今月ワケあって休日フル出勤なので文字数少な目です
そしてアニガサキ二期、放送開始!!
真夜中の虹ヶ咲学園の部室棟……その中の一室であるガンプラバトル同好会の部室。
そこには都内でも数少ない実機バトル用システム『GPD』の筐体が置かれている。
そのGPDのバトルフィールド内に佇む3機のモビルスーツ。
優木せつ菜のガンダムスカーレットエクシア。
鐘嵐珠のシランジュ。
そしてカツラギ・マリナのバンシィ・ノワール。
バンシィ・ノワールはGBNでの姿とは違いユニコーンモードのままであり、この姿はせつ菜とランジュもよく知っている。
マリナが『ノワール』という名前を付けて自分の家族の様に大切にしてきたガンプラだったから。
しかし、そのノワールに宿った存在こそが、今GBNとニジガクを脅かす諸悪の根源バンシィ・ノワール。
ELダイバーである彼がこのリアルの世界で何かをするとは思えないが、それでもせつ菜もランジュも油断できない。
ようやく見つけたマリナの様子は普段とは明らかに異なっており、まるでマリナでは無いような印象を受ける。
それでも彼女が申し出てきたこのバトル……受けなければならない、2人は直感でそう思った。
GPDの筐体を操作し、まずはスカーレットエクシアがバンシィ・ノワールへと近づいて行く。
「マリナさん聞いてください!!あなたの使っているガンプラはとても危険な物なんです!!」
「せつ菜さん、戦ってる最中に関係無い事をしゃべるのは良くないと思うな。」
「え……!?」
いつものマリナとは違い、冷たい声でそう言う彼女は、バンシィ・ノワールを操作しながらスカーレットエクシアの攻撃をかわした。
GBNとは違い、不思議な力など使えない実機バトルのGPDではありえないような軌道を描きながらスカーレットエクシアの攻撃をよけたバンシィ・ノワールは、デストロイモードの時とは違い、ユニコーンモードの時のみ露出している拳でスカーレットエクシアの顔面を殴った。
「なによあの動き……実機バトルで、あんな動きってできるの!?」
「気を付けてくださいランジュさん!マリナさん、何かがおかしいです。」
「えぇ、わかってるわ!だったら、モードチェンジよ!」
シランジュバスターライフルを胸部に取り付け、シランジュはリボーンズキャノンをモチーフとした形態のシランジュキャノンへと変形。
照準をバンシィ・ノワールへと定めてビーム攻撃を放つが、バンシィ・ノワールは背中にマウントしたシールドを手に取ると、それを防ぎ切った。
バンシィ・ノワールはデストロイモードの時は特殊な武装を使用するが、マリナが使っていたユニコーンモードでの武装は比較的オーソドックスなシールドと、ユニコーンガンダムにも搭載される強力なビームマグナムを使用する。
ビームマグナムの威力は『機動戦士ガンダムUC』でこれでもかというぐらいわかりやすく描写されていた為、バンシィ・ノワールがそれを構えた途端、シランジュキャノンは警戒してその場を離脱。
だが、バンシィ・ノワールはそんなシランジュキャノンの動きに合わせて照準を変えつづけ、少し動きな鈍ってきた瞬間に引き金を弾いた。
強力なマグナム弾から放たれたビームがシランジュキャノンの主砲をかすめ、彼女のシランジュバスターライフルを粉々に粉砕した。
「し、シランジュのライフルが!」
「ランジュさん、追撃が来ます!!」
「なら、もう一回モードチェンジ!」
再び通常形態のシランジュに戻り、機動性を取り戻した彼女はバンシィ・ノワールの追撃のビーム攻撃を躱す。
バンシィ・ノワールがシランジュに狙いを定めている隙にスカーレットエクシアは背後に忍び寄り、GNソードSSPを突き刺そうとした。
「コレで、終わりです!!」
「……バレて無いとでも思ったか?」
「!!」
なんと、背後にスカーレットエクシアが回り込んだ瞬間に、バンシィ・ノワールはビームマグナムをくるっと回転させ、銃口を脇の隙間から背後に向けた。
引き金を弾くと同時に強力なビームがスカーレットエクシアに直撃。
胸部のパーツに亀裂が入り、GNソードSSPごと右腕が跡形もなく消し飛んだ。
「そ、そんな……!?エクシアーーーーー!!」
「な、なんて事するのマリナ!!コレは実機バトルなのよ!?ガンプラが壊れたら、もう元には戻らないのよ!?」
「そんな事、わかっている。」
「じゃあどうして!!」
「そんなの、決まっているだろう……?」
「……あなたは、もしかして……。」
~~
その頃、せつ菜とランジュ以外のメンバーはいったん合流。
マリナの手掛かりすらつかめず、捜索は停滞していた。
「あとはせつ菜ちゃんとランジュちゃんがどうなったかだよね。」
「あの2人はマリナちゃんと一番仲が良かったから、あの2人が見つけてくれたら良いんだけど……。」
「一応他のGBN仲間にも連絡して探してもらってるわ。もっとも、いい結果報告は貰えなかったけどね。」
「マリナっち……どこ行っちゃったんだろう……。」
全員が意気消沈する中、一緒にいたリクのスマホが鳴った。
画面を見ると、相手はヒロトであり、リクは急いで電話を取る。
「ヒロト、どうしたの?」
『リク、話は聞いている。そこに侑達はいるのか?』
「うん、変わろうか。」
リクからスマホを渡され、その電話を侑が取った。
「もしもしヒロトくん?」
『侑……マリナの事なんだけど……。』
「もしかして見つかった!?」
『いや、そうじゃない。だけど、一つ気がかりな事があるんだ。』
「気がかりな事?」
『あぁ。実は、俺は一度マリナと会った事がある。君たちのライブに初めて招待されたあの日に。』
ヒロトの言うあの日とは、ニジガクのリアルでのユニットライブ。
栞子が加入して日が浅い時に学園内で行われた物だ。
その日、ヒロトは不思議な夢を見たそうだ。
彼が失ってしまったELダイバー……イブの夢を。
その夢で彼女はヒロトにGBNの警告をしていた。
そして出会った……カツラギ・マリナと。
『バンシィを持った義足の少女……最初に聞いた時は思い出せなかったけど、今はハッキリと思い出せる。あれはマリナだった。』
「そ、それで……?」
『その時、マリナは何故か俺の名前を知っていた。リアルでの俺のフルネームを知ってる人間はそう多くない。なのにどうしてマリナが俺の事を知っていたのか……そして、どうやって俺の目の前から一瞬で消えたのか。』
「………まさか……!」
『! 侑、スカーレットエクシアとシランジュの気配がする!学校の方から!』
「サラちゃん、もしかしてせつ菜ちゃんとランジュちゃんが誰かとバトルしてるの!?」
『だとしたら相手は……急ぐんだ皆!!きっと相手はマリナだけど、マリナじゃない!!バンシィ・ノワールだ!!』
~~
「あなたはもしかして……ノワール……さん、なんですか?」
「ノワール?でもせつ菜、今ここはリアルなのよ?あの子がノワールって、どういう……。」
「……さすがの洞察力だな、優木せつ菜。」
「「!!」」
その時、突然マリナの声色が変わった。
その声は『機動戦士ガンダムUC』に登場するリディ・マーセナスと全く同じ。
彼女……いや、彼は義足で普通と変わらないように軽やかな足取りでその場を歩き、左脚の義足をせつ菜たちへと見せつける。
「その義足……材質にプラスチックが使われていますね。しかも、ガンプラに使用されるものと全く同じ物が。」
「え?え?どういう事なのせつ菜!?全然わからないわ!!」
「おかしいとは思っていたんです。いくらELダイバーだと言っても、個人の力には限界がある。あなた自身の身体のデータを、不正データに改造できる外部から干渉できる協力者が必要です。だけどマリナさんがそんな事をするはずが無い……あなたが、マリナさんの身体を乗っ取らない限り。」
「マリナの身体を、乗っ取る!?」
せつ菜に看破されたマリナは不敵な笑みを浮かべる。
シランジュと交戦を続けるバンシィ・ノワールを操作しながら、マリナは男の声で話し始めた。
「ELダイバーはビルドデカールさえあれば、そのボディがガンプラでなくとも意志を宿す事が出来る。私はマリナの義足に宿り、今までの戦いを自分自身でバックアップしていた。」
「なんて事を……!そんな身勝手な!!」
「そうよ!!マリナがそんな事を望むわけが無いわ!!」
「私の意志こそがマリナの意志。私はマリナの心から生まれたELダイバー。私だけが、彼女の心を救える存在なのだ……!」
「そんな事はマリナさんが悲しむだけです!!どうしてそれがわからないんですか!!あなたのやっている事はただの自己満足……ただの大嫌いの押し付けです!!」
「マリナが悲しむはず無い。私は彼女の大嫌いな物を排除し続ける……マリナの心を傷つけた、お前たちも排除する!!」
「あなたと話してると気分が悪くなってくるわ……話が通じなさすぎるもの……。今まではマリナの大事なガンプラだから手加減してたけど、もう許せないわ。ごめんなさいマリナ、アナタのガンプラ、壊すわよ!!トランザム!!」
全身からGN粒子を散布させ、シランジュはトランザムを発動。
凄まじい速度でバンシィ・ノワールへと接近し、その両腕を掴む。
壁に叩き付け、握った拳でバンシィ・ノワールの顔面を殴り続ける。
「許さない……絶対に、許さない!!」
「ら、ランジュさん……て、手が……!」
出力を上げたパンチを繰り出しているので、当然ながら攻撃しているシランジュ側も拳に深刻なダメージを受けている。
しかし、問題はそこでは無い。
シランジュの拳が傷つくたびに、何故かランジュの手も赤くなっていっている。
何度も殴っていると少しずつランジュの手に血が滲んできた。
「ガンプラとシンクロしている……コレはまさか、アシムレイト!?ランジュさんが!?」
「感受性の強い人間はアシムレイトを会得しやすい。理由はわからないがGBNでは高咲侑が会得していたが、実機バトルであれば鐘嵐珠も十分アシムレイトを会得する素質はあった。どうだ鐘嵐珠!!私への『大嫌い』で手に入れた力の使い心地は!!」
「黙りなさい!!」
顔面を粉々に破壊するために、シランジュはパンチを続ける。
しかし、このまま続けているとランジュ自身の身体が危険だ。
自分へのダメージを顧みずに攻撃を続けるシランジュの体に、思わずスカーレットエクシアがしがみ付いた。
「やめてくださいランジュさん!!」
「離してせつ菜!!コイツだけは……コイツだけは!!」
「あなたまで大嫌いに呑まれてどうするんですか!!自分を見失ってはいけません!!」
「!!」
せつ菜に言われ、拳を止めたシランジュ。
ゆっくりとバンシィ・ノワールから離れ、血が滲んだ自分の手を見る。
シランジュの手もボロボロで、痛々しい。
シランジュのトランザムが終了すると、パワーダウンを起こしたシランジュを半壊したスカーレットエクシアが支えた。
「謝謝、せつ菜……ランジュ、頭に来て我を忘れてたわ……。」
「気持ちはわかります。けど、私達はスクールアイドルです。皆に大好きを届ける私達が、大嫌いなんて気持ちに負けてはいけません!」
「! そうね、せつ菜に言う通りだわ!」
「2人で助けましょう、マリナさんを!」
せつ菜の言葉に割れを取り戻したランジュ。
しかし、未だにバンシィ・ノワールは健全。
新たに手に入れた力……アシムレイトを手に、再びランジュとせつ菜はバンシィ・ノワールに向かい合った。
~にじビル毎回劇場~
第93回:エイプリルフール
かすみ「し~お子!今日何の日か知ってる?」
栞子「? 平日ですが?」
かすみ「今日はね、スクールアイドルの日なんだよ!」
栞子「スクールアイドルの日!?なんですかその素晴らしい日は!」
かすみ「4月1日は全国のスクールアイドルが可愛さを競ってカワイイ~動画を自撮りして動画サイトに上げるんだよ!」
栞子「か、カワイイ動画ですか……しかも自撮り……かすみさん達はもう撮ったのですか?」
かすみ「かすみん達は用事があって後で撮るからさ、まずはしお子だけでも動画上げといてよ!」
栞子「えぇ!?わ、私だけ!?うぅ~……わ、わかりました!これも、スクールアイドルの試練というのならば、甘んじて受け入れます!」
かすみ「その意気だよしお子!(まぁ嘘なんだけど)」
~間~
栞子「かすみさん!!愛さんから聞きました!スクールアイドルの日など存在しないと!!私を騙しましたね!!」
かすみ「えぇ~?かすみんそんな事言ったっけ~?」
璃奈「それよりこの動画、カワイイ。璃奈ちゃんボード『キュン♡』」
しずく「猫耳を付けた栞子さんが、はんぺんとニャンニャン言いながらじゃれ合ってる動画、すっごくバズってるよ!」
かすみ「うわっ、すごっ。こんな短時間にもう1万いいねもついてる。」
栞子「け、消してくださ~い!!」