【未完】遊戯王GXタッグフォース~2度目の人生は赤帽子の幼馴染~   作:嘘つき熊さん

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前回のあらすじ:闇イソノ大量発生中

今回は天上院吹雪ととある人物とのデュエルです。


第百四十三話 異世界からの来訪者

 ミスターTの襲来から数日後、午後の授業を俺は万丈目と吹雪さんの2人と一緒に島の森の奥深くにある古井戸へとやって来ていた。

 この古井戸は時々アカデミア生が不要なカードを投げ捨てに来ることがあり、今回ミスターTが出現する要因の一つとなったであろうカードたちも恐らくここだろうと目星と付けたのだ。

 

「おい白河、見つけたぞ」

「おぉ、やっぱりあったか」

 

 井戸の底に降りて万丈目と一緒に調査していると、案の定ここに捨てられていたようだ。

 

 ミスターTが襲撃してきた当日、万丈目は【おジャマ・イエロー】たちに頼まれて最近古井戸に大量に捨てられたカードの確認に来ようとしていたらしい。

 その調査に向かう際、火山火口に異変を感じて向かって居る十代とコナミの2人に出会い、そのまま一緒に行動した結果としてミスターTたちと遭遇して交戦したそうだ。

 

『ほらほら、万丈目の兄貴!オイラの言った通りだったでしょ?』

『オレたちって役に立つだろ~?』

『見直した?見直した?』

 

「ええぃ、うるさいぞおジャマども!静かにしてろ!」

 

 じゃれつく万丈目とおジャマ三兄弟たちは放っておいて、万丈目の足元に散らばっている探し物を拾い上げた。

 うわっ、結構あるな。500枚くらいあるんじゃないか?

 

 【インヴェルズ】に【ヴァイロン】、【ジュラック】に【ワーム】、【ジェムナイト】に【ナチュル】などなど、パッと見はこの世界では一線級のレアなカード達だ。

 だが残念ながらこれは、レアグールズの連中が作り出したコピーカードだ。大方、コピーカードの摘発を恐れた生徒たちが捨てたのだろう。

 

 そして、このコピーカードこそが先日の騒動の要因だと俺は睨んでいる。実際、このコピーカードには精霊の力の代わりに人の心の闇の力がたっぷり宿っている。

 恐らくだが、この人の心の闇の力が集まったことによりダークネスの世界との境界線が揺らぎやすくなったのだろう。

 

 今回、ミスターTたちが出現したと思われる黒いモヤを発見したのは旧寮の地下室であり、ここは以前にタイタンや藤原先輩がダークネスの世界への入り口を作った場所だ。

 一度でも別世界と繋がってしまった場所は他の場所と比べて別世界への入り口が出来やすい…とカイバーマンが言っていたからな。

 

「今後、レアグールズのアホどもが量産したコピーカードがデュエリストに渡るたびに人の心の闇の力がこの世界に増えやすくなるわけか」

 

 俺がそう独り言を呟くと、それを聞いた万丈目が嫌そうな顔をしていた。そりゃそんな顔になるわな。

 

「その度にあんな化け物たちが現れて戦う羽目になるなんて、オレは御免だぞ!?」

「俺だって嫌だよ」

 

 コピーカードは精霊の力が宿らないことから、精霊が視認できる俺やコナミ、十代や万丈目や藤原先輩ならコピーカードかどうかを一目で判断することが出来る。

 そこで俺と万丈目と吹雪さん、十代とコナミと藤原先輩と亮さんの2チームに分かれて島中を捜索しているわけだ。

 

 カードの精霊たちもコピーカードを判別できるのだが、今回の様にダークネス関連のようないわくつきのものを彼らに探してもらうのは気が引けたので、今回は頼んでいない。

 ダークネス関連のアイテムはそれだけ危険なものなのだ。

 

「あれ?師匠?師匠~何処ですか~?」

 

 先に井戸から上がった万丈目が吹雪さんを探しているようだ。あれ?おかしいな。

 俺達2人が中に入る間、吹雪さんには万丈目の精霊【光と闇の竜】と一緒に井戸の上で待っていて貰ったから居ないはずはないんだが…。

 

 俺が井戸を昇り終わると、付近の草むらをかき分けて吹雪さんを探す万丈目と【光と闇の竜】が居た。

 

 あのクソトカゲ、留守番も出来ないとか…。はぁ~つっかえ。ウチの可愛くて賢い【バニーラ】を見習えよな~。

 

 うぉっ、こっちを見て威嚇してくんな!

 

「クロト君!万丈目君!済まないが今すぐこちらに来てくれないか!」

 

 そんなことを考えていると、森の更に奥の方から吹雪さんの声が聞こえてきた。何やら慌てている様子だ。

 俺と万丈目が急いでその場に向かってみると、吹雪さんが地面に横たわっている褐色肌の美女を介抱しているシーンに出くわした。

 

「師匠、その女性は一体…」

「分からない。ボクも森の奥から聞こえた呻き声を頼りについさっき見つけたばかりなんだ」

 

 まるで白雪姫を目覚めさせようとしている王子みたいな光景だ。…この人って何やっても絵になるよな。

 男女ともに親しみやすいコミュ力お化けのイケメンってホントずるいわ~。あの女性、今目覚めたらキュン死するんじゃないか?

 

「うぅ…」

 

 美女の呻き声を聞き、吹雪さんが心配そうにその顔を眺めている。

 

「もしかしたら緊急を要するかもしれない。2人とも済まないが…」

 

 どうやら吹雪さんは彼女を何処かに治療できる場所に移そうと提案しようとしているようだ。

 

 まぁ、そうなるよな。野郎だったらどうでもいいけど、美女なら仕方ないよな。

 野郎が死んでも地球の酸素の消費量が減るだけだが、美女にもしものことがあったら世界の損失だしな。

 

「分かりました。こちらの調査は引き続き俺がやっておきます。万丈目、お前は吹雪さんを手伝ってやってくれないか?」

「お前に指図される謂れは無いが…緊急事態だ。仕方ない。師匠、この女性を運ぶのを手伝います。とりあえず保健室で良いですか?」

「助かるよ二人とも」

 

 今回の調査目標は殆ど達成しているし、後は俺一人でどうとでもなるので、吹雪さんたちには先に校舎へと戻って貰うこととなった。

 

「とりあえず彼らが校舎に到着する前に鮎川先生と倫理委員会辺りに事前連絡を入れておくとして…」

 

 おジャマたちと光と闇の竜が森の中の位置を先導し、万丈目が森の中の通路を確保しつつ、吹雪さんがお姫様抱っこで女性を抱えて本校舎の方角へと歩いていく。

 その後ろ姿を見送りながら、俺は生徒手帳代わりのPDA端末を使って緊急連絡用の番号から鮎川先生たちにザックリと事情を説明しておいた。

 

「それにしても、吹雪さんが抱えていった美女、なんか見たことあるような気がするんだよなぁ」

 

 俺は大量のコピーカードの山を過去に破滅の光対策で使用した専用カードケースへと仕舞いつつ、先ほどの女性に付いて考え始めた。

 

 あの褐色の肌に緑掛かった短髪の黒髪、キリっとした感じの美人顔に黒衣装の上からでも分かるナイスバディ…。

 あっ、思い出したわ。【墓守の暗殺者】のサラだ。

 

 何でここに居るの?

 

~~~

 

 【墓守の暗殺者】のサラ。

 

 アニメ遊戯王GXの第一期『三幻魔編』の中盤くらいに登場するキャラクターである。

 

 大徳寺(アムナエル)の仕込みにより十代一行が墓守の世界に飛ばされた際、唯一あの世界で十代を色々と手助けしてくれた女性だ。

 以前、墓守の世界を訪れたダークネスの仮面を被った天上院吹雪に好意を寄せていたが、アニメでの再登場が無かった為、再開することは無かった。

 

 視聴者人気があったのか製作者が好きだったのはか不明だが、タッグフォースにも天上院吹雪を探しに来たという理由で参戦しており、そこではちゃんと彼との再会を果たしている。

 ただ、彼女が好意を寄せていたのはクールなダークネス人格の方なので、陽キャ前回の吹雪を見ても以前ほどの感情を抱いていないように見えた。

 

 だが、しかし!この世界では俺が良かれと思って色々と先手を打ってしまった!その為…。

 

 吹雪さんとサラの出会いは全カット!

 十代たちとサラとの出会いすら全カット!

 

 何のフラグも得られませんでした!

 

 そのはずなんだが、何故か俺が校舎まで戻ってくると校舎前ではデュエルディスクを腕に装着した吹雪さんとサラの二人が立って居た。

 吹雪さんから少し離れた場所に万丈目が立っており、その様子を困惑した表情で見ている。

 

 いやいや、どういう状況よコレ。

 

「むっ、戻ったか白河。そちらはどうなったんだ?」

「あの周囲には井戸の底の物以外のコピーカードは無かったし、そのコピーカードも封印は終わったよ」

「なら、そちらはひとまず一段落か」

 

 万丈目に近付いて今回の調査結果を伝えたところ、ホッとした表情になった。

 

「それで、アレは?どういう状況?何でデュエルしようとしてんの?」

「オレも詳しくは分かっていないんだが…」

 

 俺が吹雪さんたちの方へ視線を送ると、万丈目が自信なさげに話し始めた。

 その内容をまとめると、ザッとこんな感じだ。

 

 ある日突然、彼女たちが守護する遺跡に仮面の少年が異世界の精霊たちを引き連れて出現したらしい。

 彼女たちの長がその少年に勝負を挑んだが、その少年の繰り出すモンスターはまるで神話に出てくる神の様に圧倒的な強さを誇り、長は圧倒されて敗北してしまったそうだ。

 その後、その少年は特に何をするわけでもなく元の世界に帰っていったらしいが、もし彼が悪意ある墓荒らしの侵入者だったら彼女たちが守護すべき遺跡は大変なことになっていただろう。

 

 そうならない為に故郷の皆と一緒に鍛錬をしていたら、いきなり彼女の目の前に空間の歪みが現れ、その歪みに運悪く彼女だけ飲み込まれてしまい、気がついたらあの森の中だったそうだ。

 あの森の中を数日間歩き続け、途方に暮れて疲労と空腹で倒れていたところを吹雪さんに発見された…。

 

「…ということらしい」

「へ、へぇ~。そうなんだ~」

 

 いやー、誰だろうねその仮面の少年とかいう奴は。世の中には困った奴もいたもんだなー。

 

「その話を聞いた師匠が彼女が元の世界に戻れるように協力したいと申し出たわけだ」

「なるほどねぇ」

 

 相変わらず吹雪さんは底抜けの善人だな。

 彼女の帰還方法については心当たりがあるんだが、面白そうだからしばらく黙っていようかな。

 

 原作ゲームだと彼女自身が何らかの方法を使って自力で人間界にやって来ているはずだから、多分彼女が帰還方法も知っているだろうしな。

 俺が口を挟まなくても大丈夫大丈夫。

 

「その後、あの女性…サラさんが吹雪さんが持っているデュエルディスクを見つけて腕試しをしたいと言い出したんだ」

「う~ん、デュエル脳」

 

 俺達が話し込んでいるうちに吹雪さんたちの話も終わったようだ。どうやらデュエルディスクの使い方を説明していたみたいだ。

 そして二人が一定の距離を取ってデュエルディスクを構える。

 

 

「「デュエル!」」

 

 

◆天上院吹雪 LP:4000、手札:5枚

 

vs

 

◆サラ LP:4000、手札:5枚

 

 

「先攻は私が貰う。私のターン。ドローフェイズ、ドロー!そのままスタンバイ、メインフェイズへ移行!」

サラ 手札:5→6枚。

 

「私は手札から魔法カード【ネクロバレーの玉座】を発動!デッキから【墓守の司令官】を手札に加える!」

サラ 手札:6→5→6枚。

 

【ネクロバレーの玉座】

通常魔法

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。

(1):以下の効果から1つを選択して発動できる。

●デッキから「墓守」モンスター1体を手札に加える。

●手札から「墓守」モンスター1体を召喚する。

 

「続いて手札から【墓守の司令官】を墓地に送って効果発動!デッキから【王家の眠る谷-ネクロバレー】を手札に加える!」

サラ 手札:6→5→6枚。

 

【墓守の司令官】

効果モンスター

星4/地属性/魔法使い族/攻1600/守1500

このカードを手札から墓地へ捨てて発動できる。

デッキから「王家の眠る谷-ネクロバレー」1枚を手札に加える。

 

「そして手札からフィールド魔法【王家の眠る谷-ネクロバレー】を発動する!」

サラ 手札:6→5枚。フィールド魔法:0→1枚。

 

【王家の眠る谷-ネクロバレー】

フィールド魔法

(1):フィールドの「墓守」モンスターの攻撃力・守備力は500アップする。

(2):このカードがフィールドゾーンに存在する限り、お互いに墓地のカードを除外できず、墓地のカードへ及ぶ効果は無効化され、適用されない。

 

「ネクロバレーか。墓地への干渉を防ぐ厄介なカードだな」

「絶対に墓地のカードを触らせないと言う鉄の意志と鋼の強さを感じる」

 

 墓地に干渉するカードがバンバン出るカードゲームなんて、遊戯王くらいだよな。

 

「私は手札から【墓守の霊術師】を召喚!」

サラ 手札:5→4枚。

 

<サラのフィールド>

墓守の霊術師 ★4 ATK1500→2000

 

【墓守の霊術師】

効果モンスター

星4/闇属性/魔法使い族/攻1500/守1500

このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):フィールドに「王家の眠る谷-ネクロバレー」が存在する場合に発動できる。魔法使い族の融合モンスターカードによって決められた、フィールドのこのカードを含む融合素材モンスターを自分の手札・フィールドから墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。

 

「【墓守の霊術師】の効果発動!フィールドの【墓守の霊術師】と手札の【墓守の暗殺者】を融合!出でよ!【墓守の異能者】!」

サラ 手札:4→3枚。

 

<サラのフィールド>

墓守の異能者 ★7 ATK2000→2800→3300

 

【墓守の異能者】

融合・効果モンスター

星7/闇属性/魔法使い族/攻2000/守2000

「墓守」モンスター×2

このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードの攻撃力・守備力は、このカードの融合素材としたモンスターの元々のレベルの合計×100アップする。

(2):フィールドに「王家の眠る谷-ネクロバレー」が存在する限り、このカード及び自分のフィールドゾーンのカードは効果では破壊されない。

(3):自分メインフェイズに発動できる。このターンのエンドフェイズに、デッキから「墓守」モンスター1体または「ネクロバレー」カード1枚を手札に加える。

 

「私は【墓守の異能者】の効果を発動し、カードを3枚セットしてターンエンド!」

サラ 手札:3→0枚。伏せカード:0→3枚。

 

「エンドフェイズに【墓守の異能者】の効果により、デッキから【墓守の神職】を手札に加える!」

サラ 手札:0→1枚。

 

 

◆天上院吹雪 LP:4000、手札:5枚

 

vs

 

◆サラ LP:4000、手札:1枚、伏せカード:3枚、フィールド魔法:1枚。

 

<サラのフィールド>

墓守の異能者 ★7 ATK3300

 

 

「サラさん、思っていた以上に強いな」

「確かにね」

 

 万丈目の言う通り、彼女は結構強いな。アカデミア生の大半は彼女に勝てないだろう。

 間違いなく長とデュエルした時よりもカード全体の質が向上している。融合モンスターなんて何処で見つけてきたんだろう。

 

 それでも、吹雪さんには勝てないと思うけどね。

 

 

「ボクのターン。ドローフェイズ、ドロー!そのままスタンバイ、メインフェイズへ移行!」

吹雪 手札:5→6枚。

 

「ボクは1000LPを支払い、手札から速攻魔法【コズミック・サイクロン】を発動!【王家の眠る谷-ネクロバレー】を除外させてもらうよ!」

吹雪 LP:4000→3000、手札:6→5枚。

 

【コズミック・サイクロン】

速攻魔法

(1):1000LPを払い、フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。そのカードを除外する。

 

「そうはさせない!リバースカードオープン!カウンター罠【ネクロバレーの王墓】を発動!【コズミック・サイクロン】の発動を無効にして破壊する!」

サラ 伏せカード:3→2枚。

 

【ネクロバレーの王墓】

カウンター罠

フィールド上に「墓守」と名のついたモンスター及び「王家の眠る谷-ネクロバレー」が存在する場合に発動できる。

効果モンスターの効果・魔法・罠カードの発動を無効にし破壊する。「ネクロバレーの王墓」は1ターンに1枚しか発動できない。

 

チェーン②ネクロバレーの王墓

チェーン①コズミック・サイクロン ※効果無効&破壊

 

「おっと、防がれちゃったか。ならボクは手札から永続魔法【一点着地】を発動!」

吹雪 手札:5→4枚。永続魔法:0→1枚。

 

【一点着地】

永続魔法

このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分または相手の手札から自分フィールドに、モンスター1体のみが特殊召喚された場合に発動できる。自分はデッキから1枚ドローする。

(2):自分ターンにこのカードの(1)の効果でドローしていない場合、そのターンのエンドフェイズにこのカードは墓地へ送られる。

 

「次にボクは手札から【獣王アルファ】を自身の効果で特殊召喚だ!」

吹雪 手札:4→3枚。

 

<天上院吹雪のフィールド>

獣王アルファ ★8 ATK3000

 

【獣王アルファ】

特殊召喚・効果モンスター

星8/地属性/獣族/攻3000/守2500

このカードは通常召喚できない。

相手フィールドのモンスターの攻撃力の合計が、自分フィールドのモンスターの攻撃力の合計より高い場合に特殊召喚できる。

このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分フィールドの獣族・獣戦士族・鳥獣族モンスターを任意の数だけ対象として発動できる。そのモンスターを持ち主の手札に戻す。

その後、手札に戻した数だけ相手フィールドの表側表示モンスターを選んで持ち主の手札に戻す。

この効果の発動後、ターン終了時まで自分の「獣王アルファ」は直接攻撃できない。

 

「おぉっ、いきなり師匠のエースモンスターが出たぞ!」

「【獣王アルファ】、ビーストデッキにおける主力モンスターの1体だな」

 

「そして【一点着地】の効果発動!デッキから1ドロー!」

吹雪 手札:3→4枚。

 

「続いて【獣王アルファ】の効果発動!自身を手札に戻し、そちらの【墓守の異能者】を手札に戻す!」

吹雪 手札:4→5枚。

 

<サラのフィールド>

モンスター無し

 

「くっ、融合モンスターは手札に戻らず、エクストラデッキに戻される…」

「これでサラさんのフィールドはがら空きだが、まだ邪魔なネクロバレーと伏せカードによる妨害が残っているか」

 

 ネクロバレーは敵に使われると本当に厄介だからな。アレ一枚で詰むデッキもあるだろう。

 モンスターを展開する場合、墓地に干渉できないのは本当に面倒くさいからね。

 

「ボクは手札から永続魔法【ベアルクティ・ラディエーション】を発動!」

吹雪 手札:5→4枚。永続魔法:1→2枚。

 

【ベアルクティ・ラディエーション】

永続魔法

このカードを発動する場合、このカードにカウンターを7つ置いて発動する。

(1):「ベアルクティ・ラディエーション」は自分フィールドに1枚しか表側表示で存在できない。

(2):手札・EXデッキから「ベアルクティ」モンスターが特殊召喚される度に、このカードのカウンターを1つ取り除いて発動できる。自分はデッキから1枚ドローする。

(3):自分・相手のエンドフェイズに、「ベアルクティ・ラディエーション」以外の自分の墓地の「ベアルクティ」カード1枚を対象として発動できる。そのカードをデッキに戻す。

 

 ベアルクティ・ラディエーション カウンター:0→7。

 

「ベアルクティ?なんだあのカード?あんなカードを師匠が使ったことを見たことが無いぞ」

「うわっ、あのデッキを使っちゃうんだ」

 

 このデッキを使うと言うことは、この短期間で彼女を強敵と感じ取ったのだろう。本物のデュエリストって凄い。

【十二獣】デッキが彼の奥の手なら、このデッキは彼の切り札と言ったところだろうね。

 

「ボクは手札から【ベアルクティ-メガビリス】を捨てて、魔法カード【ベアルクティ・ディパーチャー】を発動!デッキから【ベアルクティ―メガタナス】と【ベアルクティ―ミクポーラ】を手札に加えるよ!」

吹雪 手札:4→3→2→4枚。

 

【ベアルクティ・ディパーチャー】

通常魔法

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):手札を1枚捨てて発動できる。デッキから「ベアルクティ」モンスター2体を手札に加える。

(2):自分が「ベアルクティ」モンスターの効果を発動するためにモンスターをリリースする場合、代わりに墓地のこのカードを除外できる。この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには使用できない。

 

「次にボクは手札から【ベアルクティ―メガタナス】をリリースして、手札の【ベアルクティ―ミクポーラ】の効果発動!自身の効果で特殊召喚する!」

吹雪 手札:4→3→2枚。

 

<天上院吹雪のフィールド>

ベアルクティ―ミクポーラ ★7 DEF2000

 

【ベアルクティ―ミクポーラ】

効果モンスター

星7/水属性/獣族/攻 700/守2000

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分・相手のメインフェイズに、手札からこのカード以外のレベル7以上のモンスター1体をリリースして発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。この効果の発動後、ターン終了時まで自分はレベルを持つモンスターしか特殊召喚できない。

(2):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「ベアルクティ-ミクポーラ」以外の「ベアルクティ」モンスター1体を手札に加える。

 

「ここで【ベアルクティ・ラディエーション】の効果発動!デッキから1ドロー!」

 

「更に特殊召喚に成功した【ベアルクティ―ミクポーラ】の効果発動!デッキから【ベアルクティ-メガポーラ】を手札に加える!」

 

チェーン②ベアルクティ―ミクポーラ

チェーン①ベアルクティ・ラディエーション

 

 ベアルクティ・ラディエーション カウンター:7→6。

 

 吹雪 手札:2→3→4枚。

 

「次にボクは手札から【ベアルクティ-ミクビリス】をリリースして、手札のチューナーモンスター【ベアルクティ-メガポーラ】の効果発動!自身の効果で特殊召喚する!」

吹雪 手札:4→3→2枚。

 

<天上院吹雪のフィールド>

ベアルクティ―ミクポーラ ★7 DEF2000

ベアルクティ-メガポーラ ★8 ATK2500 ※チューナー

 

【ベアルクティ-メガポーラ】

チューナー・効果モンスター

星8/水属性/獣戦士族/攻2500/守 700

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分・相手のメインフェイズに、手札からこのカード以外のレベル7以上のモンスター1体をリリースして発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。この効果の発動後、ターン終了時まで自分はレベルを持つモンスターしか特殊召喚できない。

(2):自分フィールドに他の「ベアルクティ」モンスターが存在する状態で、このカードが特殊召喚に成功した場合、相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。

 

「【ベアルクティ・ラディエーション】の効果発動!デッキから1ドロー!」

 

「更に特殊召喚に成功した【ベアルクティ-メガポーラ】の効果発動!そちらの【王家の眠る谷-ネクロバレー】を破壊するよ!」

 

チェーン②ベアルクティ-メガポーラ

チェーン①ベアルクティ・ラディエーション

 

「ネクロバレーが…!」

サラ フィールド魔法:1→0枚。

 

 ベアルクティ・ラディエーション カウンター:6→5。

 

 吹雪 手札:2→3枚。

 

「良し!これで墓地のカードを使用できるぞ!」

「ただ、墓守デッキはネクロバレーをサーチする手段は豊富に入っているはずだから、早期決着を狙いたいな」

 

「ボクはレベル7【ベアルクティ―ミクポーラ】にレベル8【ベアルクティ-メガポーラ】をチューニング!」

 

「チューニング?」

「馬鹿な!2体の合計レベルは15!デュエルモンスターズの最大レベルは12!この条件で呼び出せるモンスターが存在するはずがない!」

 

 サラはシンクロ召喚の存在を知らないだろうから混乱していて、万丈目はシンクロ召喚の存在を知っているからこそ混乱しているようだ。

 

 この条件で呼び出せるモンスター?居るんだよなぁ。

 

「シンクロ召喚!おいで!レベル1【ベアルクティ-ポラリィ】!」

 

<天上院吹雪のフィールド>

ベアルクティ-ポラリィ ★1 DEF1000

 

【ベアルクティ-ポラリィ】

シンクロ・効果モンスター

星1/水属性/獣族/攻 700/守1000

このカードはS召喚できず、レベルの差が1となるように自分フィールドからチューナー1体とチューナー以外のモンスター1体を墓地へ送った場合のみ特殊召喚できる。

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「ベアルクティ・ビッグディッパー」1枚を選んで発動する。

(2):自分フィールドのレベル7以上のモンスター1体をリリースして発動できる。自分の墓地から「ベアルクティ」モンスター1体を選び、手札に加えるか特殊召喚する。

 

「レベル1のシンクロモンスター!?レベルの合計ではなく、レベルの差分を条件に特殊召喚するシンクロモンスター!?」

 

 良かった。普通の可愛らしいクマちゃんだ。

 コナミならここでタクシー…もとい赤き竜【アルティマヤツィオルキン】を呼び出しても不思議じゃないからな。

 

「シンクロ召喚!?…こんな召喚方法が存在するのか!?」

 

 正確にはシンクロ召喚じゃないんだけど…まぁ今は別に指摘するほどのことでもないか。

 

「【ベアルクティ・ラディエーション】の効果発動!デッキから1ドロー!」

 

「更に特殊召喚に成功した【ベアルクティ-ポラリィ】の効果発動!デッキからフィールド魔法【ベアルクティ・ビッグディッパー】を発動する!」

 

チェーン②ベアルクティ-ポラリィ

チェーン①ベアルクティ・ラディエーション

 

 ベアルクティ・ラディエーション カウンター:5→4。

 

 吹雪 手札:3→4枚。フィールド魔法:0→1枚。

 

【ベアルクティ・ビッグディッパー】

フィールド魔法

(1):1ターンに1度、自分の「ベアルクティ」モンスターが効果を発動するためにモンスターをリリースする場合、代わりに自分の墓地のレベル7以上の「ベアルクティ」モンスター1体を除外できる。

(2):モンスターが特殊召喚される度にこのカードにカウンターを1つ置く。

(3):1ターンに1度、モンスターが特殊召喚された場合、7つ以上のこのカードのカウンターを全て取り除き、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのコントロールを得る。この効果はフィールドに「ベアルクティ」Sモンスターが存在する場合に発動できる。

 

「【ベアルクティ-ポラリィ】の効果発動!フィールドのレベル7モンスターをリリース…する代わりに墓地の【ベアルクティ-ミクビリス】を除外し、墓地からチューナーモンスター【ベアルクティ-メガビリス】を特殊召喚だ!」

 

<天上院吹雪のフィールド>

ベアルクティ-ポラリィ ★1 DEF1000

ベアルクティ-メガビリス ★8 ATK2800

 

【ベアルクティ-メガビリス】

チューナー・効果モンスター

星8/水属性/獣戦士族/攻2800/守 700

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分・相手のメインフェイズに、手札からこのカード以外のレベル7以上のモンスター1体をリリースして発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。この効果の発動後、ターン終了時まで自分はレベルを持つモンスターしか特殊召喚できない。

(2):自分フィールドに他の「ベアルクティ」モンスターが存在する状態で、このカードが特殊召喚に成功した場合、相手の墓地のカード1体を対象として発動できる。そのカードを除外する。

 

「【ベアルクティ・ラディエーション】の効果発動!デッキから1ドロー!」

 

「更に特殊召喚に成功した【ベアルクティ-メガビリス】の効果発動!そちらの墓地の【墓守の霊術師】を除外させてもらうよ!」

 

チェーン②ベアルクティ-メガビリス

チェーン①ベアルクティ・ラディエーション

 

 ベアルクティ・ラディエーション カウンター:4→3。

 

 吹雪 手札:4→5枚。

 

「師匠のフィールドにはレベル1とレベル8のチューナモンスター!」

「レベルの差分は7!」

 

「ボクはレベル1【ベアルクティ-ポラリィ】にレベル8【ベアルクティ-メガビリス】をチューニング!シンクロ召喚!来てくれ、【ベアルクティ-グラン=シャリオ】!」

 

<天上院吹雪のフィールド>

ベアルクティ-グラン=シャリオ ★7 ATK2700

 

【ベアルクティ-グラン=シャリオ】

シンクロ・効果モンスター

星7/水属性/獣戦士族/攻2700/守 700

このカードはS召喚できず、レベルの差が7となるように自分フィールドからレベル8以上のチューナー1体とチューナー以外のSモンスター1体を墓地へ送った場合のみ特殊召喚できる。

(1):このカードが特殊召喚に成功した場合、このカード以外のフィールドのカードを2枚まで対象として発動できる。そのカードを破壊する。

(2):1ターンに1度、自分フィールドの「ベアルクティ」カードを対象とするカードの効果が発動した時、自分の手札・フィールドのモンスター1体をリリースして発動できる。その発動を無効にする。

 

 ベアルクティ・ビッグディッパー カウンター:0→1

 

「【ベアルクティ・ラディエーション】の効果発動!デッキから1ドロー!」

 

「更に特殊召喚に成功した【ベアルクティ-グラン=シャリオ】の効果発動!そちらの伏せカードを破壊する!」

 

チェーン②ベアルクティ-グラン=シャリオ

チェーン①ベアルクティ・ラディエーション

 

「残りの伏せカードまで…」

サラ 伏せカード:2→0枚。

 

 伏せカードは【マジカルシルクハット】と【瞬間融合】か。

 

 【マジカルシルクハット】でデッキから【墓守の使い魔】や【墓守の石版】辺りの魔法・罠カードをモンスター扱いで呼び出せれば【瞬間融合】で融合召喚に持っていける。

 恐らくはその辺りの意図をもってデッキに投入されたカードだろうな。

 

 ベアルクティ・ラディエーション カウンター:3→2。

 

 吹雪 手札:5→6枚。

 

「ボクは手札からチューナーモンスター【深海のディーヴァ】を召喚!」

吹雪 手札:6→5枚。

 

<天上院吹雪のフィールド>

ベアルクティ-グラン=シャリオ ★7 ATK2700

深海のディーヴァ ★2 ATK200 ※チューナー

 

【深海のディーヴァ】

チューナー・効果モンスター

星2/水属性/海竜族/攻 200/守 400

(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。デッキからレベル3以下の海竜族モンスター1体を特殊召喚する。

 

「召喚に成功した【深海のディーヴァ】の効果発動!デッキから【黄紡ぼうデュオニギス】を特殊召喚するよ!」

 

<天上院吹雪のフィールド>

ベアルクティ-グラン=シャリオ ★7 ATK2700

深海のディーヴァ ★2 ATK200 ※チューナー

黄紡ぼうデュオニギス ★3 DEF700

 

【黄紡ぼうデュオニギス】

効果モンスター

星3/水属性/海竜族/攻1500/守 700

このカード名の(1)(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。自分フィールドの水属性モンスターの数だけ相手のデッキの上からカードを除外する。

(2):自分フィールドのレベル4以下の水属性モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターのレベルをその元々のレベル分だけ上げる。

(3):墓地のこのカードを除外して発動できる。フィールドの水属性モンスター1体を選び、その攻撃力をターン終了時まで、除外されているモンスターの数×100アップする。

 

 この2体セットからでもあのクマちゃんは呼び出せるから入ってるんだろう。

 種族的にシナジーは無いものの、属性サポートは受けられるしな。

 

「特殊召喚に成功した【黄紡ぼうデュオニギス】の効果発動!そちらのデッキトップ3枚を除外する!」

 

「ボクはレベル3【黄紡ぼうデュオニギス】にレベル2【深海のディーヴァ】をチューニング!シンクロ召喚!【A・O・J カタストル】!」

 

<天上院吹雪のフィールド>

ベアルクティ-グラン=シャリオ ★7 ATK2700

A・O・J カタストル ★5 ATK2200

 

【A・O・J カタストル】

シンクロ・効果モンスター

星5/闇属性/機械族/攻2200/守1200

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

このカードが闇属性以外のフィールド上に表側表示で存在するモンスターと戦闘を行う場合、ダメージ計算を行わずそのモンスターを破壊する。

 

 サラの手札は判明している。彼女にはもうこの攻勢を防ぐ手段がない。これで終わりだな。

 

「バトル!【A・O・J カタストル】でダイレクトアタック!」

 

A・O・J カタストル ATK2200

 

「うぅっ!」

サラ LP:4000→1800

 

「【ベアルクティ-グラン=シャリオ】でダイレクトアタック!」

 

ベアルクティ-グラン=シャリオ ATK2700

 

「あぁぁぁぁぁっ!」

サラ LP:1800→0

 

 

「まいりました…」

「うん、楽しいデュエルだったね!またやろう!」

 

 敗北して座り込んでいるサラに、吹雪さんが優しく手を差し伸べている。普段はっちゃけている吹雪さんと同一人物とは思えない。

 美男美女は何やっても映えるのがズルいよな。

 

 ああいうセリフはデュエル好きな十代やコナミか、爽やかイケメンの吹雪さんくらいしか言えないよな。

 仮に俺が言ったら嫌味に聞こえるだろうからね。

 

 

 ちなみに、今回吹雪さんがデュエルで使用したカードの中で俺が過去に渡したカードは【獣王アルファ】くらいである。

 他のカードは吹雪さんが自力でカードパックを剥いて当てたらしい。

 

 いやいや、この世界のカードパックにOCG次元の第11期のカードが入ってるわけないでしょ。

 そう言えば明日香の【氷結界】のストラク追加分のカードも彼女自身がどこからか入手して来てたな。

 

 デュエリストとカードは引き合うと言う話があるらしいが、一体どこから出てきたのやら。

 

~~~

 

 二週間後、【墓守の暗殺者】のサラは、購買部の売り子のサラとして大活躍していた!

 

「サラさ~ん、カードパックチャレンジのチャレンジャーさんが来ましたよ~」

「サラちゃん、ここの作業は私がやっておくわ」

「トメさん…分かりました。セイコさん、今から向かいます!」

 

 1学期の中盤から始まったカードパックチャレンジ、その相手は今までセイコさんのみだったが、デュエルの腕を見込まれて今回新たにサラが加わることとなったのだ。

 当初は慣れない環境のせいで苦労したようだが、人柄の良いトメさんやセイコさんと触れ合ううちに身に纏う雰囲気や口調は徐々に和らいでいったようだ。

 

 そんなサラが売店に現れてから少しした後、口コミで広まった褐色美女に心を奪われた大勢の男子生徒がこぞって売店にやって来て、何とかお近づきになろうとしてカードパックチャレンジを挑んで行った。

 また、新たなカードパックチャレンジのデュエリストの登場に興味を持った生徒たちもまた果敢に彼女へと挑んで行った。

 

「魔法カード【王家の生け贄】を発動!お互いの手札にあるモンスターカードを全て墓地に捨てる!」

「あぁ!ボクのロイドたちが!」

 

「永続魔法【ネクロバレーの祭殿】を発動!」

「と、特殊召喚封じ…。オレの大型コアラたちが呼び出せないんだナァ…」

 

 だが、セイコさんの【ロックバーン】とはまた毛色が違う【墓守】デッキ相手に一人、また一人と敗北し、大半の生徒は膝を屈していった。

 

「あなたは確か…三沢大地…でしたね。私の住む世界でもあなたを知らぬ者はおりません」

「オレを知っているんですか?」

「えぇ。あのカイバーマンに挑み続ける少年の噂は、世界をまたいで私の故郷にも伝わっていました」

「それは光栄な話ですね」

「ふふっ、お互い良いデュエルをしましょう」

「はい!」

「「デュエル!」」

 

 そんな彼女にオベリスクブルー1年生最強と言われる三沢大地が挑み、辛くも勝利したことを聞きつけて動き始めた者もいた。

 

「三沢に後れを取っていられん!さぁ行けおジャマども!【おジャマ・デルタハリケーン!!】」

「全体破壊効果!あのモンスター達にこのような秘めた力があるとは…見かけによりませんね」

 

「儀式召喚!来なさい!【サイバー・エンジェル-伊舎那】!その効果により相手は自身のフィールドの魔法・罠カード1枚を墓地へ送らなければならないわ!」

「私のフィールドにはネクロバレーのみ…。やりますね、アスリンさん!」

「アスリンは止めて!?くぅっ、兄さんの入れ知恵ね!」

 

「トリプルコンタクト融合!来い!【E・HERO ストーム・ネオス】!」

「フィールド上の魔法・罠カードを全て破壊!?…ですが、まだ勝負は付いていません!」

 

「現れよ!ランク9!【No.95 ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン】!」

「これがエクシーズ召喚…攻撃力4000…!赤羽コナミ、あの仮面の少年に匹敵する相手…!」

 

「自分の墓地及び自分フィールドの機械族・光属性モンスターを全て除外!出でよ!【サイバー・エルタニン】!」

「自身以外のフィールドの表側表示モンスターを全て墓地へ送る!?これが吹雪さんと互角と言われたカイザー亮の実力ですか…!」

 

 彼女の実力の噂を聞き付けたデュエル大好き生徒や強者への勝利に貪欲な者たちもまた次々と彼女へと挑んでいき、結果として購買部は大盛況となっていた。

 購買部の出口付近では彼女に負けた生徒が次は勝つためにどうするかを周りの生徒と相談しながら教室に戻ろうとしている。そんな光景を、俺はドローパン片手に見つづけていた。

 

「いやはや、苦労してモクバ副社長たちに掛け合った甲斐があったなぁ。これは良い刺激になるだろう」

 

 あのデュエルの後、家も戸籍も無い彼女をどう扱うかでクロノス校長や吹雪さんたちと色々話し合い、ハノイとしてのコネと海馬コーポレーションへのコネなんかをフル動員した結果、購買部の店員として仕事と本土にあるアパートの一室と言う住居を確保することに成功した。

 

 俺としても彼女ほどの実力を持つ人をフリーにしておくなんてもったいないことはしたくなかったし、サラ本人としても、故郷へ帰る手段の捜索と自身の鍛錬の為に自活する術と鍛錬する場所が確保できて喜んでいたので問題ないだろう。

 まだまだ人間界に慣れていない部分もあるが、それは同じ購買部のトメさんやセイコさん、面倒見のいい吹雪さんが率先してフォローしてくれている。

 

 サラと行動している時の吹雪さんはいつもより暴走することが少なめの為、彼女も満更ではなさそうだ。

 陽キャでコミュ力お化けの優しさあふれる爽やかイケメンってやっぱりズルいな。

 

 コピーカードの件も、この島に存在していた物はほぼ回収できたと思うし、その処分方法については後ほど師匠たちやカイバーマンに相談だな。

 こんな厄い物、黙って精霊界に持ち込んだらカイバーマンに半殺しにされかねないから、事前連絡だけは忘れないようにしないとな。




天上院吹雪のデッキは【ベアルクティ】です。従来のシンクロデッキとは違い、チューナーと非チューナーのレベル差を特殊召喚の条件とする変わったシンクロモンスターを主体としたデッキです。正確に言えばシンクロ召喚ではなく、アニメ5D'sのダークシンクロに近いですね。

サラのデッキは【墓守】です。以前登場した墓守の長が使用したデッキに加え、アニメVLAINS放送時代に発売したパック「SOUL FUSION」にて追加された墓守カードが含まれています。一部のモンスターはデュエルリンクスにも実装されています。

次回の更新は11月中旬の予定です。

メイン弓様、誤記報告ありがとうございました。修正しました。

タッグデュエル大会の主人公のパートナーは?

  • コナミ君
  • 遊城十代
  • 万丈目準
  • 三沢大地
  • 天上院明日香
  • 丸藤亮
  • 天上院吹雪
  • 藤原優介
  • ツァン・ディレ
  • 藤原雪乃
  • レイン恵
  • その他
  • TF大会には出場しない
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