう考えも、このままでは無理だ。
せめてもう少し人手が欲しい。
そんな事を考えながら作業を続けていると、愛がポツリと声を漏らす。
「ねぇ、他の部員の子たちはどうしたの?」
「私達は見てないなぁ。ねぇ、ランジュちゃん。」
「えぇ。部長以外は誰もいなかったわ。」
「………そう言えば……。」
「果林ちゃんどうしたの?」
「流しそうめん同好会の部長って、同じライフデザイン学科なんだけど、最近見かけるたびに元気が無くなってる様に見えたのよね。廃部になるからって、さっきの侑達の言葉を聞いて納得してたんだけど……本当にそれだけが原因なのかしら……?」
「それはつまり、部員が来なくなったから廃部になる……と言う事ですか?」
「いやむしろ、廃部になるから部員が来なくなった、とも考えられるよ。」
ミアが呆れ気味に言うと、顔を真っ赤にしたランジュが突然バンッ!!と机を叩き、勢いよく立ち上がった。
「このままじゃダメよ!!!」
「ら、ランジュちゃん!?」
「せつ菜!!」
「は、はい!?なんでしょうか……?」
「あなた、全校生徒の顔と名前覚えてるのよね!?」
「え、えぇ……まぁ、一応……。」
「だったらその子たちの住所とかって覚えてる!?知ってたらランジュに教えなさい!!」
「えぇ!?何をするつもりですか!?」
~~
せつ菜からなんやかんやで情報を聞き出したランジュと、そんなランジュが何をするか心配で着いてきた侑は、ニジガクの学生寮に来ていた。
ランジュも最近住み始めた寮で、侑も何度か遊びに来た事がある。
その寮の一室にやってくると、部屋番号と名前を確認しながら侑がドアをノックする。
すると少ししてその部屋に住む2年生の生徒が中からドアを開け、侑とランジュの顔を見た。
「はーい……あれ?君たち、スクールアイドルの……、」
「こんにちわ。今、少しいいかな?」
「うん。これから出かけるから少しだけなら。」
二人を部屋に招き入れようとする女生徒。
その時ランジュが侑と彼女の間に立ち、彼女に詰め寄る。
「ねぇアナタ、流しそうめん同好会の部員よね?」
「え?そ、そうだけど……?」
「どうして部活に出てこないの?今流しそうめん同好会がどうなってるのか知ってるの?」
「……あぁ、その話をしに来たんだ……うん、知ってるよ。」
「あなたのところの部長、一人で部室を守って頑張ってるのよ!!どうして誰もあの子の傍にいてあげないの!?」
「ランジュちゃん、少し落ち着いて……!」
「このままだとあなた達の部活、無くなっちゃうわ!!そんなの嫌でしょう!?」
「そりゃ嫌だけど……。」
「私達、今流しそうめん同好会のお手伝いしてるの。人手が全然足りないわ!だからあなた達にも来てほしいのよ!!」
「手伝いって、もしかして麺料理部と?」
「え、知ってるの?部長さんから聞いたりとか?」
「ううん。元々、麺料理部の部長のヒノさんからそういう提案は出てたんだ。流しそうめん同好会と、麺料理部で対決しようって。部長がいない時に、あの人何度かウチに顔を出したことあったから。」
つまり今回の対決は、元から麺料理部設立のために予定されていた事となる。
単純に乗っ取るのではなく、圧倒的力の差を見せつけて侵食するやり方は、かつてスクールアイドル部でランジュがやろうとしていた事と似ている。
それを聞きながら肩に力が入るランジュだが、侑がそっと彼女の肩に手を置いてランジュを宥める。
「じゃあ、同好会に顔を出さなくなったってのは……、」
「ごめん、もういいかな。この後用事があるんだ。」
「ま、待ちなさい!!」
ランジュと侑を外にだして、ドアを閉めようとする流しそうめん部部員。
しかしドアが閉まる寸前にランジュがドアに無理やり腕を入れて割り込み、ドアをこじ開ける。
その際打ち所が悪かったのか、激痛で一瞬彼女の顔が歪んだ。
「だ、大丈夫!?」
「平気よ!ねぇ、あなたはそれでいいの?お友達が困ってるのに、本当にそれでいいの!?」
「………いいわけないよ。」
「え?」
バタンッ!とドアを閉め、鍵を掛けてしまった流しそうめん部部員。
このままでは埒が明かないので、せつ菜から貰った情報を頼りに他の部員の家へ行く事に。
しかし、その前に先ほどの件でランジュが腕を痛めてしまったので、いったん侑が簡単な応急処置だけしてから二人は他の部員の下へと向かった。
~~
しかし、結果は全滅。
どの部員も、『用事があるから』と二人を半ば門前払いの様な形で追い返してしまった。
肩を落としながら学園への帰路をつく二人は途中の自動販売機で飲み物を買うと、いつぞやかすみが同好会の部室代わりに使っていた公園で一息つく事にした。
「プハーッ!美味しいわ!これ、愛が好きそうな味ね!今度教えてあげましょう!」
「ランジュちゃん、腕大丈夫?」
「無問題ラ!これぐらい大した事無いわよ。」
「けど、ちゃんと病院には行った方がいいよ。」
「……そうね、流しそうめん同好会の一件が片付いたらちゃんと行くわ。うぅ~でもランジュ、病院は苦手なのよ~……。」
「なら一緒に行ってあげるから。」
「ホント?謝謝!」
握った缶コーヒーを飲み干し、今日一日のランジュの行動を振り返る侑。
いつもの天真爛漫な彼女では無く、表情な態度から明確な怒りが伝わっていた。
ランジュがこれほどの怒りを露わにしていたのは、バンシィ・ノワールが初めて現れた時以来だ。
侑が彼女にそれとなく尋ねようとした時、意外にもランジュの方が先に口を開いた。
「ランジュね、どうしても許せなかったのよ。」
「…………。」
「力で押さえつけるだけじゃ何も変わらない。麺料理部のやり方は前のスクールアイドル部……ううん、ランジュがやってた事とまるっきり一緒。」
「…………。」
「ランジュのやり方、正しく無かったのよ。でもあの時のランジュには愛達がいてくれて、栞子のライブを見て、ミアが曲を作ってくれて、それで間違ってるって気付いた。」
「全部が全部間違っていたとは、私は思わないよ。」
「同好会の皆は優しいから、ランジュの事あんまり責めないけど、アタシはあの時の事はずっと後悔してるの。だから今の麺料理部は許せないわ。」
「ランジュちゃん……。」
「それに、流しそうめん同好会の部長はたった一人で同好会を守ってたわ。なのに他の部員は……お友達は大事にするものよ!!こんなの間違ってるラ!!」
ランジュが流しそうめん同好会を助けたかった本当の理由。
侑はなんとなく、そうなんじゃないかとは思っていた。
あの時の自分とヒノ・サヤカを重ねて、それで怒っていたランジュは流しそうめん同好会に力を貸した。
彼女としては空腹のところを助けてもらった恩もあっただろうが、そういう気持ちも強いんじゃないかと、感じてはいた。
もしかしたら自分は本当にランジュが言っていた通り、ニュータイプ、の素質があるんじゃないかと心の中で苦笑してしまった。
「さぁ、戻ってもうひと踏ん張りよ侑!!」
「……うん!!皆待ってるもんね!」
「あのコンチクショウと他の流しそうめん同好会の部員たちをあっと言わせるだけの物、作ってやるわよーーーー!!」
「おーーーー!!」
ランジュがあの時の事を後悔しているからこそ、侑は自分の口から彼女に切り出せない。
一緒に、スクールアイドル同好会で活動しないか、と。
~にじビル毎回劇場~
第66回:転売対策
カザミ「ヒロト、Hi-νガンダム買えたか?」
ヒロト「あぁ。ケンさんに取り置きしてもらってたんだ。」
カザミ「カーッ!いいねぇ、ショップの店長にパイプのあるやつはよー。俺なんて、ん坊したせいで買えなかったんだぜ!?」
ヒロト「そうだろうと思って、お前の分も確保してもらってた。後で取りに来てくれ。」
カザミ「マジか!?くぅ~~!さっっすが相棒だぜ!!」
ヒロト「相棒かどうかはともかく……今のこの状況はあまり良くは無いな。」
カザミ「あー、転売ってやつか。あれのせいで全然新作買えないもんな。ナイチンゲールの時なんてひどかったぜ。」
ヒロト「店舗によっては、独自の転売対策がされているらしい。シーサイドベースだと、ケンさんからのガンダムクイズ全20問のうち、8割正解すると購入できる。」
カザミ「へー、面白そうな対策とってんな。」
ヒロト「他の店だとあらかじめランナーに切り込みを入れたり、袋を破いたり、転売が出来ない工夫は様々だ。」
カザミ「これでもう少しは新作が買いやすくなってくれりゃあいいんだけどなぁ。」
ヒロト「そうだな。ところでカザミ、クイズの方は自信はあるか?正解しないと、折角取り置きしてもらってるHi-νが棚に並ぶ事になるぞ。」
カザミ「えぇ!?お、俺もそのクイズやんなきゃダメなの!?」
ヒロト「出題の傾向は教えるから、頑張って合格しよう。」
カザミ「……し、しかたねぇ!これも新作ガンプラのためだ!!」