【未完】遊戯王GXタッグフォース~2度目の人生は赤帽子の幼馴染~   作:嘘つき熊さん

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前回は昔の一般的なビートダウンデッキにしましたが、今回から少し変則的なデッキを使用します。

こう言うときの為にリミットレギュレーションが無い世界にしたようなものです。

6/22 表記を最新フォーマットに変更しました。


原作9年前 地方大会編
第三話 ハノイの騎士(偽)1


 孤児院に住み始めてから1年半ほど経過し、俺こと白河クロトは7歳となり、小学校に通い始めていた。

 俺達を世話してくれているシスターや同じ孤児院に住むコナミを含む他の子どもたち、近所に住む同年代の子供たちともうまくやれていると思う。

 

「デュエル大会?」

 

 そんな中、小学校からの帰宅途中に同じクラスの友人3人である鈴木、佐藤、田中から興味深い話を聞くことができた。

 

「おぅ!小学生から出られるこの町で一番大きい大会だぜ!」

 

 テンション高めに語る鈴木。ガキ大将のような見た目だが、明るく面倒見のいい少年だ。

 

「ボク達も出るつもりなんだけど、クロト君も一緒に出ない?」

 

 緩い感じに同意を促す佐藤。あの細目が開いたところを見たことがない、何を考えているかよく分からない小柄な少年だ。

 

「誰が相手でも、最後には私が勝つ!」

 

 変なポーズを取りながらキメ顔で話す田中。根は良い奴なんだが、プライドが高く、ナルシスト気味なのが玉に瑕だ。

 

「どうしようかな~」

 

 そう呟くと、鈴木が大会の詳細が書かれたチラシを渡してくる。どうやらかなり大きめの大会のようで、他の地域からの参加者もいるようだ。

 参加者の年齢制限は…小学生以上なら上限は無しか。これ、小学生が出ても予選で消えるんじゃない?

 

「う~む」

「出ないつもりなのか?」

「参加賞も貰えるらしいよ?」

「ふっ、白河よ。ビビってんのか?」

 

 恐らくコナミや孤児院の他の子どもたち、近所の他の子どもたちも参加するだろう。鈴木たちも俺が参加を渋るのが不思議そうに見える。

 なになに…参加賞として参加者全員にカード一枚を配布し、優勝者には更にカードを配布か。

 

「ジャッジマンが貰えるかもしれないんだぜ!」

「ガルヴァスかファイアーウイングペガサスが貰えると嬉しいな」

「牛鬼や闇魔界の覇王は私にこそふさわしい」

 

 参加賞はリリース一体で召喚できる攻撃力2000~2300くらいの上級モンスターをランダムで配布されるわけか。

 未だにモリンフェンをアドバンス召喚する子もたまにいるくらいだし、確かにこれなら子供たちには喉から手が出るほど欲しいだろうな。

 

「…ん?」

 

 登録名や恰好は特に規制はなく…優勝者は副賞としてペガサス・J・クロフォードと会える!?

 マジか。この大会で優勝すれば未来への大きな布石を打てるな。

 

「悪い、俺は参加しない。コナミや孤児院の他の子どもたちの応援をすることにする」

「そうか。それじゃしょーがねーな」

「白河君がそう決めたのならしょうがないね」

「ふっ、臆病風に吹かれたか」

 

 参加しても子供たちが持つカードでは、勝ち上がるのは至難の業だろう。

 普通ならね。

 

「じゃ、早速あいつらに教えてくることにするよ。またな」

「おぅ、また明日な」

「ばいばーい」

「さらばだ!」

 

 悪いな本当に。この大会は勝ちに行かせてもらう。

 かなり相手の心を折るようなデッキを使うことになるだろうから不要なヘイトを稼がない様に変装は必須だな。

 

~~~

 

 案の定、孤児院に帰って皆にチラシを見せると参加可能な子供たちは全員参加するらしい。

 特にコナミは不定期にカードを拾ってきてデッキ強化が進んでいる為、大会で出会うと油断ならない相手になるだろう。

 

「大会参加希望者だが、受付はここで合っているか?」

「え、あ、はい。ここで合っています」

 

 そして大会当日。孤児院の皆とは別行動を取り、俺こと白河クロトは変装して大会参加申請を行っているところだ。

 受付のお姉さんは変装した俺を見て少々引いているように見える。わからなくはないけど少し凹むね。

 

「デュエリスト名【ハノイの騎士】様ですね。はい、登録完了です」

「うむ、ありがとう」

 

 はい。今俺は遊戯王VRAINSに登場する一般的なハノイの騎士のコスプレをしている。

 灰色の仮面に頭まで覆う白いローブ。なんとボイスチェンジャーまで完備だ。…前世であれば不審者確定だ。

 

「まもなく大会の予選が開始されます。少々お待ちください」

「分かった」

 

 大会参加者は500人を超えるらしい。別大会などで実績がある者は本選へのシード権が認められている。

 その他の俺のような普通の参加者はこの会場で行われる予選にて5回デュエルして勝ち進めば本選に出場可能とのことらしい。

 手札事故さえなければ何とかなるだろう。

 

~~~

 

「お前が卑怯なデッキで勝ち進んでいるというハノイの騎士か?」

「あぁ、そうだ。私がハノイの騎士だが、最後の対戦者はお前か?」

 

 大会が開始後に既に4人抜きしていた俺は、最後の対戦者と向き合っている。田中じゃん。

 

「その通りだ。お前のような卑怯者に勝っても自慢にもならんが、相手をしてやる」

「対戦、よろしくお願いいたします」

 

 挨拶は大事だ。古事記にそう書いてあるはず。

 

 

「「デュエル!」」

 

 

◆ハノイの騎士(クロト) LP:4000、手札:5枚。

 

VS

 

◆田中 LP:4000、手札:5枚。

 

 

「先攻は私が貰うぞ。ドローフェイズ、ドロー!そのままスタンバイ、メインフェイズへ移行!」

ハノイ 手札:5→6枚。

 

「ふふっ、最高の手札だ…!」

 

「私は手札より【強欲な壺の精霊】を通常召喚!」

ハノイ 手札:6→5枚

 

<ハノイの騎士のフィールド>

強欲な壺の精霊 ★1 ATK100

 

【強欲な壺の精霊】

効果モンスター

星1/光属性/天使族/攻 100/守 100

このカードがフィールド上に表側攻撃表示で存在する時に「強欲な壺」を発動した場合、「強欲な壺」を発動したプレイヤーはカードをもう1枚ドローする事ができる。

 

 さぁ、前世での禁止カードの力をとくと受けるといい!

 

「私は手札より魔法カード【強欲な壺】を発動!私はデッキからカードを2枚ドローする!」

ハノイ 手札:5→4→6枚

 

【強欲な壺】

通常魔法

デッキからカードを2枚ドローする。

 

「ここで私は【強欲な壺の精霊】の効果発動!デッキより更に1ドロー!」

ハノイ 手札:6→7枚

 

「私は続いて手札より魔法カード【天使の施し】を発動!私はデッキからカードを3枚ドローして2枚を墓地に送る!」

ハノイ 手札:7→6→9→7枚

 

【天使の施し】

通常魔法

自分のデッキからカードを3枚ドローし、その後手札を2枚選択して捨てる。

 

<ハノイの騎士が墓地に送ったカード>

①処刑人マキュラ

②黄泉ガエル

 

「更に魔法カード【いたずら好きな双子悪魔】を発動!発動コストとしてLPを1000支払う!」

ハノイ LP:4000→3000 手札:7→6枚

 

【いたずら好きな双子悪魔】

通常魔法

1000ライフポイントを払って発動する。相手は手札をランダムに1枚捨て、さらにもう1枚選択して捨てる。

 

「貴様は手札を1枚はランダムに捨て、更に1枚を選択して捨てるがいい!」

 

「くそっ!ハンデスとは卑怯な!」

田中 手札:5→3枚

 

「更に更に!魔法カード【いたずら好きな双子悪魔】を発動!発動コストとしてLPを1000支払う!」

ハノイ LP:3000→2000 手札:6→5枚

 

「くくくっ。もう一度、手札を1枚ランダムに捨て、更に1枚を選択して捨てよ!」

 

「おのれ!またかっ!」

田中 手札:3→1枚

 

「駄目押しだ!魔法カード【押収】を発動!発動コストとしてLPを1000支払う!」

ハノイ LP:2000→1000 手札:5→4枚

 

【押収】

通常魔法

1000ライフポイントを払って発動する。相手の手札を確認し、その中からカードを1枚捨てる。

 

「私は貴様の手札を確認し、その中からカードを1枚捨てる!貴様のその最後の手札1枚をな!」

 

「私の…手札が…0枚に…」

田中 手札:1→0枚

 

「そして私は先ほどの【天使の施し】で墓地に送った【処刑人-マキュラ】の効果により、このターン手札からトラップカードを使用できる!」

 

【処刑人-マキュラ】※エラッタ前

効果モンスター

星4/闇属性/戦士族/攻1600/守1200

このカードが墓地へ送られたターン、

このカードの持ち主は手札から罠カードを発動する事ができる。

 

「手札からトラップだと!?」

 

「そして私は手札よりトラップカード【刻の封印】を発動!次の相手ターンのドローフェイズをスキップする!」

ハノイ 手札:4→3枚

 

【刻の封印】

通常罠

次の相手ターンのドローフェイズをスキップする。

 

「なん…だと…!?」

 

「私は手札より永続魔法【波動キャノン】を発動!」

ハノイ 手札:3→2枚。永続魔法:0→1枚。

 

【波動キャノン】

永続魔法

自分のメインフェイズ時、フィールド上に表側表示で存在するこのカードを墓地へ送る事で、このカードの発動後に経過した自分のスタンバイフェイズの数×1000ポイントダメージを相手ライフに与える。

 

「!?」

 

「私は最後にカードを1枚伏せてターンエンドだ」

ハノイ 手札:2→1枚。伏せカード:0→1枚。

 

◆ハノイの騎士(クロト) LP:1000、手札:1枚。伏せカード:1枚。永続魔法:1枚。

 

<ハノイの騎士のフィールド>

モンスター無し

 

VS

 

◆田中 LP:4000、手札:0枚。

 

<田中のフィールド>

モンスター無し

 

 このデッキはこの世界のルール上は何の問題もないのだが、間違いなく嫌われるデッキだ。このデッキを知り合いに使うと友達を失いかねないからな。他の人間からのヘイトも買うだろう。そのための変装だ。

 原作でもハノイの騎士ならこんなデッキ使ってても不思議じゃないだろう。

 

「私のターン…。刻の封印の効果によりドローフェイズはスキップ…ターンエンドだ」

 

◆ハノイの騎士(クロト) LP:1000、手札:1枚。伏せカード:1枚。永続魔法:1枚。

 

<ハノイの騎士のフィールド>

強欲な壺の精霊 ★1 ATK100

 

VS

 

◆田中 LP:4000、手札:0枚。

 

<田中のフィールド>

モンスター無し

 

 スマンな田中。恨むなら白河クロトじゃなくてハノイの騎士を恨んでくれよ。

 

「私のターン、ドロー!そのままスタンバイ、メインフェイズへ移行!」

ハノイ 手札:1→2枚。

波動キャノン 現在ダメージ:0→1000

 

「私は手札より【八汰烏】を通常召喚!」

ハノイ 手札:2→1枚。

 

<ハノイの騎士のフィールド>

強欲な壺の精霊 ★1 ATK100

八汰烏 ★2 ATK200

 

【八汰烏】

スピリットモンスター

星2/風属性/悪魔族/攻 200/守 100

このカードは特殊召喚できない。

召喚・リバースしたターンのエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。

このカードが相手ライフに戦闘ダメージを与えた場合、次の相手ターンのドローフェイズをスキップする。

 

 俺のフィールドに青黒い球体に乗った紫のカラスが現れる。

 

「攻撃力200…何だあの雑魚モンスターは?」

 

「更に【強欲な壺の精霊】を守備表示に変更!」

 

<ハノイの騎士のフィールド>

強欲な壺の精霊 ★1 ATK100→DEF100

八汰烏 ★2 ATK200

 

「そしてこのままバトルフェイスへ移行する!【八汰烏】で貴様にダイレクトアタック!」

 

八汰烏 ATK200

 

「ちっ!」

田中 LP:4000 → 3800

 

 紫のカラスが田中に飛び掛かり、鋭い嘴で田中を突く。地味に痛そう。

 

「この瞬間、【八汰烏】の効果発動!このカードが相手ライフに戦闘ダメージを与えた場合、次の相手ターンのドローフェイズをスキップする!」

 

「…は?」

 

 これがいわゆるヤタロック。田中には、手札なし、フィールドにカード無し、墓地発動できるカード無し。

 これで終わりだよ。

 

「私はこのままターンエンド。そして八汰烏はスピリットモンスターの為、召喚・リバースしたターンのエンドフェイズ時に手札に戻る」

ハノイ 手札:1→2枚。

 

<ハノイの騎士のフィールド>

強欲な壺の精霊 ★1 DEF100

 

 

◆ハノイの騎士(クロト) LP:1000、手札:2枚。伏せカード:1枚。永続魔法:1枚。

 

<ハノイの騎士のフィールド>

強欲な壺の精霊 ★1 DEF100

 

VS

 

◆田中 LP:4000、手札:0枚。

 

<田中のフィールド>

モンスター無し

 

 

「…私のターン。…八汰烏の効果によりドローフェイズはスキップ。…ターンエンドだ」

 

 

◆ハノイの騎士(クロト) LP:1000、手札:2枚。伏せカード:1枚。永続魔法:1枚。

 

<ハノイの騎士のフィールド>

強欲な壺の精霊 ★1 DEF100

 

VS

 

◆田中 LP:4000、手札:0枚。

 

<田中のフィールド>

モンスター無し

 

 

 いやはや、本当にスマンな田中。

 

「私のターン、ドロー!そのままスタンバイ、メインフェイズへ移行!」

ハノイ 手札:2→3枚。

波動キャノン 現在ダメージ:1000→2000

 

「手札より魔法カード【デス・メテオ】発動!貴様のLPに1000ダメージを与える!」

ハノイ 手札:3→2枚。

 

【デス・メテオ】

通常魔法

相手ライフに1000ポイントダメージを与える。

相手ライフが3000ポイント以下の場合このカードは発動できない。

 

「チェーンして伏せていた罠カード【メテオ・プロミネンス】を発動!手札を2枚墓地に送り、貴様のLPに2000ダメージを与える!」

ハノイ 手札:2→0枚。伏せカード:1→0枚。

 

【メテオ・プロミネンス】

通常罠

相手ライフが3000ポイントよりも多い場合、手札を2枚墓地へ送って発動する事ができる。相手ライフに2000ポイントダメージを与える。

このカードが墓地に存在する場合、自分のドローフェイズ時に通常のドローを行う代わりに、このカードを手札に加える事ができる。

 

チェーン②メテオ・プロミネンス

チェーン①デス・メテオ

 

「…」

田中 LP:3800→1800→800

 

「最後にフィールドの永続魔法【波動キャノン】効果発動!このカードを墓地に送り、貴様のLPに2000ダメージを与える!」

 

「…」

田中 LP:800→0

 

 

「対戦、ありがとうございました」

「…」

 

 本気ですまんな田中。今度アイスでも奢るよ。

 俺は田中の顔を見ず、足早にその場を立ち去る。田中はその後もしばらく呆然としていたようだ。

 

~~~

 

 大会受付まで戻ってきた俺は、試合結果を受付のお姉さんに報告した。

 

「はい。結果はこちらも確認しております。本選参加おめでとうございます」

「あぁ」

 

 受付のお姉さんは引きつった笑顔で事務的な社交辞令を述べてくれた、少し凹む。

 

「ハノイの騎士さんは7歳とのことなので、もう一人の参加者と一緒で大会最年少ですね」

「そうか」

 

 もう一人の大会最年少とはコナミのことらしい。流石は主人公だな。

 

「先ほどの試合で大会予選は終了となります。大会本選は後日、別の会場で2日に分けて開催されます」

「あぁ。それは大会のチラシでも確認している」

「それは良かったです。本日はお疲れさまでした」

「うむ、サラバだ」

 

 受付のお姉さんは最後まで引きつった笑顔だった。

 それはさておき、何とか本戦までは勝ち残れたな。本選まで時間もあるし、デッキの見直しはしておくべきだな。このまま油断せずに行こう。




今回使用した主なOCG禁止カードは、悪名高いハンデス3種の神器、【処刑人マキュラ】(エラッタ前)、そして【八汰烏】。リミットレギュレーション無し、エラッタ無しとくれば、使いますよね。リアルで使うと交友関係に亀裂が入るでしょうが、ハノイの騎士だから問題なし!

現在、コナミ&オリ主が7歳。原作約8年前くらいですね。同級生の十代、翔、明日香、万丈目さん、三沢は同い年の7歳。亮と吹雪が2つ上の9歳。エドとティラノ剣山が十代の1つ下だったと思うので6歳。レイちゃんが5つ下の2歳(十代が1年生15~16歳の時に小学5年生10~11歳のはず)

次回の更新はは11/11 AM8:00予定です。

kubiwatuki様、四季式様、誤字報告ありがとうございました。修正しました。

未完の本作の今後の扱いについて

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