【未完】遊戯王GXタッグフォース~2度目の人生は赤帽子の幼馴染~   作:嘘つき熊さん

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タッグしちゃいましたね。

【WW】も【SR】も本来この時代の存在しているデッキとはかけ離れた高性能の為、オリ主やコナミ君もそれに合わせたデッキ構成をしています。


第十五話 ユーゴ&リン

朝食を食べ終わり、シスターの代わりにコナミと二人で片づけを終えた。真冬の水仕事は堪えるな。リビングでくつろぐこと数十分後、シスターの車が最寄りの駅から戻ってきたようだった。

 

「おっ、戻ってきた」

 

「じゃあ行こうか」

 

コナミと2人、玄関にシスター達を出迎えに行くと、孤児院の玄関にはシスターの他に二人の子供が立っていた。子供二人の近くには大きめのリュックサックが2つ置いてある。彼らの私物だろうか。

 

「おかえりシスター。そっちの子たちがそうかい?」

 

「えぇ、そうよ。さぁ二人とも。初めましてのご挨拶しましょう?」

 

「は、初めまして。風祭リンといいます。よ、よろしくお願いします」

 

緑の髪に、青と白の服を着た少女が丁寧かつ控えめに挨拶をする。緊張してるのかな。

 

「おー、お前らがシスターの言ってた奴らか。オレは速見ユーゴ!よろしくな!」

 

青の髪に前髪だけバナナのような形状の金髪という変わった髪型の、白メインの服を着た少年が元気に挨拶をする。こちらは緊張とは皆無のようだ。

 

「こ、こらユーゴ!失礼でしょ!相手は年上なのよ!」

 

「なんだよリン。こまけーなぁ」

 

どうやら今日からくる子供たち二人に間違いないようだ。

 

「はじめまして。俺は白河クロト。よろしく。言葉遣いとかは誰も気にしないから適当でいいよ」

 

「はじめまして。オレは赤羽コナミだ。クロトの言う通り、好きに喋ればいいと思う」

 

「はい。みんなよくできました。ユーゴとリンにはこれから孤児院の中を案内するわね。クロト、コナミ。二人の荷物を二人の部屋に運んでおいてもらえるかしら?」

 

「いいよ」

 

「分かった」

 

「あ、ありがとうございます」

 

「運んでくれるのか、サンキューな!」

 

そういうとシスターは二人を連れて孤児院の奥へと向かっていった。俺とコナミは二人の荷物をそれぞれの部屋まで運んで行ったのだが、重い。何が入ってるんだこのリュック…。

 

「ふいー疲れた~」

 

「だらしないなぁクロト。外で運動しないからだぞ?」

 

仮に外で運動しても、お前の様に格闘ゲームのキャラクターみたいな動きはできないと思うぞ。本当に小学校低学年なの?孤児院のリビングでゴロゴロしていると、シスターの案内が終わったのか、先ほどの二人がリビングに入ってきた。

 

「おー、荷物ありがとな!…えっと」

 

「もう、ユーゴ!クロトさんにコナミさんよ」

 

「おぅ、そうだったなサンキュー!クロトにコナミ!」

 

「だから呼び捨ては…」

 

「いや、ホントに呼び方は適当でいいよ。本当に誰も気にしないから」

 

「そんなことより、二人とも!デュエルしようぜ!」

 

早速かコナミ。昨日から今日に向けたデッキ調整してたもんな。

 

「おっ!デュエルか!いいぜ、俺のスピードロイドをみせてやるよ!なぁリン!」

 

「えっと…」

 

「じゃあ中庭に移動しよう!クロトもリンも早く来なよ!」

 

「あぁ、分かった」

 

コナミはユーゴを連れて孤児院の中央にある中庭へと向かっていった。

 

「じゃ、行こうかリンちゃん」

 

「は、はい」

 

ユーゴ君はもう大丈夫そうだけど、リンちゃんは少し緊張しているみたいだな。これはコナミの親睦デュエル計画が上手く機能してくれそうだな。流石は天然人たらし。こういう場を和ます技術は天下一品だ。

 

~~~

 

「ルールはタッグフォースルール。LPはお互い8000。まずはオレとクロト、ユーゴとリンのタッグだ」

 

「おう!リン、よろしく頼むぞ!」

 

「う、うん」

 

どうしてこうなった。タッグデュエル?聞いてないんだが?真冬の中庭は冷えるんだが?部屋に戻って炬燵に突撃したいんだが?そう思いながらコナミを軽く睨むが、「どうした?」などと返してきた。

 

「ターン順番は、先攻はリン、後攻はオレ。その後にリンのフィールドと墓地を引き継いでユーゴ、最後にオレのフィールドと墓地を引き継いでクロトだ」

 

あ、この野郎。全然聞く気ないな。この状況で俺だけ抜けるのは流石に空気読めないやつだよなぁ。仕方ない、やりますか。

 

「最後の俺のターンが終わったら、またユーゴ君のフィールドと墓地を引き継いだリンちゃんのターンになり…とその繰り返しだな」

 

「わ、わかりました」

 

「タッグデュエルなんて初めてだぜ!くぅ~腕が鳴るなぁ!」

 

ん?…気付けばシスターが自室からこちらを見てニコニコしていた。自分だけエアコンの効いた室内で…。初めからこうなることを知っていて、俺にだけは黙っていたなあの人。

 

「よし、じゃあ始めようか」

 

「「「「対戦、よろしくお願いいたします」」」」

 

挨拶は大事だ。古事記にそう書いてあるはず。

 

「「「「デュエル!」」」」

 

 

◆コナミ&クロト LP:8000

 

VS

 

◆リン&ユーゴ  LP:8000

 

 

タッグフォースルールとは、まさに遊戯王タッグフォースで使用されているタッグフォースのルールのことである。先ほどの説明の通り、LP8000、手札は個別、フィールドと墓地はタッグ同士で共有する。当然、デッキコンセプトは寄せている方が有利だ。

 

「私のターン!ドロー!」

リン 手札:5→6枚。

 

子供同士&身内同士なので、フェーズ宣言は省略している。

 

「自分フィールドにモンスターが居ない場合、【WW-アイス・ベル】を手札から特殊召喚!」

リン 手札:5枚。

 

氷の箒にまたがった青髪の魔女が現れる。

WW-アイス・ベル ★3 ATK1000

 

これはWWデッキの基本的な動きだ。だが、このデッキはとても強力で恐ろしい。手札誘発が無い場合、この時点でレベル7以上のシンクロ召喚が確定しているようなものだ。

 

「その後、デッキから「WW」モンスター1体を特殊召喚できる。私は【WW-グラス・ベル】を特殊召喚!この効果でデッキから特殊召喚したモンスターはリリースできず、この効果を発動するターン、自分はレベル5以上の風属性モンスターしか融合デッキから特殊召喚できない」

 

氷の箒にまたがった緑髪の魔女が現れる。

WW-グラス・ベル ★4 ATK1500 チューナー 

 

「【WW-アイス・ベル】が召喚・特殊召喚に成功した場合に発動でき、相手に500ダメージを与える!」

 

「いてて」

コナミ&クロト LP:8000 → 7500

 

「そして、【WW-グラス・ベル】が召喚・特殊召喚に成功した場合に発動でき、デッキから「WW-グラス・ベル」以外の「WW」モンスター1体を手札に加える。私は【WW-スノウ・ベル】を手札に加える!この効果の発動後、ターン終了時まで自分は風属性モンスターしか特殊召喚できない」

リン 手札:5→6枚。

 

「回るなぁ!」

 

コナミはご機嫌だ。既に結構マズい状況なのを分かっているのだろうか?分かっているんだろうなぁ。

 

「更に!自分フィールドに風属性モンスターが2体以上存在し、風属性以外のモンスターが存在しない場合に発動でき、【WW-スノウ・ベル】を手札から特殊召喚する。このカードをS素材として風属性SモンスターをS召喚した場合、そのSモンスターは相手の効果では破壊されない」

リン 手札:5枚。

 

1対の翼のアクセサリーのようなものを頭に付けた青目の球体のベルが姿を現す。

WW-スノウ・ベル ★1 ATK100 チューナー

 

これがWW(ウィンドウィッチ)デッキの恐ろしさの一端。召喚権を使わず、一気にモンスターとチューナーを並べる展開力。風属性縛りの制約があるが、WWは全て風属性魔法使い族。この制約はあってないようなものだ。

 

「そして私は手札から【幸運の笛吹き】を通常召喚!」

リン 手札:4枚。

 

茶色の帽子と緑の服を身に着けた白き翼を持つ少年がフィールドに現れる。

幸運の笛吹き ★4 ATK1500 デュアル

 

デュアルモンスター。フィールドと墓地では通常モンスター扱いとなり、フィールドに召喚後、もう一度召喚権を使って召喚しなおすデュアルという方法で効果を得るタイプのモンスターだ。

 

それにしても、WWモンスターをあれだけ並べておいてシンクロ召喚しないんだな。てっきり★7シンクロモンスター【WW-ウィンター・ベル】が出てくると思ったんだが…。

 

「私はカードを3枚伏せてターンエンド!」

リン 手札:1枚。

 

 

◆コナミ&クロト LP:7500 モンスター:0、伏せカード:0

コナミ 手札:5枚

クロト 手札:5枚

 

vs

 

◆リン&ユーゴ  LP:8000 モンスター:4、伏せカード:3

リン  手札:1枚

ユーゴ 手札:5枚

 

<リン&ユーゴのフィールド>

WW-アイス・ベル ★3 ATK1000

WW-グラス・ベル ★4 ATK1500 ※チューナー 

WW-スノウ・ベル ★1 ATK100 ※チューナー

幸運の笛吹き ★4 ATK1500 デュアル

 

 

「何故シンクロ召喚をしないか、聞いてもいいかい?」

 

「私達、シンクロモンスターを持っていなくて…」

 

なるほど。メインデッキはある程度完成しているものの、シンクロモンスターは持っていないのか。この世界でシンクロモンスターが姿を見せ始めたのは去年からだからな…。しかたないことではあるな。…もったいないな。

 

「オレのターン!ドロー!」

コナミ 手札:5→6枚。

 

「オレは手札から魔法カード【大嵐】発動!フィールド上の魔法・罠カードを全て破壊する」

コナミ 手札:5枚。

 

フィールドにセットされたカードがすべて破壊される。

 

「あぁ!伏せカードが!」

リン&ユーゴ  伏せカード:0

 

「インチキ効果も大概にしろ-!」

 

「容赦ないな」

日常から【ハーピィの羽根箒】を使っている奴のセリフ。

 

墓地に送られたのは、【迷い風】と【スキル・サクセサー】か。結構厄介なカード持ってるな。そして、その全てが墓地から効果を発動できるタイプだな。

 

「オレは手札から魔法カード【サンダーボルト】発動!相手フィールドのモンスターを全て破壊する」

コナミ 手札:4枚。

 

フィールドのモンスターがすべて破壊される。

 

「あぁ!私のモンスターたちが!」

リン&ユーゴ  モンスター:0

 

「インチキ効果もいい加減にしろ-!」

 

「ひでぇ。年下の女の子にやることじゃないな」

昨日、年下の少年に後攻1キル決めた奴のセリフ。

 

「クロト、お前だけには言われたくないぞ」

 

いいんだよ。あれはハノイの騎士の仕業なんだから。さて、コナミのデッキは確か地属性獣族よりのデッキだったはずだな。【モジャ】とか【キング・オブ・ビースト】辺りかな?

 

「オレは手札から【召喚僧サモンプリースト】を召喚!」

コナミ 手札:3枚。

 

「おい」

 

「【召喚僧サモンプリースト】が召喚・反転召喚に成功した場合に発動する。このカードを守備表示にする。このカードがモンスターゾーンに存在する限り、このカードはリリースできない」

 

白の頭巾に黒いローブを身に着けた老人が現れる。

召喚僧サモンプリースト ★4 DEF1600

 

「【召喚僧サモンプリースト】の効果発動!1ターンに1度、手札から魔法カード1枚を捨てて発動でき、デッキからレベル4モンスター1体を特殊召喚する。オレは【召喚僧サモンプリースト】を特殊召喚。この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。」

コナミ 手札:2枚。

 

「【召喚僧サモンプリースト】が召喚・反転召喚に成功した場合に発動する。このカードを守備表示にする。このカードがモンスターゾーンに存在する限り、このカードはリリースできない」

 

2体目のサモンプリーストが現れる。

召喚僧サモンプリースト ★4 DEF1600

 

「【召喚僧サモンプリースト】の効果発動!1ターンに1度、手札から魔法カード1枚を捨てて発動でき、デッキからレベル4モンスター1体を特殊召喚する。オレは【レスキューキャット】を特殊召喚。この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。」

コナミ 手札:1枚。

 

黄色の安全メットを被った(見た目だけは)可愛らしい白猫が現れる。

レスキューキャット ★4 ATK300

 

「かわいい!」

 

「かわいいな!」

 

「この流れは…アカン」

 

コイツ、初対面の年下の女の子相手に後攻1キルやるつもりだ。

 

「【レスキューキャット】の効果発動!フィールドのこのカードを墓地へ送って発動でき、デッキからレベル3以下の獣族モンスター2体を特殊召喚する。俺は2体の【X-セイバー エアベルン】を特殊召喚!この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、エンドフェイズに破壊される」

 

軽鎧を着込んだ金の髪を持つ獣が2体現れ、その腕に装着したかぎ爪をギラつかせる。

X-セイバー エアベルン ★3 ATK1600 チューナー

 

「かわいくなくなった…」

 

「かわいくないぞ!」

 

「サモサモキャットベルンベルン…」

 

「俺はレベル4の【召喚僧サモンプリースト】にレベル3の【X-セイバー エアベルン】をチューニング!」

 

「「シンクロ召喚!?」」

 

「あーあ」

 

「闇から出でよ、鉄血の翼! 黒き暴風となりて、全ての敵に死を与えん! シンクロ召喚! 現れよ!【ダーク・ダイブ・ボンバー】!!」

 

焦げた茶色の装甲を身に纏い、背中の翼で大空を舞い飛ぶ鋼の爆撃兵士が現れる。

ダーク・ダイブ・ボンバー ★7 ATK2600

 

「更に俺はレベル4の【召喚僧サモンプリースト】にレベル3の【X-セイバー エアベルン】をチューニング!シンクロ召喚!現れよ!2体目の【ダーク・ダイブ・ボンバー】」

 

2体目のダーク・ダイブ・ボンバーが現れる。

ダーク・ダイブ・ボンバー ★7 ATK2600

 

「バトル!2体の【ダーク・ダイブ・ボンバー】でダイレクトアタック!マックス・ダイブ・ボム!!」

 

「きゃぁぁぁぁ!」

リン&ユーゴ  LP:8000 → 5400 → 2800

 

「なんとか…耐えられたわね…」

 

「ふぃーヤバかったなー」

 

いや、ここからが本当の地獄なんだよなぁ。

 

「メインフェイズ2に移行!【ダーク・ダイブ・ボンバー】の効果発動!自分フィールドのモンスター1体を生け贄に捧げて発動でき、生け贄にしたモンスターのレベル×200ダメージを相手に与える。俺が生け贄に選ぶのはダーク・ダイブ・ボンバー!そのレベル7×200!つまり1400ダメージを与える!」

 

「そんなのありかよ!インチキすぎるぜ!【ダーク・ダイブ・ボンバー】はフィールドに2体!2体ともの効果を受ければ俺たちのLPが無くなっちまう!」

 

「!?させない!手札から【ハネワタ】を墓地に送って効果発動!このターン、自分が受ける効果ダメージは0になる!」

リン  手札:1→0枚

 

「防がれたか。ならカードを1枚伏せてターンエンド!」

 

当然エラッタ前だよな。そして、よく防いだなリンちゃん。

 

 

◆コナミ&クロト LP:7500 モンスター:1、伏せカード:1

コナミ 手札:0枚

クロト 手札:5枚

 

<コナミ&クロトのフィールド>

ダーク・ダイブ・ボンバー ★7 ATK2600

 

vs

 

◆リン&ユーゴ  LP:2800 モンスター:0、伏せカード:0

リン  手札:0枚

ユーゴ 手札:5枚

 

 

「オレのターン!ドロー!」

ユーゴ 手札:5→6枚。

 

「ユーゴ、ごめん。足を引っ張っちゃった…」

 

「気にすんなリン!あとはオレが何とかしてやるからさ!」

 

あれは仕方ないと思うな。

 

「だが、どうする?今のオレの手札にあのモンスターを2体とも倒すことはできない。くっ、オレにもシンクロモンスターがいれば…!」

 

その時、ユーゴのデュエルディスクの融合デッキが光り輝く!

 

「えっ、なに…?」

 

「なんだ?」

 

「な、何の光ぃ!?」

 

俺は突然起こる怪奇現象に驚くばかりだが、リンちゃんもコナミも困惑しながらも余裕がありそう。君ら、神経太いな…。ユーゴ君は原作における準主人公のような立ち位置だったはず。その主人公のピンチには大体謎の力によりEXデッキにカードが加わるのだ!(偏見)

 

「これは…そうか、お前を呼べって言うんだな!分かった!」

 

これは恐らく…いや、これは確定だな。EXデッキにきっとクリアなドラゴン辺りが増えたな。

 

「オレは手札から魔法カード【サイクロン】発動!相手フィールドの伏せカード1枚を破壊する」

ユーゴ 手札:5枚。

 

「オレのミラフォが!」

コナミ&クロト 伏せカード:0

 

ミラフォだからね。しょうがないね。

 

「自分フィールドにモンスターが存在しない場合、【SRベイゴマックス】は手札から特殊召喚できる!このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動でき、デッキから「SRベイゴマックス」以外の「スピードロイド」モンスター1体を手札に加える!俺は【SRタケトンボーグ】を手札に加える」

ユーゴ 手札:4→5枚。

 

両端に刃の付いた無数のベイゴマがフィールドに現れる。

SRベイゴマックス ★3 ATK1200

 

「自分フィールドに風属性モンスターが存在する場合、【SRタケトンボーグ】は手札から特殊召喚できる!」

ユーゴ 手札:4枚。

 

空より飛来して現れた竹トンボが変形し、二腕二足の小型ロボットへと変形した

SRタケトンボーグ ★3 ATK600

 

「そして、手札から【SR赤目のダイス】を召喚!」

ユーゴ 手札:3枚。

 

上空から金色のサイコロが飛来した。そのダイスの目は生き物の瞳のようであり、サイコロの周囲には6つの赤く光る小衛星が飛んでいる。

SR赤目のダイス ★1 ATK100 チューナー

 

SR(スピードロイド)もWWと同じように高速特殊召喚に秀でた風属性機械族に統一されるデッキだ。玩具をモチーフとしたであろうそのモンスターたちは、そのユニークな見た目とは裏腹に凶悪な展開力を誇り、高速シンクロを可能とする。

 

「チューナーモンスター…来るか!」

 

コナミが警戒を強くした。そうだろうな。これから出てくるモンスターは予想が正しければかなり厄介な奴だ。

 

「オレはレベル3の【SRベイゴマックス】とレベル3の【SRタケトンボーグ】にレベル1の【SR赤目のダイス】をチューニング!」

 

「ユーゴがシンクロ召喚!?うそ、私と一緒でシンクロモンスターなんて持っていなかったのに…」

 

「その美しくも雄々しき翼翻し、光の速さで敵を討て!シンクロ召喚!現れろ、レベル7!【クリアウィング・シンクロ・ドラゴン】!」

 

半透明で水晶のような碧の翼にて空を縦横無尽に駆ける白を基調とする美しき竜が降臨した。

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン ★7 ATK2500

 

「綺麗…」

 

「これは、強そうだな!」

 

「嬉しそうに言うな。強そうではなく、強いぞ」

 

「オレは手札から魔法カード【ハイ・スピード・リレベル】発動!自分の墓地の「スピードロイド」モンスター1体を除外し、自分フィールドのSモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターはターン終了時まで、除外したモンスターと同じレベルになり、攻撃力は除外したモンスターのレベル×500アップする」

ユーゴ 手札:2枚。

 

いよいよヤバくなってきたな。

 

「オレは墓地の【SRタケトンボーグ】を除外してフィールドのクリアウィング・シンクロ・ドラゴンを選択!クリアウィングのレベルは★3となり、攻撃力は500×3、つまり1500ポイントアップする!」

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン ★7→3 ATK2500 → 4000

 

「攻撃力4000!凄いな!」

 

クリアウィングは、レベル5以上の効果モンスターの効果発動を無効にして破壊し、破壊したモンスターの攻撃力分だけ更に攻撃力を上げることもできる。相手フィールドにいると厄介なモンスターだよな。

 

「更にオレは墓地からトラップ【スキル・サクセサー】を2枚除外して発動!自分フィールド上のモンスター1体を選択して発動でき、選択した自分のモンスターの攻撃力はエンドフェイズ時まで800ポイントアップする!2枚合わせて1600ポイントアップだ!」

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン ★3 ATK4000 → 4800 → 5600

 

「私が最初のターンに伏せて、墓地に送られていたトラップカードね!」

 

「攻撃力5600!?」

 

このタイミングで使ってきたか。確かに墓地にある状態のあのカードは自分のターンでしか発動できない。このタイミングで一気にLPを削ってくる気だな。

 

「こいつもおまけだ!フィールド魔法【デザートストーム】発動!フィールド上に表側表示で存在する風属性モンスターの攻撃力は500ポイントアップし、守備力は400ポイントダウンする。

ユーゴ 手札:1枚。

 

「攻撃力6100!?」

 

「凄いわユーゴ!」

 

「バトルだ!【クリアウィング・シンクロ・ドラゴン】で【ダーク・ダイブ・ボンバー】を攻撃!旋風のヘルダイブスラッシャー!」

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン ATK6100

vs

ダーク・ダイブ・ボンバー ATK2600

 

高速で飛翔するクリアウィングの動きにダーク・ダイブ・ボンバーは翻弄され、風を纏った体当たりを食らい粉砕される!

 

「くぅぅぅぅぅっ!」

コナミ&クロト LP:7500 → 4000

 

「良し!オレはカードを1枚伏せてターンエンド!」

ユーゴ 手札:1→0枚。

 

「ターン終了時に【ハイ・スピード・リレベル】と【スキル・サクセサー】の効果が切れて、【クリアウィング・シンクロ・ドラゴン】のレベルと攻撃力は元に戻り、【デザートストーム】による上昇分のみ加算されて攻撃力は3000となる」

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン ★7 ATK6100 → 3000

 

 

◆コナミ&クロト LP:4000 モンスター:0、伏せカード:0

コナミ 手札:0枚

クロト 手札:5枚

 

vs

 

◆リン&ユーゴ  LP:2800 モンスター:1、伏せカード:1、フィールド魔法:1

リン  手札:0枚

ユーゴ 手札:0枚

 

<リン&ユーゴのフィールド>

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン ★7 ATK3000

 

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン。以下の三つの効果を持つ強力なドラゴンだ。除去するには魔法罠を使用するか、クリアウィングの効果無効の範囲外から攻めるか、クリアウィングの効果を無効化してしまうか、だな。

 

(1):1ターンに1度、このカード以外のフィールドのレベル5以上のモンスターの効果が発動した時に発動できる。その発動を無効にし破壊する。

 

(2):1ターンに1度、フィールドのレベル5以上のモンスター1体のみを対象とするモンスターの効果が発動した時に発動できる。その発動を無効にし破壊する。

 

(3):このカードの効果でモンスターを破壊した場合、このカードの攻撃力はターン終了時まで、このカードの効果で破壊したモンスターの元々の攻撃力分アップする。

 

「俺のターン!ドロー!」

クロト 手札:5→6枚。

 

「俺は墓地から魔法カード【ギャラクシー・サイクロン】を除外して発動。フィールドの表側表示の魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。俺は【デザート・ストーム】を破壊する」

リン&ユーゴ フィールド魔法:1→0

 

「墓地の魔法カード!?…コナミのサモンプリーストの効果のコストか!」

 

「そのとーり」

 

タッグデュエルにおいて、コナミほど頼りになる相棒は居ないな。

 

「相手フィールドのモンスターの数が自分フィールドのモンスターより多い場合、このモンスターは手札から特殊召喚できる。来い!【ヴェルズ・マンドラゴ】!」

クロト 手札:5枚。

 

刺々しい葉を2枚頭に乗せ、腕のような葉を持つ人型に近い植物が現れる。

ヴェルズ・マンドラゴ ★4 ATK1550

 

「俺は手札から【魔導戦士 ブレイカー】を召喚!このカードが召喚に成功した場合に発動する。このカードに魔力カウンターを1つ置く。このカードの攻撃力は、このカードの魔力カウンターの数×300アップする。」

クロト 手札:4枚。

 

赤みを帯びた鎧とマントに包まれ、剣と盾で武装した魔導の戦士が現れる。…なんとなく、緑髪のオカッパ少年をオーバーキルしそうなモンスターだ。

魔導戦士 ブレイカー ★4 ATK1600 → 1900 魔力カウンター:0 → 1

 

「【魔導戦士ブレイカー】効果発動。このカードの魔力カウンターを1つ取り除き、フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。その魔法・罠カードを破壊する。俺はその最後の伏せカードを破壊する」

魔導戦士 ブレイカー ATK1900 → 1600 魔力カウンター:1 → 0

 

「その効果にチェーンして伏せていた速攻魔法【収縮】を発動!対象は【魔導戦士ブレイカー】だ!」

リン&ユーゴ 伏せカード:1→0

 

チェーン②収縮

チェーン①魔導戦士ブレイカー

 

「効果処理を行うぞ。チェーン②【収縮】により、【魔導戦士ブレイカー】の攻撃力を半分になる。そしてチェーン①【魔導戦士ブレイカー】の効果により【収縮】は破壊されるが、効果は適用された後だな」

魔導戦士 ブレイカー ★4 ATK1600 → 800

 

【収縮】か。この時期の子供がもっているカードじゃないな。さっきの【ダーク・ダイブ・ボンバー】に使わなかったのは、戦闘ダメージの増量よりもこのターンを凌いでリンちゃんに繋ぐことを選んだのか。熱くなっているように見えて、冷静な判断だな。

 

「俺はLP1000を支払い、手札から魔法カード【簡易融合】発動!レベル5以下の融合モンスター1体を融合召喚扱いとして融合デッキから特殊召喚する」

コナミ&クロト LP:4000 → 3000 手札:3枚。

 

「融合じゃねえ!ユーゴだ!」

 

様式美だね。

 

「俺は【サウザンド・アイズ・サクリファイス】を融合召喚。この効果で特殊召喚したモンスターは攻撃できず、エンドフェイズに破壊される」

 

体中に目玉の付いた、腹部に巨大な口のあり、頭部にウジャト眼を持つモンスターが現れる。

サウザンド・アイズ・サクリファイス ★1 ATK 0

 

「怖い…」

 

「うげぇ、なんだそいつ…」

 

「そいつを使うのか、容赦ないな」

 

お前が言うな。

 

「ユーゴ!墓地のカード!」

 

「あ、そうか。俺はこの瞬間に墓地の【迷い風】効果発動!このカードが墓地に存在し、相手の融合デッキからモンスターが特殊召喚された場合に発動でき、このカードを自分フィールドにセットする!この効果でセットしたこのカードはフィールドから離れた場合に除外される」

 

リンちゃんの残した最後のカードか。惜しいな、それはセットしたこのターンでは使用できない。間に合わないよ。そして、クリアウィングが効果無効できるモンスターはレベル5以上。サウザンドアイズの効果は防げまい。…いや、違うな。レベル5以上のモンスターを対象とする効果も無効化の対象だったな。危ない危ない。

 

「【サウザンド・アイズ・サクリファイス】の効果発動!1ターンに1度、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動でき、その相手モンスターを装備カード扱いとしてこのカードに装備する。対象は【クリアウィング・シンクロ・ドラゴン】だ」

 

「甘いぜ!【クリアウィング・シンクロ・ドラゴン】の効果発動!1ターンに1度、フィールドのレベル5以上のモンスター1体のみを対象とするモンスターの効果が発動した時に発動できる。その発動を無効にし破壊する!【サウザンド・アイズ・サクリファイス】は破壊されるぜ!」

 

「その効果にチェーンして手札から速攻魔法【禁じられた聖杯】を発動する!フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターはターン終了時まで、攻撃力が400アップし、効果は無効化される。 対象は【クリアウィング・シンクロ・ドラゴン】だ」

コナミ&クロト 手札:2枚。

 

チェーン③禁じられた聖杯

チェーン②クリアウィング・シンクロ・ドラゴン

チェーン①サウザンド・アイズ・サクリファイス

 

「効果処理を行うぞ。チェーン③【禁じられた聖杯】により、チェーン②【クリアウィング・シンクロ・ドラゴン】の攻撃力は400アップするが効果は無効化される。よって、チェーン①【サウザンド・アイズ・サクリファイス】の効果が適用される。【クリアウィング・シンクロ・ドラゴン】を【サウザンド・アイズ・サクリファイス】に装備させる」

 

「クリアウィング!?」

 

抵抗むなしく、【クリアウィング・シンクロ・ドラゴン】は【サウザンド・アイズ・サクリファイス】の腹部にある口へと吸いこまれ、吸収されてしまう。

 

「【サウザンド・アイズ・サクリファイス】の攻撃力・守備力は、このカードの効果で装備したモンスターのそれぞれの数値になり、このカードが戦闘で破壊される場合、代わりに装備したそのモンスターを破壊する。簡易融合で出したから攻撃できないけどな」

 

これで、相手フィールドにモンスターは無し、伏せカードの迷い風はこのターン発動できず、手札もなく、墓地のカードは発動条件を満たすものはない。ただこのままだとLPを削りきれないな。なら、削り切れるモンスターを出すだけだ。その前に【サウザンド・アイズ・サクリファイス】が居ると攻撃できないし、退けておくか。

 

<コナミ&クロトのフィールド>

ヴェルズ・マンドラゴ ★4 ATK1550

魔導戦士 ブレイカー ★4 ATK800

サウザンド・アイズ・サクリファイス ★1 ATK2500

 

「俺は手札から魔法カード【ワン・フォー・ワン】発動!手札からモンスター1体を墓地へ送って発動できる。手札・デッキからレベル1モンスター1体を特殊召喚する。俺はデッキより【ガード・オブ・フレムベル】を特殊召喚!」

コナミ&クロト 手札:2→1枚。

 

<コナミ&クロトのフィールド>

ヴェルズ・マンドラゴ ★4 ATK1550

魔導戦士 ブレイカー ★4 ATK800

サウザンド・アイズ・サクリファイス ★1 ATK2500

ガード・オブ・フレムベル ★1 DEF2000

 

「自分フィールドにチューナーが存在する場合、墓地の【ボルト・ヘッジホッグ】の効果発動!このカードを墓地から特殊召喚する。この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される」

 

<コナミ&クロトのフィールド>

ヴェルズ・マンドラゴ ★4 ATK1550

魔導戦士 ブレイカー ★4 ATK800

サウザンド・アイズ・サクリファイス ★1 ATK2500

ガード・オブ・フレムベル ★1 DEF2000

ボルト・ヘッジホッグ ★2 DEF800

 

「俺はレベル1の【サウザンド・アイズ・サクリファイス】とレベル2の【ボルト・ヘッジホッグ】にレベル1の【ガード・オブ・フレムベル】をチューニング!シンクロ召喚!現れよレベル4【アームズ・エイド】!」

 

<コナミ&クロトのフィールド>

ヴェルズ・マンドラゴ ★4 ATK1550

魔導戦士 ブレイカー ★4 ATK800

アームズ・エイド ★4 ATK1800

 

「フィールドから離れた【ボルト・ヘッジホッグ】は自身の効果により除外される」

 

「俺はレベル4の【ヴェルズ・マンドラゴ】と【魔導戦士ブレイカー】をオーバーレイ!2体でオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!現れよランク4【カチコチドラゴン】!」

 

体中が鉄でできているような鈍色のドラゴンが姿を現す。

 

<コナミ&クロトのフィールド>

アームズ・エイド ★4 ATK1800

カチコチドラゴン ☆4 ATK2100 ORU:2

 

「「エクシーズ召喚!?…って何?」」

 

「チューナーと非チューナーのレベルを合計したモンスターを呼び出すのがシンクロと違い、エクシーズは素材となるモンスターのレベルを合わせて呼び出すんだ」

 

「素材となったモンスターはそのモンスターのORU(オーバーレイユニット)となり、エクシーズモンスターの効果を使用するときはこのオーバーレイユニットを消費するんだよ」

 

「「なるほど~」」

 

言われたことをきちんと聞いてそのまま信じるとか、素直ないい子たちだなぁ。素直すぎるとは思うけど。コナミとは大違いだ。『Over Lay Unit』なら、なんで『ORU』じゃなくて『OLU』って略さないの?とか、コナミみたいに聞いてこなくてよかった。『恐らく公式が決めた固有名詞だよ』なんて答えずに済む。

 

「俺は【アームズ・エイド】の効果発動!1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に装備カード扱いとしてモンスターに装備、または装備を解除して表側攻撃表示で特殊召喚できる。この効果で装備カード扱いになっている場合のみ、装備モンスターの攻撃力は1000ポイントアップする。また、装備モンスターが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手ライフに与える!俺は【カチコチドラゴン】に【アームズ・エイド】を装備する!」

 

<コナミ&クロトのフィールド>

カチコチドラゴン ☆4 ATK2100 → 3100

 

「バトルフェイズへ移行!俺は【カチコチドラゴン】でダイレクトアタック!」

 

「うわぁぁぁ!」

リン&ユーゴ  LP:2800 → 0

 

 

 

「「「「対戦、ありがとうございました」」」」

 

~~~

 

試合後もすっかり打ち解けた俺達は色々とチームを変えてデュエルを続けた。流石にシンクロモンスター無しだと厳しいだろうと思い、ユーゴ君とリンちゃんにはそれぞれのテーマのカードをいくつかプレゼントしておいた。

 

「私はシンクロ召喚した【WW-ダイヤモンド・ベル】の効果発動!墓地の【WW-ウィンター・ベル】を対象とし、そのモンスターの攻撃力2400の半分である1200のダメージを相手に与える!」

 

「うわぁぁぁ!」

クロト&ユーゴ LP:1000 → 0

 

やはり【WW】デッキはタッグのLP8000制でもバーン火力高すぎる。ちなみに、ユーゴ君には【SR】のカードは渡したけどクリスタルウィングは渡していない。ああいった特別なカードはそのうちEXデッキを光らせて気付いたら手に入れているだろうと思うからね。なくても無制限ベイゴマックスありの【SR】は強い。(確信)

 

この後、シスターが乱入してきてユーゴ君&リンちゃんvsシスターとなったのだが、相変わらず自重しないシスターは平然と先攻制圧布陣を展開、圧勝した。

 

呆然としている2人に、ペンデュラムモンスターを見せておいた。きっとそのうちトマト君が作ってしまうだろうからね。そのうえでこのカードのことは口外しないように約束した。彼らはいい子だから多分大丈夫だろう。コナミ?あいつはこういうことに関しては口が堅いからきっと大丈夫。

 

この後、滅茶苦茶タッグデュエルをした。

 

~~~

 

今日だけで1年分くらいタッグデュエルをした気がする。そう思えるような日の夜、俺は一人で夕食後の孤児院のリビングでソファーを占拠していた。コナミや他の二人は既に風呂に入った後、自分の部屋に戻っている。

 

「う~む」

 

今日のデュエルで分かったこと、と言うか感じたことがある。俺は今、パワーカードによるごり押しで他のデュエリストに優位に立っている。だが、今回の様に同レベルに近いカードを使用されるとやはりどうしても勝敗が怪しくなる。

 

前世でもそうだったし、当たり前と言えば当たり前だ。同じカードを使うなら、当然より使い方が上手い奴が強い。それだけだと思っていたんだが…今日対戦したあの三人は明らかに、ピンチの時に逆転の可能性があるカードを引く確率が高い。

 

ドロー力とでも言えばいいのか、タッグフォースのゲームで言うところの【デスティニードロー】システムだ。もちろん、俺にはできないから普通に負ける。だが、彼らは劣勢で、次のターンでほぼ確実に負ける!っていうタイミングになると凄まじい引きを確実に起こす。

 

「流石に100戦とかやったわけじゃないから、試行回数が少ないか?偶然か?」

 

いや、コナミとはそれこそ1000回はデュエルしているが、明らかに最後のドローカードで逆転されることが多かった。この世界にはデスティニードローが存在すると考えていいだろう。

 

そうなるとマズい。今は命をかけるデュエルではないから問題ないが、原作シナリオに入った場合、十代やコナミの金魚の糞ポジションをやっていてもデュエルする機会がないとは思えない。むしろ敵のボスの強さを図るため、モブキャラポジションの俺が先にデュエルをして、俺が負けることで敵の強さが際立つみたいな嚙ませ犬ポジションをやって闇のデュエルの犠牲になる流れになるかもしれない。嫌すぎる。

 

「どうしたものかなぁ」

 

「おやクロト、お悩みですか?」

 

ソファーで頭を抱えていると、風呂上がりと思われるシスターが話しかけてきた。中身はアレでも見た目は美女なので、いきなり話しかけられるとびっくりする。そんなこちらの動揺に気付いているのかいないのか、俺の正面のソファーに腰掛け、話の続きを促してきた。

 

「えぇ、まぁ。白河クロトとして、ハノイの騎士として、デュエリストの壁に直面しているというか…」

 

なんだか言っていて恥ずかしくなってきた。説明下手か。口下手か?美人にドギマギしている思春期の子供か俺は!その通り子供だったな。

 

「ふむ。クロトはパワーカードに頼るだけではなく、デュエリストとして更に強くなりたいということですね?」

 

「はい」

 

よくあの説明で分かったな。女神様なら何でもわかるのだろうか。

 

「ならこれを貴方にあげましょう」

 

「…これは、入浴剤ですか?」

 

「はい。『精霊の湯』と言います。恐らくこれを入れてお風呂に入れば、貴方の望みが叶う切っ掛けになると思いますよ」

 

「はぁ」

 

そう言って微笑むと、シスターはソファーから立ち上がり、自分の部屋に戻っていった。すれ違いざま、若干あの意地の悪い表情をしていたのが少し気になるが…。あの人は俺にだけ妙ないたずらをしかけてくることがある。ただ、それはどれも結果的に俺にとってプラスとなることばかりだった。今回もそうであることを祈ろう。

 

~~~

 

そして、俺に出来ることはシスターから貰った入浴剤『精霊の湯』を浴槽にぶち込み、風呂を満喫することだった。風呂の湯は、瞬く間に透明からエメラルドグリーンに近い色へ変色していき、なんとも表現しづらいがとてもいい匂いもしてきた。これは、入るしかあるまい!突撃ぃ!

 

「…はぁ~生き返るわ~」

 

何だこれ。気持ち良すぎぃ。思考能力が欠如していく…。やべえよ。脳が溶けそう。力が抜けていく…。

 

「ふへぇ~なんだこの入浴剤~。滅茶苦茶リラックスするぅ~」

 

意識が…落ちる…。ヤバいここで落ちたら『驚愕!異世界チート転生したくせに風呂場で溺死する奴が居たらしい!』とか一部で笑いものになりそうだ!それは…何か嫌だな!でも…だめだ…意識が…とお…の…く………。

 

 

~~~

 

 

「おい、起きろ貴様」

 

「…ん?…んん!?」

 

目覚めた俺の目の前には、ブルーアイズの模した鎧を着込んだ変人、もとい【正義の味方 カイバーマン】が不遜な表情でこちらを見ていた…。




ユーゴ君とリンちゃんを孤児院にシュート!超エキサイティング!【WW】と【SR】をシンクロモンスターありでタッグやるとオリ主にターンが回ってこない可能性がありましたので、最初は手加減してもらいました。

新規のWWを手に入れたリンちゃんや初手クリアウィングしてきそうなユーゴ君。これ、小学校低学年の子供なんですよ?同年代、泣いちゃいますね。

タッグ戦は初めての試みでしたが、やはりLP4000制度は無理そうですね。ゲームでもそうでしたが、LP8000制でもプレイヤーにターンが回ってこない時がありましたからね。主に六武衆相手とかで。ようやくターンが回ってきた時には既にシエンが立っていて伏せカードガン伏せなんて言うほぼ無理ゲーみたいな盤面になっていることもありましたし。

タッグデュエルにおいてはコナミ君は本作の最強と言っても過言ではないでしょう。今のオリ主程度ならどんなデッキを使ってもオカルトパワーで瞬コロです。タッグフォースプレイ後だと、コナミ君がタッグデュエルで負ける姿が想像できませんからね。(ゲーム上、負けても勝つまで再戦ですからね)

次からは新章突入。精霊界修行編となります。オリ主をいつまでも三流デュエリストにしておくと、そのうちポックリ逝ってしまうかもしれませんからね。

次回の更新は11/28(土) AM7:00となります。

komoru様、四季式様、Skazka Priskazka様、メイン弓様、誤記報告ありがとうございます。修正しました。

未完の本作の今後の扱いについて

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