「あの、すいません」
町に戻ってきた私はギルドに入りさっき話した女の人に声をかけた。
「おや、もう帰って来たのかい」
「はい。あの、ここってモンスターの素材も買い取ってもらえますか?」
「あぁ。買い取れるよ」
「あの、じゃあ買い取りをお願いしても良いですか?」
「あいよ。で、素材は?」
「外にあります」
そう言って外に出てモンスターの死体を見ると、女の人はため息をついた。
「ワイバーンを三体も....全く、最近の若い冒険者は凄いね」
「あ、ありがとうございます....?」
「取り敢えず、鑑定に時間がかかるから中で食事でも取っておきな」
「はい」
そう言われ、私はギルドの中に入り魚料理とサラダ的な物を注文した。
「(久しぶりに魚と野菜は食べるわね....)」
修行中、私が食べていたのはほとんどが魔物の肉で、肉以外の物を食べるのは随分と
久しぶりだった。
「おっ、随分といい食いっぷりだな」
すると、背中に大剣を背負った男の人がそう言ってきた。
「ど、どうも....」
「あぁ、そんなに警戒しなくても大丈夫だ。嬢ちゃんに手を出すような真似はしねぇよ。
少し話しをしてみたいと思っただけだ」
男の人は私が警戒しているのに気づいてそう言ってきた。
「は、はぁ....」
「まぁ食いながら適当に聞いてくれたら良いからよ。....で、嬢ちゃんはボウズとどういう
関係だ? 恋人か?」
そう言われた瞬間、私の手は止まった。
「....まだ、恋人ではないです。今は、ただの友達といったところです」
「へぇ....なるほどな。確かにボウズは良い男だな。強いし頭は回る。それに何より周りを
よく見てやがる。あれに惚れないほうがおかしいか。ま、少し近寄りがたい雰囲気は
漂ってるがな」
「それは確かに....」
男の人が笑いながら言った事に、私は同意してそう言った。
「だよな。ま、その分面白いけどな」
そう話していると、受付の女の人が私を呼んだ。
「すいません。もう行きますね」
「あぁ。急に話しかけて悪かったな嬢ちゃん。ボウズにあったらよろしく言っといてくれ」
男の人は手を振りながらそう言ってきた。私も一礼して女の人のもとに向かった。
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「買い取り金額は全部でこれぐらいだね」
「わかりました」
そう言いながら、私は買い取り金額分のルタを受け取った。
「それと、あの子の居場所がわかったよ」
「っ!? それ、本当ですか!」
女の人の言葉に私は驚いて前のめりになった。
「あぁ」
女の人はそう言うと水晶を私の前に置いた。
「場所の風景を見る感じ、あの子がいるのは中立商業都市のフューレンだね」
「フューレン....」
女の人は世界地図の様な物を取り出してある場所を指で丸を書いた。
「場所はここになるね。一時間後にフューレン行きの馬車は出るけど、どうする?」
「馬車だとどれくらいかかりますか?」
「そうだね....早くて六日ぐらいだね」
「(走っていった方が断然早いわね....)」
「そうですか....だったら今から走って行きます。短い間でしたがお世話になりました」
そう言って、ギルドから出ようとした時....
「ちょいと待ちな」
女の人に私は呼び止められた。
「何ですか?」
「この手紙を持って行きな。何か面倒ごとが起きたらギルドの職員に渡しな。アンタの力に
なれると思うからね」
「っ! ありがとうございます」
「頑張んなよ」
私は女の人に一礼してフューレンの方向に向かって走り出した。