【未完】遊戯王GXタッグフォース~2度目の人生は赤帽子の幼馴染~   作:嘘つき熊さん

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今回はストーリー進行のみ。デュエルはないです。

原作キャラであるペガサスとの初対面。ペガサスさんは口調が独特すぎて、上手く再現できている気がしないです。多分、再登場はないでしょう。


第八話 幕間:白河クロトとペガサス会長

俺は今、大会優勝者として、とある人物と直接会談する機会を得たため、彼の待つ大会会場内に用意されたこの来賓室にやってきていた。

あちこちに嫌味にならない程度の装飾を施し、シックな木製の家具と革張りのふかふかソファー、その中央にこれまた高そうなテーブルが置いてある。

 

「ペガサス会長。本大会の優勝者、ハノイの騎士さんをお連れいたしました」

 

「分かりマシター。アトはコチラで対応しマース。アナタは業務に戻ってくだサーイ」

 

「はっ!かしこまりました。では、失礼いたします」

 

そういって、俺をペガサス会長の元に連れてきてくれた大会関係者の偉いオジサンは部屋から退出していく。

そしてこの部屋には俺、ペガサス会長の2人だけとなった。

 

ペガサス・J・クロフォード。アメリカ人男性の24歳(『遊戯王GX』の前作である『遊戯王』開始時の為、今は30歳前後と思われる)。

かつては千年アイテムの一つである千年眼を所有しており、その力で『遊戯王』主人公である武藤遊戯と死闘を繰り広げた人物である。

 

デュエルモンスターズ(原作漫画だとマジック&ウィザーズ)の生みの親にしてI2社(インダストリアル・イリュージョン社)の会長でもある。

『遊戯王』ストーリー開始前に亡くなった恋人のシンディアをソリッドビジョン化させるため、海馬コーポレーションを乗っ取ろうと画策したが、色々あって敗北して今に至る。

続編の『遊戯王GX』にも登場しており、笑顔の絶えない変わった口調の人物ではあるが、決して油断できない原作の重要人物の1人である。

 

「始めまシテ、ハノイボーイ!ワタシは【ペガサス・J・クロフォード】。インダストリアル・イリュージョン社の会長をしていマース」

 

「初めまして、ペガサス会長。私はハノイの騎士と名乗っている者です。そして…」

 

そういって俺はハノイの騎士の仮面を取り、頭に被っているフードを取って素顔を晒す。

今後の話を信じて貰うためにも、偽名と仮面では失礼だろうと考えたからだ。

 

「本名を白河クロトと申します」

 

「Oh!ではクロトボーイとお呼びしマース!」

 

そう言うと握手を求めてくる。この世界の人は握手好きなんだろうか?とりあえず笑顔で応じる。

うん、流石に慣れてきた。

 

「この度は大会優勝おめでとうございマース!」

 

「はい、ありがとうございます」

 

それから少し、世間話に付き合い、キリの良さそうなところでこちらの本題をぶつけてみることにした。

 

「ペガサス氏、このカード達を見ていただけませんか?」

 

「What?…えぇ、分かりまシタ。………!?クロトボーイ、このカードは…」

 

「はい、三幻神と呼ばれるカードです。そしてこちらが…」

 

「!?アンビリーバボー!ありえまセーン!ナイトメーアー!」

 

「えぇ、三邪神と呼ばれる、貴方がデザインしたものの、その創造を躊躇った為にカードとしては存在していなかったはずのカードです」

 

三幻神。

神属性と幻神獣族で統一された神のカード【オシリスの天空竜】【オベリスクの巨神兵】【ラーの翼神竜】の総称である。

前作『遊戯王』のバトルシティ編と呼ばれるシナリオでこれらのカードを巡る戦いがあり、それぞれが破格の性能を持つ。

 

前世でOCG(オフィシャルカードゲーム)化にてカード化された際は酷い弱体化を受けていたが、俺の持っているそれはまさに原作再現。

原作再現すぎて【ラーの翼神竜】は古代神官文字(ヒエラティックテキスト)と言う言語で書かれているらしく、俺は読めないし使えない。

『遊戯王GX』でラーの翼神竜のコピーカードをI2社社員がオリジナルのフィールド魔法で縛って使用するシナリオがあるが、この言語はどうやって解決したのだろう?

 

三邪神。

「邪神獣」と呼称されたもう一組の神のカードであり、元々は神のカードの暴走を抑止するために作られたとされている。

漫画『遊戯王R』に登場し、【邪神ドレッド・ルート】【邪神イレイザー】【邪神アバター】の3体の邪神はそれぞれ三幻神に対となるデザインと効果を持っている。

 

この世界はアニメ遊戯王の世界でもある為、この三邪神とこれらを完成させた漫画『遊戯王R』のキャラクターは存在しない、もしくは原作とは別の人生を歩んでいるはずである。

漫画『遊戯王R』の事の発端はペガサス氏の暗殺によるものの為、ペガサス氏が生存しているこの世界では彼らも平和に暮らしているのではないだろうか。

 

「何故これらのカードをユーは持っているのデスカ?…クロトボーイ、ユーは一体…」

 

「…信じがたい話でしょうが、私は異世界から転生してこの世界に生まれ落ちたものです」

 

『この世界が、『遊戯王』または『遊戯王GX』と言うアニメを元にした世界であること』は伏せておき、それ以外の経緯を全てペガサス氏には伝えた。

誰しも自身の生きる世界が異世界の創作物であるだなんて言われていい気はしないだろうし、女神様の介入により正確な情報でもなくなっているだろうしな。

 

「私の前世では、三幻神も三邪神も普通に買えるカードパックに封入されているカードになっています」

 

「アンビリーバボー…!にわかには信じられまセーン…。ですが、これらのカードを見せられると…」

 

…さて、個人的な本題はこれからなんだが、上手くいけるかな~

 

「ペガサス氏、私の前世ではこのようなカードも登場しているですが…」

 

「What?…ふむ、カード枠が白いカードと黒いカードですカ…クロトボーイ、これハ?」

 

「私の前世では、シンクロモンスターとエクシーズモンスターと呼ばれていたカードです」

 

「ほう、なるホド。シンクロはチューナーと呼ばれるモンスターが必要で、エクシーズはレベルを揃える必要がアルト…」

 

「はい。ここからが相談なのですが。ペガサス氏、これらのカードをこちらの世界でも流通させてみるつもりはありませんか?」

 

~~~

 

「本日はお忙しい中、ありがとうございました」

 

「トンでもありまセーン。私としても実に有意義な時間だったデース」

 

再び握手をし、上機嫌なペガサス氏に別れを告げ、帰宅する最中に今回の成果を振り返る。

 

あの後、色々と相談や交渉を続けた結果、シンクロモンスターとエクシーズモンスターは、効果の弱いモンスターから順に流通させてもらえることになった。

賄賂と言うわけでもないが、ペガサス氏が使う【トゥーン】デッキと【サクリファイス】デッキの新規カード(こちらではまだ存在しないカード)を渡すととても嬉しそうにしていた。

多分、今のペガサス氏には俺は勝てんな。

 

シンクロとエクシーズが流通すれば、俺も気兼ねなくそれらを使ったデッキが使える。それズルじゃんとか言われたくないからね。

一応、ペンデュラムモンスターやリンクモンスターとそれぞれの召喚方法やそれに基づくルールについて説明をしたが、現代環境に著しく影響を与えそうだということで保留となった。

ペンデュラムとリンクについては全くの同意だったので問題はない。あの二つは強すぎるんや…。この世界にいるであろう榊遊矢には涙を呑んでカバを使い続けて貰おう。

 

成果と言えば、ペガサス氏から後日カードを貰えることになった。

好きなカードを聞かれたので、パンドラ仕様のブラック・マジシャンと答えたのだが、その後にカードを貰えるという話になった。

恐らくパンドラ仕様のブラック・マジシャンか、それに類するカードを貰えるのではないかと推測している。ありがたい話だ。

 

さて、『遊戯王GXタッグフォース』の世界を生き抜く目的の為、最大の手段ともいえるシンクロやエクシーズの解禁は達成できたと思っていいだろう。

最悪の場合、闇のゲームを仕掛けられた時には容赦なく俺だけペンデュラムやリンクを使おう。命が掛かっているからね、しょうがないね。

 

そして、シンクロやエクシーズを解禁させた場合の影響を考えるに懸念点は3つある。

① 歴史の変化

② ①によるイリアステルの介入

③『遊戯王GX』原作キャラと、追加された漫画版GXキャラや(恐らく追加されている)アークファイブのキャラのパワーバランス

 

①歴史の変化は確実に起こるだろう。本来のこの世界の時代のカードだけでは大したことのない【六武衆】なんかも新規シンクロ・エクシーズが解禁されたことで超強化されて化ける。

それらシンクロやエクシーズを使った強力なテーマデッキを持つ、本来の歴史には存在しない強力なデュエリストが増えていくだろう。

『遊戯王GX』原作ストーリー中に出てくるプロデュエリストが消えたり、別の人がアカデミアに現れたりすることもあるだろう。エドや丸藤は…何とかなるでしょ。

 

ちなみに、俺は『遊戯王GX』の敵キャラに相当する人物に、原作前に接触するつもりは毛頭ない。

俺は一般人なので、リアルファイトやら闇のゲームやらを仕掛けられるとほぼ確実に死ぬ。原作が始まっても、十代かコナミの金魚の糞みたいな位置をキープするつもりだ。

 

②イリアステルとは、『遊戯王GX』の続編である『遊戯王5D's』に登場した組織で、「世の安寧をもたらす『星の民』の力を受け継ぐ者」だそうだ。その目的の為、過去の世界にたびたび介入していたはずだ。

彼らの目的とは「未来に訪れる終末(モーメントの暴走による人類の滅亡)」から世界を救うことだが、俺の行動がこの目的に悪影響を与えるか否かにより、俺の行動に介入されるかが決まるだろう。

少なくとも、監視者は送り込まれてきそうだ。下手を打てばパラドックスやアポリア辺りにあっさり殺害される可能性もある。困ったなぁ。

 

③『遊戯王GX』登場キャラクターのデッキははっきり言うと総じて弱い。えっ、この前子供の丸藤亮に実質負けてたって?そこは置いておいて?

単純に作品の登場時期の問題で、『遊戯王GX』終了から数年後に登場した漫画版GXやアークファイブでは、『遊戯王GX』ではありえないようなパワーカードがゴロゴロと登場する。

アームドドラゴンLv5を出して喜んでいるようなプレイングでは、【レイドラプターズ】や【プレデタープランツ】のような殺意にまみれたテーマデッキに瞬殺されるだろう。

俺の目的だけを考えるなら気にすることでもないかも知れないが…。原作キャラで死人とか出ると後味悪くなりそうだしなぁ。

 

元々俺や追加キャラと言うイレギュラーがいる時点で①や②の問題は起こりえるし…と開き直っておこう。

とまぁ、懸念点を上げたところで俺がどうこうできる問題は③くらいのものである。

というわけで、今後の方針は『遊戯王GX』原作キャラの強化(という名のお節介)と、追加キャラの動向調査だな。

とはいえ、何処にいるのやら。丸藤亮だけは会ったけど、連絡先とか聞かなかったし、そもそも向こうは『ハノイの騎士』として俺を認識しているだろうしな。

 

色々と動き回っているうちにヤバイ連中に目を付けれられるかも知れないので、なるべくコナミを連れ回そう。

デュエルするといえば着いてきてくれるだろうし、アイツなら何が起こっても何とかしてくれそうな気がするからな。




地方大会編はこれにて終了。目的であるペガサスとの会合とシンクロ・エクシーズの解禁の下準備も達成。

次の目的は、他の原作キャラや追加キャラと出会うことですが、何処にいるのやら。

既にオリ主の頭からは抜けていますが、追加キャラのうち、漫画版GXのラスボスやアークファイブのラスボスに対しての警戒する気持ちは必要なんじゃないですかね?

次回の更新は11/21(土) AM6:00の予定です。

kubiwatuki様、四季式様、誤字報告ありがとうございました。修正しました。

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