【未完】遊戯王GXタッグフォース~2度目の人生は赤帽子の幼馴染~ 作:嘘つき熊さん
一応原作キャラと呼んでいいキャラクターが名前だけ登場します。
本格的な登場は次回以降。多分、デュエルはしません。
天上院兄妹とは連絡先を交換して別れた。いずれコナミも紹介しておこう。
天上院兄妹と出会ってから約3か月が経過し、小学校は夏休みに入っていた。
孤児院の食堂で朝食を食べた後、リビングで夏の朝によくあるアニメの再放送を見てまったりしていると、シスターに手紙を渡された。
「天馬夜行さんから貴方へ手紙が来ていたわよ」
「お、ありがとシスター。…どれどれ」
どうやら去年ペガサス会長が約束してくれたカードが出来たので、都合のいいタイミングでI2社日本支部へ取りに来て欲しいとのこと。
郵送でもいいのでは?とも思ったが、この世界のカードはプレミアが付くと数十万を軽く超えることもある貴重品だ。
取りに行く日もこちらで決めて良いそうなので、大会後に寄って取りに行けそうな日を確認して返信しておこう。
「あら、去年貴方が大会で優勝した時の記念カードが出来たの?良かったわね」
「ありがとう…って、人の手紙を横から見るの止めてくれない?」
「あはは、ゴメンゴメン」
【シスターセシリア】。俺が孤児院に来た頃からお世話になっている女性である。
普段は修道服に隠れて分かりづらいが絶世の美女である彼女は、教会に併設されたこの孤児院の子供たちも面倒も見てくれている。
優しく面倒見のいい女性で彼女が目当てで教会を訪れる参拝者も多いそうだ。ちなみに、前世であった宗教は一切この世界には存在しないようだ。
ただ、俺はこの人が少し苦手だ。何故なら、俺を転生させた某女神様に瓜二つなのだ。
あの白銀の翼こそないものの、声や仕草、時折長い金の髪を弄る癖など、ほぼ同一人物に見える。
そもそも彼女が仕切る教会が祭る女神像はその女神様そのもので、俺以外の誰もシスターと女神像の類似に気付かない。
この前コナミに指摘してみたが、「何言ってんの?」って顔をされた。どう考えてもホラー案件である。
更に、彼女は俺にだけ妙に馴れ馴れしい。まるで自分のペットや玩具を愛でるような感覚に見える。
本人に確認しないのかって?いやいや、「貴方はあの時の女神様ですか?」って聞くのか?誰かに聞かれたら俺が憤死しちゃう。
「あ、そうそう。あの娘が衣装の修繕が終わったらしいから取りに来て欲しいって言ってたわよ?」
「そうなんだ、分かった。今から取りに行くよ」
当然というか、ハノイの騎士ロールプレイは開始当時どころか開始前からバレバレである。
第一、ハノイの騎士の衣装は彼女の知人に頼んで用意してもらったものなので当たり前なのだが。
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孤児院から歩いて約30秒。教会から道路を挟んだ正面にある服屋の暖簾をくぐる。
何で服屋に暖簾があるかは…知らん。エアコンの冷気が逃げるため、急いで扉を閉じる。
「柳さん、来たよ」
「おう、来たかクロト。お前の身長に合わせて調整もやっておいたから早速着てみて確認してくれ」
「うん、分かった」
店主の女性に連れられ、店内の従業員控室にて修繕されたハノイのコスチュームに袖を通す。
うん、ピッタリだ。仮面のクオリティもどんどん精密になってきている。その恰好のまま、店主の元に戻る。
「うむ、我ながらいい仕事だな。キツいところとかないか?」
「いや、大丈夫だ」
「別にハノイ口調で喋らなくてもいいぞ」
服屋の女性店主、【相沢 柳】さんは苦笑いしながら腕を組んでいる。
この服屋(店の名前は知らない)の店主である柳さんは、シスターセシリアと小学生からの幼馴染らしい。
綺麗な黒髪をポニーテールにしてラフな格好のスレンダーな体形の彼女は、姉御肌という言葉がしっくりくる女性である。
夏なので服が汗で透けている時があり、目のやり場に困ることもあるが、役得である。
特殊な衣装をオーダーメイドできる店をシスターに聞いたところ、彼女を紹介されたのだ。
灰色の仮面も白いローブも、更には仮面に内蔵されたボイスチェンジャーも彼女のお手製である。スペック高過ぎ。
一応、製作費や修繕費も払っているのだが、前世の量産品を買うくらいの金額しか受け取ってもらえていない。
なんでも作るのが楽しかったからこれ以上は受け取らなくていいとのこと。聖人君子かな?いずれ纏めて受け取ってもらおう。
「何度も修繕して頂いて、本当にありがとうございます」
「ははっ、良いってことよ!」
勿論彼女にもハノイの騎士の正体はバレている。…身内の7割くらいにバレているのに顔隠す意味ある?…ある!
「これ、修繕費とさっき作ってきたオハギです」
「お、いつも悪いな…金はこんなに要らねえから、残りは持って帰りな」
「あ、はい」
やはりダメだったか。お菓子は受け取ってもらえるので、ここに来るときにはなるべく持ってくるようにしている。
「おぉ、なかなか美味いなコレ」
「お口に合ってよかったです。では、俺はこれで失礼します」
「なんだ?ゆっくりしていってもいいぞ?」
「そろそろ営業時間でしょ?また来ますよ」
「おぅ、気を付けて帰れよ~」
そういってヒラヒラ手を振って見送ってくれる柳さん。今後もきっとあの人には頭が上がらないな。
「はい。では失礼しました」
柳さんの服屋を出て、一度ハノイの衣装を孤児院に置きに戻る。
後は夜行さんへの返事の手紙を書いて、郵便局に持っていくか。
~~~
孤児院を出て、強い日差しにウンザリしながら徒歩で郵便局を目指す。大体1時間くらいでかかるので、麦わら帽子と麦茶の入った水筒は持ってきている。
周囲の景色に映る建物が徐々に高くなっていき、ようやく郵便局にたどり着いた。節約のつもりで歩いたが、バスを使えばよかったかな?
郵便局で手紙を出し、屋外に出ていたところ、いつもの3人に出くわした。
「お、クロトか。手紙出すなんて珍しいじゃねえか…何かの懸賞に応募でもしたのか?」
「クロト君、こんちわ~」
「ふっ」
鈴木、佐藤、田中である。
鈴木は白のTシャツに紺の短パン、佐藤は青のTシャツに緑の短パン、田中は…全身黒いローブで身を包んでいる。暗〇面に堕ちたのかな?
「知り合いから手紙が来たから返事を書いただけだよ」
嘘は言っていない。
「お前、今日暇か?これから佐藤の家近くの空き地でデュエルやるんだが、来るか?」
「どうせなら一緒にやろうよ」
「今日こそお前に勝つ!」
この炎天下の中、外でやるのか?熱中症って知ってるかい?
既に汗だくの田中は、きっと生きて帰ってくることはできないのでないだろうか?
「いいけど、今持ってるデッキだと…【八汰烏】と【マキュラ】入ってるぞ?」
「帰れ」
「やっぱりいいや」
「八汰烏は止めろぉぉぉ!!」
彼らは去っていった。アイスだけでは田中のトラウマが軽減することはなかったようである。
一応、こまめに水分補給するように忠告だけはしておいたので、きっと大丈夫だろう。
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「やっほー、クロト~」
「コナミか。お前、今日用事あるんじゃないのか?」
道すがらハンバーガーで昼食をすませ、にじみ出る汗をタオルで拭きながら歩く孤児院への帰り道、ばったりと会ったコナミに話しかけられた。
普段はなかなか起きないくせにシスターに起こしてもらってまで朝早くから出かけたはずだが…。
「今もその途中だよ。さっきまで友達と映画を見に行ってて、これから遅めのお昼をその娘の家でご馳走になりに行くんだ」
「へぇ、デートかよ」
よく見ると、少し離れたところでこちらを…と言うか俺を怒りの表情で睨んでいる同年代の女子が見える。恐ろしい形相である。まるで俺がデートの邪魔をしているように見えているのだろう。
おいやめろ。なんてことをしやがるコナミ。夏とは関係ない汗が出てくるだろうが!
「え、違うよ。映画と食事とボーリングを一緒にするだけだよ」
それを世間一般ではデートと言うんだよなぁ。そして、お前先週は別の娘と一緒にそれやってたよなぁ?
「じゃ、後でね~。おぉ、カード拾った!…ダーク・キメラか。もう持ってるなぁ」
「おー、(夜道に)気を付けてな」
コナミはいつでも平常運転である。原作ストーリー終わったら爆発しろ。
~~~
家に到着し、空になった水筒を洗って乾燥機に突っ込み、麦茶をガブ飲みしていたところ、シスターにデュエルを挑まれた。そして、彼女の天使主体の【宣告者パーミッション】デッキに一方的にボコられて完封負けした。
【神光の宣告者】と【大天使クリスティア】を先攻で立てられた俺は、【サンダー・ボルト】や【ブラック・ホール】を墓地に送る作業を繰り返しただけで終わった。手札の【怒炎壊獣ドゴラン】は心なしか悲しそうな眼をしていたように見えた。
シンクロやエクシーズは置いていて、平然と手札誘発まで握って特殊召喚封じまでしてくるんじゃないよ。…何ニヤニヤしてんだよ、チクショウめぇぇぇ!
「さて、と」
気持ちを切り替えて、夕食前にブログの更新を行う。このブログでは、俺がこの世界で実際に見たカードの紹介を不定期に行っている。
閲覧数はそこそこ。【八汰烏】、【処刑人-マキュラ】、【ラストバトル!】、【現世と冥界の逆転】、【第六感】を取り扱った記事は反響の数が凄かった。
今日は…【漆黒の豹戦士パンサーウォリアー】にするか。
ちなみに、広告などは一切載せていないので、何時間かけても収入は0円である。
ちなみにハノイの騎士として、大会で稼いだ賞金は全て孤児院と柳さんの服屋に入れている。入手したカードの大半はコナミや他の孤児院の子供たちにプレゼントしている。
コナミも俺とは別の大会に参加して優勝をかっさらっている為、ファイトマネーをわんさか持っていてるが、孤児院に7割くらい寄付している。残りのお金は友達と遊びに行く(デート代)で消えるらしい。弾けろリア充。
俺達はまだバイトできる年齢ではないので、親の遺産を少しずつ使って細々とやりくりしているのが現状だ。まだまだあるんだけどさ。
この前、天上院兄妹と出会えたが、まだまだ原作の登場人物は居るし、ある程度いる場所が絞れている人たちもいる。
夜行さんからカードを受け取ったら、こちらの方面に出向いてみるのもアリだな。念のため、コナミにはついて来てもらおう。
「クロト~。ご飯出来たわよ~」
「は~い、今行く~」
今後のことは、夕食を食べてから考えよう。今日はカレーだ!モウヤンではないぞ。
オリジナルキャラクターを少し出して、オリ主の日常を描いてみました。
平日は小学校に通い、時々いつもの3人と遊ぶ。
休日は情報収集とハノイスタイルで大会荒らし。
オリ主やコナミはシスターに勝ったことがありません。彼女は自重を知らない為、平然とリンクモンスターも使ってきます。禁止制限もないため、先行ドラグーンくらいは優しいくらいです。コナミですら半泣きになり、彼女とはあまりデュエルをしたがりません。
服屋の柳さんも一般人ですが当然デュエリストで、使用デッキは【ベン・ケイ1キル】。完全に一般人の彼女に、転生チート持ちのはずのオリ主は時々負けます。オリ主くんさぁ。
いつもの3人のデッキは以下の通りとなっております。なお、本格的なデュエルは今後ありません。
鈴木は【戦士族】、エースはジャッジマン。
佐藤は【獣族】、エースはファイアーウイングペガサス。
田中は【悪魔族】、エースは闇魔界の覇王。
コナミはいつもの【水属性】に加え、地属性寄りの【獣族】、地属性寄りの【戦士族】とタッグフォース1~3で使用したデッキ構築を始めた模様。既にコナミ君はシンクロとエクシーズを使えてしまうので、そのまんまにはなりません。ペンデュラムとリンクはオリ主に考慮して自重してくれています。
次回の更新は11/25(水) AM7:00の予定です。
四季式様、メイン弓様、誤字報告ありがとうございました。修正しました。
未完の本作の今後の扱いについて
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