【未完】遊戯王GXタッグフォース~2度目の人生は赤帽子の幼馴染~ 作:嘘つき熊さん
デュエルはありません。
<クロト視点>
GWが過ぎ去り、梅雨のシーズンがやって来た。最近ようやくスマートフォンらしき携帯電話が市場に出回るようになってきてから個人HPが急増し、様々なブログなども増えてきた。今、俺が食べているソフトクリームはそんな個人用HPのオヤツ教室にて紹介されていた方法で制作したものだ。出来栄えは…まぁまぁだな。費用対効果がそこまで良いものではないな…。
リミットレギュレーションも公式HPに記載されるようになり、何処からでも見やすくなった。今までカードショップにしか記載が無かったのがおかしな話だったのだが、そこは置いておこう。早速、使い古したデスクトップPCを起動して更新された内容に目を通す。
<禁止カード>
【大寒波】 New!
<制限カード>
【ダーク・アームド・ドラゴン】 New!
【ダーク・ダイブ・ボンバー】 New!
【突然変異】 New!
【次元融合】 New!
【異次元からの帰還】 New!
【マジカル・エクスプロージョン】 New!
<準制限>
【サイクロン】 New!
<エラッタ(OCG順守)>
【混沌の黒魔術師】 New!
大体は予想通りだな。最近は色々あってあまり大会にも出てないが、ブログは開設してから毎週欠かさずに更新しているからな。俺が特に使っていない【突然変異】辺りは誰かが使ったんだろうな。【サイクロン】が準制限なら、そろそろ【大嵐】か【ハリケーン】が禁止に行きそうだな。なによりも、【強欲な壺】や【天使の施し】がまだ制限で、禁止じゃないのが一番信じられない。
そうしてソフトクリームを食べながら膝の上に居るバニーラを弄りつつ自分の開設したデュエリストブログを更新していると、最近増えてきた書き込みに目が行く。
『〇〇県の大会にてハノイの騎士を名乗るデュエリストが数人エントリーしていた』
『△△県でハノイの騎士を名乗るデュエリスト達が万引きをしていた』
『□□県でハノイの騎士を名乗るデュエリスト達がバイクでレースをしていた』
などなど。俺は1人しかいない上に、わざわざハノイの衣装を来て万引きやらレースやらをするほど奇特な性格でもない。
ではなぜこんなことが書き込まれているかと言うと、GW以降にハノイの騎士の知名度が急速に上昇してから偽物がわんさか増えることになったのだ。しかも民度の低い連中が多いのが困りものだ、
「夏休み頃にはリアルソリットビジョン研究所に依頼していた例の物も完成する頃合いらしいし、『ハノイの騎士』も潮時かな…」
「バニー?」
【ダーク・ダイブ・ボンバー】の記事を書き上げた後、一人ポツリと呟くと、俺はバニーラの頭を一撫でした後、HPのウィンドウを閉じ、デスクトップPCの電源を落とした。
~~~
<クロト視点>
梅雨が終わり、夏がやって来た。ハノイの騎士の偽物はまだまだ各地に出没している。流石にこの状態で俺がハノイの騎士として大会に出ると俺も偽物扱いされて不快な思いをしようなので、しばらくは大会はお休みだな。
今日は、少し前に受験したデュエルアカデミアが主催するデュエル全国模試(中学一年生の部)の結果発表を確認するために、休日を利用して使い古したデスクトップPCを起動してデュエル全国模試の結果が確認できるHPへとアクセスしていた。
<デュエル全国模試 順位発表>
1位 … 三沢大地
2位 … アモン・ガラム
3位 … 天上院明日香
4位 … 万丈目準
5位 … ツァン・ディレ
6位 … レイン恵
7位 … 白河クロト
8位 … 原麗華
9位 … 加藤友紀
10位 … オースチン・オブライエン
11位 … 藤原雪乃
12位 … ジム・クロコダイル・クック
:
18位 … 吉光俊輔
:
20位 … 風見吹子
:
22位 … 地原岩夫
:
24位 … 温田熱巳
:
26位 … 水城流次
:
28位 … 黒川唯一
:
30位 … 白石光一
:
54位 … 山谷理恵
:
67位 … 石原法子
:
78位 … 石原周子
:
89位 … 宇佐美彰子
:
99位 … ヨハン・アンデルセン
:
123位 … 高田純二朗
:
161位 … 海野幸子
:
165位 … 桐岡麻季
:
226位 … 宮田ゆま
:
230位 … 清水季也
:
234位 … 清水剛
:
250位 … 樋口桜
:
276位 … 田中奈津代
:
345位 … 山路康平
:
387位 … 山本百合
456位 … 田中康彦
:
498位 … 吉澤由美
:
555位 … 高橋秀行
:
567位 … 野畑義賢
:
573位 … 赤羽コナミ
:
678位 … 北條礼博
:
752位 … 瓶田武司
:
789位 … 打田英人
:
891位 … 遊城十代
:
919位 … 丸藤翔
:
1000位 … 初心守
受験人数は約30000人で、上位1000人までが公式HPに表示されるわけだ。この模試は現役デュエルアカデミア全校生徒約2000人も受験するので、デュエルアカデミアの入学試験の目安にもなる。ランキング内なら合格圏内と思っていいだろう。俺もいずれ受験する身としては模試の方も受けておこうかと思ったわけだ。
上位1万人の中にはちらほらと見知った名前があるな。大体はTF3でオベリスクブルーに所属しているメンバーと、TF6に登場しているアカデミア生徒だな。遊城十代や丸藤翔もなんとかランクインしている。現役オシリスレッドとラーイエローの生徒はこのランキングに入らなくても大丈夫なのだろうか。中学受験者が有利過ぎるだろ…。
俺の順位は…思ったよりも順位が高いな。チート知識で通常モンスターのフレーバーテキストすら分かるから、むしろ満点じゃないことを恥じるべきなのかもな…。逆に遊城十代や丸藤翔はよく1000位以内に入ったな。この辺りも歴史の改変の影響何だろうか。
1位から4位は順当。大体こうなるとは思っていた。5位は…やはり居るのかツァン・ディレ。レインが居る時点で居るんじゃないかと思ってたけどさ。と言うかレイン恵め、お前は平均点ピッタリを取る設定だろうが。なんでちょうど俺より1つ上に居るんだよ。狙ってやったとしたらすげえな。
コナミは…あの順位は間違いなく狙ってやっているんだろうな。流石は公式チート。俺とは別格だな。鈴木、佐藤、田中たちも受験したようだが、彼らのデュエルアカデミア合格は難しそうだな。
~~~
<クロト視点>
夏休みも終盤に差し掛かる頃、毎年恒例の夏休みの宿題終わっていない問題に直面しているユーゴと、それに毎年付きっきりになっているリンに出かけてくる旨を伝えておく。コナミ?デートだってよ。
「クロト、出かけるのか?じゃあフルーツ味のアイスキャンディーセットよろしく!」
「昨日言っていた件ね?車と不審者に気を付けてね」
「あぁ、帰りは遅くなると思うけど、今日中には帰るから晩御飯は残しておいてくれると助かる」
結構余裕のありそうなユーゴと、いつもながらオカンみたいなリンに言葉を返しながら、キャリーケースを転がしながら近所の駅まで徒歩で向かう。真夏の直射日光など、魔導障壁を使えば暑さなどほぼ感じないのさ!
『クロト、また振られた…相談に乗ってくれ』
『緊急!年下の女の子へのプレゼントについて!』
『俺の妹がこんなに反抗期なわけがない』
『兄が最近とても鬱陶しいので何とかする方法ありませんか?』
『ドローパンよろしく!』
『こんなコンボはどうだろうか?』
『お嬢様が薄着で町を歩くのを何とかやめさせたいんだが…』
駅で新幹線を待っている時間を利用して携帯端末を開くと、なんかいっぱいメッセージが届いていた。なんで俺の携帯端末は相談窓口みたいになっているん?
『返信:女の子との初デート先が牛丼屋なのがマズいことくらいは、この白河クロトの眼をもっててしても容易に分かる。お前はアホだと思う』
『返信:日常でのプレゼントならかさばらないお菓子系、特別な日のプレゼントなら安物に見えない小物系とかでいいんじゃね?と言うか、何故それを彼女いない歴=年齢の俺に聞いた?締めるぞ?うん?』
『返信:反抗期は誰にでも大体訪れるものらしいぞ。諦めろ』
『返信:田中なりに妹ちゃんが心配なんだと思う。鬱陶しいとは思うけど、構ってあげているくらいの気持ちで接すれば多少はマシになるかも?』
『返信:ドローパン~?売っていたらな~』
『返信:決まると効果的だとは思うが、今のセレナのデッキではコンボのキーパーツをサーチする手段がほぼ無いから、今のデッキのギミックの一部を変更する必要があるな。その取捨選択を考えるべきだと思う』
『返信:セレナは美少女としての自覚が薄いからな…。この前も買った水着を見せてやるとか言っていきなり脱ぎ始めたし…とりあえずリン辺りに相談したらどうだろうか?』
返信終了、と。なんだかバレットから追加のメッセージが来ていた気もするが、もう目的地に着いたし気にしない気にしない。
「遠いところをはるばるようこそ、本物のハノイ君?」
「ハノイは(世間的に)死にましたよ。もう居ません」
リアルソリットビジョン研究所で受付を済ませ、赤馬レイの研究室に到着し、世間話を交わす。最初は子供に警備員の訓練を頼んでくるトンデモ姉ちゃんだと思っていたが、当時は余裕がなかっただけで、今は茶目っ気のある症状ファザコン気味の美人のお姉さんって感じだ。
「苦節、1年かかったけれど、ようやく完成したわ!名付けて、『変身ブレスレット』よ!」
「まんまじゃないですか」
「いいからいいから。じゃあ早速試してみる」
「ええ」
変身ブレスレットを受け取り、腕に装着する。腕の太さを調節できるので成長期の俺にも安心設計だ。これならこれからどれだけ身長が伸びても対応できるな!
「良し、行きますよ…『バリアルフォーゼ!』」
腕を天に掲げて合言葉を言うと、俺の体をまばゆい光が包み込んでいく…。光が収まった頃には…そこにはバリアンの(面)白き盾、ドルベの姿があった。一応、決め台詞も言っておくか。
「バリアンの(面)白き盾、ドルベ!」
うろ覚えの決めポーズと共に高らかに今の姿の名を宣言する!ビシィ!って感じの効果音が流れてそう!
「キャー!格好いいわクロト君!やっぱり特撮はこういう伝統的な名乗りとポーズを決めるのが常識よね!」
普段のクールな様子は消し飛び、顔を高揚させて両手を握りしめ、年甲斐もなく…もとい嬉しそうに跳ね回る残念系美人。そう、この人は生粋の特撮マニアだったのだ。
「ラフ画とも呼べないような俺の下手くそな絵から、よくもまぁここまで完成度の高い衣装を作り出せたものですね」
「その分の手間と時間は掛けたからね!どう?動きづらさとかは大丈夫?」
そう言われてから体の状態を確認する。全身タイツのような状態なので若干恥ずかしさはあるが、動き自体に制限はなさそうだ。
「大丈夫そうです。このブレスレットについているダイヤルを弄れば他のバリアンの姿にもなれるわけですか」
「そういうこと。結構大変だったのよ?バリアン七皇だっけ?その特撮ヒーローの衣装をリアルソリットビジョンで再現して、音声入力と共に瞬時に体の周りに展開させたわけ。入力する音声を変えることでハノイの騎士にも成れるし、音声入力のパターンを追加すれば更に別の姿にも成れるわ!」
改めて聞くと凄い技術なのが分かる。このブレスレット一つで瞬時に容姿を変化させられるのだ。何より、身長も変化するのがいい。ただ…。
「音声入力機能、必要ですか?かなり恥ずかしいんですが…」
「絶対必要。変身時に掛け声をあげて、変身ポーズを決めて、光と共に変身!変身完了後の名乗り!ここまでやって初めて『変身』という工程は完了するのよ!」
ビシィ!っと人の顔に向けて指を突き付けてくる。失礼だから止めなさい。その指を手で除けつつ彼女の興奮が収まるのを待つ。
「オベリスクフォースの件では色々と頼みごとを引き受けてくれたからね。これくらいのお礼なら喜んでさせてもらうわ。久し振りに創作意欲もわく作品だったし、次回作もちゃんと既に開発段階なのよ?次の掛け声は『フォトンチェンジ』ね!」
そう。この変身ブレスレットは、オベリスクフォースの一件で色々と頼まれごとをこなした報酬の一つである。
ハノイの騎士の知名度が格段に上がり、大会に出る度にマスメディアに囲まれるようになるのは想像できる範疇だったので、そんな面倒を躱す為、舞網チャンピオンシップ終了後に新たな衣装の開発を依頼していたのだ。でも、まさか全員分に変身できるとは思わなかった。
「貴方の孤児院の近くに住んでいる服屋の柳さんにもデザイン面で協力してもらえたからね。流石はあのハノイの騎士の衣装を作り上げた逸材なだけはあるわ。もう意気投合しちゃって、ついつい完成度が甘いところがあると気に入らなくなってきて、どんどん完成度は上がって行っちゃったわ!」
「色々と協力ありがとうございました」
俺の知らないところで苦労したようなのでお礼を言っておく。こういう時、お礼は大事なのだ。
「いいのいいの。こっちの依頼の方が明らかにきつかったし、そもそも本来なら子供に頼ることじゃないのよ。私たちは本当に無力だったわ…でも、今後はそんなことが無いようにしていくつもりよ」
そもそも、1企業からテロリストが出てしまったとしても、その企業が社会的信頼を失うのは仕方ないにしても、本来ならばテロリストなどはその国の警察機構が何とかしてしかるべきなのだ。
だが、この世界の警察機構は本当に頼りにならないのだ。海馬瀬人が支配する前の童実野町とか犯罪者の巣窟だったからな…。前世の警察はかなり優秀だったのが今ならわかる。
「それにしても、特撮を理解してくれる子って貴重だわ。零児や零羅は一切興味を持ってくれないもの」
「嫌いではないだけですよ」
彼らがポーズを決めながら変身ポーズをとる姿も見てみたいけどな。そして、もしその姿を動画に取れたら舞網市中に流してやろう。きっとウケるだろう。
~~~
<クロト視点>
赤馬レイに改めてお礼を言って別れた後、家に帰る前にユーリの屋敷へと足を運んでいた。
「へぇ、今度は仮装じゃなくて特撮をやるんだ」
「そういえば昔みてたな~仮面ラ〇ダー」
「そういうのとは少し違うけどな」
ギラグの姿を解除してユーリやデニスと向き合う。やはり高身長から他人を見下ろすのは快感だな。
「じゃ、そろそろ本題に入ろうか」
「まずは洗脳被害者の処置についてだけど、機械による洗脳の方は大体解除できたよ」
「それは良かった。その言い方だと虫の方は上手く行っていないのか?確か、榊遊勝と10代の女の子全員が虫洗脳で、他全てが機械洗脳だったんだよな?」
ここの来た目的は4つ。そのうちの1つである洗脳被害者の回復状況について確認しているところだ。デュエルで倒せば洗脳は解ける、なんて甘い話はなく、洗脳されたと思われる人物はいまだに拘束中なのが実情だ。家族や親戚以外には行方不明扱いになっているからマスメディアでも時々ニュースとして挙げられている。
「虫洗脳の方は、ドクトルからの聴取が上手く行っていなくて、体内の虫を除去しきれていないのが実情さ」
「リアルソリットビジョン研究所に協力してもらって、一時的には取り除くことには成功したんだけど、しばらくすると体内で復活するんだよ」
「それはまた厄介な話だ」
原作アニメだと、遊矢の体内に入った虫は逆鱗状態の榊遊矢の謎パワーに焼かれて消えていたが、4人の少女の体内の虫は結局どうなったか一切説明がなかったから不明なんだよな。下手したら統合した後の世界でも体内に残っていた可能性すらある。4人に統合された時に消えていたと思いたいね。
「ドクトルの残してあった研究資料は何故か数年前から後の分が存在していなくてね」
「ドクトル本人に聞くしかないんだけど、会話にならないからねぇ」
アニメGXでは正しき闇の力を持つ十代がデュエルで明日香たちを倒して破滅の光の洗脳を解いていた。Dr.ドクトルがまだ会話できる状態であれば、魔力を持った俺がデュエルであのクソ野郎を叩きのめせば洗脳を解くことも可能なんだろう。本当に手間ばかりかけてくれる。
「…虫洗脳については、被害者たちには悪いが、やれることをやっていくしかないさ。アメリカのカードデザイナーの件はどうなった?」
ここに来た2つの用事に付いて聞く。こちらは今後の予定に関わる件なので個人的にはこちらの方が重要だ。
「調査の結果、数年前に強盗に襲われて死亡したと思われていたカードデザイナー、フェニックス氏については生存が確認されたよ」
「理由は不明だけど、強盗に襲われた後から意識が回復していない植物人間状態のまま、世間から隠されるように生かされているようだね」
「それはなんとも…コメントしづらいな」
強盗と言うのは恐らく現プロリーグ1位のプロデュエリストDDのことで間違いないだろう。アニメの史実だとそうなっていたはず。でも、生きているのか。俺がこの世界に転生した前後くらいには事件が発生して殺害されているものだと思っていたが…。
「フェニックス氏の一人息子のエド・フェニックスは、現在プロデュエリストDDに保護されているそうだね。キミの言っていた斎王琢磨?って子とも接触済みだね」
「フェニックス氏の入院費もDDが支払っているらしいね。もう何か事情があるのは確定なんだろうけど、その掘り下げまではまだ済んでいないよ」
「ふむ、そうか…調べてくれて助かったよ、ありがとう」
「どういたしまして。どうせこの件も、この前行っていた未来に起こる大事件に繋がるんでしょ?」
「そうだね。あの話に繋がってくるなら、他人事じゃないからね」
GWで自身を転生者であることを明かし、カード知識やカードそのものの話は他の皆にもしたけれど、今後の未来をある程度知っている件については、ここにいるユーリとデニス、バレット、モクバ副社長にしか話していない。あとは、過去に話したペガサス会長とペガサス会長から直接話されたであろう天馬兄弟くらいかな。
「あと3年で世界を揺るがす大事件が1年周期でやってくるなんて、普通は信じないよね」
「クロトは色々と実績があるからねぇ。会ったこともないはずのボクらやオベリスクフォースたちの戦術を熟知していたし、ロジェの目的や切り札として隠していたあのサイボーグにも心当たりがあったみたいだしね」
「今は俺の知る情報とは結構食い違いが出てきているから、完璧にはいかないんだけどね…3つの件、海馬コーポレーションが打ち上げた衛星の件はどうなった?」
ここに来た3つの用事に付いて聞く。こちらも今後の展開に関わる件なので個人的にはこちらの方も重要だ。
「この件に関しては、クロトが海馬社長に直接聞いた方が早かったと思うんだけどねぇ」
「まぁまぁ」
海馬瀬人は苦手なんだよ。会う度に無理難題を押し付けられそうでさ。
「数年前にカードに宇宙の波動を取り込ませるために打ち上げられた人工衛星のうちの一つが、打ち上げられた2~3年後に事故で墜落して日本近海に落ちたことは知っているよね?」
「えっ、なにそれ?」
「おいおい…クロト、ニュースくらい見なよ…当時はこの話は結構話題になったよ?」
ユーリが当たり前の確認のように人工衛星の事故について教えてくれるが、知らねー!…デニスの呆れた表情を見る限り、割と有名な事件らしい。いや、人工衛星が落ちることは原作知識で知っているんだけど、日本近海に落ちたんだっけ?墜落場所って明確になっていたっけ?
「最近、海馬コーポレーションがその墜落した人工衛星をサルベージしたらしいんだけど、衛星内に収納されていたカードは焼き切れていたらしいよ」
「焼き切れていたか…収納されていたカード全てか?」
「カードの表紙どころか、枚数を判別できるほどの状態ではなかったらしいからね。もしかしたら何枚か紛失しているかもしれないけれど…」
アニメGXでは、その墜落した人工衛星にユベルが収納されていたはずなんだが…。もしかして、この世界からユベル消えた?もしそうなら…十代の覇王化もユベルと一体化も出来ないな。超融合のカードは俺の持っているのを渡せばいいけれど、流石にユベルの精霊のカードなんて持っていないぞ…。
十代がオカルトチックに強化されないと、ダークネスをどう対処すればいいのか…。一応、ダークネスに敵視されそうなのはこの世界では俺やコナミも該当すると思うけど…最悪の場合、俺がダークネスの相手をすることになるのか?それは、ヤバいかもな。俺には強化十代ほどのオカルトパワーなんて多分無いぞ…。あっさりミスターT辺りに消されかねん。
「とりあえず、状況は分かったよ。なら、最後の件はどうだった?」
そして、ここに来た最後の用件について確認する。正直、俺にとっても彼らにとっても些末な内容だ。ただの自己満足にすぎないんだけど、放っておくのもモヤモヤするからな…。
「奇術師パンドラの元恋人、カトリーヌさんの行方について、だったね。もちろん見つけたよ」
「別れてから約10年は経過しているみたいで、随分と容姿は変わっていたし、既に別の男性と結ばれていて既婚者になっていたのがちょっと気まずかったねぇ」
「…そうだよな。知る限りではまだ若い女性だったし、容姿も整っていたからなぁ」
最後の用件とは、去年の夏頃に舞網チャンピオンシップで襲い掛かってきた元グールズの奇術師パンドラ、その元恋人であるカトリーヌについてである。
「一応、彼女にはパンドラの件は伝えておいたけど、本当にそれでよかったのかな?」
「いいんだよ。こればかりは本人たちにしか解決できないだろう。喧嘩別れした元恋人と復縁したかったけど、既に別の男性と結ばれていた、なんて珍しい話でもないだろ」
デニスの問いに、俺はそう返した。洗脳が原因で別れたのならともかく、事故の後で精神が弱っていたとはいえ恋人と別れることになったのは本人の自業自得である。そんなところまで助けてやる気にはならん。復縁は無理でも、知り合いに戻ることや、過去の気持ちを吹っ切るきっかけにはなるだろう。第一、本来ならそこまでしてやる義理もないのだ。あとは当人たちで何とかしてくれ。
聞きたいことは全部聞けたので、別れの挨拶をしてから二人と別れ、無事に帰宅した。頼まれていたアイスキャンディーをユーゴとリンに渡して、晩御飯を食べてお風呂に入って寝る。
…いくら俺がチート持ちの転生者であっても、全知全能の神様と言うわけではない。俺に出来ることなんてたかが知れているのは海馬社長とのデュエルで改めて思い知らされた。でも、それでも出来ることをやって俺にとってよりよい未来にするために行動することは間違っていないはずだ…。その為には、力が足りない。もっと、色々な理不尽を乗り越えられるような力を手に入れなければ…。
~~~
<ZONE視点>
私はレインより報告を受け、今後の方針について仲間たちと話し合っていた。
「失われし三幻神をも操るか、彼の異常性はやはり別格ですね。何度過去を修正しても消えない、ただデュエルを求めるだけの存在であるコナミに近い存在と見るべきでしょう」
「排除か、協力体制を敷くか、それともまだ監視を続けるか…難しいところだね」
「奴の世界への影響は良し悪しに関わらずどんどん大きくなってきている。何らかの手は打つべきだ」
アンチノミーとアポリアも判断に迷っているようだ。前代未聞の人物の出現で困惑しているのが見て取れる。
「幸いなことに、彼が与える影響は本来の歴史に存在しない騒乱を鎮めようとする物が多いようですね」
「オベリスクフォースか…技術力はそれなりだったけれど、デュエリストとしての腕前はゴーストに匹敵する存在だったね」
「私は、その者たちを相手にあのインセクター羽蛾やダイナソー竜崎が圧倒していたことが驚きだった。あの者たちは本来、歴史の渦に飲まれて表舞台から消えゆく存在だったはずだ」
そう。彼の影響により。本来の歴史では光を失っていた者たちが再起することが多くなり、必然的に本来の歴史上の強者たちは駆逐されつつあった。
「遊城十代と同じく、ハネクリボーの精霊を持つHERO使いの響紅葉は、とうとうプロリーグ10位まで食い込んできましたね」
「彼の姉はデュエルアカデミアで講師をやっているみたいだね。これも本来の歴史には存在しないはずだよ」
「響紅葉は白河クロトが初めて積極的に介入を始めた人物でもある。ならば、白河クロトの狙いは恐らく、プロデュエリストDDの持つあのカードなのだろうな」
響紅葉は確かに本来の歴史でもそれなりのデュエリストとして生涯を終えることになる人物だが、彼の介入により急激のその実力とランクを上げてきている。これがどのような未来をもたらすのか…。
「やはり、どう見ても白河クロトは本来の未来を知っていますね」
「そうだね。恐らく他のプロデュエリストを誘導してDDからあのカードを失わせることにより、破滅の光がもたらす『光の結社』事件を未然に防ごうとしているんだろう」
「だが、あの事件は遊城十代が解決して彼の成長を促さない限り、その後に起こる精霊ユベルの異世界融合事件やダークネスの引き起こす世界消失事件を止めることが困難になるのは明白だ。事実、遊城十代が成長できなかった世界線は世界が滅びている」
「その遊城十代も既に本来の歴史とは大きく異なる状況になってきていますね」
「まさかこの時期に既にユベルと行動を共にしているとはな…」
「これも今までの歴史改変に無い事象だね」
幸いにも、監視者レインは彼と上手い距離を取って彼に強い敵意を持たれることなく監視できているようです。少々、レイン自身が彼に拘っているように見えるのが気になりますね。
「それに、白河クロトならば、もしかすると行方不明のパラドックスのことについて何か情報を持っているかもしれません」
「まさか…!?パラドックスが消息を絶ったのは奴の仕業と言うことか!?」
「そう考えるのは流石に早計なんじゃないかな。彼はボクたちイリアステルとは極力関わらないように行動していたように見えるよ」
「そう、ですね。すいません。希望的憶測で話してしまいました…」
「ZONE、気に病むな。君のせいではないのだから」
「そうだよ。パラドックスのことが気になっているのは皆同じなんだからさ」
「えぇ、ありがとうございます。アポリア、アンチノミー」
何にしても、彼は何者なのか?何が目的なのか?そして、彼は我らにとっての希望足りえる存在となりえるのか、はたまた絶望を届ける存在となるか…。どちらにしても、近いうちに直に確認してみるとしましょう。
ハノイの騎士の偽物が出てきているそうです、世も末ですね。
全国模試はノリでやりました。順位も受験人数も適当です。アニメGXに登場する他の人物もランキングに入っていますが、オリ主は見落としています。
※流石に適当に名前を入れ過ぎたので順位表を少し修正しました。
ハノイの騎士の恰好で滅茶苦茶やらかして動きづらくなったので、別のコスプレをすることにしたようです。今回のコスプレ風評被害の被害者はバリアン七皇の皆さまです。
順調にフラグを立てられていると思うので、次回からは新章突入できそうですね。
次回の更新は、1/16(土) AM7:00予定です。
戦車様、メイン弓様、誤記報告ありがとうございました。修正しました。
オリ主にヒロインは必要でしょうか?
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不要だ!そういうのはいいからデュエルだ!
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いる!原作イメージが壊れないオリヒロで!
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いる!原作改変ものだし、原作キャラで!
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いる!TFならモブキャラ攻略でしょ
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いる!オリ主ならハーレムを目指せ!