不良と皇帝陛下   作:アイリエッタ・ゼロス

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帰還

 迷宮を攻略して三週間が経った。この三週間、俺はミレディの迷宮の復旧作業を

 手伝い、ようやく今日、その復旧作業が終わり別れの挨拶をしていた。

 

「いや〜、ありがとね! お陰で迷宮はグレードアップしたよ!」

「そいつはどうも。それで、約束のメダルは?」

「はいはい。ちょーっと待っててね」

 そう言ってミレディは魔法陣を展開すると、そこからケースの様なものが出てきた。

 そのケースには、七枚のメダルが並べられていた。

 

「メダルはこれで全部だよ」

「そうか」

『(ゴルザにメルバ、超コッヴ、リトラ、パンドン、サドラ、ベムスターか....)』

「(使えるのか?)」

『(まぁな)』

 俺は脳内でベリアルと話すとメダルをホルダーの中に入れた。

 

「それと、これもどうぞ」

 そう言ってミレディは指輪の様な物を投げてきた。俺はそれをキャッチして光にかざした。

 

「コイツは?」

「この迷宮を攻略したっていう証。失くさないでよ」

「わかった」

 俺はそう言って指輪を右手の中指にはめた。

 

「それじゃあお別れだね。君が進む道とやら、私も楽しみに傍観させてもらうよ」

 ミレディはそう言うと、天井に巨大な穴を開いた。

 

「あぁ。世話になった」

 俺はそう言って、浮遊を発動させて穴の外に出ると、ブルックの街に向かって飛んだ。

 

 〜〜〜〜

 ブルックの街

 

 俺はブルックの街に着き、ギルドの前にいた。

 

「(すごい久しぶりな気がするな....)」

 そんな事を思いながら、俺はギルドの扉を開き、中に入った。そしてそのままオバちゃんが

 いる机に向かった。すると、俺の姿を見たオバちゃんは驚いた表情をした。

 

「ア、アンタ....」

「よっ、オバちゃん。ライセン迷宮、攻略して来た」

 そう言って、俺は指につけた攻略の証である指輪を見せた。それと同時に、ギルド内は

 急に静かになった。

 

「ホ、ホントに攻略して来たのかい? あのライセン大迷宮を....」

「あぁ。いくつか証拠になりそうなものも持って帰ってきた」

 俺はそう言って、ベリアライザーを起動させてゲートの中にある宝石やら魔石やらを

 取り出して机に置いた。すると、オバちゃんは宝石の一つを手に取った。

 

「....な、何て純度だい。こんな宝石、滅多にお目にかかる事ができないよ....」

「そりゃ七大迷宮とか呼ばれるの危険地帯から取ってきたからな」

「はぁ〜....何だか頭が痛くなってきたよ....これは全部買取で良いのかい?」

「あぁ、この宝石以外は全部買取で」

 そう言って俺は蒼い宝石を手に取ってゲートの中に宝石を入れた。

 

「あいよ。しばらく時間はかかるから酒場でご飯でも食べてな」

「わかった」

 

 〜一時間後〜

 

「....買取は500万コルだね」

「(そんなに高いのかよ....!)」

 酒場で色んな冒険者に話しかけられた俺はオバちゃんに呼ばれてそう言われた。

 

「中央だったらもう少し高いけど、これで良いかい?」

「あぁ。十分すぎるぐらいだ」

 そう言って一万コルを500枚、目の前に置かれた俺は480枚をゲートに入れて20枚を

 酒場の店主に持っていた。

 

「これでここにいる冒険者に酒やらを提供してくれ」

「おいおいおい! 良いのかよボウズ!」

 すると、冒険者達にライセンの地図を塗りつぶす様に言ってくれたガラッドがそう言ってきた。

 

「あぁ。これは俺からの感謝のしるしだ。ここにいる冒険者達で好きに飲み食いに

 使ってくれて構わない」

「....ハッハッハ! コイツは太っ腹だな! じゃあありがたく飲ませてもらうぜ!」

 ガラッドがそう言ったことで、他の冒険者達も次々と酒を頼んでいた。そんな様子を

 見ながら俺は....

 

「(この金、何に使おうか....)」

 俺は急に入った収入の使い道を考えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

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