ニジガクビルドダイバーズ   作:バース・デイ

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ニジガクVSバンシィ・ノワール
生まれ変われたら


『ねぇ、天国って本当にあると思う?』

 

 

『機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)』

 

『機動戦士ガンダムUC』の続編として作られた今作は、宇宙世紀を舞台とした劇場版作品としては『機動戦士ガンダムF91』以来27年ぶりの新作となる。

時は宇宙世紀0097年……ラプラスの箱を巡る『ラプラス事変』の1年後、封印されたユニコーンガンダムと同等以上の力を持つ3号機『フェネクス』を追う『不死鳥狩り』事件を舞台としている。

主人公であるヨナ・バシュタはナラティブガンダムを駆り、フェネクスやジオン共和国を巡る戦いに身を投じる……というのが今作の流れ。

 

この作品のヒロインである、リタ・ベルナルは、劇中で何度も『魂』について言及していた。

 

 

『今が全部じゃない。何度だって生まれ変わるの。』

 

『次に生まれ変わるとしたら、あたし、鳥になりたいな。』

 

 

「生まれ、変わり……か……。」

 

 

もう何度見たかわからないガンダムNTのBDを、自室のPCで再生しながら、マリナはポツリと呟いた。

彼女はガンダムUCが大好きで、UCと深いかかわりのあるガンダムNTも同じぐらい大好きな作品。

OVAが分割されていたり、アニメは2クールあるガンダムUCと違い、ガンダムNTは単独映画作品なので、ガンプラを作る時のお供としてよく見ている。

見るたびに、このリタのシーン、そして最後のネオ・ジオングIIとの最終決戦の時に、マリナは手を止めてしまう。

 

 

「生まれ変われたら……私は……、」

 

 

チラっと、マリナは自分の無機質な左脚を見る。

そして、彼女は唇をかみしめた。

 

 

 

 

~~

 

 

「じゃーん。皆、見て、これ。」

「ボクと璃奈で作ったんだ。凄いだろ!」

 

お昼休みに全員を集め、璃奈とミアはPCの画面を皆に見せつけた。

そこに映っているのは、今度企画しているGBNでのスクールアイドルの合同イベントの看板。

璃奈が自作したGBNで使える大道具を作成するツールを使って作ったらしい。

虹ヶ咲学園の同好会と部だけでなく、東雲や藤黄も参加する規模の大きなイベントになるので、看板には璃奈とミアが描いた全員のガンプラのイラストも載っている。

 

「へー、凄いじゃない。上手く出来てるわ2人とも。」

「遥ちゃんのイラストも描いてくれてる~!ありがと~!」

「開催は確か、ガンフェスの後だったよね。楽しみだなぁ。」

「後はステージとか、それぞれに合わせて作らなきゃいけないからもう少し時間かかると思う。」

「ねぇねぇりな子、かすみんもそれでステージ作ってみたいなー!ちょっとだけ貸して♡」

「不器用な子犬ちゃんに璃奈のツールが使いこなせるわけ無いだろ。」

「ミア子~!!っていうか、かすみん子犬じゃないし!!」

「うずうず……。」

「どうしたの栞子さん?」

「へ!?あ、あの、その……実は私も、璃奈さんのツールでステージを作ってみたいなぁと……ダメ、ですよね……?」

「ううん、全然OK。」

「子犬ちゃんと違って栞子なら安心だ。」

「ミア子ーーーー!!」

「かすみさん、どうどう。ミアさんもあんまりかすみさんをいじめたらダメだよ。」

「ステージは皆で作りたい。かすみちゃんもしずくちゃんも栞子ちゃんも、アイデアがあれば教えてほしい。」

 

 

ステージ作りについて盛り上がる3年生&1年生。

GBNでのライブは現実のステージと違って、現実ではありえない様な演出やモビルスーツを使った大胆なパフォーマンスもおもいのまま。

いつも以上の盛り上がりを見せて8人ともアイデアは湯水のように溢れ出ている。

そんな8人を、2年生5人組で微笑ましく見守っていた。

 

 

「アハハ、皆盛り上がってるなー!愛さんはどんなステージにしようかな~?」

「私はGN粒子を演出に取り入れて、踊りながら自分自身をトランザムさせるような演出をしたいです!」

「そ、そんな事出来るのかなぁ……?ねぇ侑ちゃん、私はどんなステージが似合うと思う?」

「歩夢だったら、やっぱりお花の演出とかが似合うと思うなぁ。あ、でも最近の歩夢の曲ってカッコいい路線も多いし、そっちの方面もありだな~……んー……一つだけなんて選べないよ~!」

 

 

 

夢の広がるGBNライブ。

こんな楽しそうな話題なのに、いつもは人一倍はしゃいでいるランジュが何故か静かだ。

何かあったのかと思いせつ菜がランジュの方を見て見ると、彼女はノートに一生懸命何かを書いている。

 

「ランジュさん、何をしているんですか?」

「! よくぞ聞いてくれたわ!みんなとやりたい事ノートに、今度のライブの事を書き込んでいるの!」

「見せてもらっても?」

「勿論よ!」

 

そう言って、せつ菜がランジュからノートを受け取った。

ノートには、『皆とのステージ作り』、『GBNライブを成功させる』、『マリナに見てもらう』など、色々記載されていた。

そのページの一番最初に書かれている『皆とライブミーティング』には赤い◎が印付られている。

 

「フフッ、たくさん書いてありますね。」

「絶対に全部叶えるわよ~!でも……、」

「……やはり、バンシィがどう出るかが気がかりですよね……。」

 

「「「…………。」」」

 

 

せつ菜のその一言で、2年生は全員黙った。

1,3年生には聞こえないぐらいの声で、今直面している最大の問題について話し合った。

 

「最近、マスダイバーやバグはあまり見なくなったけど、その代りバンシィ・ノワールがよく邪魔してくれるようになったよね。」

「あたし、この前エミリアさんから聞いたんだけど、あたしらがミュートとフォースバトルしている間、セカイさんがバンシィ・ノワールと戦ってたって。」

「そうなの!?ど、どっちが勝ったの!?」

「どっちが勝ったかまではわかんないけど、バンシィには逃げられたみたい。」

「私達がフォースネストでライブをするって知ったら、絶対にまた邪魔して来るよ……。」

「それまでに何としてでも、バンシィの件を解決しなきゃだね。」

「ランジュもカワグチに何かわかってないか聞いてみるわ。アイツだけは許せないもの!」

 

何故かニジガクを集中して狙ってくるバンシィ・ノワール。

相当実力をつけて、上位フォース達とも戦えるようになった今の自分たちならば、力を合わせればバンシィ・ノワールに勝てるかもしれない。

せつ菜がグッと拳を握り、4人に向かって言った。

 

 

「今こそ、私達全員が一致団結して、この最大の窮地を乗り越える時です!皆さん、頑張りましょう!!」

「「「「おー!!」」」」

 

 

 

「2年生たち、なんだか盛り上がってるわねぇ。」

「フフッ。」

「どうしたのエマちゃん?」

「ううん、なんでもないの。ただ、あの時GBNを辞めなくて良かったなぁって、そう思っただけ。」

 

 

話し合いも終わると、そろそろ休み時間の終わりを告げる予鈴が鳴った。

急いで準備して部室から出ていくと、最後にせつ菜が部室を施錠。

自分の教室まで向かおうとすると、少し離れたところでせつ菜とランジュを呼ぶ声が聞こえた。

 

 

「せつ菜さん!ランジュさん!」

 

 

「あ!マリナだわ!!」

「こんにちわマリナさん、移動教室ですか?」

「うん、そうなの。コンピュータルームに。」

「マリナ、車椅子大変そうね。ランジュが次の教室まで押してあげるわ!」

「えぇ!?い、いいよぉ、ランジュさんが次の授業遅れちゃうよ!」

「お友達が困ってるなら、助けるのは当たり前じゃない!」

「そうですね。私もお手伝いします。一緒に行きましょう、マリナさん。」

 

マリナはクラスに友達はいない。

そこでせつ菜とランジュがマリナの車椅子を押して、教室まで連れて行ってあげた。

別れ際、マリナはペコリと頭を下げて2人にお礼。

 

 

「ありがとう、ランジュさん、せつ菜さん。」

「困ったときはお互い様です!」

「無問題ラ!」

「そうだ!良かったら、放課後私のお家に遊びに来ない?積みプラ崩そうと思ってたから、2人も一緒に作ろうよ!」

「いいんですか?では、お言葉に甘えて。」

「じゃあランジュお土産持っていくわ!やっぱりお肉がいいかしら?マリナは焼肉とステーキ、どっちが好き?」

「お、お肉はいいかなぁ……。」

 

 

事情が事情だったが、せつ菜もランジュも自分の教室に戻った時は先生から怒られた。

しかし、2人とも放課後にマリナの家に行く事を楽しみにしていた為、説教があまり耳に入ってこなかった。

 

 

~~

 

 

学校からマリナの車椅子をせつ菜とランジュで交互に押しながら、彼女の自宅を目指した。

マリナの住んでいる場所は、ニジガクからそれほど遠くない、30階以上もあるタワーマンション。

そこのかなり上の階に住んでおり、せつ菜はもちろん、お金持ちであるはずのランジュもその大きさにポカンとしていた。

同じくタワーマンション住まいの璃奈でさえ、ここまで大きなマンションには住んでいないので、マリナの家はかなりのお金持ちと言えるだろう。

 

「す、凄いお家ですね……。」

「早くマリナのお部屋が見たいわ!早く案内して頂戴!」

「う、うん。ちょっと待ってね。」

 

 

ランジュに急かされて、急いで自動ロックを解除。

エレベーターに乗ってマリナの自宅のある階まで上ると、『カツラギ』と書かれた表札の部屋を開ける。

かなり広い部屋であり、マリナの自室も、相当な広さのある部屋だった。

 

 

「とっても広いお部屋じゃないマリナ!それに凄く片付いてて凄く綺麗!」

「モデラーさんのお部屋って、もっと汚れているイメージでしたが、凄く綺麗に使われているんですね。あ、塗装ブース!すごい!自作の塗装ブースなんて初めて見ました!!」

「えへへ……大好きなガンプラを作る場所だから、お掃除はこまめにしてるんだぁ。」

 

 

天井まで届かんばかりの積みプラがある事を除けば、部屋はモデラーの物とは思えないぐらい整頓されていた。

更に本棚にはガンダムシリーズのBDがズラッと並べられ、壁にはスクールアイドルのポスターも貼られている。

特に目を引くのはやはりμ'sとAqoursのポスターだろうか。

マリナは車椅子を漕いで積みプラのところまで行くと、そこからいくつか選んで作業台の上まで持ってきた。

 

 

「じゃあ、早速作ろうよ。2人とも、どれがいい?」

「す、凄い……レアなキットがこんなにたくさん……!?ほ、本当に好きな物を作っていいんですか!?」

「勿論!」

「うはぁ!ありがとうございますぅ!!」

「ランジュはこれがいいわ!」

 

 

そう言いながらランジュが手にとったのは、『ユニコーンガンダム3号機フェネクス(NTバージョン)ユニコーンモード』

通常のフェネクスのガンプラとは異なり、ゴールドコーティングがされている高級感の溢れるキットだ。

その反面、すでにメッキが施されているため表面処理が難しく、上級者向けのガンプラと言えるだろう。

 

 

「この前マリナから借りたガンダムNTが凄く面白かったから、作ってみたかったの!侑やマリナとお揃いよ!」

「だよね!面白いよね、NT!」

「お、お二人ともNTを見てるんですか!?私まだ見てないです!」

「じゃあ、今から見ようよ。ガンダム見ながら作るガンプラも楽しいよ。」

「ナイスアイデアです!さっそく見ましょう!」

 

 

そうして、マリナは早速『機動戦士ガンダムNT』のBDを再生。

結局せつ菜は数ある積みプラから作りたいものを選べなかったので、3人で一緒にフェネクスを作る事に。

ユニコーンやバンシィに比べて金メッキ加工が最初から施されている分、ゲート処理などに癖のあるフェネクスは綺麗に組み立てる事は難しく、せつ菜とランジュは悪戦苦闘。

すると、何かを閃いたマリナは塗料皿といくつかの塗料を用意し、それらを混ぜ始めた。

 

「何してるのマリナ?」

「フェネクスって金メッキだからゲート処理が難しいから、リタッチしようかなって。」

「リタッチとは?」

「ゲート痕を同じ色の塗料で隠す作業だよ。ヤスリで削って、メッキがはがれたところに同じ様に金メッキの塗料を塗るの。」

「それなら簡単ね!」

「簡単じゃありませんよランジュさん。この光沢のある金メッキを再現するのは非常に難しいんです。マリナさんの技術あってこそですよ。」

「そうなのね。凄いわマリナ!」

「えへへ……。」

 

せつ菜とランジュがゲート痕を削っている間に、マリナが塗料を準備。

準備が整うと、塗料をしみこませた綿棒でメッキのはがれた所を隠していく。

見事フェネクスの高級感のある金色を再現出来て、2人は大喜びだった。

 

 

『ねぇ、天国って本当にあると思う?』

 

 

「!」

 

「あ、見て見てせつ菜!ここ、ランジュも好きなシーンなの!」

「…………。」

 

 

作業をしている間に再生している『ガンダムNT』も中盤に差し掛かり、リタがヨナに語りかけるシーンとなった。

そのセリフを聞いてマリナの手がぴたっと止まる。

 

 

 

『今が全部じゃない。何度だって生まれ変わるの。』

 

『次に生まれ変わるとしたら、あたし、鳥になりたいな。』

 

 

 

「生まれ変わり、か……。」

「マリナ?どうしたの?」

「……ねぇ、2人はもし生まれ変われたら、何になりたい?」

「「?」」

 

 

突然、マリナがそんな事を聞いてきた。

キョトンとしてせつ菜とランジュが顔を見合わせるが、すぐにその質問に答えてくれた。

 

 

「私は皆を守るような熱血ヒーローになりたいです!」

「ランジュは生まれ変わってもランジュよ!だってランジュだもの!」

「そっか……そうなんだね……。」

「マリナさんは?」

「え?」

「マリナさんは、生まれ変わったらなりたいものとかあるんですか?」

「わ、私は………、」

 

 

ピンポーン!

 

 

「? 誰か来たのかしら?」

「叔父さん!」

「おじさん?」

「叔父さんが帰ってきたみたい!」

 

 

せつ菜の質問に狼狽えていたマリナだったが、チャイムの音を聞いて急いで玄関に向かった。

玄関の扉を開けると、30代後半から40代前半ぐらいのスーツ姿の男性がおり、彼はネクタイを緩めると、玄関にある見覚えのない靴を見て首をかしげていた。

 

 

「叔父さん!おかえりなさい!」

「マリナ、誰か来ているのか?」

「う、うん、学校の……と、友達が……。」

「友達……。」

 

 

そーっと部屋から顔を覗かせたせつ菜とランジュを、マリナの叔父がギロリと睨んだ。

その圧の強さに、せつ菜だけでなくランジュまでビクッとなる。

すると彼は2人の方まで近づいてきて、意外にも頭を下げてきた。

 

 

「学校でマリナが世話になっている。私は彼女の叔父のカツラギだ。今後とも、マリナと仲良くしてやってくれ。」

 

 

「あ、は、はい……優木せつ菜……じゃ、なくて、中川、菜々……です……。」

「ショ、鐘嵐珠、です。」

 

 

「! 君たちは……!?」

「叔父さん、普段通りにしてても顔が怖いんだから、凄まないで!」

「あ、あぁ、すまん。そう言うつもりでは無かったんだが……。」

 

 

彼はマリナの叔父であるカツラギ。

養子縁組はしていないが、マリナの養父でもある。

堅物で真面目な性格であり、鋭い目つきの彼が真面目に挨拶をすると少し怖い。

 

 

「君たちは、もしや虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のフォースに所属しているダイバーか?」

「はい、そうですけど……知っているんですか?」

「そう言えば前にマリナが教えてくれたわね。GBNの会社に勤めてる叔父さんがいるって。」

「うん。それがこの人だよ。」

「…………。」

 

 

せつ菜とランジュを紹介されて、少し眉をひそめたカツラギ。

自己紹介はこれぐらいにして、と、マリナがランジュと一緒に再び自室へと入って行った。

せつ菜もそれを追い掛けようとしたが、カツラギがせつ菜を引き留めた。

 

 

「マリナと仲良くしてくれて、ありがとう。」

「え?いえ、こちらこそ!マリナさんとは学校でも楽しくお話しさせていただいてます!」

「あの子は、数年前に事故で両親と左脚を失ってしまった。それで彼女の父の弟である私が引き取ったんだが、友達を連れてきたのは今日が始めてだ。」

「そうだったんですね……。」

「マリナと仲良くしてくれている君たちの為にも、我々は総力を持って動いでいる。間も無く、君たちが心置きなく過ごせるGBNが到来する事だろう。」

「あの……それってどういう……?」

 

 

「せつ菜ーー!早く来ないとランジュとマリナで作っちゃうわよーーー!!」

 

 

「あ、待って下さい!!すいません、失礼します!」

「あぁ。」

 

 

そう言って、せつ菜もマリナの部屋へと入って行った。

しばらくしてカツラギはため息をつくと、彼もまた自分の部屋へと戻って行った。

 

 

 

 

~~

 

「「お邪魔しましたーー!!」」

「今日は楽しかったよ2人とも!また来てね!」

「はい、是非!」

「悔しいわ~!今日でフェネクス完成しなかっただなんて~……。」

「完成間際でランジュがあれこれ言うから作り直しになったんですよ。」

「だってサイコフレームの色は青より赤の方がカッコいいじゃない!」

 

結局その日のうちにフェネクスは完成せず、お開きとなった。

せつ菜は親から、ランジュはエマから早く帰ってくるように言われてしまい、これから急いでそれぞれの家に帰らなければならない。

出ていく直前に、ランジュはハッと何かを思い出し、鞄の中から一冊のノートを取り出すとそこに印をつけ始めた。

 

 

「何してるのランジュさん?」

「みんなとやりたい事ノートよ!マリナとガンプラを作るって言うのも叶ったから、印をつけないと!」

「まだ作り終わってないのに印をつけるんですか?」

「あ、そうよね。作り終わってからの方がいいわよねぇ。」

「………良い……。」

「マリナさん?」

「凄く良いよ、ランジュさん!そのノート、私も真似してもいい!?」

「えぇ!もちろんよ!じゃあランジュの予備のノートをあげるわ!」

「わぁ、ありがとう!」

 

 

カバンから取り出した予備のノートをマリナに渡すと、彼女はそれを大事そうに抱きしめた。

マンションを出て、帰路についた2人は、帰りにコンビニで肉まんを買い食いしてから、それぞれの家へと帰って行った。

 

 

 

~~

 

 

その頃、ニールセン・ラボでは、ニルスとキョウヤ、そしてカワグチによるバンシィ・ノワールの残骸の解析が行われていた。

セカイと覇王カミキバーニングガンダムが持ち帰ったこの頭部アンテナを解析すれば、いよいよバンシィ・ノワールの正体が判明する。

やがて、解析された内容を見て、ニルスとカワグチは眉を顰め、キョウヤは絶句していた。

 

 

「!! まさか……こんな事が、あっていいのか……!?」

「キョウヤ、君にとっては、辛い現実になるだろう。」

「……いや、ボクはまだいい……だが、あの人には……あの人だけには……!」

 

 

口を手で覆い、その名を口に出さないように必死に飲み込むキョウヤ。

代りに、解析結果を見ていたカワグチは、バンシィ・ノワールの正体を口に出した。

 

 

「バンシィ・ノワールの正体は……ゲームマスターであるカツラギの姪、カツラギ・マリナだ。」

 

 

 

 

 





~にじビル毎回劇場~

第87回:バレンタインチョコ回避作戦

果林「とうとう今年もこの日が近づいてきたわね……。」

かすみ「はい……。」

果林「バレンタイン・デー。この日、間違いなく虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会は戦場と化すわ。」

かすみ「せつ菜先輩、ですね。」

果林「あの子、毎年屈託のない笑顔でとんでもない劇物(チョコ)を渡してくるから断りきれないのよね……。」

かすみ「にじよんでは歩夢先輩が食べて撃沈してましたね。」

果林「どうにかしてあのチョコを回避できないものかしら……。」

かすみ「でも、問題はせつ菜先輩だけじゃありませんよ。」

果林「えぇ、何しろ今年は……、」


せつ菜「あ、果林さーん!かすみさーん!」
ランジュ「ランジュとせつ菜、今年は2人ですっごいチョコレート作るつもりなの!楽しみに待っててね!」
せつ菜「絶対に皆さんを満足させられるだけのものをご用意いたしますので、是非ご賞味下さい!」


果林「…………。」

かすみ「あの悪気の無い善意100%の笑顔で言われると、断るこっちが悪い気がしちゃうんですよねぇ……。」

果林「そう、今年はせつ菜とランジュの合作なのね……フフフ……生命保険加入しようかしら?」

かすみ「まだ諦めないで下さいよ果林先輩!!」

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