ニジガクビルドダイバーズ   作:バース・デイ

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1番くじで当たったメガサイズガンダム……どうすりゃいいんだこのでっかいヤツ……。

ちなみに一番狙ってたB賞のMGフリーダムは無事当たりました。




社会科見学合宿へ行こう

これは、流しそうめん同好会と麺料理部の対決から数日前の事……、

 

虹ヶ咲学園の1年生は毎年この時期になると、県外へ社会科見学合宿に行くという行事がある。

その際に学科やクラスは関係無く、希望のメンバーで班を作り、希望の企業や工場に見学へ行く事が出来る。

勿論同好会に所属する1年生4人は同じ班を希望し、あとは行先を決めるだけとなった。

 

「どこへ見学へ行こうか?璃奈さん、今年の行先はどこだったっけ?」

「確か静岡県。」

「静岡県ですか……お茶やみかんなどが特産品ですね。そういった方々の日々の活動をレポートにまとめるというのはどうでしょう?」

「うん、それが無難かな。」

「フッフッフ……甘い、甘いよしずりなしお!」

「どうしたのかすみちゃん?璃奈ちゃんボード『はてな』?」

「静岡県と言えば、スクールアイドルの聖地!『ラブライブ!』で優勝したあの伝説的なグループ『Aqours』が生まれた場所!見学するなら、当然Aqoursに関係するところでしょ!」

「「「あー……。」」」

 

Aqoursと言えば、5年前にスクールアイドルの全国大会『ラブライブ!』で優勝したグループであり、現在では『μ's』と並ぶほどの知名度を誇る。

何故なら彼女たちの出身校である浦ノ星女学院は、Aqoursが優勝した年に廃校になっている。

廃校の危機から学校を救う為に活動し、学校を守れなくてもその名をスクールアイドルの歴史に強く刻み込んだという伝説を持ち、Aqoursに憧れてスクールアイドルを目指す生徒も少なくは無い。

 

 

「けど、Aqours関連の場所ってどこ?」

「沼津のゲーマーズはコラボした事あるらしいけど、見学の希望先にゲーマーズなんて無いよ?」

「そ、それはこれから調べれば……。」

「ですが希望の提出まで時間がありません。一つ一つ調べていては、それこそ日が暮れてしまいますよ。」

「うぅ……。」

 

 

せっかく静岡県に行けるが、Aqoursに関係した企業から見学の案内が来ていない以上、泣く泣くあきらめるしかない。

肩を落とすかすみの隣で、璃奈が見学希望先のアンケートに、とある名前を見つけた。

 

 

 

「ニールセン・ラボ?」

「どうしたのですか璃奈さん?」

「ニールセン・ラボって、確かヤジマ商事の運営しているプラフスキー粒子研究所で、今はGBNの運営の一部もやってる所のはずだよ。」

「え!?と、と言う事は、ガンダムの会社の見学が出来るのですか!?」

 

 

「栞子さん、すっごい喰い付きっぷり……。」

「さすがガノタ。」

 

 

「ハッ!!い、いけません!!社会科見学は自分の進路を見つけ出すためのものです!!好き嫌いで選ぶものではありません!!」

 

 

首を勢いよく横に振りながら栞子が顔を真っ赤にしながら言った。

確かに、いくらガンダムが好きとは言え社会科見学の行先にガンプラ工場を選んでいては、全生徒の模範とならなければならない生徒会長の面目丸つぶれだ。

だが、璃奈は栞子と違い小さく首を振り、アンケート用紙を3人に突き付けた。

 

 

「私、プログラミングの勉強がしたくて情報処理学科に入ったから、GBNの世界を作ってるこの会社、凄く興味がある。私、ここ行ってみたい!」

「うん、私は賛成!こう言う所ってガンプラ好きな声優さんとかが時々インタビューに出入りしたりもするよね?もし会えたら声だけでの表現の仕方とか教えてもらいたいな~!」

「……そ、そう言う事でしたら、仕方がありません!私達の行先はこのニールセン・ラボを希望しましょう。あ、あくまで勉強の為ですので!」

「しお子嬉しいなら恥ずかしがる必要無いのに~!」

 

 

こうして4人の行先はニールセン・ラボに決定した。

そして璃奈と栞子が見学スケジュールについて先生と話をしていると、かすみがしずくの袖を引っ張り、彼女を呼ぶ。

 

 

「しず子しず子!」

「どうしたのかすみさん?後で遊んであげるから、授業中は大人しくしててね。」

「かすみんは犬じゃないよ!!……まぁ、いいや。しず子、これはかすみん達にとってはまたとないチャンスなんだよ!」

「チャンス?なんの?」

「だってかすみん達の行先、GBNを作ってる会社だよ!」

「正確には、GBNの一部を、だけどね。」

「と言う事は、もしかしたらかすみん達がアレを使えるようになれる秘密がわかるかも!」

「アレって?」

「もう、わかるでしょ!必殺技だよ必殺技!」

「あー……。」

 

 

かすみに言われて、しずくは確かに、と声を漏らす。

現在、フォース『虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』のメンバーのほとんどは、必殺技を習得している。

そして、例外無くその全てが2人で繰り出す合体技となっている。

 

 

侑と歩夢、レインボーユニコーンガンダムとガンダムブレイブインパルスの『デュアルドリームアタック』

 

果林と愛、キュベレイ・ビューティーと愛参頑駄無の『サイレンス・ダイバー・ディーバ』

 

せつ菜と栞子、ガンダムスカーレットエクシアとデスティニーフリーダムガンダムの『デスティニースカーレットストーム』

 

エマと彼方、スーパーヴェルデブラストガンダムとガンダムビヨンドバルバトスリベイクの『スーパーリベイクブラスト』

 

璃奈とミア、2人のガンプラが合体したライトニングビルドガンダムの『ジェットストリームビルドナックル』

 

 

残すはかすみ、しずく、ランジュの3人。

特にかすみとランジュは向上心が強い為、秘密の特訓を行ったりしているが、それでも必殺技の会得にはいまだ至っていない。

ちなみに、必殺技について璃奈と栞子にコツを聞いたところ、

 

 

『せつ菜さんとの一体感が心地よかったですby三船栞子』

 

『激熱だったby天王寺璃奈』

 

 

と、全く参考にならないアドバイスを戴いた。

 

 

「絶対!ぜーーーーったいにかすみんも必殺技を手に入れるんだから!果林先輩にも負けたく無いし!」

「うん、私も必殺技は欲しい。じゃあ、ニールセン・ラボに行ったら、色々とお話し聞いてみようね。」

「勿論!」

 

 

そうこうしているうちに、先生との話し合いを終えた璃奈と栞子が戻って来た。

何を話していたのか聞かれたが、こういう事を周りに言いふらすのが恥ずかしいかすみは適当に2人を誤魔化し、その日は授業を終えたらそのまま練習へと向かった。

 

 

 

 

~~

 

 

合宿の当日、静岡へは新幹線で向かい、学園側が手配した指定席へと座る1年生達。

宿泊する旅館は二手に分かれており、それによって新幹線でも車両分けされている。

ちなみにかすみ達の乗る席は、『静岡市』に宿泊する組の車両。

 

 

「静岡市かー……。」

「どうしたのかすみちゃん?」

「沼津市だったら、十千万旅館とか淡島ホテルとか、Aqoursの人達がやってる旅館に泊まれたのになー。」

「そう言えば沼津組の方の宿泊旅館って、その十千万旅館だっけ?Aqoursの高海千歌さんの実家って噂の。」

「ラブライブ!優勝の旗とか見たかったなー、かすみん。」

「まぁまぁかすみさん、静岡市もとても素晴らしいところですよ。お茶などが有名なので、旅館に着いたら早速戴きましょう。」

「栞子ちゃん、目の下のクマ凄い。」

「はい……恥ずかしながら、楽しみで中々寝付けず……姉さんのインフィニットジャスティスガンダムを2人で直していました……ちなみにRGです。」

 

 

深夜からRGなんて弄るな、と3人が心の中でツッコミを入れつつ、到着してからの予定を確認。

到着してから旅館で点呼を取ると、その後は担当の教師と一緒に見学先へと向かう。

相手側の担当はニールセン・ラボの責任者だそうで、GBNの運営の中でもかなりの権力を持つ人物。

今から緊張している4人……そんな時、4人の席に、彼女たちの担当となる教師がやって来た。

 

 

 

「おいーっす!皆、初めての静岡旅行だけど、もしかして緊張してる?もっとリラックスリラックス!せっかくの旅行なんだから楽しまなきゃ損だって!」

「あの、薫子先生……旅行じゃなくて、社会科見学です……。」

 

 

 

彼女たちの班の担当は栞子の姉の三船薫子。

教育実習生という立場ではあるが、本来この合宿に同行するはずだった教師が数日前から体調を崩してしまったため、臨時で同行する事になった。

 

 

「まさか、姉さんまで着いて来るだなんて……。」

「なによー、栞子。アンタ昨日楽しみで寝られないーってアタシに泣きついてきたじゃない。だから一緒にアタシが使ってたガンプラ直そうって事になって。」

「な、泣きついたりなんてしていません!」

「完成間近で寝落ちしちゃって、今朝も慌てて家を飛び出したんだよねー♪」

 

 

「仲良し姉妹で羨ましい。璃奈ちゃんボード『ほわわん』」

「なでなで。」

「? しず子、どーしてかすみんの頭を撫でるの?」

 

 

それから薫子は栞子が追い返すまでの10分間、4人の席に居座り続けた。

 

 

 

 

~~

 

 

「よーし!到着!ほらほら、皆しゃきっとしなさい!」

「「「はぁい……。」」」

「璃奈ちゃんボード『気持ち悪い……』」

 

 

旅館に到着後、各自担当の教師から見学先へと連れて行ってもらう事となり、当然かすみ班(かすみが班長)は担当教師である薫子に引率される事に。

こう見えても手際の良い薫子は、すでにレンタカーを手配しており、4人を乗せてニールセン・ラボへと向かった。

 

 

が、これが悪夢の始まりでもあった。

 

 

薫子の運転は非常に荒っぽかった。

だが、彼女の運転は上手いか下手かで言えばかなり上手い……なぜなら法定速度内で捕まらない程度の速度を出しつつ、決して信号で停まらないようにスピードを調整し、渋滞になりそうな道は避けて通る。

レーシング漫画ばりのハンドル捌きさえしなければ、とても快適なドライブだっただろう。

 

 

「あらら、やりすぎちゃったかしら。テヘペロ♪」

「ね、姉さんはいつもいつも……!」

「まぁまぁ、無事に着いたんだからいいじゃない、栞子さん。」

「そうそう。良い事言うねしずく!」

 

 

不満は残るが、なんとか無事ニールセン・ラボに到着した。

予想よりも大きな研究所で、GBNの運営をする施設とガンプラ製造工場が一体化している。

看板にはガンダムベースにも良く飾られているRX-78ガンダムが描かれたエンブレムが掲げられて、一目でガンダムの為の会社なのだとわかる。

先ほどまでの車酔いはどこへやら、4人とも目を輝かせながらその看板を見上げた。

 

 

「お待ちしておりました。虹ヶ咲学園からの見学の方々ですね?」

「あ、はい。今日はよろしくお願いします。」

 

 

少し経つと、ラボからメガネを掛けた白衣の男が出てきた。

彼がGBNを作った男なのか……そう思うと、全員一気に緊張した。

しかしその次の会話で、彼がこの研究所の責任者でもなんでもなく、ただの一職員なんだと判明した。

 

 

「所長のところへご案内します。どうぞこちらへ。」

「どもども~♪」

「薫子先生ノリかるっ。」

 

 

もはやこの人が一番楽しみにしてたんじゃ無いかと思うぐらい、ウキウキしながら薫子が先陣を切る。

道中、璃奈がある物を見つけてそれに目を奪われた。

 

 

「! こ、これは!」

「りな子どうしたの?」

「MG ドムver2.0の試作品だ!は、初めて見た!カッコいい……!」

「かすみん、ドムのカッコよさっていまいちよくわかんないんだよねぇ。」

「それはこの工場で生産している物で、何体か記念に飾ってあるんです。ネットに掲載しないのであれば、写真を撮っていただいても構いませんよ。」

「写真撮りたい!AEドムも一緒に撮りたいから、誰かに撮影してほしい!」

「璃奈さん、では私が。」

「お願い栞子ちゃん!」

 

 

見つけた物は、発売日が迫っている『MG ドム』と『MG リック・ドム』のリニューアル品の試作品。

さすがはガンプラを生産している施設だけあって、所長室までの道中に見た事無いような試作のガンプラが沢山並べてあった。

かすみは『ガンダムビルドリアル』に登場するRGの高機動ザクII(チームモンストル)、しずくは『機動戦士ガンダムSEEDエクリプス』のMG エクリプスガンダム マニューバストライカー、栞子は『ガンダムブレイカー』のHG ガンダムヘリオスに目を奪われ、その都度立ち止まるので中々先へ進めない。

 

 

「アハハ……うちの生徒たちがごめんなさいね。」

「いえ、ガンダムが好きな生徒さんが見学に来て下さっていると、所長も喜ぶと思います。着きました。こちらです。」

 

 

ようやくたどり着いた、ニールセン・ラボの所長室。

 

職員が扉を開けると、そこには大きな文字で『プラフスキー粒子』と書かれた掛軸を眺める、褐色膚の長身の男が一人いた。

年齢は20代後半から30代前半ぐらいと、かなり若く見える。

彼の物と思われるデスクの上には、かなり年季の入って見えるガンダムアストレイレッドフレームによく似たガンプラが置かれており、男はデスクから立ち上がると薫子たちを連れてきた職員へ労いの言葉を送った。

 

 

「所長、お客様をお連れしました。」

「あぁ、ご苦労。いつも悪いね。」

「失礼します。」

 

 

職員が下がると、研究所の所長は薫子たちの前へとやって来た。

そして、握手の為の手を差し伸べると、彼は自己紹介を始めた。

 

 

 

「初めまして。このニールセン・ラボの所長を務めている、ヤジマ・ニルスと申します。今日から3日間、君たちにガンプラの素晴らしさを知ってもらえればと思っています。よろしく。」

 

 

 





~にじビル毎回劇場~

第68回:ハッピーバースデイ栞子!

ランジュ「ハッピーバースデイ栞子!今日は栞子の好きな物なんでも奢ってあげるわ!」

栞子「ありがとうございますランジュ。ですが、気持ちだけで十分ですので。」

ランジュ「なによぅ……ランジュ、この日の為に色々考えて来たのにぃ……。」

ミア「受け取ってやってくれよ栞子。ランジュ、何をプレゼントしたらいいかずっと悩んで、結局決まらなかったからこんな形にしたんだ。」

栞子「そ、そうだったのですか……。ですが、さすがに何でもというのは悪いですよ。」

ランジュ「ランジュがそうしたいって言ってるんだから、栞子は素直に受け取ってくれればいいのよ!」

ミア「同じユニットの好なんだから、遠慮なんてしないでやってくれ。」

栞子「……わ、わかりました。では、ありがたくいただきますね、ランジュ、ミアさん。」

ランジュ「きゃあ!その言葉を待ってたわ!ねぇねぇ、何が欲しい?何が食べたい?ランジュ、栞子の欲しい物なーーんでも用意してあげちゃうわ!」

栞子「そうですね……では、学園の傍に出来たハンバーガーショップに行ってみませんか?特大チーズバーガーという物を一度食べてみたかったんですが、中々行く決心がつかなくて……。」

ミア「Oh!GoodIdea!!ボクもあそこの大きなハンバーガーは食べてみたかったんだ!日本のハンバーガーはどこのも小さすぎるからね。」

ランジュ「それじゃあ決まりね!同好会でお祝いする前に、まずはR3BIRTHの3人でお祝いよ!あ、お誕生日じゃないからミアは自腹ね。」

ミア「!!?」


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