【未完】遊戯王GXタッグフォース~2度目の人生は赤帽子の幼馴染~   作:嘘つき熊さん

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とうとうエクゾディア解禁。

ジャンケンで先行を取ったら勝ちみたいなクソゲーにならないように、ある程度は相手もこちらへの対策を仕込んできますが、まぁモブですからねぇ。


第二十三話 エクゾディア

小学校四年生のGWの最中、新たなリミットレギュレーションが発表された。俺はその結果に納得だったのだが、コナミ、ユーゴ君、リンちゃんは不満があるようだ。

 

「【封印されしエクゾディア】が封印されてないぞ…」

 

「【苦渋の選択】はそのまま制限なのに、【クリッター】と【黒き森のウィッチ】がノータッチなのが気になるな!」

 

「【生還の宝札】や【蝶の短剣-エルマ】の危険性は、あまり知られていないのかしら?」

 

ちなみに、前回と変動があったものは以下の通りだ。

 

<禁止カード>

【イレカエル】 New!

【魔導サイエンティスト】 New!

【ファイバーポッド】 New!

【カオスポッド】 New!

【サイバーポッド】 New!

【処刑人-マキュラ】 New!

【ガトリング・オーガ】 New!

【サンダー・ボルト】 New!

【ハーピィの羽根帚】 New!

【遺言状】 New!

【マスドライバー】 New!

【王家の神殿】 New!

 

<制限カード>

【トゥーン・キャノン・ソルジャー】 New!

【お注射天使リリー】 New!

【聖なる魔術師】 New!

【大寒波】 New!

【光の護封剣】 New!

【リミッター解除】 New!

【団結の力】 New!

【魔導師の力】 New!

【手札抹殺】 New!

【聖なるバリア -ミラーフォース】 New!

【落とし穴】 New!

【死のデッキ破壊ウイルス】 New!

【破壊輪】 New!

【血の代償】 New!

【王宮の勅命】 New!

【リビングデッドの呼び声】 New!

【魔法の筒】 New!

 

<エラッタ(名称ターン1制限)>

【レスキューキャット】 New!

 

俺が大会で禁止カードを中心に使用していたのは、勝ちやすいのもあるが、禁止制限カードの重要性を世間に認知させるのが第一目的だ。今まで使ってきたカードは入手難度もそこそこ低いからな。

 

この世界において、エクゾディア関連のカードは超が付くレアカードだからな。所持者が少ない分、使用者も少ないわけで、前世の様にデュエル廃人たちの研究材料になる機会も少なかった。規制が必要ないと考えられているのかも知れない。この三人には容赦なく使っていたが、俺も大会での使用を今までは控えてたからな。

 

そして、この世界で入手難度が低いくせに危険なカード達の禁止制限化は大体終わった。そろそろエクゾディアを解禁しよう。リミットレギュレーション更新は一年毎だし、その期間は好きに使わせてもらおう。

 

~~~

 

そして数日後の大会に、俺はいつものようにハノイスタイルで大会に参加していた。

 

「これより決勝戦を開始いたします。両選手は対戦コートの内側へお入り下さい」

 

対戦コートに入り、対戦相手と対峙…子供?

 

「ハノイの騎士!このオレサマがお前をぶっ飛ばす!」

 

俺よりも2歳は低い少年が居た。俺が言うのもなんだが、良く勝ち上がってこられたな。

 

「両者とも準備はよろしいでしょうか!それでは決勝戦、開始して下さい」

 

大会実況者の一声の後、デュエルが開始される!

 

「さぁ!覚悟しろよ!」

 

「対戦、よろしくお願いいたします」

 

挨拶は大事だ。古事記にそう書いてあるはず。

 

「「デュエル!」」

 

ハノイの騎士(クロト) LP:4000

 

VS

 

少年 LP:4000

 

「先攻はオレサマが貰った!オレのターン。ドローフェイズ、ドロー!そのままスタンバイ、メインフェイズへ移行!」

少年 手札:5→6枚。

 

「オレサマは手札から【増援】発動!デッキから【ダーク・ヒーロー ゾンバイア】を手札に加える!」

少年 手札:5→6枚。

 

「オレサマは手札から【融合賢者】発動!デッキから【融合】を手札に加える!」

少年 手札:5→6枚。

 

まさか、【異星の最終戦士】を立てるデッキか?先攻で特殊召喚封じしてくるのなら、結構厄介なデッキだが…。

 

「オレサマは手札から【ダーク・ヒーロー ゾンバイア】を召喚!」

少年 手札:5枚。

 

アメリカンコミックのヒーローのようなモンスターが召喚される。

ダーク・ヒーロー ゾンバイア ★4 ATK2100

 

「オレサマはカードを4枚伏せてターンエンドだ!」

少年 手札:1枚。

 

ガン伏せか…嫌な感じだな。

 

ハノイ LP4000、モンスター:0、伏せカード:0、手札:5枚

少年 LP4000、モンスター:1、伏せカード:4、手札:1枚

 

「私のターン。ドローフェイズ、ドロー!そのままスタンバイ、メインフェイズへ移行」

ハノイ 手札:5→6枚。

 

「私は手札から魔法カード【大嵐】発動。フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する」

ハノイ 手札:5枚。

 

「伏せカードのカウンタートラップ【マジック・ジャマー】発動!手札を墓地に送り、【大嵐】を無効にする!」

少年 伏せカード:3

 

チェーン②:マジック・ジャマー

チェーン①:大嵐

 

防がれたか。意地でも最終戦士を立たせる為に、こちらの行動をカウンタートラップをガン積みして阻害しまくってくる可能性があるな…。

 

「私は手札から【魔導戦士 ブレイカー】召喚。召喚成功時…」

ハノイ 手札:4枚。

 

「伏せカードのトラップ【落とし穴】発動!相手が攻撃力1000以上のモンスターの召喚・反転召喚に成功した時、そのモンスター1体を対象として発動できる。その攻撃力1000以上のモンスターを破壊する!」

少年 伏せカード:2

 

ブレイカーもダメか。だが、徐々に相手の伏せカードも減ってきている。もう少しだ。

 

「私は手札から魔法カード【天使の施し】発動。デッキから3枚ドローして2枚墓地に送る」

ハノイ 手札:3枚。

 

「伏せカードのカウンタートラップ【マジック・ドレイン】発動!相手が魔法カードを発動した時に発動する事ができる。相手は手札から魔法カード1枚を捨ててこのカードの効果を無効にする事ができる。捨てなかった場合、相手の魔法カードの発動を無効にし破壊する!」

少年 伏せカード:1

 

嫌なカードを使ってくるな…。

 

「私は【マジック・ドレイン】の効果を無効にするための魔法カードを墓地に、送らない」

 

チェーン②:マジック・ドレイン

チェーン①:天使の施し

 

さて、相手の伏せカードはあと1枚だが…いや、待て。アイツは最初に【融合賢者】で【融合】をサーチしたはずだ。先ほどの【マジック・ジャマー】のコストを払って手札は0枚。

 

そして、先ほどのコストにしたカードは【融合】ではなかったから…あの伏せカードは【融合】か!ならこちらの行動を阻害することはもう出来まい!

 

「私は手札から魔法カード【苦渋の選択】発動。自分のデッキからカードを5枚選択して相手に見せる。相手はその中から1枚を選択する。相手が選択したカード1枚を自分の手札に加え、残りのカードを墓地へ捨てる」

ハノイ 手札:2枚。

 

<ハノイがデッキから選んだカード>

・クリッター ※エラッタ前の最初期版

・クリッター ※エラッタ前の最初期版

・黒き森のウィッチ ※エラッタ前の最初期版

・黒き森のウィッチ ※エラッタ前の最初期版

・黒き森のウィッチ ※エラッタ前の最初期版

 

「なんだそのチョイス…オレサマは【クリッター】を選択する!」

 

「では私の手札に【クリッター】が加わり、他は墓地に送る」

ハノイ 手札:2→3枚。

 

やはりアイツは妨害してこなかったな。そして、これで俺の勝ちは確定した。

 

「墓地に送られた【クリッター】効果発動!自分のデッキから攻撃力1500以下のモンスターを1枚手札に加える。私が加えるのは【封印されし者の右足】」

ハノイ 手札:3→4枚。

 

「…ん?」

 

「墓地に送られた【黒き森のウィッチ】効果発動!自分のデッキから守備力1500以下のモンスターを1枚手札に加える。私が加えるのは【封印されし者の左足】」

ハノイ 手札:4→5枚。

 

「…おい」

 

「墓地に送られた【黒き森のウィッチ】効果発動!自分のデッキから守備力1500以下のモンスターを1枚手札に加える。私が加えるのは【封印されし者の右腕】」

ハノイ 手札:5→6枚。

 

「おいおい」

 

「墓地に送られた【黒き森のウィッチ】効果発動!自分のデッキから守備力1500以下のモンスターを1枚手札に加える。私が加えるのは【封印されし者の左腕】」

ハノイ 手札:6→7枚。

 

「おいおいおい!まさか!」

 

「そして、元から持っていた【封印されしエクゾディア】と合わせ、5枚のエクゾディアパーツが全て手札に揃った!」

 

手札を公開し、エクゾディアパーツが全て揃っていることを相手に見せる。

 

「馬鹿な!早すぎる!何が【苦渋の選択】だ!オレサマが苦渋の選択をさせられたじゃねーか!」

 

そうだよ。【遺言状エクゾ】とどっこいなくらいクソだよなこの戦術。

 

「【封印されしエクゾディア】の5枚のエクゾディアパーツが全て手札に揃った瞬間、揃えたプレイヤーの特殊勝利が確定する。私の勝ちだ」

 

「ふざけんな!なんなんだこれはぁ!!」

 

「現れよ【封印されしエクゾディア】!」

 

「あ、あぁ…!」

 

俺の前に五つのカードが現れ、それぞれを光の線が結び、その中央から封印されしエクゾディアの上半身が現れる…!

 

「さぁ放て!怒りの業火 エクゾード・フレイム!!」

 

「うわぁぁぁぁ!」

 

エクゾディアが放った膨大な熱量は会場全体を包み込み、対戦相手のフィールドのカードが全て破壊され、特殊勝利が確定する。

 

 

 

「対戦、ありがとうございました」

 

「オレサマの…負け…」

 

~~~

 

大会後、俺はとある町にある寂れたペットショップを訪れていた。ハノイスタイルで。

 

そこには数々のペットがケージの中に入れられていた。犬、猫、リス、ハムスター、カナリア、フェレット、そして昆虫類。

 

「いらっしゃいませ。どのようなペットをお探しですか?」

 

「デュエルモンスター元日本チャンピオンのインセクター羽蛾さんですね?」

 

「…えぇ、そうですが、私になにか御用でしょうか?」

 

そのペットショップにいた唯一の店員は、緑色の髪をオカッパにして、虫を模した特徴的な眼鏡をかけた鋭い目つきの青年だった。今はこちらに不審な目を向けている。

 

「貴方にデュエルを申し込みたいと思い、訪問させていただきました」

 

「私はもう、デュエルモンスターズと関わるのを止めました。デュエリストを卒業したんです」

 

そういうと、羽蛾は近くにあった椅子に座って、うつむきながらもポツポツとこれまでの経緯と心情を話しはじめた。

 

 

ペガサスに招かれた王国にて、武藤遊戯のエクゾディアを海に捨てる暴挙に出て、自分の有利なフィールドに誘い込んだのにも関わらず敗れたこと。

 

各地の有名なデュエリストが集まるバトルシティで、当時は素人同然だった城之内克也のデッキに子供を使ってまで細工し、万全を期して挑んだにもかかわらず敗れたこと。

 

世界を滅ぼしかねなかったダーツ事件において、ダーツ側について強力なカードを手に入れたにもかかわらず、またもや武藤遊戯に敗れたこと。など。

 

 

「そうして…己の才能の限界を感じ、自分のことを誰も知らないようなこの場所で新たな生活を始めたわけですね」

 

「えぇ、まぐれで一度だけでも日本チャンピオンになってしまったことで勘違いしてしまったのですよ。お笑いですね」

 

羽蛾の行った盤外戦術に関しては擁護できることではないが、王国ルールでのエクゾディアなんて、多分誰も勝てなかっただろう。だから漫画的には何とかしてエクゾディアを遊戯の手から手放させる必要があったのだと思う。

 

遊戯が自発的にエクゾディアを手放すことはないだろうから、失くすか盗まれるかもしくは…といったところでちょうどそれらを実行しそうな理由を持つ人物を登場させたのだと推測する。つまり、羽蛾は犠牲になったのだ。その後のシナリオが盛り上がるための犠牲にな…。なんて。

 

「私はそうは思いませんね。武藤遊戯とのデュエルも、城之内克也とのデュエルも、失礼とは思いますが貴方には慢心があったから敗れたのだと思います」

 

「慢心、ですか」

 

「エクゾディアさえ無ければ勝てるだろう、パラサイトを仕込んだから素人に負けるわけがない、このように考えていたはずです。そしてそれは正しくもあるでしょう」

 

「…」

 

王国編でもバトルシティ編でも、インセクター羽蛾は決して弱いデュエリストではなかったと思う。相手が悪すぎたんだ。大会序盤の遊戯と城之内相手とか、漫画的に勝っちゃダメな相手だしな。

 

「そもそも、デュエルに絶対などありはしないのです。当時は無敵と思われていたペガサス氏のトゥーンや世界最高の攻撃力を持つ青眼の白龍も武藤遊戯に破れ、その武藤遊戯も敗北したことがある」

 

「…そうですね」

 

デュエルしていれば負けることもあるよ。それに『通常モンスターなのに実は攻撃回避率35%の特殊能力がある』とか『月を攻撃したら引き潮が起こって攻撃力が下がる』とかいきなり言い出されたら、そんな勝負で俺は勝てる気がしない。

 

「マグレだったのかもしれませんが、貴方には日本チャンピオンになったという実績があります。それは、決して誰もがなれるというものではありません」

 

「…そうだ。私は、オレは、ボクは、確かに勝ったんだ。あの日、あの場所で…」

 

「私は、貴方にもう一度チャンスを与えたくてやってきました」

 

説得って苦手だな。上手く口が回らない。自分で言っておいてなんだが、チャンスを与えるだってさ。上から目線すぎる。

 

「チャンス…」

 

「貴方にこのカードたちを譲ります。ご覧ください」

 

「…これは、インゼクター?このカードは…進化の繭?いや、違うな。…っ!このカードは、女王の…!!」

 

「あと一度だけ、チャレンジしてみようと思いませんか?」

 

瞳に光を取り戻しつつある彼に、最後の一押しを仕掛けてみる。

 

慢心のない状態の羽蛾の、言ったもの勝ち俺ルールのない状態で、カードパワーの十分なデッキを使ったデュエル。この条件であれば、彼は世界に通じるデュエリストになれると思う。DDにも届きうるかもしれない。

 

そんな俺個人の目的を達成させるため、抜け殻となっていた彼をそそのかす俺は、きっとゲス野郎なのだろう。でも、上手く行ったらWin-Winだし、この話の乗るかどうかは彼自身の意思に任せるわけだから、別に問題ないよな?




最初に流行ったエクゾディアは、確か【遺言状エクゾディア】だったと思います。
回数制限のないエラッタ前の【遺言状】を発動して、【クリッター】と【黒き森のウィッチ】で自爆特攻。エクゾディア完成。クソゲーすぎますね。

虫野郎ことインセクター羽蛾は、卑怯な盤外戦術をしない&慢心しない状態であれば結構強いのでは?と思い、DDへの刺客2号になってもらいました。前作での戦歴も、竜崎以外が絶対に勝ってはいけない対戦相手への噛ませ犬にされただけでしょうし。

【インゼクター羽蛾】とか、多分過去に何人もの人が考えたであろうことでしょうが、別に被っても問題ないし、ヨシッ!

過去の出来事を改心した綺麗な羽蛾になるか、またも調子に乗り始めて過去より汚い羽蛾になるかは気分次第です。


次回の更新は12/9(水) AM6:00となります。次回の更新からは2話ずつになります。

四季式様、誤記報告ありがとうございました。修正しました。

未完の本作の今後の扱いについて

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