ニジガクビルドダイバーズ   作:バース・デイ

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私用の為、次回の投稿は遅れる可能性があります




見学!ニールセン・ラボ

ヤジマ商事とは、今や世界中で知らない者はいない大企業の一つ。

元々は大手の商社であったが、プラフスキー粒子を利用したガンプラバトルを普及させていたPPSE社の社長が謎の失踪を遂げ、ガンプラバトルの手法が一時期途絶えてしまった際、それを復活させた事により更なる発展を遂げた。

プラフスキー粒子を塗料として活用するGPD専用プラネットコーティングを開発したのもこの会社であり、そこから世界中の人々と繋がれることの出来る革新的なガンプラバトルシステム『ガンプラバトル・ネクサスオンライン』通称『GBN』のシステムの考案をしたのもヤジマ商事。

 

そのヤジマ商事が運営するのが、GBNの一部プラグラムの管理とガンプラの生産を担うこのニールセン・ラボ。

 

この静岡支部は全国で3つ目の支部で、最も新しい施設。

主に中高生向けの見学施設としても利用されている。

 

そして、この静岡支部の所長の名はヤジマ・ニルス。

 

旧姓『ニルス・ニールセン』、このニールセン・ラボの名前の由来となった人物で、プラフスキー粒子を復活させたのもこの男。

現在はヤジマ商事の令嬢であり幹部のヤジマ・キャロラインと結婚し、ヤジマ商事の中枢を担う男でもある。

未来のガンプラバトルの行く末をその手に握っていると言っても過言では無い。

 

 

 

~~

 

 

「ここがガンプラの製造ラインです。全てのガンプラは、ここで生まれています。」

「「「わぁ……!」」」

「へー、全部機械でやってんだ。まぁそりゃそうか。」

 

 

研究所の所長であるヤジマ・ニルスに案内された1年生たちと薫子は、まずはガンプラの製造を見せてもらう事になった。

全ての工程は自動化されており、安全点検のための人員が配置はされているが、必要最低限の人数で回している。

今製造中のガンプラはまだ誰も見た事無い機体であり、しずくがニルスへ尋ねた。

 

「あのガンプラはなんなんですか?」

「あれはMGのガンダムヴァーチェです。ガンダムナドレへの変形も備えていて、ソレスタルビーイング最後のガンダムとして売り出す予定となっています。」

「ヴァーチェ……?」

「コレだよ。」

「えー、なんか太っててるなー……。」

「ちなみにナドレとはコレですよ、かすみさん。」

「おー、こっちは細くて綺麗じゃん!あ、でもかすみん今せつ菜先輩からOO薦められてるから、コレってネタバレになるのかな?」

「え!?す、すいません!!余計な真似をしてしまいました!!」

「ううん、聞いたのかすみんだから気にしなくていいよ。」

「うぅ……私とした事が、かすみさんにナドレを晒してしまいました……!!」

「今日の栞子ちゃん、絶好調だね。」

「薫子先生がいるのにガノタ隠そうとしないもんね。」

 

 

さすがにガンプラが作られている工程を生で見られて興奮している模様。

ガンダムヴァーチェ以外にも再販が決定しているRGのジオングや、あの大人気キットであるHGのトリスタンなどの生産されていて、同時に何種類ものガンプラを作っている事がわかる。

 

 

「この工場で作られているガンプラは、生産をする前にまずテスト機が作られて、それを一度GBNに審査を通してから量産するかどうかが決定されます。」

「バグを出さないために?」

「その通り。違法改造されたガンプラなどはGBNでバグを引き起こす可能性があります。そうならないためにも、まずはテスト機で一通りの試験をして、問題が無ければ発売の告知及び量産の体勢に入るんです。」

 

 

確かに、ブレイクデカールなどの違法改造のガンプラでバグが起きる場面はニジガクのメンバーならすでに何度も見ている。

販売されている時点でバグの可能性のあるガンプラなど、言語道断だろう。

 

 

「へー、結構面倒な事やってんだねぇ。」

「ね、姉さん!?失礼ですよ!」

「確かに手間暇のかかる仕事です。ですが、我々の日々の努力で、より多くの人々にガンプラバトルを楽しんでいただけるのなら、それ以上の喜びはありません。」

 

 

そう言いながら、ニルスは薫子に怒るどころか爽やかな笑顔を見せた。

薫子には後程栞子の方からニルスに謝罪させる事にして、次に案内されたのはオフィスの様な場所。

先ほどの製造レーンとは違い、大勢の人々が忙しなく働いており、製造レーンでのたくさんのガンプラが生まれる夢のような光景とは真逆にリアルな会社という光景がそこには広がっていた。

 

 

「ここは普通の会社っぽいね。」

「そうだね。あ、でも見てかすみさん!あそこ!」

「あそこ?あ!」

 

 

しずくが指差した場所に書かれていたのは、『商品企画部』

つまりここでは次にどんなガンプラを発売するか、どんなガンプラを作るか、それを企画する場所。

ある意味では、先ほどの工場以上に夢のある場所だ。

 

 

「企画部と言っても、完全新規のガンプラの商品案を出すのは本社の方で、ここでは主に再販の予定のスケジュールを組んだりするんです。」

「再販?そう言えば、アタシが子供の頃に見たガンプラがいまだにおもちゃ屋に売られてたりしてたなー。あれてっきり売れ残りだと……、」

「そんなわけないじゃないですか!!さっきから失礼ですよ姉さん!!」

「ごめんごめんって!そんな怒んないでよ栞子ぉ。」

 

 

積みプラの様に積まれていく薫子の悪気の無い業。

再販スケジュールを組むだけなのでここの紹介はある程度簡単に済まされ、次はいよいよ、璃奈のお目当ての場所へと連れて行ってもらう事に。

璃奈だけでは無く、他の3人も楽しみにしていた、このニールセン・ラボ最大の目玉。

 

 

 

「ここがこのニールセン・ラボの心臓部、GBNの制御ルームです。とはいっても、一般人が見学できるのは手前のテスト室までですが。」

「ここが……!」

 

 

 

璃奈ちゃんボードを持っていないにもかかわらず、明らかに今までに比べて高揚したオーラを放つ璃奈。

ここがGBNのデータの一部をコントロールしている、ニールセン・ラボ静岡支部のGBN制御ルーム。

璃奈ですら今まで見た事の無いような大型のコンピューターと、数台のGBNの筐体、更に中央には制御用のモニターパネル。

奥の方では大勢の社員がGBNの制御を行っている様子が窓から見える。

 

 

「あれは今何をしているんですか?」

「新型ディメンションの開発です。」

「新型のディメンション……ですか?ですが、ガンダムシリーズに登場する舞台でまだGBNに実装されていないディメンションはあったでしょうか?」

「知らないのは無理もありませんよ。何しろ、つい先日公表されたばかりの新作なので。」

「あ……水星の魔女……。」

 

 

このたび発表された鉄血のオルフェンズ以来のTVシリーズ最新作『機動戦士ガンダム 水星の魔女』

 

現在このニールセン・ラボでは、その『水星の魔女』の舞台となるフィールドのディメンションの製作に取り掛かっているらしい。

コレは本社では無く、ニルスがいるこの静岡支部のみが任されている大仕事であり、この情報だけでニルスがヤジマ商事からどれだけ信頼を置かれている人物かわかる。

 

 

「他にも、近日実装予定のディメンションがあるんですが……よければ、プレイしてみますか?」

「いいんですかぁ!?」

「ぜ、是非!」

「え?アンタ達、合宿にガンプラ持ってきてるの?」

「姉さん、自分の愛機は肌身離さず持ち歩く物ですよ。」

「璃奈ちゃんボード『その通り』」

 

 

水星の魔女以外にも新型ディメンションがあるとの事で、特別に体験させてもらえる事になった1年生たち。

一瞬、本当にそんな事までさせてもらえていいのだろうかと不安になったが、ニルスはGBNの要人。

当然ながら現環境で活躍中のダイバーの情報は全て彼の元に集まる為、もちろんニジガクの事も知っている。

上位フォースであるビルドダイバーズやAVALON、その他の上位ランカーたちも注目するフォースのメンバーと言う事で、そのデータ集めの為でもあるのだろう。

早速璃奈と栞子が自分の愛機を筐体にセットし、GBNへログイン。

しずくとかすみもログインしようとするが、その前にGBNの開発者の一員でもあるニルスに、2人とも質問したい事があった。

 

 

「あの、ニルス先生!」

「ん?」

「ニルス先生って、GBNのシステム作ったりしてるんですよね!?」

「えぇ、そうですよ。」

「だったら、その……必殺技って……どうやったら使えるようになりますか……?」

「必殺技?」

「はい。実は、私達のフォースのメンバーは、私とかすみさん以外の全員が必殺技を使えるんです。私達だけが使えなくて、他のメンバーに聞いたりしてるんですけど、皆説明がフワッとしているというかなんというか……。」

「なるほど。しかし、必殺技のアドバイスとなると、開発チームの一員でもある私でも、上手く説明できないかもしれない。」

「どういう事ですか?」

 

 

GBNの必殺技はCランク以上限定。

それ以外の縛りは一切無いが、必ず使えるようになるとは言い切れない物、それが必殺技。

発動するためには特定の条件をクリアする、などと言う事も無い為、会得条件は一切不明。

数多くの必殺技を持つタイガーウルフの下で修業しているしずくとかすみでさえも必殺技を手に入れていない上に他のメンバーが必殺技を使えるようになっているとなると、当然ながら焦りも出てくる。

だが、ニルスはそんな二人を諭すかのように、二人を筐体へと案内した。

 

 

「その答えは、ガンプラバトルの中で見つけるしかない。」

「えぇ……そ、そんなぁ~。」

「仕方がないよかすみさん、ひとまずはログインしよう?」

「うん……。」

 

 

仕方なく二人ともガンプラをセットし、GBNの世界へとダイブ。

全員がログインした事を確認すると、ニルスは制御用のコンピューターのキーボードに手を置いた。

 

 

 

 

~~

 

「えぇ……コレ、どういう事……?」

『こ、コレはいったい……。』

 

 

『しずくさん!かすみさん!』

『ここのディメンション凄い!』

「いや、凄いって言うかここって……。」

 

 

1年生たちがログインした、GBNの新たなディメンション。

彼女たちの眼前に広がるのは、青い海と潮の香りのする街並み。

談笑する海の男たちや、スクールアイドルAqoursの等身大パネルと写真を撮る地元の女子高生たち。

そして雄大にそびえ立つ日本最高峰の山、富士山。

 

 

 

『ここ、本当にGBNなの?』

『MSに乗ってるんだから、多分そうだと思うんだけど……。』

『ですがこの街並みはどう見ても……、』

 

 

 

『驚きましたか?』

 

 

 

「あ、ニルス先生。」

 

 

余りにもリアルすぎる光景に驚く1年生たちの下へ入ったニルスからの通信。

いつものアニメチックなディメンションでない事に、彼から説明が入った。

 

 

『ここが最新ディメンション『ガンダムビルドリアル』です。その名の通り、リアルを追求したディメンションで、実際の街並みをリアルタイムで投影しています。』

 

『リアルタイムで投影……凄い!』

『ですが、この街にいる人達はなんなのですか?』

 

『あれはこちらで設定しているNPDです。今までのディメンションの様に各作品の作画に合わせたNPDでは無く、実写に限りなく近いモデルを採用しています。』

 

「はえー、凄いなぁ。」

『でもなんだか、実際の街で戦うのって少し気が引けちゃうね。』

「そうだねぇ。」

 

『ターゲットはこちらで用意しました。これが、今回の君たちの相手です。』

 

 

 

ニルスがそう言って通信を切ると、彼女たちの目の前に1機のMSが出現した。

それは先ほどの製造レーンの見学の際にたくさん見た、『機動戦士ガンダムOO』に登場するティエリア・アーデの駆るソレスタルビーイング4体目のガンダム。

 

 

『MG(マスターグレード)ガンダムヴァーチェ』だった。

 

 

しかし実際のデザインとは少し異なり、ヴァーチェは本来は白いボディに黒い武装を装備しているが、このヴァーチェは全身が真っ白。

白の成型色そのままというよりは、白のボディに同じく白のサーフェイサーを噴きつけたようなカラーに見える。

 

 

『このヴァーチェは先ほど説明したテスト機のうちの一体です。皆さんのレベルに調整してあるので、存分にバトルを楽しんでください。』

 

 

『BATTLE START』

 

 

 

ニルスにより投入されたテスト用のガンダムヴァーチェ。

しかもMGともなると、かなり強力な機体に違い無い。

気を引き締めて、全員武器を構えた。

 

 

「かすみん!ザクみん!オンステージです!」

 

『しずこ、O-ドリーガンダム・クアトロアトリーチェ、登壇します!』

 

『りなこ、AEドム、発進します!』

 

『しおこ、デスティニーフリーダムガンダム、参ります!』

 

 

接近戦を得意とするザクみんとO-ドリーが先行し、ヴァーチェへと斬りかかった。

可変式ビームガンをソードモードに変形させたO-ドリーの刃がヴァーチェへと命中するが、あまりの強度に全く歯が立たない。

一旦引いて今度はそこにザクみんがやってくるが結果は変わらず。

接近してきた二体に向かって背面のGNキャノンを構え、二体を退けた。

今度はそこへ地上からAEドムが、空中からデスティニーフリーダムが迫ってくる。

 

 

『りなこさん、しおこさん、相手は相当硬いよ!』

『わかった。しおこちゃん、同時攻撃だよ。』

『了解しました!』

 

 

ヴァーチェに向かってAEドムがドムちゃんメガランチャー、デスティニーフリーダムが二丁のビームライフルを構えて、同時に同じ場所へ向けて攻撃。

しかしヴァーチェはこれを予測していたかのように、2人の攻撃をその巨体に見合わずに軽やかに躱して見せた。

 

 

「あんなに大きいのになんか早くない!?」

『OOシリーズのガンダムはGN粒子の重量軽減効果で見た目以上に軽くなってるから。』

「いつも思うんだけどGNドライブってずるくない……?軽くなったり強くなったりトランザムしたり……。」

 

 

かすみんが文句を言っている間に、ヴァーチェはすでに主兵装であるGNバズーカを構えていた。

GNバズーカを胸部に接続し、その標的にAEドムを選ぶ。

アブソーブシステムを搭載し、ビーム攻撃にある程度の耐性を持つ電動フレーム搭載のハイスペック機と言う事で、真っ先に潰しにかかったのだろう。

 

 

『りなこさん!!』

『大丈夫!』

 

 

GNバズーカから放たれた攻撃を、高速移動しながらかわし続けるAEドム。

そこへ彼女の上にデスティニーフリーダムが飛来し、デスティニーフリーダムがAEドムを掴み、そのまま空へと連れて行く。

デスティニーフリーダムがAEドムを空中に放り投げると、AEドムは背面のブースター出力を全開にして、ヴァーチェへ強烈なキックを浴びせた。

そこで初めてヴァーチェにまともなダメージが入り、彼は地面へと落ちて行った。

 

 

「ただのキックでぇ!?かすみん達の攻撃じゃビクともしなかったのに!!」

『ガンダムヴァーチェの本体は、装甲の中にいるガンダムナドレだから、ナドレにダメージが入るように攻撃したの。しおこちゃんが私のやりたい事を察してくれて良かった。』

『任せてください、りなこさん。』

『あとはかすみんちゃんとしずこちゃんに任せるよ!』

 

 

『…………。』

 

 

りなこがそう言ってくれたので、かすみんとしずこは顔を見合わせてヴァーチェへと斬りかかっていく。

だがヴァーチェは起き上がると、GNバズーカを再び構えた。

しかし、その標的はザクみんとO-ドリーでは無かった。

 

 

「ぷーくすくす!どこ狙ってるんですか~?」

『……ハッ!も、もしかして!?』

「どしたのしずこ?」

『かすみんさん!ヴァーチェを止めて!!』

 

 

しずこがそう言った時には、すでにヴァーチェはGNバズーカを放っていた。

だが、その攻撃はザクみんとO-ドリーでも、AEドムとデスティニーフリーダムでも無く、全く違う相手を狙っていた。

 

 

それは、このディメンションに実装されているモブ……NPD達へ向けての攻撃だった。

 

 

「え?えぇ!?ちょっと、何してんの!?嘘でしょ!?」

『くっ……S・バーサーカーモード!!』

 

 

内部のGN粒子を放出し、それが髪を逆立てたようになると、O-ドリーはS・バーサーカーモードを発動。

可変式ビームガンとクアトロフルセイバーを二刀流で構え、ヴァーチェの装甲の隙間に剣を差し込む。

さらにそこへザクみんがデスティニーフリーダムから受け取ったビームライフルで追い打ちを掛けた。

ヴァーチェ内部のガンダムナドレへとダメージが届き、大きくHPを奪う事に成功。

体勢を崩したヴァーチェへ、とどめにAEドムの渾身のパンチと、デスティニーフリーダムのパルマフィオキーナを叩きこんだ。

そして、ついに動きを止めたヴァーチェ。

その場にいた全員、突然のヴァーチェの行動に疑問符を浮かべた。

 

 

「い、今の何?」

『さぁ……?』

『ニルスさんがやったのかな?ガンダムって、民間人を巻き込む戦いも多いし。』

『ガンダムスローネやアルケーガンダムならともかく、ガンダムヴァーチェにそのような行動をさせるでしょうか?』

「巻き込むって言うか、さっき明らかに人を狙ってたよね?」

『うん……リアルだから、余計に、なんかこう……。』

 

 

 

『はいはーい!辛気臭い顔しないの!!』

 

 

 

 

『え?うわぁっ!?』

 

 

突然、デスティニーフリーダムの背後から声が聞こえた。

振り返った先には、先ほどまでいなかったはずの新たなガンプラ……インフィニットジャスティスガンダムがビームサーベルを構えて、デスティニーフリーダムに斬りかかって来た。

咄嗟に帯刀していたコレクションアロンダイトを手に取り、それを受け止める。

 

 

『い、インフィニットジャスティス……姉さん!?』

『いやぁ、アンタ達が楽しそうにしてるもんだから、さっきヤジマさんにアカウント作ってもらったんだよねぇ。滅茶苦茶久しぶりのバトルだけど、手加減は無くていいからね!』

『薫子先生もバトルするの?じゃあ、私ともバトルしてほしい!』

『お、璃奈ちゃんやる気だね!いいよぉ、先生に思いっきりぶつかってきな!!』

 

 

突然参加した引率教師であるはずの薫子と、インフィニットジャスティスガンダム。

ヴァーチェを倒した4人は、新たな標的を相手に、一切手加減をすること無く挑んでいった。

 

 

 

 

~~

 

 

「「「「ありがとうございました!!」」」」

「こちらこそありがとうございました。明日もお待ちしていますので。」

 

バトルのシミュレーションを終え、大満足で終わった1年生たち。

この後は旅館に帰ってクラスメイトと合流し、全員で夕飯の予定となっている。

楽しそうにしている4人とは打って変わり、すっかり意気消沈してしまった引率の薫子は、ため息をつきながら先ほどのバトルの事を愚痴っていた。

 

 

「なによぉ……少しぐらい手加減してくれてもいいじゃん……。確かに思いっきり来いとは言ったけどさぁ、あんな寄ってたかってタコ殴りにしなくてもいいじゃない?先生はおもちゃじゃ無いんだぞぉ!!」

「姉さん、大人げ無いですよ。」

「あ、大人げ無いと言えば、ニルス先生もですよぉ!そりゃ相手はNPDですけどぉ、わざと人を撃つのはどうかと思います!」

「あぁ、すいません。皆さんを油断させるためにやったんですが、少々やり過ぎでしたね。」

 

 

最後にニルスが謝罪し、4人は薫子の運転する車で旅館へと帰って行った。

残されたニルスは研究室に戻り、先ほどバトルに投入したテスト機のガンダムヴァーチェを手に取る。

かすみの言った言葉を思い出しながらバトルの記録を確認し、彼は『ふむ』と顎に手を当てた。

 

 

 

「彼女たちにはあぁは言ったが、私はヴァーチェにそんな指示は一切出していない……もちろん、そんなプログラムなど一切していない。まるで、ガンプラに意志が宿っているかのような……。」

 

 

 

その後、すぐにニルスは呼び出されたため、研究室を後にした。

誰もいなくなった研究室の中で、ガンダムヴァーチェの瞳が不気味な光を放つ。

その姿はまるで、あのバンシィ・ノワールの様だった。

 

 

 





~にじビル毎回劇場~

第69回:伝説のスクールアイドル『Aqours』

愛「愛さん、Aqoursってよく知らないんだけど、そんなに凄いグループだったの?」

せつ菜「もちろんです!!今やあのレジェンドスクールアイドル『μ′s』に全く引けを取らない人気を誇る、スクールアイドル回の新たなレジェンドです!!」

愛「へー、どんなグループなの?」

せつ菜「まずはダンスのパフォーマンスが圧倒的でしたね。運動神経の良いメンバーが揃っていたので、激しい振り付けのダンスが多かったんです。中にはバク転を取り入れたダンスもあって、他のスクールアイドルをフィジカル面で圧倒していました。」

愛「踊りながらバク転すんの!?ひゃ~……すっごいねぇ……。愛さんも練習すれば出来るかなぁ?」

せつ菜「愛さんなら出来ると思いますよ!他には曲も素晴らしかったんです!胸にガツンと響く歌詞と、それを優しく、それでいて力強く包み込んでくれるメロディ……もう最高なんです!!」

愛「曲作りならゆうゆやミアチも負けてないと思うけどな!」

せつ菜「あとは圧倒的キャラの濃さですね。以上の要素を全て踏まえた曲がこちらになります。」

愛「なんて曲?」

せつ菜「コットンキャンディえいえいおー。」

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