【未完】遊戯王GXタッグフォース~2度目の人生は赤帽子の幼馴染~   作:嘘つき熊さん

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アークファイブの登場人物、ユーリ戦です。

アニメ原作では最強格の一人だった彼ですが、この世界では…。


第三十二話 ユーリ

デニスとのデュエルの後、半ば拉致されるような流れで葉月ユーリと会うことになった俺は、左右を黒服に挟まれながら車に乗って移動しながらユーリのことを考えていた。

 

 

ユーリ。アニメ版アークファイブ及び漫画版アークファイブの登場人物である。今までの登場人物の状態から考えて、今から会いに行くユーリはアニメ版順守の人物と推測される。

 

アニメ版のユーリは融合次元の刺客の中でも破格のデュエルの腕前を持っており、性格は冷徹、残酷、自分本位とまぁそんな感じだった。この世界でも同じような性格なら全力で逃げよう。

 

今ならまだ勝てるかも知れないが、彼のデッキである【捕食植物(プレデタープランツ)】と彼のエースカードである【スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン】の性能を考えれば、LP4000制で戦うにはリスクが大きすぎる。

 

そんなヘタレた考えをしていると、ふと車に取り付けられているテレビが付けられる音がした。なんだ?と思って画面を覗き込んでみると、どうやらリアルタイムでどこかのデュエル大会の中継をやっているようだ。

 

「すまないね。この試合はどうしても見ておきたかったんだ」

 

「そうか」

 

リアルソリッドビジョンシステムを使用したその大会で、対峙したデュエリスト達は何故かモンスターに跨ってデュエルをして、今しがた決着がついたようだ。そして…。

 

『これで終わりか? もうオレと戦おうとする者はいないのか?オレはまだ満足していない!もっと強く! もっと激しく戦いたい!』

 

「ズァークゥ!?なぜズァークがあそこに……逃げたのか?自力で脱出を?ズァーク!」

 

「びっくりした…いきなり叫んでどうしたんだい?」

 

「あ、いや。すまない。知り合いによく似た人物が映っていたものだからつい…」

 

「そうなのかい?今勝ったこの選手名はさっき言っていた通りズァーク。本名は分からないけど…恐らく今一番の注目を浴びているプロデュエリストだよ」

 

そうデニスが説明してくれた。その話を聞きつつもテレビ画面を見ると、逆立った灰色の髪をした白メインで青が混じった変わった服装をしている青年が、赤いオッドアイのドラゴンに跨り、満足民みたいなことを言っていた。よく見ると若干顔立ちは榊遊矢に似ているようなそうでもないような。

 

ズァークが榊遊矢たち4人とは別の存在として同じ世界にいる?それならあの4人が覇王化することもない?…それならユーリの性格も多少和らいでいて…何だ、ユーリっていい奴じゃん!の可能性が出てきたな!そうであって欲しいな!

 

そうこう考えている間に、どうやら車は目的地に到着したようだ。そして目の前には純和風の広大なお屋敷が…。これっていわゆるアブナイ人達の拠点では?どうやらやはり楽観視は出来なさそうである。

 

~~~

 

「遅いよデニス」

 

「ゴメンゴメン。待たせたねユーリ。彼がハノイの騎士、白河クロトだ」

 

「ふぅ~ん、君がねぇ」

 

屋敷の奥に通されてデニスや黒服たちと共に障子を開いた先に向かうと、そこには純和風な家にはミスマッチなスーツ姿の紫キャベツ…もとい、紫髪の少年が不機嫌そうに待っていた。

 

「白河クロトだ。俺になにか用事があるって聞いたが、早速用件を聞いてもいいか?」

 

「そうだね。話は早い方がいい。なら、君たち、邪魔だよ」

 

「「「はっ!失礼いたしました」」」

 

そういうと黒服たちはこの畳が敷き詰められた部屋から退出していく。そして残されたのは俺、デニス、そしてユーリの三人だけだ。

 

「じゃぁ早速始めようか。君がセレナの家庭教師を名乗るに足る実力かどうか、今ここでボクに見せてもらうよ」

 

そういうとデュエルディスクを構えるユーリ。少し距離を取ってデュエルを見届けるらしいデニス。ここまできたらやるしかないかな。

 

「話は良く見えないが、やるってんなら相手になる」

 

 

「「対戦、よろしくお願いいたします」」

 

挨拶は大事だ。古事記にそう書いてあるはず。

 

「「デュエル!」」

 

クロト LP:4000

 

VS

 

ユーリ LP:4000

 

「先攻はボクが貰うよ。私のターン。ドローフェイズ、ドロー!そのままスタンバイ、メインフェイズへ移行」

ユーリ 手札:5→6枚。

 

「ボクは永続魔法【プレデター・プランター】発動!このカードのコントローラーは、自分スタンバイフェイズ毎に800LPを払う。またはLPを払わずにこのカードを破壊する。1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。自分の手札・墓地からレベル4以下の「捕食植物」モンスター1体を選んで特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。効果により手札から【捕食植物モーレイ・ネペンテス】を特殊召喚する」

ユーリ 手札:5枚。

 

青色の葉の先端がオレンジ色になった蔦を手足の様にして立つ植物が姿を現す。

捕食植物モーレイ・ネペンテス ★4 ATK1600

 

「ボクは【捕食植物フライ・ヘル】を通常召喚し、手札から【融合】を発動する!魅惑の香りで虫を誘う二輪の美しき花よ!今ひとつとなりて、その花弁の奥の地獄から、新たな脅威を生み出せ!融合召喚!現れろ!飢えた牙持つ毒龍。レベル8!【スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン】!」

ユーリ 手札:3枚。

 

紫の体に長い尻尾、鋭い牙を持つドラゴンが姿を現す。

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン ★8 ATK2800

 

おぉ、ちゃんと融合召喚の時に「頂きます」のポーズをしたな。セレナと言い、タイラー姉妹と言い、元融合次元の人達はよくもまぁ格好いいポーズを思いつくもんだ。そして、もう持っていたかスターヴ・ヴェノム。ユーゴ君の件を考えるとまだ持っていない可能性もあったんだけどな。

 

「このカードが融合召喚に成功した場合に発動できる。相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を選び、その攻撃力分だけこのカードの攻撃力をターン終了時までアップする。1ターンに1度、相手フィールドのレベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる。エンドフェイズまで、このカードはそのモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。融合召喚したこのカードが破壊された場合に発動できる。相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊する」

 

「先攻1ターン目に召喚せずに、別の…キメラフレシア辺りを召喚すればよかったんじゃないか?」

 

「キメラフレシア?何だいそれは?…まぁいいや。ボクはカードを2枚セットしてターンエンド」

ユーリ 手札:1枚。

 

キメラフレシアを知らない?あぁ、そう言えばあれって漫画版が初登場で、アニメでは使用していないんだっけ?

 

クロト LP4000、モンスター:0、伏せカード:0、手札:5

ユーリ LP4000、モンスター:1、手札:1、伏せカード:2

 

<ユーリのフィールドのモンスター>

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン ★8 ATK2800

 

「俺のターン。ドローフェイズ、ドロー!そのままスタンバイ、メインフェイズへ移行」

クロト 手札:5→6枚。

 

伏せカードを除去するカードがないな。ならこれを使うか。

 

「俺は手札より通常魔法【大寒波】発動。メインフェイズ1の開始時に発動する事ができる。次の自分のドローフェイズ時まで、お互いに魔法・罠カードの効果の使用及び発動・セットはできない」

クロト 手札:5枚。

 

「ふふっ、伏せカードが怖かったのかい?」

 

「あぁ、こう見えて小心者なんでね」

 

ユーリが若干煽るような顔で聞いてくるが、乗ってはいけない。あのデッキに採用している可能性は高くないけど、モンスター出した途端に【奈落の落とし穴】くらいは飛んできそうだしな。

 

「このカードは通常召喚できない。自分フィールドにモンスターが存在しない場合に特殊召喚できる。俺は手札より【フォトン・スラッシャー】を特殊召喚。自分フィールドにこのカード以外のモンスターが存在する場合、このカードは攻撃できない」

クロト 手札:4枚。

 

<クロトのフィールド>

フォトン・スラッシャー ★4 ATK2100

 

「相手フィールド上にモンスターが存在し、自分フィールド上に表側表示で存在するモンスターがレベル4モンスターのみの場合、このカードは手札から特殊召喚できる。俺は手札より【トラブル・ダイバー】を特殊召喚。この方法による「トラブル・ダイバー」の特殊召喚は1ターンに1度しかできない。このカードをエクシーズ召喚の素材とする場合、戦士族モンスターのエクシーズ召喚にしか使用できない」

クロト 手札:3枚。

 

<クロトのフィールド>

フォトン・スラッシャー ★4 ATK2100

トラブル・ダイバー ★4 ATK1000

 

「俺は手札から【星因士 ベガ】を通常召喚して効果発動。このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。手札から「星因士 ベガ」以外の「テラナイト」モンスター1体を特殊召喚する。そして、その効果にチェーンして【幻蝶の刺客オオルリ】の効果発動。このカードは通常召喚できない。自分が戦士族モンスターの召喚に成功した時、このカードを手札から特殊召喚できる。このカードはシンクロ素材にできない」

クロト 手札:2枚。

 

<クロトのフィールド>

フォトン・スラッシャー ★4 ATK2100

トラブル・ダイバー ★4 ATK1000

星因士 ベガ ★4 ATK1200

 

チェーン②幻蝶の刺客オオルリ

チェーン①星因士 ベガ

 

「テラナイト?ボクとデュエルした時のデッキとは違うようだね」

 

デニスが疑問視するのも分からなくはないが、【カオス】デッキを使った場合、ユーリにカオスモンスターの効果を利用されかねないからな。今回は封殺させてもらう。

 

「効果処理を続けるぞ。まずは【幻蝶の刺客オオルリ】を自身の効果で特殊召喚。そしてベガの効果で手札の【星因士 デネブ】を特殊召喚。このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「星因士 デネブ」以外の「テラナイト」モンスター1体を手札に加える。俺がデッキから加えるのは【星因士 アルタイル】」

クロト 手札:2→1→2枚。

 

<クロトのフィールド>

フォトン・スラッシャー ★4 ATK2100

トラブル・ダイバー ★4 ATK1000

星因士 ベガ ★4 ATK1200

星因士 デネブ ★4 DEF1000

幻蝶の刺客オオルリ ★4 DEF1700

 

「レベル4のモンスターがフィールドに5体!?来るよユーリ!」

 

「エクシーズ召喚のようだね」

 

「ご名答。レベル4のモンスター3体でオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!現れよランク4!【星守の騎士 プトレマイオス】!」

 

人間の上半身と馬のような下半身を持つ、白の体の戦士が姿を現す。

 

<クロトのフィールド>

星守の騎士 プトレマイオス ☆4 DEF2600 ORU:3

 

「【星守の騎士 プトレマイオス】のORUを3つ取り除いて効果発動。「No.」モンスター以外の、このカードよりランクが1つ高いXモンスター1体を、自分フィールドのこのカードの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。この効果は相手ターンでも発動できる。エクシーズ・チェンジ!現れよランク5【サイバー・ドラゴン・ノヴァ】!」

 

白の翼と体に一部黒い部分が混じる機械竜が姿を現す。

 

<クロトのフィールド>

サイバー・ドラゴン・ノヴァ ☆5 ATK2100 ORU:1

トラブル・ダイバー ★4 ATK1000

幻蝶の刺客オオルリ ★4 DEF1700

 

「…「No.」って何?」

 

「そんな!ランクアップマジック無しでランクアップするだって!?」

 

「そんなに凄いのそれ?」

 

「メチャクチャだよ!本来、エクシーズモンスターのランクアップには専用の魔法カード、もしくはエクシーズ元のモンスターがエクシーズ先のモンスターの条件を満した状態で重ねる必要があるんだ!あのモンスターはその条件をすべて無視している!」

 

良し。なんかデニスが興奮して良く喋ってくれているおかげで「No.」への言及は免れたな。

 

「そして、1ターンに1度、このモンスターは自分フィールドの【サイバー・ドラゴン・ノヴァ】の上に重ねてX召喚する事ができる。更にエクシーズ・チェンジ!現れよランク6【サイバー・ドラゴン・インフィニティ】!」

 

白と黒の入り混じった翼と体を持つ機械竜が姿を現す。

 

<クロトのフィールド>

サイバー・ドラゴン・インフィニティ ☆6 ATK2100 ORU:2

トラブル・ダイバー ★4 ATK1000

幻蝶の刺客オオルリ ★4 DEF1700

 

「更に重ねてエクシーズ召喚しただって!?」

 

「デニス、うるさいよ」

 

「効果説明を続けるぞ。このカードの攻撃力は、このカードのX素材の数×200アップする。1ターンに1度、フィールドの表側攻撃表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターをこのカードの下に重ねてX素材とする。1ターンに1度、カードの効果が発動した時、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。その発動を無効にし破壊する」

サイバー・ドラゴン・インフィニティ ☆6 ATK2100→2500 ORU:2

 

「…モンスター吸収効果!?」

 

「これは…まずいかもね」

 

「【サイバー・ドラゴン・インフィニティ】効果発動!そちらの【スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン】を自身のX素材とする!」

 

「スターヴ・ヴェノム!?くっ、やってくれるね」

ユーリ モンスター:1→0

 

サイバー・ドラゴン・インフィニティ ☆6 ATK2500→2700 ORU:2→3

 

「更に、レベル4のモンスター2体でオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!現れよランク4!【深淵に潜む者】!このカードが水属性モンスターをX素材としている場合、自分フィールドの水属性モンスターの攻撃力は500アップする。1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。このターン、相手は墓地のカードの効果を発動できない。この効果は相手ターンでも発動できる」

 

暗がりに潜む体の一部が青く発光する海竜が姿を現す。

 

<クロトのフィールド>

サイバー・ドラゴン・インフィニティ ☆6 ATK2700 ORU:3

深淵に潜む者 ☆4 ATK1700 ORU:2

 

「【深淵に潜む者】のORUを1つ取り除いて効果発動!このターン、相手は墓地のカードの効果を発動できない」

 

ユーリの手札は1枚、【捕食植物セラセニアント】を手札に握っている可能性はあるが、フィールドの伏せカードと墓地で発動する効果は封じた。墓地発動のカードは無かったと思うが、念のためだ。…これで行けるか?

 

「バトルフェイズへ移行!【サイバー・ドラゴン・インフィニティ】でダイレクトアタック!」

 

「そう易々とボクがダイレクトアタックを通すと…いや、あのモンスターの効果は…!?ちぃっ!手札から【捕食植物セラセニアント】効果発動!相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する!」

ユーリ 手札:1→0枚。

 

「カードの効果が発動した時、【サイバー・ドラゴン・インフィニティ】のORUを1つ取り除いて効果発動!その発動を無効にし破壊する!」

 

チェーン②サイバー・ドラゴン・インフィニティ

チェーン①捕食植物セラセニアント

 

サイバー・ドラゴン・インフィニティ ☆6 ATK2700→2500 ORU:3→2

 

「やはりこうなるのか…!」

 

「まずいよユーリ!伏せカードは【大寒波】の効果で使えない!」

 

「ぐぅっ!」

ユーリ LP4000 → 1500

 

「更に【深淵に潜む者】でダイレクトアタック!」

 

「うわぁぁぁぁぁっ!」

ユーリ LP1500 → 0

 

 

「「対戦、ありがとうございました」」

 

~~~

 

デュエル後、驚愕の事実が判明する。

 

「えっ、ユーリって今回がデニスを除くと初めてのデュエルなのか?」

 

「あぁ、そうだよ。こう見えてなかなかに忙しくてね?ルールは覚えてカードは40枚揃えたんだけど、デニス以外とデュエルする暇がなかったんだ」

 

「それでセレナの所に遊びに…じゃなくて家庭教師に来ている君のことを聞いてね。どんな人間か確認するついでにデュエルを挑んでみようって話になったのさ」

 

そこがよく分からないんだよな。ユーリとセレナの関係性が。葉月家の一人娘がセレナって話だから兄弟ではないだろうし。…途中でデュエルに夢中になって忘れてたけど、俺って今結構ヤバい状態の可能性があるんだよなぁ。逃げたい。

 

「デニス、言ってなかったのかい?ボクとセレナは従兄妹だよ。ボクの父親の弟がセレナの父親さ」

 

「ユーリは幼くして両親の事業の一部を引き継ぐくらいの天才児でね。セレナの両親は海外に出張中でしょ?その間の財産の整理をしたり、執事兼用心棒としてバレットを雇ったのもユーリだよ。ちなみにこの家はユーリの趣味、それ以外に特別な意味はないよ」

 

「先に言えよ!大会終わって帰ろうと思ったらいきなり黒服に囲まれて、そのまま車に乗せられて純和風の豪邸に連れてこられる人間の気持ちを考えろ!」

 

マジでふざけんな!俺の心労は完全に無駄だったってことじゃないか!

 

「デニス、君さぁ…そんなことしたのかい?」

 

「黙っていて後でバラした方が面白いと思ったんだよ。良かれと思って!」

 

「こいつは…マジでキレそうだ」

 

呆れるユーリ、おどけて笑いで誤魔化そうとするデニス。何にしても、当初思っていたほどの危険な状況ではなく、割と緩い状況なようで安心した。

 

とりあえず、この騒動については解決したので、いつも通りユーリには手持ちの【捕食植物】のカードを渡しておいた。もちろんリンクモンスターは渡していない。

 

スターヴ・ヴェノムの進化体であるグリーディも渡していない。スターヴ・ヴェノム自身も、気付いたらデュエルディスクに入ってたとか言ってたし、多分そのうちまた入っていることだろう。

 

「へぇ…これがさっき言っていたキメラフレシアか。確かに使いやすそうだね。スターヴ・ヴェノム1枚しか融合モンスターを持っていなかったから困っていたんだ」

 

「ぼ、ボクにはないのかいクロト…」

 

「【Em】の専用カードは今は諸事情によって渡せん。そのうち渡せるようになったらあげるよ。代わりにランク4エクシーズの汎用カードを上げるよ」

 

「ホントかい!やったね!」

 

そして、新しいカードを渡して何度かデュエルをすると、デュエル経験を増やした後のユーリは既にデニスを軽く倒せるようになっていた。コイツら成長早すぎだろ。

 

「クロト、今日は色々と迷惑をかけたね」

 

「ユーリが気にすることじゃないさ」

 

「機会があったらまたデュエルしてくれ。それと、セレナのことはよろしく頼むよ」

 

「あぁ、分かっているよ」

 

そうしてユーリに挨拶をして別れ、デニスと黒服に送られて孤児院の前まで帰ってきた。もうとっくに陽は暮れている。長かった~。

 

「クロト、今日はありがとう。ユーリのあんな楽しそうな姿を見たのは久しぶりだったよ」

 

「こちらも途中からは楽しかったから、いいさ」

 

「じゃあ、またね」

 

「あぁ、またな。機会があったら孤児院の連中を連れて会いに行くよ」

 

最後にデニスや黒服と挨拶をして別れ、孤児院へと帰ってきた。早く晩御飯を食べて風呂に入ってベッドで眠りたい…何故リビングに普段の4人以外にセレナとバレットが居るんですかねぇ…。

 

「クロト!お前、今日はわざわざ私を置いていったくせにユーリと遊んでいたそうじゃないか!お前は私の家庭教師だろう!私に構え!デュエルだ!」

 

「スマンなクロト。ユーリ様とデニスの所へ向かったことは聞かされていたからつい話してしまった」

 

「頼んでいたウィスキーボンボンは?…え~ないの~」

 

「ドローパンもないのか…」

 

「クロト~宿題手伝ってくれ~」

 

「ユーゴ!ほら、今日のノルマまであと3ページよ!」

 

元気いっぱいにデュエルディスクを構えるセレナに申し訳なさそうなバレット。お土産がないことに不満げなシスターとコナミ。夏休みの宿題に追われて助けを求めてくるユーゴ君にそれを手伝っているリンちゃん。…今日はまだ眠るには早かったようだ。




ズァークさんがちらっと出ました。この世界ではあの4人とは別人間です。本人も恐らくそのうち出ると思います。覇王龍になる前の性格は分からないのでどんな人物になるかは未定です。

ユーリとのデュエルは短めでした。この世界のユーリには両親も居ますし、友人兼有能な部下のデニスもいる為、原作のように性格が歪むことなく成長しました。

本人のポテンシャルそのものは原作譲りで超優秀なので親の事業の手伝いをしていたりもします。そのおかげでデニス以外の友人を作りづらい環境に身を置いてしまったので、デュエルに関しては素人に近い状態でした。今後は孤児院メンバーとの絡みも出来て原作に近い実力を得ていくことでしょう。


次回の更新は12/19(土) AM8:00予定です。

四季式様、誤記報告ありがとうございます。修正しました。

未完の本作の今後の扱いについて

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