【未完】遊戯王GXタッグフォース~2度目の人生は赤帽子の幼馴染~   作:嘘つき熊さん

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無限ループって怖い。そんなお話です。


第十九話 無限ループバーン

夏が終わり、秋が来た。時間が経てば変わるものもある。そう、まさか田中に彼女ができるとは…!!

 

「こちら鈴木。対象はいまだ一人で駅前にいる。強いて言えば変なポーズをしている。どうぞ」

 

「こちら白河。田中のアレは普段の病気だから異常なしだと思うぞ。どうぞ」

 

「こちら佐藤。対象に近付く同年代の女子を目視で確認。どう見ても親しい仲に見える。どうぞ」

 

俺たちはスマートフォンに付属するアプリを使用してスパイごっこに興じている。

決して田中が羨ましくて尾行しているわけではない。ないのだ!

 

「こ、こちら鈴木!対象は女子と手を組みだしたぞ!ちくしょう!ちくしょう!!」

 

「田中……この裏切り者ぉぉぉぉぉ!!」

 

「二人とも落ち着いて。どうぞ」

 

これが落ち着いていられるか!まるで意味が分からんぞ!

コナミならともかく、なんでよりにもよってあの田中に彼女が出来るんだよ!

 

「オレたちは、奴に負けたというのか…」

 

「こんなんじゃ……満足…出来ねぇぜ……」

 

「(田中の隣にいる女の子、田中の妹なんだけど、面白いから黙っておこう)」

 

俺たちは楽しそうな奴の姿を目に焼き付けさせられてしまい、失意のままそれぞれの家に帰った…。

 

~~~

 

そしてその翌日、いつものようにハノイスタイルで大会に参加していたが、今回の対戦相手は見覚えがあるな…。

 

「これより決勝戦を開始いたします。両選手は対戦コートの内側へお入り下さい」

 

対戦コートに入り、どこかで見覚えのあるオッサンと対峙する。誰だっけこの人。

 

「ハノイの騎士。以前の大会では対戦できなかったけど、地方大会本選出場者のオジサンの実力を見せてやろう!」

 

あっ、思い出した。地方大会の時、コナミにアッサリ負けてたオッサンだわ。

 

「両者とも準備はよろしいでしょうか!それでは決勝戦、開始して下さい」

 

大会実況者の一声の後、デュエルが開始される!

 

「「対戦、よろしくお願いいたします」」

 

挨拶は大事だ。古事記にそう書いてあるはず。

 

「「デュエル!」」

 

ハノイの騎士(クロト) LP:4000

 

VS

 

オッサン LP:4000

 

「オジサンは大人だからね。先攻は譲ってあげるよ。オジサンだからね」

 

「では遠慮なく」

 

一人称オジサンなのかこの人。ともかく、珍しく先攻を手に入れたのでサクサク始めましょうか。

 

「私のターン。ドローフェイズ、ドロー!そのままスタンバイ、メインフェイズへ移行」

ハノイ 手札:5→6枚。

 

あ、この手札ならあのコンボが出来そうだな。狙ってみるか。

 

「私はモンスターを伏せ、カードを3枚伏せてターンエンド!」

ハノイ 手札:2枚、伏せカード:3枚。

 

 

ハノイ  LP4000、手札:2枚 ※手札:暗黒のマンティコア

 

<ハノイのフィールド>

伏せモンスター(デーモン・イーター)、伏せカード:3

 

オッサン LP4000、手札:2枚

 

 

「オジサンのターン。ドローフェイズ、ドロー!そのままスタンバイフェイズへ移行!」

オッサン 手札:5→6枚。

 

「オジサンは手札から【黄金の天道虫】を見せて効果発動!自分は500ライフポイント回復するのだ。この効果を使用した場合、エンドフェイズ時まで手札のこのカードを公開するのだ!」

オッサン LP:4000 → 4500、手札:6枚。

 

キュアバーンデッキとかなのか?それよりもあの語尾、何とかならないのかなぁ。

 

「オジサンはメインフェイズへ移行!」

 

「ここで私は伏せカードの速攻魔法【手札断殺】発動。お互いのプレイヤーは手札を2枚墓地へ送る。その後、それぞれデッキから2枚ドローする」

ハノイ  手札:2→0→2枚、伏せカード:3→2 ※【暗黒のマンティコア】を墓地に送る

オッサン 手札:6→4→6枚。

 

これで仕込みの第一段階はクリア。さて、上手く行ってくれるかな?

 

「オジサンは手札から【お注射天使リリー】を召喚!この娘の効果は、このカードが戦闘を行うそのダメージ計算時に1度、2000LPを払って発動できて、このカードの攻撃力はそのダメージ計算時のみ3000アップする効果を持つのだ!」

オッサン 手札:5枚。

 

白い翼に白衣のピンク髪少女がでっかい注射器を持って現れる。

お注射天使リリー ★3 ATK400

 

「うははははぁ!凄いぞー!可愛いぞー!」

 

うわきつ。いきなりなんだこのオッサン。

 

「オジサンは永続魔法【暗黒の扉】発動!このカードがある限り、お互いのプレイヤーは、バトルフェイズにモンスター1体でしか攻撃する事ができないのだ!」

オッサン 手札:4枚。

 

「オジサンは永続魔法【レベル制限B地区】発動!フィールド上のレベル4以上のモンスターは守備表示になるのだ!」

オッサン 手札:3枚。

 

「オジサンは装備魔法【メテオ・ストライク】発動!リリーちゃんに装備!装備モンスターが守備表示モンスターを攻撃した時、その守備力を攻撃力が超えていれば、その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与えるのだ!」

オッサン 手札:2枚。

 

まさかこのオッサン、リリー特化の美少女デッキなのか?さっきの【黄金の天道虫】はライフ回復手段でリリーの効果コストを補うための物か。

いや、うん。悪いとは言わないけどさぁ。

 

「バトルフェイズ!オジサンの【お注射天使リリー】で君の隠された…」

 

「バトルフェイズ開始直前に、私は伏せカードの通常罠【威嚇する咆哮】発動。このターン相手は攻撃宣言できない」

ハノイ 伏せカード:2→1

 

「おや、オジサンのリリーちゃんを見せつけたかったんだけど、残念だねぇ。メインフェイズ2に移行。…う~ん」

 

ここまでで仕込みの第二段階もクリアと言っていいかな。だから、頼むから伏せカードを割ってくるなよ…。頼むぞ~。

 

「良し、オジサンはカードを1枚伏せてターンエンド!」

オッサン 手札:1枚、伏せカード:1枚。

 

「エンドフェイズ前に、私は伏せカードの永続罠【バックファイア】発動。自分フィールドの表側表示の炎属性モンスターが破壊され墓地へ送られる度に発動する。相手に500ダメージを与える」

ハノイ 伏せカード:1→0

 

はい、仕込みの最終段階まで完了!良し、勝った。お疲れさまでした~。

 

「おや?このタイミングでトラップカードかい?」

 

もうオレのターンもオッサンのターンねえから。

 

 

「エンドフェイズに墓地の【暗黒のマンティコア】効果発動!このカードが墓地へ送られたターンのエンドフェイズ時、自分の手札・フィールド上から獣族・獣戦士族・鳥獣族モンスター1体を墓地へ送って発動できる。このカードを墓地から特殊召喚する。俺はフィールドの【デーモン・イーター】を墓地に送る」

 

黒い翼に金の体とライオンの頭を持つ獣が墓地から蘇る。

暗黒のマンティコア ★6 ATK2300

 

「ほう、そんな効果があったのかい!」

 

オッサンのターンねえから。

 

「エンドフェイズに墓地の【デーモン・イーター】効果発動!相手エンドフェイズにこのカードが墓地に存在する場合、自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊し、このカードを墓地から特殊召喚する。俺はフィールドの【暗黒のマンティコア】を破壊する」

 

悪魔のような翼を持った茶色の獣が墓地から蘇る。

デーモン・イーター ★4 ATK1500

 

「この瞬間、永続トラップ【バックファイア】効果発動。自分フィールドの表側表示の炎属性モンスターである【暗黒のマンティコア】が破壊され墓地へ送られる度に発動する。相手に500ダメージを与える」

 

「うわっちゃ!」

オッサン LP:4500 → 4000

 

 

「エンドフェイズに墓地の【暗黒のマンティコア】効果発動!このカードが墓地へ送られたターンのエンドフェイズ時、自分の手札・フィールド上から獣族・獣戦士族・鳥獣族モンスター1体を墓地へ送って発動できる。このカードを墓地から特殊召喚する。俺はフィールドの【デーモン・イーター】を墓地に送る」

 

「エンドフェイズに墓地の【デーモン・イーター】効果発動!相手エンドフェイズにこのカードが墓地に存在する場合、自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊し、このカードを墓地から特殊召喚する。俺はフィールドの【暗黒のマンティコア】を破壊する」

 

「この瞬間、永続トラップ【バックファイア】効果発動。自分フィールドの表側表示の炎属性モンスターである【暗黒のマンティコア】が破壊され墓地へ送られる度に発動する。相手に500ダメージを与える」

 

 

「うわっちゃちゃ!…これは、まさか無限ループ!?」

オッサン LP:4000 → 3500

 

Exactly!(その通りでございます)

 

 

「ぬわぁぁぁぁぁぁ!!」

オッサン LP:3500 → 3000 → 2500 → 2000 → 1500 → 1000 → 500 → 0

 

 

 

「対戦、ありがとうございました」

 

「オジサンのリリーちゃんが…」

 

リリーちゃんは無事だったろ。

 

~~~

 

大会後、精霊界のとある平原で【無敗将軍ジェネラル フリード】の連合軍部隊で手伝いをしていた。

 

「クロト!この剣を【切り込み隊長】へ持っていってくれ!」

 

「了解ー」

 

「クロト!この薬箱を【衛生兵マッスラー】へ持っていってくれ!」

 

「はいよー」

 

「クロト!この大剣を【戦士ダイ・グレファー】へ持って行ってくれ!」

 

「クロト!この包帯を【荒野の女戦士】へ持って行ってくれ!」

 

「クロト!この杖を【エルディーン】へ持って行ってくれ!」

 

「クロト!この槍を【ならず者傭兵部隊】へ持って行ってくれ!」

 

「クロト!この鎧を【戦士ラーズ】へ持って行ってくれ!」

 

「やることが!多い!」

 

「敵の大群が来たぞー!全員迎撃用意ー!」

 

「クロトは退避していてくれ!正直、邪魔だ!」

 

「了解ー!」

 

今日も精霊界は争いが絶えないが、何とか生きています。




鈴木、佐藤、田中、田中妹に関しては、ニンテンドー3DSのソフト『最強カードバトル』に登場する小学生四天王がモデルです。本人ではなくあくまでモデルなので、特に彼らは重要人物ではありませんが。

今回のデュエルは…マキュラが便利すぎるのが悪いのです。

【暗黒のマンティコア】はそのうちまた悪用します。

次回の更新は12/2(水) AM8:00予定です。


ファイネス1様、四季式様、読み専です様、誤記報告ありがとうございました。修正しました。

未完の本作の今後の扱いについて

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