不良と皇帝陛下   作:アイリエッタ・ゼロス

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合流

「....取り敢えず、久しぶりだな」

「えぇ....久しぶり。元気そうで良かったわ」

「それはお互い様だ」

 私と帝君はミュウちゃんという女の子を連れて繁華街の喫茶店にいた。

 

「....まぁ、それは置いておいて。....何でここにいる? それにその着物に刀にその殺気....

 一体何があった」

「....実はね」

 帝君にそう聞かれた私は今まであった事を全て話した。

 

「....そうか。南雲とお前が....」

「ごめんなさい。帝君に南雲君の事を頼まれていたのに....」

「いや。お前に丸投げした俺にも責任はある。謝るのは俺の方だ」

 そう言って、帝君は頭を下げて来た。

 

「やめてよ。帝君は帝君でやらなきゃいけない事があったんだから。....それよりも、そこに

 いるミュウちゃんはどうしたの?」

「あぁ....この町の下水道に流れ着いてるのを拾ったんだよ。どうやらオークション会場から

 抜け出して下水道に流れ着いたみたいだ。お前がさっき殺した連中は恐らくオークションの

 人間だ」

 そう言いながら、帝君はミュウちゃんの頭を撫でていた。

 

「そうなのね....それで、ミュウちゃんはどうするの?」

「故郷に返してやるのが正解だろ。ま、そのためにはミュウの故郷が何処か分からないと

 ダメだがな」

「確かにそうね。でも、どうやって探すの?」

「ミュウを連れ去った連中に聞けばわかるだろ。ついでに連中も全員殺す。人身売買してる

 連中なんて碌な奴がいないだろうからな」

「....それは否定しないわ」

「だろ?」

 そう言いながら、帝君はカップに入った飲み物を飲み干した。

 

「なら、私もついて行っても良いわよね?」

「....お前がか?」

「えぇ。帝君言ったわよね。殺す覚悟ができれば私を連れて行ってくれるって」

「....確かにそうは言ったが、っ!」

 私は星斬丸を抜いて帝君の首筋に切っ先を当てた。

 

「それに、戦力になるわよ。今の攻撃、躱しきれなかったのが証明してるわ」

「それを言われたら何も言えないな....」はぁ

 帝君はため息をつきながら首筋に当たっていた剣を抜いた。

 

「仕方ねぇ....約束は約束だ。ついてくるなら好きにしたらいい」

「えぇ、そうさせてもらうわ」

「....そうか。んじゃ、とっとと行くぞ」

「行くって、何処に?」

「オークションの奴らがいる所。そこに行けばミュウの住んでた場所がわかるだろ」

「なるほど....でも場所は?」

「八重樫が殺した奴の頭を覗いたから場所は大体わかる」

「そ」

 そう言うと、帝君は腰に付けてある謎の機械を手に取った。

 

「よし。ミュウ、少しの間この中にいてくれ。俺とこのお姉ちゃんは今からちょっと

 危ない事をするからな。ミュウが一緒にいると巻き込まれるかもしれない。

 だからここの中でおとなしくしていてくれ」

 そう言いながら、帝君の前に謎のゲートが現れた。

 

「中には食べ物入れといたから好きに食べて良いぞ。寝るんだったら布団の中で寝ろよ」

「うん! お兄ちゃん!」

 そう言うと、ミュウちゃんはゲートの中に入っていった。

 

「さて、これで遠慮なく暴れても問題はないな。行くぞ八重樫」

「えぇ」

 私はそう言って、屋根の上に跳んだ帝君を追いかけた。

 

 ~~~~

 

「ここ?」

 着いた場所は、住宅街の少し大きな建物だった。

 

「あぁ。連中、少しは頭が回るみたいだな。普通はこんな所に人身売買の組織があるとは

 思わないからな」

 そう言いながら、帝君はゲートを出現させた機械を手に取ってカードを入れていた。

 

Mikado Access Granted.

 

SUPER C.O.V!

 

「武装」

 

SUPER C.O.V! SICKLE!

 

「八重樫、格下は殺しても良いがリーダー格は殺すなよ。聞きたいことがあるからな」

「わかったわ」

「よし、じゃあ殴り込みだ」

 そう言うと、帝君は両腕の鎌で扉を斬り裂き中に入っていった。私も追いかけて中に入ると、

 中には人相の悪い男がうじゃうじゃいた。

 

「テ、テメェ等一体何者だ!?」

「ここがどこか分かって....!」

「うるさい。とっとと死ね」

 中の男達はそう叫んだが、帝君は一切耳を傾けず男達を殺していった。

 

「(私も殺らないと....)」

 そう思い、私は刀を抜いて一瞬にして十人の男の頭を斬り落とした。そして、一分程で

 リーダー格以外の人間は全て死に、リーダー格の男も帝君に片足と片腕を奪われていた。

 

「テ、テメェ等....! フリートホーフに喧嘩売りやがって! どうなっても知らねぇぞ!」

「減らず口が減らない口だな。もう一本腕を奪えば静かになるか?」

 そう言いながら、帝君は鎌を男の腕に当てた。鎌を当てられた男は叫び声をあげていた。

 

「うるさい....てか、さっさと答えてもらうぞ。水色の髪の女の子、テメェ等どこから

 攫ってきた?」

「み、水色の髪の女....?」

「あぁ。五歳の女の子だ。とっとと吐け」

「し、知らねぇよ! 攫ってきたのは俺達じゃなくてリーダーが....」

「そうか。で、そのリーダーは何処にいる」

「た、多分オークション会場に....」

「そうか。じゃあお前は用済みだ」

 そう一言言うと、帝君は男の首を刎ねた。

 

「八重樫、その辺にこいつ等の情報は無いか?」

「情報っていわれても....あ」

 私は近くにあった机を調べていると、"フリートホーフ全施設場所"と書かれた紙とオークション

 会場の場所が書かれたチラシがあった。

 

「帝君、これ」

「....なるほど。オークションは後三十分後か。その間に施設を全部殴り込みに行くのは

 効率が悪いな....」

 そう呟き少し考えていると、帝君は何かを思い付いたのか腰に付けてある機械を手に取った。

 

「八重樫。俺達はオークション会場に向かうぞ。施設はコイツ等に任せる」

 そう言って帝君が見せてきたのは怪獣の絵が描かれたメダルだった。

 

「....怪獣達に施設は任せるって事?」

「そういう事。その間に俺等はさっさとリーダーの男にミュウの居場所を聞けばいい」

「なるほどね。....あ、そういえばこれ」

 私はオルクス大迷宮で拾ったメダルの事を思い出して帝君に見せた。

 

「っ! それ、何処で拾ったんだよ」

「オルクス大迷宮で拾ったの。帝君が集めてるって言ってたから」

 そう言って、私は六枚のメダルを帝君に渡した。

 

「すまん、助かる」

 帝君はメダルを受け取ると、そのうちの三枚を機械にセットし、起動音が鳴ってメダルが

 消えると残りの三枚のメダルも機械にセットした。

 

GATANOTHOR! ZOG FIRST-FORM! ZOAMURUCHI!

 

MIZUNOE NO RYU! VARAVA! ALIEN EMPEROR!

 

「行けお前達! 敵は全て殺せ! ただし、民間人や奴隷は殺すな!」

 帝君がそう叫ぶと、六つの黒い光はそれぞれ別の場所に飛んでいった。

 

「さて、俺達も行くぞ八重樫」

「えぇ」

 そう言って、私達はオークション会場に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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